この道

この道
を観ました。


昭和27年（1952年）、神奈川県小田原市で、「北原白秋 没後十周年記念コンサート」が開かれ、白秋が作詩した童謡「この道」が、少女合唱隊とオーケストラによって演奏される。指揮をするのは、この曲を作曲した山田耕筰（AKIRA）だ。
コンサート終了後、若い女性記者（小島藤子）から白秋がどんな人物だったのか尋ねられ、耕筰は二人の出会いと交流を回想する。
明治43年（1910年）初夏。詩人の北原白秋（大森南朋）は、隣家の人妻である俊子（松本若菜）に夢中になっている。
与謝野晶子（羽田美智子）から諭されても、「かわいそうな女の人が隣にいたら、放っておくわけにいかないでしょう？」と開き直る始末だ。
明治44年（1911年）初夏。「邪宗門」に続く白秋の第二詩集「思ひ出」の出版記念会が盛大に開催され、与謝野鉄幹（松重豊）、高村光太郎（伊嵜允則）、萩原朔太郎（佐々木一平）らに祝福される。
郷愁に満ちた作風が高く評価され、一躍人気詩人となった白秋は得意の絶頂にいた。
だが、大正元年（1912年）夏、白秋と俊子は、俊子の夫から姦通罪で告訴され、逮捕されてしまう。
このスキャンダルで白秋の名声は一気に墜ちてしまった。
大正7年（1918年）に鈴木三重吉（柳沢慎吾）が「赤い鳥」を創刊。白秋はこの児童文芸誌を舞台にさまざまな童謡を発表し、新境地を切り開いた。
三重吉の仲介で山田耕筰と出会った白秋。
一度はけんか別れしたが、大正12年（1923年）の関東大震災後、「僕の音楽と君の詩とで、傷ついた人々の心を癒やす歌がきっとできるはずだ」という耕筰の言葉で、二人は意気投合する。
大正14年（1925年）、日本初のラジオ放送で、白秋作詩、耕筰作曲の「からたちの花」が演奏された。
「からたちの花」に続いて発表された「この道」も大評判となり、白秋、耕筰コンビの人気はますます高まった。


佐々部清監督作品です。

色々な角度から映画参入しているLDHですがこういう年配向けもチョイチョイやるようになってますね。
狙い通り、年配のお客さんが殆どでそのへんのお客さん向けなくすりと笑えるコメディで。
場内はなかなかいい感じの空気で時折笑い声もあって盛り上がっていました。

北原白秋という実在の詩人を描いているのでその辺の知識を仕入れるにはいいと思い見ました。
この時代、この地域に有名な文学者が集まっているのが凄いなと素直に思いました。
舞台が自分のふるさとの小田原だったのも非常に親近感を抱きやすい要素でした。
なんかおじいちゃん子だった僕がおじいちゃんによく聞かされた時代の風景って感じでした。

やんわりセピアな映像とレトロな雰囲気はいい感じでした。
時代の雰囲気はよく出ていました。

大森南朋は流石の演技力で北原白秋を演じていました。
いい加減な女ったらしで、こういう人だったのだろうなって伝わりました。
病気になってからのちょっとキャラが変わった演技も素晴らしかったですね。

その相棒の山田耕筰をAKIRAがなかなか万人向けないい演技してました。
地道に役の幅を広げていてなかなか良いキャリアだと思います。

貫地谷しほりはそもそもが昭和っぽくてこの作品に合ってました。
地道で実力派なキャリアで結構好感度高いです。

松重豊と羽田美智子の与謝野鉄幹、与謝野晶子夫婦がいい感じに昭和感あって良かったです。
とても時代っぽい雰囲気がありました。

柳沢慎吾が出ていたのは小田原枠って感じがしました。

僕の一押しな小島藤子が出ていたのも良かったです。

老若男女が妥当に楽しめてある程度歴史の勉強にもなる映画でなかなか良かったです。


そんなわけで6点。