メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

散り椿

2018年09月30日 | 映画
散り椿
を観ました。


亨保15年。
かつて藩の不正を訴え出たが認められず、故郷・扇野藩を出た瓜生新兵衛(岡田准一)は、連れ添い続けた妻・篠(麻生久美子)が病に倒れた折、彼女から最期の願いを託される。
「采女様を助けていただきたいのです・・・・・・」と。
采女(西島秀俊)とは、平山道場・四天王の一人で新兵衛にとって良き友であったが、二人には新兵衛の離郷に関わる大きな因縁があったのだ。
篠の願いと藩の不正事件の真相を突き止めようと、故郷・扇野藩に戻った新兵衛。
篠の妹・坂下里美(黒木華)と弟・藤吾(池松壮亮)は、戻ってきた新兵衛の真意に戸惑いながらも、凛とした彼の生き様にいつしか惹かれていくのだった。
散り椿が咲き誇る春ーー
ある確証を得た新兵衛は、采女と対峙することになる。
そこで過去の不正事件の真相と、切なくも愛に溢れた妻の本当の想いを知ることになるのだった・・・・・・。
しかし、その裏では大きな力が新兵衛に迫っていたーー。


木村大作監督作品です。
カメラマンからすっかり本格派監督になった印象ですね。

今作もかなりの高品質な仕上がりです。
映像力だけでは無く物語のクリエイターとしても一流って感じですね。

いい感じで毎作本格派俳優をキャスティングしますが、今作も非常に説得力あるキャスティングでした。

ガッツリ時代劇でしたが相当な空気感があってかなり見事な映像力でした。
CGの発想力やクオリティで映像力が測られる時代に素晴らしい力の示し方をしていますね。

日本の侘び寂び感がかなり溢れていて、どのシーンも芸術作品のような美しさでした。
豪雨や豪雪のシーンなど役者の顔がぜんぜん見れないくらいで描いていて素晴らしかったです。
普通、こういうもんだよな、って感じです。

ガッツリの時代劇言葉と時代劇ストーリーで。
ちょっと物語を咀嚼するのが難しいところもありますが、その分の本格派な感じは凄いです。
ちょっとした所作やチャンバラシーンのクオリティは素晴らしいです。

主演の岡田准一は今まで木村大作作品に出てなかったのが意外に思うくらいハマってました。
そのアウトロー侍な佇まいといい、語り口調と言い素晴らしい演技力でした。
何よりチャンバラシーンのクオリティが素晴らしかったです。

そのライバルで親友な西島秀俊も流石の存在感です。
この二人を贅沢にキャスティングした分しっかりと使いこなしていたと思います。

黒木華はことごとく大御所監督に好まれますがそれも納得なポテンシャルです。
存在にもう侘び寂びが備わっている感じですね。
非常に高評価な女優です。

池松壮亮が弟分な役で、今となっては池松壮亮をこの使い方ではもったいない気もしますが。
一歩引いた感じでいいスパイスになっていました。

大好きな麻生久美子が女神的な扱いで良かったです。
予想よりだいぶ出番が少なかったですが、存在感と物語への影響力はすごかったです。

他も緒形直人、新井浩文、駿河太郎、石橋蓮司、奥田瑛二など豪華でした。

ちょい役ですが大好きな芳根京子と柳楽優弥も出ていて良かったです。

このクオリティの時代劇を見れるだけで価値ありました。
木村大作作品はある一定のクオリティが約束されていて素晴らしいですね。


そんなわけで7点。
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