大晦日

姪っ子から電話があったことをきっかけに久々の正月帰省。

軽くアパートを片付けて出かける。

部屋の電気類の電源を確認し静かに玄関の扉を閉じる。
外は早くも西日が差し夕暮れの様な空気に包まれていた。

アパートの前の道を歩いて居るとふとイタリアに旅だった日の朝の事を思い出した。
そうしたらやっぱり涙が出てしまった。

あんな心になることは、
人生でもう二度とは無いであろう。

バス停でバスを待つ。

今年は何度こんな感じでバスを待っただろうか？
メラーノでミュンヘンでザルツブルクでシントラでロンドンで小豆島で。

一年の３分の１程を旅の中で過ごした。
こんな一年を過ごせることは二度と無いと思う。
しかしもっと凄い一年を迎えたいとも思う。

2013年が終わる。
走馬灯の様に色んなシーンが、本当に色んなシーンが蘇る。
こんなに感慨深い気持ちは初めてかもしれない。

未来は今も全く見えないが、
きっとこんな感じで予想外の出来事が沢山起きるのであろう。
それだけを静かに強く願っている。