ヘイル、シーザー!

ヘイル、シーザー！
を観ました。


1950年代、ハリウッドが“夢”を作り、世界に贈り届けていた時代。スタジオの命運を賭けた超大作映画「ヘイル、シーザー！」の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック誘拐事件が発生！ 撮影スタジオは大混乱に陥る中、事件解決への白羽の矢を立てられたのは貧乏くじばかりを引いているスタジオの“何でも屋”。お色気たっぷりの若手女優や、みんなの憧れのミュージカルスター、演技がどヘタなアクション俳優など、撮影中の個性溢れるスターたちを巻き込んで、世界が大注目する難事件に挑む！


大好きなコーエン兄弟作品です。

映画制作とそれにまつわるトラブルを描いた、実にコーエン兄弟らしいシュールなコメディ作品です。

そこそこの事件が起きるけどスカシみたいな起承転結。
ここはもう少し盛り上がらないの？そんなにあっさり？
みたいな感情は多々芽生えます。
過去何本も名画を作って何度もアカデミー賞を撮っている監督だからこそ出来るちょっとひねくれな作品ですね。

すっかり売れっ子なジョシュ・ブローリンが主演ですが。
登場シーンは主役らしかったですが、物語が展開しだすと主役にするほどの取り立てたキャラの強さがないんですね。
やたら慌ただしくしてますが、普通にまっとうな人間でした。
そこだけで少々裏切られた気分でした。

逆にジョージ・クルーニーがなかなかシュールなコメディ担当で、じわじわと面白さを表現する役どころでした。
今のジョージ・クルーニーをこんな使い方するなんてコーエン兄弟しか出来ない気がしますね。

アルデン・エーレンライクというイケメン俳優さんを初めて見た気がしますが、ジョージ・クルーニー以上に大きい役どころでなかなかの存在感でした。
馬鹿のように見せておきながらそこまで馬鹿でもないという。
コーエン兄弟の裏切り感はなかなかです。
今後の活躍を期待してしまいますね。

スカーレット・ヨハンソンは正直物語に関係無い様な役どころでなぜこの物語に組み込まれているのかさっぱりでしたが、それがらしさですね、大人のコメディですね。

満を持してな感じで登場するチャニング・テイタムはミュージカルスターの役で、元ストリッパーの踊り子という彼の得意なスキルをふんだんに発揮していました。
そして意外にも非常に重要な役どころでした。

シュールで大人向けなコメディで、あれは一体何の意味があったの？という要素がチラホラ。
まだまだ勉強しないとイケないなと思いました。

それでいてラストは意外にちょっと感動しそうで、でもすんなり感動させてくれないドSな展開でした。


そんなわけで7点です。