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パージ:大統領令

2017年04月14日 | 映画
パージ:大統領令
を観ました。


オーエンズ牧師率いる極右政権NFFAが支配するアメリカ。
政府は犯罪抑制の最終手段として、“パージ”こそがアメリカを偉大にしていると容認していたが、貧困層や弱者を排除しようとしていると訴える無所属のローン上院議員らの台頭により、賛成派と反対派との間で国内は分断され、その是非を問う大統領選の真っ只中、世界の運命を左右する12時間が新たに幕を開ける——
警察も病院も機能しないパージの夜、NFFAの暗殺計画からローン上院議員を守る為、彼女の護衛を務めるレオ。
しかし、裏切り者によって、二人は暴力と混沌に満ちた首都ワシントンD.C.の路上に放り出されてしまう。
怪し気な武装集団に追われながら、果たして二人は生き延びることが出来るのか・・・?


ジェームズ・デモナコ監督です。
このシリーズを全部監督していますね。

一昨年くらいに1作目と2作目を観ましたが、毎作良くなっていく印象です。
2作目辺りからパージというイベントの社会への浸透度、それがある世界観の描写のリアリティが見事です。

今作はパージのある世界の設定がかなり完成されていました。
1作目は一軒家でのちょっとお馬鹿なやり取りの映画という印象でした。
しかし2作目以降は街を舞台にしたちょっとした戦争のような世界観が構築され、
作中でのパージを巡るやり取りにもリアリティがあって良かったです。

ただこんな一夜を過ごしたら翌日以降、人間関係を含めまともに暮らせる気がしませんが。

何人かの正義側の人間、反パージな人々が悪質な殺人者やパージを政治に利用しようとする悪人達と対峙する群像劇風菜序盤です。
良いタイミングで彼らが合流して助け合うのもいい塩梅でした。

主人公の一人はは~時を廃止しようと大統領選挙に挑んでいる最中の女議員ですが。
正義感が強いがゆえに周囲の散々の忠告も聞かず、一般市民と同じように過ごすと言って聞きません。
当然あっという間に危険な状況になり、彼女のせいで何人も犠牲者が出るし本人も何度も絶体絶命になります。
それを観ながら
「どうせこういう状況になることが予想出来たのにそうしたドMさんでしょ?」
っていう気持ちは最後まで拭えませんでした。

狙う側、狙われる側の備えややり取りは生々しく、
ただ街を移動するだけでとても怖いです。
こういうシチュエーションを作り出したこのシリーズはなかなか評価出来ます。

あまりに不自然な狂信者の様な人々が出てくるのはイマイチ好みでは無いですが。

主人公は前作同様フランク・グリロでした。
可もなく不可もなしにこの作品にはマッチしています。

他キャスティングはあまり豪華とは言えませんが、
この手の作品にはマッチしたいいキャスティングでした。

黒人とメキシコ人のコンビの絆はなかなか感動的でした。

今作でシリーズは完結しても良さそうですが、続けられる様な余韻も残して居ました。

ところでこのシリーズみたいな作品を代表に、やはり欧米人って凶暴だなって印象を抱いてしまいます。
世界最先端の先進国みたいなフリをしていても、このような作品を当たり前に成立させてしまう感じは日本にはありませんね。
アメリカにこの制度が出来たら本当にこうなりそうですが、日本ではこうはならなそうな気がします。
社会に潜む悪の量が日本は少なめで良いですね。

ところで公開初日に久々に有楽町の日劇で鑑賞しましたが予想外に激混みでした。
それがかなり意外でした。


そんなわけで7点。

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