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僕と妻の1778の物語

2011年01月17日 | 映画
僕と妻の1778の物語 を観た。

僕の生きる道シリーズ初の映画化です。

眉村卓とその妻の闘病の実話だそうです。
結構気になっていたので公開初日に観てきました。

一人で映画観に行って、最も涙が出た映画かもしれません。
つまり超泣いてしまいました。

下手すりゃ社会現象になると思いますよ、これ。



(お話)
SF作家の牧村朔太郎(草剛)はとても純粋な性格でいつも空想の世界に浸って小説のネタを考え、周りが見えずどこでも小説を書いている。
そんな朔太郎を優しく支える銀行員の妻節子(竹内結子)。
裕福ではないものの二人はとても睦まじく楽しく暮らしていた。

ある日腹痛で倒れる節子、以前から子供を欲しがっていたのでおめでたとおもい喜び妊娠検査に行ったところ末期の大腸がんと診断される。

即手術をして取り除くが全身に転移したがんは抗癌剤治療することになる。
主治医の松下(大杉漣)は余命1年と朔太郎に告げる。

笑うことで免疫力が上がることがあると松下から聞いた朔太郎は節子たった一人の読者の為に毎日短編小説を書くことを決意する。

連載を書きながら、家事を手伝いながら、節子の為の短編を書く。
エッセイにせずちゃんと小説にしようと気合を入れるが節子にはエッセイと言われてしまう。

毎日内容を磨いていくうちにようやく節子に笑ってもらえる小説を書けるようになる。

元々SF小説を書いていたが恋愛小説家に転向して大成功した滝沢蓮(谷原章介)に馬鹿にされるが妻が癌になったことを告げる。
滝沢とその妻美奈(吉瀬美智子)は朔太郎達をサポートするようになる。

朔太郎の担当編集者の新美健太郎(陰山泰)も二人をサポートする。

そして節子は告知された一年を見事生き抜く。


(評価)
号泣です。
そこまで素晴らしい映画とも思わなかったのですが、とにかくシンプルで優しい感動に号泣です。
ティッシュ持ってて良かった~ ってのが最大の感想でした。

草剛と竹内結子の優しくほのぼのと可愛らしい仲良しな夫婦像が観てる人を実に優しい気持ちにさせます。
優しいほんのりコメディが観客を癒します。

小説を書くと必ず最初の読者はセッちゃん。
途中不得手な恋愛小説を書く朔太郎だが、節子に今までのサクちゃんの小説で一番つまらないと笑われ、僕もそう思ってたって朔太郎もゲラゲラ笑ったりして素敵でした。

元ネタの話は何となく知っていたので妻はいずれ病死してしまうのはわかっていましたがそれでも奇跡を信じたくなりました。
一話一話綴られていく小説が1778に到達したらどうなってしまうのだろう?という新しい感じのカウントダウン映画でした。

そしてその瞬間の草の表情が凄かったです。
とにかく愛して愛してたまらない妻が居なくなった時の呆然とした感じの表情。

最後の数日が壮絶で妻が死んでも何故か泣かない朔太郎だったけど、1778話目を書きながら遂に涙が零れ出す。
僕も同じくらい涙が零れました。

天然で小説書く以外全く脳がない朔太郎としっかり者の妻、妻無しでは生きていけないオーラがたまらない寂しさを醸しだしてました。

子供を欲しがっていた節子、母に孫を見せたいと思っていた節子の女性としての悲しみも少々辛いものがありました。

後半の病院でのやりとり、病院の人たちの演出はちょっとやり過ぎ演出と思いましたが感動は止みませんでした。

大杉漣、新美健太郎、谷原章介、吉瀬美智子などの脇役たちも優しくて良かったです。

朔太郎の空想を上手いこと特撮映像にしてたのがエンターテイメント映画としての一面も作っていて良かったです。

羨ましい素敵な夫婦のお話でした。
こんな夫婦に憧れます。

とにかく泣けて仕方ない映画です。

正直好みの作品ではないのですが、シンプルでこんなのもいいなと思ってしまいました。



そんなわけで9点です。


これ上半期、社会現象になる可能性もあるのではないでしょうか?

これ書きながら思い出しているだけで泣きそうです。

僕も毎日、遅れてもこのブログを書き続けようと思っているので少しだけ朔太郎の気持ちがわかりました。



(ネタバレ)
SF小説しか書かないというポリシーで他の小説の仕事を断っていた朔太郎だが、節子の医療費の為に恋愛小説を書いたりする。

何故恋愛小説なんて書くのか?と怒る節子は自分の医療費が原因と気付き朔太郎を怒るが朔太郎はセッちゃんを助けるためならなんだってする!と怒鳴る。
睦まじい二人はすぐ仲直りして節子のへそくりを医療費にあてようとするが、へそくりの目的が二人の還暦の旅行の為と知った朔太郎はその旅行のためにへそくりは貯め続けようと言う。

2年、3年と節子は生き続けるが着実に衰えていく。

母親にも、もう子供を産むのは駄目みたいと泣き崩れる。

そして寝たきりになる節子は大きな木がある写真を見てそこに行きたいと言う。

定期健診で奇跡的に病気の進行が止まっていたので二人は旅行を決意する、そして写真の場所が北海道だと知る。

二人は北海道を旅して幸せな一時を過ごす。

旅行から帰ると節子は衰え死の準備も始める。

朔太郎は10年だって20年だって書き続けると諦めない。

余命1月と言われる朔太郎。

節子は朔太郎は一人では生きれないからモテる滝沢に女を紹介してあげてとお願いしたりする。

手も動かせなくなった節子の為にベッドの脇で音読して小説を読むようになる。

必死に短編を書き続ける朔太郎、寝てる間にセッちゃんが居なくなってしまいそうで怖いと一切眠らない。
病院の人々もそんな朔太郎の姿に感動して応援する。

月が綺麗な夜、月が見たいというもうほとんど力のない節子の為にカーテンを明けてキスをする。
そして節子がもうほとんど駄目だと悟ったのか、部屋を出て泣き崩れる。

もう二日ほど意識がない節子、小説を読んでも反応が無い。
それでも書いた1777話目、読もうとするが節子は死んでしまう。

家に戻りみなが葬式の準備をしている間に朔太郎は最後の1778話目を書く。

今の君なら読めると最後の小説を宙に書く朔太郎。
遂に涙がボロボロと零れ出す。

そして今まで読んでくれてありがとう、また一緒に暮らしましょうと締めくくる。
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