メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

クライマーズ・ハイ

2008年08月06日 | 映画
クライマーズ・ハイを観た。

1985年8月12日に起きた日本航空123便墜落事故を舞台にした群馬の北関東新聞社という架空の新聞社のその数日間の奮闘を描いたヒューマンドラマです。

余談ですが僕はこの墜落事故に昔から非常に関心を持っています。
世界史上最大の犠牲者が出た単独航空機墜落事故。
機長達の墜落直前のやりとりはトラウマのように僕の心に残っています。
僕が小学生の頃の真夏の出来事でした。


山登り(ロッククライミング)が趣味の悠木和雅(堤真一)が現在、新聞記者時代の親友の息子と山登りをしながら墜落事故当時の事を思い出す回想方式の映画です。

(観るつもりなら、観てから読んで)
親友の安西耿一郎(高嶋政宏)と山登りの約束をしていたところにジャンボ機行方不明の一方が社内に流れ緊張が走る。
そして群馬か長野辺りに墜落したとの知らせが入る。

悠木が全権を任され事故の調査や紙面作りを想像を絶する慌しさで描いていく。
佐山達哉(境雅人)は情熱的で部下を連れすぐに現場の調査に向かう。
そしてそのあまりに凄惨な現場に部下と二人極度の興奮状態になる。
そして事故後最初の新聞を出すが内部の人間関係はひどくもめる。
その後も刻々と入ってくる情報と締め切り、他社新聞、上の人間達からの圧力と奮闘しながら新聞を作っていく。

悠木は事故原因の情報を摑んだ玉置千鶴子(尾野真千子)と佐山にさらに事故原因を調査させその記事で他社を出し抜こうと大きな作戦を立てる。

佐山と玉置は調査団の宿舎に潜りこむ。
悠木は仲間達とともに上司も上手く説得し、締め切りギリギリまでみんなで佐山からの連絡を待つ。

そして佐山から事故原因の報告の電話が入る。
しかし100%の確証は無いという。

悩む悠木。
悠木の信念はチェック、ダブルチェック。
100%の確証の無い記事は載せない信念を持っている。

しかし事故のあまりの大きさと仲間達の後押しに載せたいと悩むが結局載せずに他社に出し抜かれ悠木は会社を去る。


思っていたより事故そのものに関しては描かれず、あくまで新聞社の人間達のドラマでした。
社会派作品が多い原田眞人監督らしい映画という感じがしました。

まだパソコンが無い時代のタバコの煙が充満した会社の殺伐とした風景。
がさつな職人気質の会社の人間達。
あくの強い上司達。
そんな空気感でいい感じに作品に引き込まれました。

慌しさを表現するために激しいカット割りとカメラの揺れの演出がちょいと多くてやり過ぎ感はありました。

堤真一、境雅人と僕が好きな役者さんが緊迫感のあるいい演技をしていたので良かったです。

この事故を風化させないためにもいい時期にいいクオリティの映画が上映されて良かったと思いました。

そんなわけで7点です。
そもそも関心が強いので見入ってしまいました。

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