メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

しんぼる

2009年09月20日 | 映画
しんぼる を観た。

私の教祖様的存在の松本人志監督の待ちにまった最新作です。

松本人志にまつわるDVDはほとんどありますし、録画してきたビデオの量も凄いです。


多分メキシコですけど、貧しい感じの田舎の家に住む覆面レスラー。
子供と祖父は彼を応援しているが、もうベテランで最近はあまり活躍できていないようだ。

そんなレスラーが今夜一回り若い悪役レスラーと今夜試合をする。


何も無い白い部屋でおかっぱの男(松本人志)が目覚める。

何が起きたか分からずしばらくうろうろしていると変な突起が壁にあるのを発見する。
それを押してみると、壁中から天使が出てくる。
そしてちんちんだけ出した状態で再び壁の中に戻る。
「ぎゃー」と叫ぶ男。
「すいませーん、帰りたいんですけどー」と困惑する。

-修行-
無数にある壁のちんちんはスイッチになっていてそれぞれ押すと、何か道具が出てきたり、何かが起きたりする。

拡声器とか菜箸とか盆栽とか壷とか寿司とかオナラとか意味不明なものが出てくる。


一方覆面レスラーは徐々に試合の時間が近づき、気持ちを作っている。


一切笑いのない本格的なメキシコ映画のようなお話と、謎の白い部屋に閉じ込められた男のお話。
まったく関係ない二つの映画が同時に上映されているようなかなり不思議な作りです。


(ネタバレ)
だんだん部屋のコツを掴んできた男はとあるスイッチを押すと出口と思われる扉が出ることを発見する。

しかしスイッチから離れると扉は数秒で消えてしまう為工夫が必要。
徐々にコツを掴みだしあの手この手で色々な道具を工夫して使い後一歩まで来るがなかなか成功しない。

覆面レスラーはタッグマッチを戦っているが、イマイチ自分が活躍できずにピンチを迎えていた。

それでも遂に部屋を出れると思いきや狙っていた扉からは出られず、隣にあった引き戸から出て行く。

門のようなものがいくつも並ぶ不思議な空間を走り抜けると広い部屋に出る。

さっきの部屋より成長している天使達が壁に埋まる。

-実践-
ひとつのスイッチに狙いをつける。

レスラーは羽交い絞めにされ凶器の椅子攻撃を受けそうになっている。

スイッチを押す。
するとレスラーの首が伸びて敵をヘッドバッドでKOする。

部屋の男はそのスイッチを連打。
リング上では首が伸びたり戻ったりして覆面レスラーが大活躍。

その他のスイッチも実際の世界に影響を与える。

男はスイッチを押しながらその部屋を浮いて浮いて上っていく。

徐々に世界の創造が行われるようなイメージ。

そしてまた別の部屋へ辿り着く。

-未来-
男は大きなスイッチへ向かう。


(評価)
とても印象深い非常にアーティスティックな作品でした。

さすが松本人志作品だけあって相当なオリジナリティーです。

他にない映画であることは確かです。

脚本もかなり綺麗にまとまっていたと思います。

シュールな要素は健在ですが、笑いの部分は結構分かり易いもので構成されていたと思います。

日本語の台詞がかなり少なく、海外に出しても全然問題の無い作りにしたのだと思われます。

再び賛否両論される作品だと思いますが、いつも通り、はまる人にはまる仕上がりと思います。

僕としては松本人志がこんな作品を作った事が意外で仕方ありませんでした。
初めてこんな一面を観た気がします。

そんなわけで8点。

変えの利かない映画です。
早くも次回作に期待をせずにはいられませんでした。

もうすっかり一流監督と思いました。



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