ドラマ批評 ２０２０冬

今クールのドラマ批評。


・絶対零度～未然犯罪潜入捜査～（フジテレビ）
ビッグデータから犯罪を未然に阻止しようとする警察組織のお話。
月九なのに沢村一樹が主演という時点でいぶし銀で結構好評価なシリーズ。
今回は水野美紀が上司でまた雰囲気変わっていた。
柄本明が天才ハッカー役なのがちょっと、パソコン操作の感じがだいぶ微妙でした。
横山裕は変わらず渋くて、本田翼が強くて可愛い。
なかなかダークでどんでん返しも強めでした。
6点。


・10の秘密（フジテレビ）
向井理演じるシングルファーザーが誘拐された娘の事件をきっかけに奮闘するドラマ。
最近のサスペンスらしく毎回どんでん返しな衝撃的展開。
限られた登場人物たちの善悪がコロコロ入れ替わり、過去の歴史すら覆されるような。
ただ元妻役の仲間由紀恵は途中から取り返せないほどの悪女でした。
色んな役をやるようになって良いですね。
渡部篤郎も変わらず活躍していて良い。
正直内容の過激さのわりに退屈だったけど好みの山田杏奈が出ていたので見れた。
5点。


・恋はつづくよどこまでも（TBS）
上白石萌音演じる看護師が佐藤健演じる憧れのドクターに全力アタックするラブコメ。
今クール一番くらいにヒットした恋つづ。
映画や深夜ドラマにはありがちだけどゴールデンのドラマでは近年珍しいかもってくらい、胸キュンな内容。
胸キュンシーンを作るための振りにしか思えないような要所要所の展開。
来るだろうなーって思わせて来るから余計に「キャー」となるのでしょう。
誰も不幸にしないし恋愛リアリティとかよりはこっちの方が良いですね。
堀田真由目当てで見てましたがちょっと出番が少なかったです。
香里奈が出てたのも嬉しかったですね。
7点。


・知らなくていいコト（日本テレビ）
吉高由里子演じる記者がスクープを追いつつ自身の謎の生い立ちにも迫るお話。
なかなかぶっ飛んだ冒頭から本格的な展開で見応えありました。
吉高由里子のお仕事系ドラマはどれも見応えあります。
柄本佑がなんかやたらハンサムで。
好みの関水渚が出ていたので嬉しかった。
7点。


・僕はどこから（テレビ東京）
中島裕翔演じる他人の文字から思考を読み取れる誠実な青年と間宮祥太朗演じるエリートヤクザが協力しつつトラブル対応するお話。
深夜ドラマらしい規模感と強めの世界観で何かいい感じで見れました。
相手が怖くて展開は衝撃的だけど物語は薄めの印象。
上白石萌歌が出ていたのが良かった。
5点。


・来世ではちゃんとします（テレビ東京）
内田理央演じる性依存症の女性は5人のセフレが居て今どきな男女の恋愛を描いたドラマ。
性描写手前の描写がなかなか赤裸々で結構興奮してしまうドラマだった。
今の若者にちょっと嫉妬するような文化も感じつつ。
ドラマとしてはボチボチでした。
4点。


・ケイジとケンジ（テレビ朝日）
桐谷健太演じる元体育教師の刑事と東出昌大演じる偏屈なエリート検事がいがみ合いながらも協力して事件を解決するお話。
職業は独特ながら昔懐かしいくらいの王道バディドラマでした。
最中に東出昌大の不倫騒動がありなかなか不遇のドラマとなってしまいましたがそういうのを一切気にしない自分には面白かったですね。
東出昌大がちょっと女にだらしない感じで見ていて複雑に感じることもありましたが。
桐谷健太がその分奮起しているような印象もあり、脇役も豪華で絶妙で良かったです。
好みの比嘉愛未と今田美桜が見れて嬉しかったです。
7点。


・アライブ　がん専門医のカルテ（フジテレビ）
松下奈緒演じる内科医と木村佳乃演じる消化器外科医が痛みと秘密を抱えながらも病に立ち向かうお話。
二人の優秀だけど過去に大きな傷みを持つもの同士が絆を深めて行く感じは良かったです。
世代的にとても説得力ある友情でした。
ドラマなので無理にミステリアスにする部分もありましたが見応えあって感動しました。
7点。


・ランチ合コン探偵～恋とグルメと謎解きと～（日本テレビ）
山本美月演じる謎解き大好きなOLがトリンドル玲奈演じる同僚の合コン大好きOLとともにランチ合コンに行くお話。
ロボット系の主人公で記憶喪失ながらめちゃくちゃ賢いというかなり突拍子も無い設定ですが。
かなりしっくり来ていてかなり面白かったですね。
トークだけで事件を説明してそこから推理してしまうという遠隔推理みたいな感じです。
途中コントみたいに架空の設定に入っていくのもとても良かったですね。
非常に見心地よくなにより美人二人のやり取りが最高でした。
瀬戸利樹も結構最近気に入っています。
8点。


・ゆるキャン△（テレビ東京）
福原遥演じるソロキャンパーの女子高生のひとりキャンプとそれを取り巻く同級生の日常を描いたお話。
ソロキャンプにかなり興味がありなんとなく見ていたのですが最高でしたね。
平和な女子高生たちの仲良し感、ほのぼの感、癒やし、ずっと見ていたい空気感でした。
大好きな箭内夢菜はちょっと出番少なめでしたが。
元々ちょっと好きだった大原優乃がこのドラマで大好きになってしまいました。
2番手でしたが不思議ちゃん役でめちゃくちゃ可愛かったですね。
他の田辺桃子、志田彩良も結構好きなので絶妙の5人組でした。
可愛い女の子たちがキャンプを楽しんでいるのを見るだけで人は幸福になれるのです。
8点。


・病室で念仏を唱えないでください（TBS）
伊藤英明演じる僧侶兼救命救急医の奮闘を描いたお話。
コミック原作らしいですがなかなか豪華なドラマでした。
ムロツヨシ、中谷美紀、萩原聖人、泉谷しげるなど脇役が豪華でした。
大好きな松本穂香がとても目立つ役で嬉しかったですね。
大好きな唐田えりかも出てたのですが不倫騒動で降板してしまい残念でした、復帰を待ちます。
結構がっつりと死に向かい合い、なかなか重い死の描写があり攻めていたと思います。
ちょっとコスパ悪い気もしましたが良いドラマだったと思います。
7点。


・女子高生の無駄づかい（テレビ朝日）
岡田結実、恒松祐里、中村ゆりか等が演じる女子高生たちが青春を無駄遣いする日常を描いたお話。
油断して1話目を見たら度肝抜かれた今クール最高にハイセンスなドラマでした。
ついつい制作陣を調べてしまいました、なるほど有望株のクリエイターたちが手掛けています。
ドラマ見てる時、俺に制作陣をググらせたらたいしたもんだ！
畑芽育、福地桃子、浅川梨奈、小林由依、井本彩花など女子高生メンバーがめちゃくちゃ頑張ってましたね。
町田啓太もなかなか殻を破っていた。
みんなキャリアでも相当ぶっ飛んだ演技をしたでしょう。
このルックスでこのぶっ飛び演技ができる岡田結実はトップオブトップの天下人になる可能性すら感じた。
9点。


・コタキ兄弟と四苦八苦（テレビ東京）
古舘寛治演じる真面目な兄と滝藤賢一演じるちゃらんぽらんな弟がレンタルおやじというサービスをするお話。
ベースとなる喫茶店で働く芳根京子と3人で巻き起こす会話劇が見どころでした。
おじさん二人が若い女の子を見守る構図が素敵でしたね。
ちょっとファンタジーなお話もあったり映画っぽいハイセンスなドラマで良かったです。
7点。


・絶メシロード（テレビ東京）
濱津隆之演じる控えめなサラリーマンが週末一人で車中泊の旅をして絶滅しそうなお店で食事をするお話。
いかにもテレ東深夜ドラマだけどネタも尽きてきたかな？と思わせるような題材。
絶飯とはいえどちらかと言うと車中泊のキャンプのほうがメインかも知れない。
ほのぼのと一人旅したくなるし、ほんのりホームドラマで悪くなかったですね。
6点。


・トップナイフ―天才脳外科医の条件―（日本テレビ）
天海祐希演じる天才脳外科医やその同僚たちの医療ドラマ。
医療ドラマだらけのクールに埋もれてしまいそうですが、そこそこ良かったです。
大好きな広瀬アリスがらしいキャラで一人でコミカル担当してるほど魅力的でした。
椎名桔平や永山絢斗という好みのキャストも良かったですね。
内容はちょっとインパクト少なめだったかも。
6点。


・アリバイ崩し承ります（テレビ朝日）
浜辺美波演じる時計店の店主はアリバイ崩しが得意で安田顕演じる刑事に頼まれ推理をするお話。
大好きな浜辺美波が主演ということで必見。
コミカルな推理モノで浜辺美波の魅力がふんだんに出るドラマで素晴らしかった。
推理の内容も見応え会って結構本格的で、コメディとのバランスも良かった。
旬の女優は大事に活かさないといけないので見事にそれを達成していた。
8点。


・テセウスの船（TBS）
平成元年に起きた連続殺人事件の犯人の息子が事件直前にタイムスリップするミステリーファンタジーなお話。
竹内涼真が主演でタイムスリップして鈴木亮平演じる若き日の父親と事件を防ぎつつ真犯人を探すミステリー。
話的にはなかなかのミステリーでよくできた構造で見応えはありました。
主に子供が悪いことをしていて、それにガッツリ騙されてしまい、ミスリードも多く、どんでん返しも多い。
とにかく登場人物が全員ヒステリックで馬鹿で簡単なミスリードにいちいち完璧に引っかかるのでストレスだった。
もう少し上質に描けば良かったきがしますが、内容に見合わない演出だった印象。
6点。


・シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。（日本テレビ）
清野菜名演じるミスパンダが横浜流星演じる飼育員さんに操られグレーな事件にシロクロつけるお話。
なかなか飛んでて社会派な面もあって結構見れました。
作品のテイストの割に意外と複雑で巧妙で意味深でぼんやり見てるとわからないことも多かったです。
大好きな清野菜名が持ち前のアクションを発揮していて、横浜流星ももちろん格闘技のスペックを活かしていて。
唯一無二の飛んだ感じでエンターテインメント性も高くて印象的でした。
ビリー・アイリッシュを迷わず使ったのも良かった気がします。
7点。


・SEDAI WARS（TBS）
世代間のわだかまりが充満する近未来、総理大臣が後釜をSEDAI WARSで決めるというお話。
現代社会の日本に根付く世代間の格差、価値観の違い、軋轢を縮図にしたような内容でした。
好みの山田裕貴が主演なので見てみたが設定の割に仕上がりがチープで。
ちょっと見れないドラマだったかも。
4点。


なんだか異様に医療ドラマが多いクールでどれがどれだか、誰がどれにでてるか、混乱する時期でした。
各局、制作陣が同じようなことを考えたのでしょうね。
個性的な題材や設定に説得力を与えるのが重要な時期になってきた気がします。
女子高生の無駄遣いはその点で素晴らしかったですね。
若くて可愛い女優さんがたくさん見れて良かったです。
今や連ドラで浜辺美波を見れるだけでありがたいです。