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試写会「世界最速のインディアン」@イイノホール

2007-01-18 01:01:27 | 映画感想
今年初めての映画であり、試写会。

小雨の中、会場である霞が関のイイノホールに向かった。

イイノホールは、飯野ビルの7階。
飯野ビルは元の通産省、経産省別館の向かい側、
一階には千疋屋フルーツパーラーがある。

Dickersだか、DickiesだかのWorkwear(要は作業着)の会社のスポンサード。
東京ニュース通信社(週刊TVガイド、TVTaroなど)の懸賞。

「インディアン」はバイクメーカーの名前。
1920年製インディアン・スカウトを駆って、
ユタ州ボンヌビルでのスピード大会に挑むバイクオタク爺の物語。



1960年代。
ニュージーランドの片田舎に住む、一風変わった爺さん、
バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)。

妻もいない、子供もいない、少し耳は遠い、前立腺肥大でちょっと苦しい。
でも、40年も前に手に入れたバイク、
インディアン・スカウトを改造してスピードを追求する毎日。

いつか、スピード大会の行われるユタ州ボンヌビルの大会に出たいと思っている。
年金生活の中からコツコツと金を貯め、仲間からの支援もあるが、
到底金はたまりそうにない。

若者からは冷やかされ、隣近所からはうっとうしがられているし、
自分でも、夢が夢で終わるかもしれないと思っている。

そんなある朝、突然の胸の痛みに襲われ、救急車で運ばれる。
検査の結果は「狭心症」。

もう時間がない、と思ったバートは、銀行に借金を申し入れ、
急遽貨物船でアメリカへ。

アメリカでは、カルチャーショックにあうが、
めげずにケチケチ生活でユタ州へ向かう。

途中、いろいろな災難に合うが、人々の好意に助けられながら
何とか会場までは辿り着く。
しかし、そこには、考えてもみなかった障害が。

はたしてバートは、大会に出場し、思ったような成績を収めることができるのか。



アンソニー・ホプキンスあってこその映画。
役どころは、言ってみれば「銭金」に出れそうな変人奇人の貧乏人なんだが、
この親父が憎めないんだな、これが。
出会う人出会う人にすぐ好かれてしまう。

実在の人物、バート・マンローのボンヌビル・スピード・ウィーク、
初挑戦のいきさつを描いた物語。

生い先が短いと感じ、40年も温め続けてきた夢をかなえるため、
それこそ右も左もわからないアメリカで、
(本当に左側通行右側通行の違いもあって)
アメリカ人ってあんなにいい人ばかりなのかって思えるくらい、
みんなに良くしてもらって、
ついにボンヌビル、ソルトフラッツに立つことができた。

ソルトフラッツは文字どおり、塩の平原。
ここは、乾いた塩湖で、数々のスピード記録が生み出された場所でもあり、
スピード狂の聖地である。

なお、ボンヌビルは「ボンネビル」と表記されていることが多いようだが
敢えて、ボンヌビルと書いた。

ボンヌビル(BonneVille)は直訳すればGOODTOWNだ。

ところで、このバート・マンローもすごいけど、
監督であるロジャー・ドナルドソンもすごい。

1971年に同じテーマのドキュメンタリーを作り、
30年以上経って念願の映画化を実現した。
ずっと、受け狙いでストーリーを修飾することはしないで、
現実に近い形で映画化したいと思っていたらしい。

その点で言うとピーター・ジャクソンの「キングコング」も近いものがある。
ニュージーランド人監督の執念深さを感じる。

戸田奈津子の訳はなかなかよかった。
でも、My fair ladyはそのまま「マイフェアレディ」のほうがよかったかな。
「Break the legs」って言うのは芝居だけじゃないんですね。

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