メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

マチネの終わりに

2019年11月02日 | 映画
マチネの終わりに
を観ました。


世界的なクラシックギタリストの蒔野聡史は、公演の後、パリの通信社に勤務するジャーナリスト・小峰洋子に出会う。
ともに四十代という、独特で繊細な年齢をむかえていた。
出会った瞬間から、強く惹かれ合い、心を通わせた二人。
洋子には婚約者がいることを知りながらも、高まる想いを抑えきれない蒔野は、洋子への愛を告げる。
しかし、それぞれをとりまく目まぐるしい現実に向き合う中で、蒔野と洋子の間に思わぬ障害が生じ、二人の想いは決定的にすれ違ってしまう。
互いへの感情を心の底にしまったまま、別々の道を歩む二人が辿り着いた、愛の結末とは―


西谷弘監督です。
フジテレビ系映画や福山雅治系作品で結構高評価してきた監督ですね。
しっかりと映画らしい映画を撮るあたりは今作も流石です。

そんな福山雅治系な今作ですが、世界的ギタリストという役柄があまりにハマっていました。
そしてパリを中心に日本、ニューヨークを舞台にしたラブロマンス大人な恋愛で素敵でした。

福山雅治と石田ゆり子というめちゃくちゃ絵になる2人はヨーロッパを舞台にしてもちゃんと映えて舞台に負けずさすがでした。
ちょっとチャラいのか積極的なクラシックギタリストとそれに流されていくキャリアウーマンなジャーナリスト。
展開は素敵でロマンチックでヨーロッパ好きの自分には見応えあったし、キャスティングもバッチリでしたね。

舞台が日本になってからは正直アンジャッシュのコントです。
バブル期の王道ラブロマンスのすれ違いラブストーリーの踏襲のような展開で。
携帯はあるけどその効果を無くさせての見事なすれ違いっぷりでした。
アンジャッシュ感があまりに強くてちょっと笑ってしまいました。
僕が苦手とする馬鹿が馬鹿をして転がるストーリーですね。
無計画で衝動的な行為に皆があっさり騙されてしまう愚かさはなかなかストレスでした。
いい大人達が確認もせず重大な決断をしてしまいます。

そんなすれ違い後の後半はなかなか残酷でした。
常々自分が言うように、映画で一番残酷な演出は突然の「○○年後」表記ですからね。
それを上手く使っていました。

クライマックスはちょっとネタバレですが。
永野でした、永野の「クワバタオハラおったらそこはもう大阪や」でした。

いつもながら音楽系映画って大半が好みですが今作も例外なく音楽は良かったです。
テーマ曲を結構なペースで繰り返し流すことにより見てる間に心地よい中毒性がありました。
福山雅治自信がミュージシャンでギタリストなので音楽周りの演出はとても説得力ありました。

主演のクラシックギタリストは福山雅治です。
ギター弾くシーンから始まりましたがその時点で説得力がありさすがの存在感でした。
チャラいようでピュアという王道的なキャラ設定ですが福山雅治がやれば納得です。
福山雅治は存在自体がジャンルになるところまで来てますね。
ガリレオシリーズの監督主演コンビですが、今作は比較的感情的なキャラでした。

石田ゆり子は相変わらずきれいで素晴らしかったです。
流石に歳は重ねてそれなりのルックスになっても深みのある魅力は変わりませんね。
フランス語、英語での演技も多かったですが様になってました。
将来的に八千草薫さんみたいになれるのかもって思うくらい魅力的な女優さんですね。

桜井ユキが主人公のマネージャー役でした。
個人的には今年のブレイク女優1位くらいですね。
この人が物語をややこしくする張本人であまりにキーマンでした。
幸薄いキャラをやらせたら今ピカイチですね。

伊勢谷友介が石田ゆり子のフィアンセでした。
アメリカ人の設定で全部英語での演技でした。
最近はこういう憎まれ役、嫌な奴役が多い印象ですが様になります。

木南晴夏、風吹ジュン、板谷由夏などの脇役もかなり上質でした。
木南晴夏ってすっかり演技派ですね。

古谷一行が主人公のギターの師匠でした。
久々にガッツリ出てるのを見ましたがめちゃくちゃダンディでした。

大人向けのテイストの割に展開は少々幼稚でしたが完成度はそれなりでした。


そんなわけで7点。

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