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「ごらん、世界は美しい」

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エンディングノート

2011年11月01日 | 映画
エンディングノート を観た。


なんという名画か、究極のドキュメンタリーの一つと言ってよいでしょう。

がん宣告を受けた砂田知昭さんとそんな父を撮り続けた娘の砂田麻美監督。

普通な家族の物語、純粋な人の一生、人の人生の最後のドキュメンタリー。

ホームビデオを継ぎ接ぎしたような作品ですが、その映像のクオリティ、編集の素晴らしさ、要所要所の綺麗な風景の挿絵、音楽やアニメーションの字幕でちゃんとした作品になってます。
ただのホームビデオ的映像でもコレほどまでに感動的になるのですね。

営業マンで家族より仕事に人生を捧げた段取り命な砂田知昭さんは几帳面で自分の死までの、死後の段取りもちゃんと行う。

エンディングノートとは法的力もないフランクな純粋な遺書のようなメッセージ。

とにかく見事に段取ります。

性格もユーモアで死の宣告を受けても取り乱すことなく真摯に受け止め、残りの時間を過ごす。
家族への愛情も強く、家族を笑わすことも忘れない素晴らしい人でした。

最後の数日動けなく声も出なくなるが、アメリカから来た幼い孫たちを見ると声が出て起き上がろうとする。
そして幼い孫たちと泣くシーン。

現役時代はずっと不仲で離婚寸前だった妻とも仲良くなり、
死にかけて言葉も出せないような状況で最後に初めて妻に愛してると言う。

観客は一人客の仕事帰りのサラリーマンやおじさんが多かったですが皆涙を堪えられない様な状況でした。

老若男女みんな泣いていました。

まあいい人間の純粋に最後のドキュメンタリーですから泣かずに観るなんて不可能でしょう。

僕はもうイチイチ号泣で大変でした。

監督の砂田麻美さんが撮影はもちろん劇中の語りもやってます。
劇中の語りは死んだ父の目線で父の口調で坦々と語られます。

娘が撮影しているから可能な家族たちの柔らかいストレートな姿がそこにはあります。

監督の気持ちを想像すると凄く考えさせられます。
自分の父の死のドキュメンタリーを作った精神力を心底尊敬してしまいます。

普通に流されたらただ単に悲しい話ですが、要所要所にコミカルな演出や音楽、効果音があり見事にユーモアを入れているので観客は救われます。

場内は笑いと涙を忙しく要求されてました。

ラスト僕の大好きなハナレグミの歌もやばかったです。

自分のこの先の人生や、自分の父やその他の家族の事とか、
色々と考えちゃう映画でした。
純粋に家族に会いたくなりました。


そんなわけで10点です。


コレは世の中の人々に優しく大切なメッセージを伝えていると思います。
観る前と観た後では人生の捉え方が変わるほどです。

ああ思い出し泣きしそうです。

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