メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

きみと、波にのれたら

2019年06月23日 | 映画
きみと、波にのれたら
を観ました。


大学入学を機に海辺の街へ越してきたひな子。
サーフィンが大好きで、波の上では怖いものなしだが自分の未来については自信を持てずにいた。
ある火事騒動をきっかけに、ひな子は消防士の港(みなと)と出会い、二人は恋に落ちる。
お互いがなくてはならない存在となった二人だが、港は海の事故で命を落としてしまう。
大好きな海が見られなくなるほど憔悴するひな子が、ある日ふと二人の思い出の歌を口ずさむと、水の中から港が現れる。
「ひな子のこと、ずっと助けるって約束したろ?」
死んだはずの港と再び会えたことを喜ぶひな子だが…。
奇跡がもたらした二人の恋の行方は?
そして、港が再び姿を見せた本当の目的とは?


湯浅政明監督作品です。
今やすっかり大好物な監督です。

ピンポンやってた頃から好きでしたが。
最近はオリジナリティある作品をやるようになっていて良いです。

前作の夜明け告げるルーのうた同様、海、水が大きな要素ですがこういうのが好きなのでしょう。

ガッツリ海辺なおしゃれな素敵な世界観で。
湘南付近で生まれ育った自分には非常にノスタルジックな世界観でした。
こういう世界観にノスタルジックを抱くのは自分の育ちのせいなのか?全国共通なのかがわかりません。
音楽とか、カフェの感じとかも妙にいい感じでした。

予告編を観ての想像より前半は普通の恋愛ものでした。
素敵な引っ越し、出会い、サーフィン。
後半の悲しみや感動を生み出すために前半はかなりハッピーでリア充な恋愛ものです。
かなり素敵です。

そしてその分彼氏が死んでしまってからはかなりの悲しみ感です。
おかしくなってしまうくらい主人公は変貌します。
ところが二人で歌ってた歌をうたうと水の中に彼氏が現れるというファンタジー。
二人にしかわからない奇妙な現象。
いよいよ周りからはおかしく見られ孤立していきます。

一つ大きな伏線というか衝撃の真実があったりします。
子供時代から続く一つの真実、まあまあ予想通りのどんでん返しですが悪くないです。
予想通りでも感動はしました。

悪役的な人々が出てきますが、ちょっと強引な悪役設定ではありました。
作風的に許せる範疇でしたが。

しかし諸々のフリが集約するガッツリのクライマックス。
湯浅政明作品にしてはクセ少なめな普通のファンタジーでした。
ただ素敵で爽快でスケール感凄くてかなりお見事なクライマックスです。
日本の王道アニメーションにはこの手の大盛り上がりポイントは必要ですが、今作はそれは成功しています。
ストーリーも展開も映像もお見事で泣けてしまいました。

ヒロイン・ひな子の声優は川栄李奈でした。
もうすっかり実力派ですが、声優でも相当優秀です。
本人のキャラクターを出さない程度の役作り。
そして初体験のような演出ですが、イチャイチャシーンでの非常にナチュラルな笑い声、笑ってしまってNGみたいなレベルのものです。
ただそれが非常にナチュラル感を演出していました。

彼氏の港役の片寄涼太も悪くなかったです。
さほどしゃべり方にクセが無いのが良いですね。
宮崎駿がクセの強い声優をやらせてきた影響がこの辺で変わってきた印象もあります。

港の妹は松本穂香でした。
意外と強気だったり性格悪そうな役もやれるのは良いですね。
ほんわか不思議ちゃんの方が好みですが。

港の後輩役の伊藤健太郎もクセ少なめで逆に良かったと思います。

シンプルに素敵でおしゃれで感動出来る日本のアニメーションでした。


そんなわけで8点。
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