発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

黄金のアフガニスタン展

2016年02月08日 | 物見遊山
◆黄金のアフガニスタン展
 九州国立博物館。
 博多に出てバスで太宰府に向かう。
 ランチは天満宮参道の「白梅」で豆腐ハンバーグ。抹茶つき。豆腐ハンバーグは結構大きい。お野菜中心で、薄味で、人間を真人間にしてくれそうなご飯でありました。外食で野菜中心で薄味、しかもお手軽というのは貴重であります。
 さて、九州国立博物館。地元民なので1年有効のパスポートを当然買う。3100円で特別展(年4回)は1回ずつ観覧できて、常設展はフリーパス。あと2回ほど京都か奈良か東京の国博の特別展に行けるのである。学生となるとこれが1100円(近所の大学でも会員になってないところは例外だけど)なのだ。
 1世紀頃の金細工は叩き出しと思われる繊細な細工。ターコイズやガーネットと組み合わせててキラキラである。ギリシアの神々の小さな金細工は、宝飾の展示会(のカタログを作る仕事を昔してた)でしばしば見たことがあるが、もともとこちらがオリジナルなわけである。薄い金属板を水槽に見立てて板金の魚のヒレをゆらゆらと動かすしくみは、観覧者が実際に動かせるようレプリカで再現してあった。夏休みの工作なんかで作ってみたいと思う小学生もいるのではないか。
 仏像のいくつかはアルカイックスマイルをたたえ、ギリシア風の柱頭も来ている。ニカッと笑った、禿でヒゲのおじさんの樋口(といぐち、水がでるところ)は、マンガ的である。
 あのアフガニスタンである。ソ連が侵攻したり、政情不安定だったりする中、博物館のお宝を戦火から守るための、生命をかえりみないプロジェクトXが遂行されたのである。それで生きのびた展示品が世界中を巡回しているのだ。
 普通に平和に展示されていたのであれば、アフガニスタンに行かなければ見ることのできなかったかも知れないものなのである。展示物も、2000年を経て、カワイーとかウケるーとかオモシローとか、極東のオバハンに言われることになるとは夢にも思わなかっただろう。

◆玄界灘ビルディング
 お昼が軽めだったのは、あとで梅が枝餅を食べるためというのもある。椿の咲くお庭を見ながらいただく。外側がカリカリの焼きたて餅と、おいしいアンコで幸せ気分。
 太宰府は相変わらず賑やかである。春節のお休みで、一層多いんだろうな。
 福岡都市高速からは、しょっちゅう国際ターミナルに巨大な客船が停泊してるのが見える。釜山へ行く定期フェリーも結構大きい(定期船ニューかめりあは、定員は500~600人だったと思う)が、ずっと大きい、2000人台後半とか、5000人近く乗れるクルーズ船が、チェジュ島経由上海行きなどのコースで中央埠頭や箱崎埠頭に出入りしてる。もはや乗り物には見えず、海上に浮かぶ、どでかいビルの様相を呈している。小学校の社会科見学の予定に支障が出るほど貸切バスが不足しているのも納得である。
バス不足、運転手不足が巡り巡ってスキーバス事故の惨事につながったりすることもあるのだ。

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