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BALLAD -名もなき恋のうた-

2009年09月19日 | 映画
BALLAD -名もなき恋のうた- を観た。

最近心配なニュースでちょっと話題になっているクレヨンしんちゃんが原案の実写映画です。

一般的な家庭に住む川上真一(武井証)は小学校では少し馬鹿にされていて、友達がいじめられていても逃げてしまう。
最近毎日のように湖の畔で祈る戦国時代のお姫様の夢を見る。

ある日近所にある川上の椚と言う大木の元に行くと木の実と古い手紙を拾う、その瞬間に気を失い気がつくと戦国時代に。

沢山の武士が訓練していて、お祭りと思い近づく真一。
大将を狙っていた狙撃手に声をかけたおかげで弾丸は大将の鎧の胸の部分をかすり大将は助かる。
その侍が超豪傑で有名な井尻又兵衛(草剛)だった。

奇妙な格好をした少年だが命の恩人と又兵衛は自らが仕える春日の城に連れて行く。
そこで姫の廉(新垣結衣)に頼まれ家に住まわせ真一の世話をすることになる。
廉は私の願いを聞いて真一がやってきたと言う。

又兵衛の勧めで未来に居る両親に手紙を書くことに。
そこで今書いた手紙が川上の椚の下で拾った手紙と気付く。

その時代に椚の木はまだ無かったが、未来から持ってきた種を植え手紙を埋める。

春日の城には最近力をつけている野蛮な大倉井高虎(大沢たかお)が現れ廉姫を嫁にもらうと言い出し、又兵衛は春日の国の安泰のため賛成する。

未来では急に居なくなった真一を心配する父の暁(筒井道隆)と母の美佐子(夏川結衣)。
真一が居なくなった場所に落ちていたボロボロの手紙には「天正2年に元気でやっている」と書かれていた。

母が川上の椚の歴史について調べると天正2年の戦争時に突如現れ、春日を救った川上一家に由来して付けられた名前と書かれている。

真一は過去に居ると信じ、二人も川上の椚から過去へ行く。
(大椚の下に居るだけでタイムスリップする)


(ネタバレ)
廉姫の父は暁に未来の話を聞き、歴史に春日の国の名は出てこないと聞き、大倉井に媚びてもたかが知れていると結婚の話を断る。

怒った大倉井は5000の大軍で攻めてくる。
春日は又兵衛を侍頭に500の兵で城を守る。

幼い頃から廉姫を守ってきた又兵衛といつでも又兵衛の無事を祈ってきた廉姫は心では愛し合っているのだが、身分の差がそれを許さない。

城攻めは守るほうが有利な為、又兵衛の指揮の下互角な戦いをする。

そして数日が経ち、又兵衛は突破口を開くため、決死隊を結成して敵の本陣に切れ込む作戦を立てる。
悲しむ廉姫。
止める真一。

「自由にお生きください」と最後のメッセージを贈る又兵衛。
「お前の無事を祈るから、生きて帰ってきたら私はお前と自由に生きる」と言い又兵衛に抱きつく廉姫。

何とか力になりたいと暁は決死隊のメンバー全員の記念写真を撮る。

翌早朝、決死隊は出て行き、真一達は未来へ帰る為途中で又兵衛と別れる。

遠くから戦況を見守る真一。
最初は調子良かったが多勢に無勢で徐々に囲まれてしまう又兵衛達。
真一の熱い説得により真一一家は車でそこに突っ込み敵の本陣まで又兵衛達の盾になって突き進む。
敵は突如現れた車に怯える。

そしていよいよ又兵衛と高虎の一騎打ち。
高虎も強いが又兵衛が勝つ。
真一の説得で高虎を殺さなかった為、又兵衛と高虎の間に友情が芽生える。

そしてとてもハッピーな感じで川上一家と凱旋する又兵衛達。

嬉しさのあまり城を飛び出していく廉。

とその廉の前で何者かに狙撃され又兵衛は胸を撃たれ倒れる。

本来は真一が現れた日に死ぬ運命だったが真一のおかげで幸せな数日の命を貰えたと又兵衛は死んでいく。

ひどく悲しむ廉姫。

未来へ戻った川上家は近くにあった春日城の跡地へ行く。

そこには「ありがとう れん」と書かれた石碑があった。

「どういたしまして」と言う真一は、「もう逃げない」と言う。

そして少し成長した真一は自転車で下り坂を駆け下りていく。


(評価)
思ったより全然面白かったです。

全然ちゃんとした映画でした。

戦国自衛隊的に非常にトリッキーな設定ですけどとてもバランスがよく観やすい仕上がりでした。

未来から来たけれど、それほど未来の力を誇示したりせず、ほんのり未来の事を教えて、その時代の人達にほんのりと影響を与える。
ほんのり未来の道具でその時代の人達の役に立ったり喜ばせたりする。

そのボリューム感は素晴らしかったと思います。

戦争シーンは迫力があり、なかなか様になってました。
高虎が最後異様に物分りが良すぎましたが、まーよしとしましょう。

ところで草君はとても演技がいいです。
正直非常にすべり易い設定ですが、彼の魂揺さぶるような演技で一気に引き締まります。
また監督さんの演出がとても良かったと思います。
みんなさぶくない程よい演技でとっても観易かったです。

走ってくる対象を引きの画からアップへそして通り過ぎていきまた引きの画になるという手法が上手いこと使われていて、奥行きのあるいい映像になっていました。

そんなわけで7点。

思わず優しい笑顔と優しい涙が零れてしまいそうになるいい映画です。

大人から子供まで安心して見れると思います。


新垣結衣ちゃんが段々好きになってきました。



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