悪人 を観た。
モントリオール映画祭で深津絵里が最優秀女優賞を取った話題の作品です。
フラガールの李相日監督最新作です。
（お話）
保険外交員のOL石橋佳乃（満島ひかり）は軽い女でいい男にすぐ着いて行ってしまい友達の事も小馬鹿にしていた。
ある夜、友人との飲み会を終え出会い系サイトで知り合った清水祐一（妻夫木聡）に会いに行く。
祐一は佳乃に会うため、毎度わざわざ長崎から福岡まで車を飛ばしてくる。
しかし佳乃の前に狙っていた金持ちイケメンの増尾圭吾（岡田将生）が偶然現れ祐一に断りを入れ目の前で増尾の車に乗って去ってしまう。
怒りに震える祐一は二人の車を追う。
祐一は母に捨てられ祖母の清水房枝（樹木希林）に育てられ、叔父の矢島憲夫（光石研）の解体業者で働きながら祖母と病気の祖父に面倒を見て暮らしている。
妻の石橋里子（宮崎美子）と理容店を営む石橋佳男（柄本明）はある日警察から連絡を受け遺体の確認をしに行く。
そこに居たのは間違いなく一人娘の佳乃だった。
塞ぎこむ二人。
警察は最後に一緒に居たと思われる増尾を容疑者として探す。
妹と同居している紳士服店で働く孤独なOL馬込光代（深津絵里）はある日出会い系サイトで知り合った祐一にメールを送り会うことにする。
祐一は光代に会いにわざわざ佐賀までやってくる。
どっかにデートに行きたい光代だったが祐一はSEXして金を渡して去ろうとする。
本気だったのにと悲しむ光代を残して祐一は去る。
警察は増尾を捕まえるが、増尾は佳乃と会話してたらムカついてきたから、山道で車から蹴落としたと言う。その供述と佳乃のメール履歴から容疑者は最初に会おうとしていた祐一に絞られる。
数日後祐一はわざわざ光代に謝りに来る。
自分も本気だったと伝える。
そして帰るがその途中警察が来てると房枝から電話が来る。
怯えた祐一は再び光代の家に行き無理矢理光代を連れて逃げる。
祐一は指名手配される。
（評価）
非常に重厚な映画で面白かったです。
妻夫木聡と深津絵里の熱演はなかなか見応えありました。
賞を取ったのも納得できました。
深津絵里にしては珍しい結構濃厚な濡れ場も披露してました。
寂しい孤独な女性の雰囲気を見事に出していて、見てるだけで切なくなるものがありました。
登場するまでに３０分位あったのもなかなかいい感じでした。
妻夫木聡も今までにあまり見ない暗い、寡黙な役柄でした。
不幸な生い立ち、貧困な暮らしの中でも黙々と祖父母の面倒をみる優しい青年。
しかし猟奇的な感情もある。
見事に演じていたと思います。
岡田将生が超最低なチャラ男を演じて居たのも珍しかったです。
かなりムカつきました。
それくらい上手く演じていたと思います。
僕の一押し満島ひかりも素晴らしい演技力でした。
この娘は今後どんどんいい作品に出て行くであろう予感があります。
いい路線に入っています。
柄本明、樹木希林あたりはキャスティング自体が飛び道具なので問答無用でいいです。
ホント上手いです。
僕の好きな永山絢斗も脇役で出ていますがいい奴の役で良かったです。
松尾スズキは年寄りを騙すマルチ商法の詐欺師の役で出てました。
三木聡作品の様なキャラでした。
このようにストーリーより演技力で魅せる映画だったと思います。
画面も全体的に暗くて重い気持ちになります。
ストーリー的には少々しっくり来ませんでしたが演技力に誤魔化された感じです。
いくらなんでも出会い系で会ったばかりの殺人鬼に光代がそこまで肩入れするのは不自然に思いました。
祐一も行動がイチイチ説明不足で強引で、そんなにいい奴には見えません。
しかし明らかに未来の無い二人の逃避行の描き方はなかなかの切なさ加減でした。
そんなわけで８点です。
こんな世界観は嫌いじゃ無いのです。
むしろ憧れを抱くものがあります。
以前から似て蝶と思っていた妻夫木聡と永山絢斗が共演してましたがやはりパーツパーツが似てるなと思いました。
（ネタバレ）
光代と逃避行を始める祐一。
何も知らない光代に祐一は全てを話す。
好きになった女に会いたかったら金を払えと言われるようになった。
それでも会いたいから会いに行ったら目の前で別の男の車に乗られ怒りに任せ後を追った。
すると車から蹴落され頭を打った佳乃を見る。
助けに行く祐一だが、こんなところまで着いてきて馬鹿じゃないか気持ち悪いと八つ当たりのように散々罵られる。
それでも助けようと無理矢理車に乗せようとして相手の腕を痛めてしまう。
佳乃は祐一に拉致されてレイプされたと訴えると言い出す。
嘘はやめろと佳乃を捕まえて首を締めて殺してしまう。
相手が悪いからしょうが無いと思っていたが光代に会って後悔していると言う。
そして自首に向かう祐一だったが光代が涙ながらに一緒に逃げてくれとお願いする。
二人は以前行こうとした灯台に行く。
廃墟のような灯台の部屋で逃亡生活を送る。
寒い部屋で祐一は必死に光代の世話をする。
自暴自棄な祐一を光代が慰め二人は何とか暮らす。
房枝はマルチ商法に騙しとられた金を取り返しに行く。
光代は食料の買出しに出るがそこで警察に捕まる。
世の中的には光代を人質に祐一が逃げていると報道されていた。
何とか警察から抜け出し祐一の元に帰る光代だったが灯台は警察に包囲される。
そして祐一は、俺はあんたが思ってる様な人間じゃ無いと光代の首を絞める。
そこに突入してきた警察に捕まる。
最後に光代は共犯じゃないと警察に見せる為に首を絞めた。
光代は佳乃の殺害現場に花を手向けに行く。
そこには佳男の姿が。
タクシーの運転手に、祐一は世の中では悪人なんですね・・・と言い、灯台で絶景の夕焼けを見て涙を流していた祐一を思い出す。
モントリオール映画祭で深津絵里が最優秀女優賞を取った話題の作品です。
フラガールの李相日監督最新作です。
（お話）
保険外交員のOL石橋佳乃（満島ひかり）は軽い女でいい男にすぐ着いて行ってしまい友達の事も小馬鹿にしていた。
ある夜、友人との飲み会を終え出会い系サイトで知り合った清水祐一（妻夫木聡）に会いに行く。
祐一は佳乃に会うため、毎度わざわざ長崎から福岡まで車を飛ばしてくる。
しかし佳乃の前に狙っていた金持ちイケメンの増尾圭吾（岡田将生）が偶然現れ祐一に断りを入れ目の前で増尾の車に乗って去ってしまう。
怒りに震える祐一は二人の車を追う。
祐一は母に捨てられ祖母の清水房枝（樹木希林）に育てられ、叔父の矢島憲夫（光石研）の解体業者で働きながら祖母と病気の祖父に面倒を見て暮らしている。
妻の石橋里子（宮崎美子）と理容店を営む石橋佳男（柄本明）はある日警察から連絡を受け遺体の確認をしに行く。
そこに居たのは間違いなく一人娘の佳乃だった。
塞ぎこむ二人。
警察は最後に一緒に居たと思われる増尾を容疑者として探す。
妹と同居している紳士服店で働く孤独なOL馬込光代（深津絵里）はある日出会い系サイトで知り合った祐一にメールを送り会うことにする。
祐一は光代に会いにわざわざ佐賀までやってくる。
どっかにデートに行きたい光代だったが祐一はSEXして金を渡して去ろうとする。
本気だったのにと悲しむ光代を残して祐一は去る。
警察は増尾を捕まえるが、増尾は佳乃と会話してたらムカついてきたから、山道で車から蹴落としたと言う。その供述と佳乃のメール履歴から容疑者は最初に会おうとしていた祐一に絞られる。
数日後祐一はわざわざ光代に謝りに来る。
自分も本気だったと伝える。
そして帰るがその途中警察が来てると房枝から電話が来る。
怯えた祐一は再び光代の家に行き無理矢理光代を連れて逃げる。
祐一は指名手配される。
（評価）
非常に重厚な映画で面白かったです。
妻夫木聡と深津絵里の熱演はなかなか見応えありました。
賞を取ったのも納得できました。
深津絵里にしては珍しい結構濃厚な濡れ場も披露してました。
寂しい孤独な女性の雰囲気を見事に出していて、見てるだけで切なくなるものがありました。
登場するまでに３０分位あったのもなかなかいい感じでした。
妻夫木聡も今までにあまり見ない暗い、寡黙な役柄でした。
不幸な生い立ち、貧困な暮らしの中でも黙々と祖父母の面倒をみる優しい青年。
しかし猟奇的な感情もある。
見事に演じていたと思います。
岡田将生が超最低なチャラ男を演じて居たのも珍しかったです。
かなりムカつきました。
それくらい上手く演じていたと思います。
僕の一押し満島ひかりも素晴らしい演技力でした。
この娘は今後どんどんいい作品に出て行くであろう予感があります。
いい路線に入っています。
柄本明、樹木希林あたりはキャスティング自体が飛び道具なので問答無用でいいです。
ホント上手いです。
僕の好きな永山絢斗も脇役で出ていますがいい奴の役で良かったです。
松尾スズキは年寄りを騙すマルチ商法の詐欺師の役で出てました。
三木聡作品の様なキャラでした。
このようにストーリーより演技力で魅せる映画だったと思います。
画面も全体的に暗くて重い気持ちになります。
ストーリー的には少々しっくり来ませんでしたが演技力に誤魔化された感じです。
いくらなんでも出会い系で会ったばかりの殺人鬼に光代がそこまで肩入れするのは不自然に思いました。
祐一も行動がイチイチ説明不足で強引で、そんなにいい奴には見えません。
しかし明らかに未来の無い二人の逃避行の描き方はなかなかの切なさ加減でした。
そんなわけで８点です。
こんな世界観は嫌いじゃ無いのです。
むしろ憧れを抱くものがあります。
以前から似て蝶と思っていた妻夫木聡と永山絢斗が共演してましたがやはりパーツパーツが似てるなと思いました。
（ネタバレ）
光代と逃避行を始める祐一。
何も知らない光代に祐一は全てを話す。
好きになった女に会いたかったら金を払えと言われるようになった。
それでも会いたいから会いに行ったら目の前で別の男の車に乗られ怒りに任せ後を追った。
すると車から蹴落され頭を打った佳乃を見る。
助けに行く祐一だが、こんなところまで着いてきて馬鹿じゃないか気持ち悪いと八つ当たりのように散々罵られる。
それでも助けようと無理矢理車に乗せようとして相手の腕を痛めてしまう。
佳乃は祐一に拉致されてレイプされたと訴えると言い出す。
嘘はやめろと佳乃を捕まえて首を締めて殺してしまう。
相手が悪いからしょうが無いと思っていたが光代に会って後悔していると言う。
そして自首に向かう祐一だったが光代が涙ながらに一緒に逃げてくれとお願いする。
二人は以前行こうとした灯台に行く。
廃墟のような灯台の部屋で逃亡生活を送る。
寒い部屋で祐一は必死に光代の世話をする。
自暴自棄な祐一を光代が慰め二人は何とか暮らす。
房枝はマルチ商法に騙しとられた金を取り返しに行く。
光代は食料の買出しに出るがそこで警察に捕まる。
世の中的には光代を人質に祐一が逃げていると報道されていた。
何とか警察から抜け出し祐一の元に帰る光代だったが灯台は警察に包囲される。
そして祐一は、俺はあんたが思ってる様な人間じゃ無いと光代の首を絞める。
そこに突入してきた警察に捕まる。
最後に光代は共犯じゃないと警察に見せる為に首を絞めた。
光代は佳乃の殺害現場に花を手向けに行く。
そこには佳男の姿が。
タクシーの運転手に、祐一は世の中では悪人なんですね・・・と言い、灯台で絶景の夕焼けを見て涙を流していた祐一を思い出す。
