社会がその人間の善悪を創っていくのかな
人
人は生まれながらにして
善悪を決められているのだろうか
その生い立ちの過程で
人は善と悪にふりわけられていくのであろうか
誰が人を善と悪にふりわけるのだろうか
何が人を善と悪にふりわけるのであろうか
誰が人を善と悪にふりわけることができるのであろうか
人間のもつ苦しみ
それを誰が知っているのであろうか
あなたは彼や彼女の何を知っているのであろうか
わたしたちはもっともっとみつめなければいけないのではないだろうか
人の苦しみ
社会
善と悪
罪と罰
常識と言う非常識
ここに一遍の詩をしたためます
「私を本当の名前で呼んでください」
私が明日発つと言わないで
なぜって いま もうすでにここに着いているから
深くみつめてごらんなさい 私はいつもここにいる
春の小枝の芽になって
新しい巣でさえずりはじめたまだ翼の生え揃わない小鳥
花のなかをうごめく青虫
そして石のなかに隠れた宝石となって
私はいまでもここにいる
笑ったり泣いたり
恐れたり喜んだりするために
私の心臓の鼓動は
生きてあるすべてのもの
生と死を刻んでいる
私は川面で変身するかげろう
そして春になると
かげろうを食べにくる小鳥
私は透きとおった池で嬉しそうに泳ぐ蛙
そして静かに忍び寄り 蛙をひと飲みにする草蛇
私はウガンダの骨と皮になった子ども
私の脚は細い竹のよう
そして私は武器商人 ウガンダの死の武器を売りに行く
私は十二歳の少女
小さな船の難民で
海賊に襲われて
海に身を投げた少女
そして私は海賊で
まだよく見ることも愛することも知らぬ者
私はこの両腕に大いなる力を持つ権力者
そして私は彼の「血の負債」を払うべく
強制収容所でしずかに死んでゆく者
私の喜びは春のよう
とても温かくて
生きとし生けるもののいのちを花ひらかせる
私の苦しみは涙の川のよう
溢れるように湧いては流れ
四つの海を満たしている
私を本当の名前で呼んでください
すべての叫びとすべての笑い声が
同時にこの耳にとどくように
喜びと悲しみが
ひとつのすがたでこの瞳に映るように
私を本当の名前で呼んでください
私が目ざめ
こころの扉のその奥の
慈悲の扉がひらかれるように
~~~~~~~ティク・ナット・ハン 微笑みを生きるより~~~~~
今日一日が良き日でありますように
いつもともに
愛と感謝をこめて
りとりーと
人
人は生まれながらにして
善悪を決められているのだろうか
その生い立ちの過程で
人は善と悪にふりわけられていくのであろうか
誰が人を善と悪にふりわけるのだろうか
何が人を善と悪にふりわけるのであろうか
誰が人を善と悪にふりわけることができるのであろうか
人間のもつ苦しみ
それを誰が知っているのであろうか
あなたは彼や彼女の何を知っているのであろうか
わたしたちはもっともっとみつめなければいけないのではないだろうか
人の苦しみ
社会
善と悪
罪と罰
常識と言う非常識
ここに一遍の詩をしたためます
「私を本当の名前で呼んでください」
私が明日発つと言わないで
なぜって いま もうすでにここに着いているから
深くみつめてごらんなさい 私はいつもここにいる
春の小枝の芽になって
新しい巣でさえずりはじめたまだ翼の生え揃わない小鳥
花のなかをうごめく青虫
そして石のなかに隠れた宝石となって
私はいまでもここにいる
笑ったり泣いたり
恐れたり喜んだりするために
私の心臓の鼓動は
生きてあるすべてのもの
生と死を刻んでいる
私は川面で変身するかげろう
そして春になると
かげろうを食べにくる小鳥
私は透きとおった池で嬉しそうに泳ぐ蛙
そして静かに忍び寄り 蛙をひと飲みにする草蛇
私はウガンダの骨と皮になった子ども
私の脚は細い竹のよう
そして私は武器商人 ウガンダの死の武器を売りに行く
私は十二歳の少女
小さな船の難民で
海賊に襲われて
海に身を投げた少女
そして私は海賊で
まだよく見ることも愛することも知らぬ者
私はこの両腕に大いなる力を持つ権力者
そして私は彼の「血の負債」を払うべく
強制収容所でしずかに死んでゆく者
私の喜びは春のよう
とても温かくて
生きとし生けるもののいのちを花ひらかせる
私の苦しみは涙の川のよう
溢れるように湧いては流れ
四つの海を満たしている
私を本当の名前で呼んでください
すべての叫びとすべての笑い声が
同時にこの耳にとどくように
喜びと悲しみが
ひとつのすがたでこの瞳に映るように
私を本当の名前で呼んでください
私が目ざめ
こころの扉のその奥の
慈悲の扉がひらかれるように
~~~~~~~ティク・ナット・ハン 微笑みを生きるより~~~~~
今日一日が良き日でありますように
いつもともに
愛と感謝をこめて
りとりーと