メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

私をくいとめて

2020年12月21日 | 映画
私をくいとめて
を観ました。


おひとりさまライフがすっかり板についた黒田みつ子、31歳。
みつ子がひとりで楽しく生きているのには訳がある。
脳内に相談役「A」がいるのだ。
人間関係や身の振り方に迷ったときはもう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれる。
「A」と一緒に平和な日常がずっと続くと思っていた、そんなある日、みつ子は年下の営業マン 多田くんに恋をしてしまう。
きっと多田君と自分は両思いだと信じて、みつ子は「A」と共に一歩前へふみだすことにする。


大九明子監督・脚本です。
かなり好みの作品が多い監督さんです。

そして大好きなのんの久々の本格的主演作なので必見でした。
映画同様、毎年俳優さんの品評もして200人くらいランク付けしてますが、8年連続でNo.1に君臨しているのん(能年玲奈)です。
本当にスペシャルに好きな女優さんなので特別な意識で観に行きました。

冒頭から近所のかっぱ橋とか上野公園とかで個人的な親近感が非常にあるロケーションから始まり。
とても親しみやすい日常の描写が非常に見事でした。
勝手にふるえてろでもそうだったけど職場の雰囲気の描き方も生々しいリアリティがあって素晴らしかったですね。
女性の一人暮らしの描写、小さな喜びを楽しむ暮らしの感じ、脳内の別人格とのコミカルなやり取り。
見てるだけでほっこりとする癒やしの描写が良かったです。

そして微妙な距離感、微妙な関係の男性との胸キュンなやり取り。
いい年して初で純粋なやり取りは見てて素敵な気持ちにしかならなかったですね。

こじらせ女子のキュートでコミカルなやり取りと現実と非現実の区別がわかりにくいファンタジー要素。
ちょっと切なく悲しい展開もありつつ理屈じゃない不思議なポジティブ要素もあって。
大滝詠一の曲を見事に最高にハッピーに使っててそういうのも大好きでした。

劇場はまあまあ空いてましたが微笑ましい笑い声は上がってました。
自分も笑ってしまいました。

そしてイタリアも映画の舞台になっていてとても嬉しかったです。
引きの画がなかったのではめ込みか合成っぽい雰囲気もありましたが。
自分が人生を考えつつしんどい海外放浪してた時、主にイタリアは日本の次に長い時間を過ごしてた国なので。
帰国する時のモチベーションとして日本の同趣味の友人にクドカン脚本の朝ドラヒロインを能年玲奈がやってて面白いと聴いて。
クドカンも能年玲奈も大好きだったので帰国後の燃え尽き症候群もあまちゃんに救われたので、人生を救ってくれたドラマと言っていいでしょう。
橋本愛が主人公の唯一の親友役ってのもとても嬉しくてとても感慨深かったです。
そんなキャスティングだったり主に自分でも理解できるような簡単なイタリア語会話が主だったので風景やその雰囲気踏まえて走馬灯のようでした。

主演は最も好きな女優ののんでした。
改めてめちゃくちゃ整ったルックスと可愛い声質で圧倒的な存在感だと思いました。
巨大スクリーンにも映えるしどのシーンを切り取ってもサムネイルに出来るくらい綺麗でしたね。
改めてこの数年干されてるような状況だったのが悔やまれますね。
等身大の女性の雰囲気からちょっと笑ってしまうコミカルな演技から。
感情が爆発する切ないシーンのどれもとても素晴らしかったです。
改めて俺のベストテン第一位はのんだと再確認しました。

相手役は林遣都でした。
最近はドラマで有村架純の相手をしてたり過去を見ても自分の大好きな女優さんの相手役をやることが多いです。
癖が無くてハンサムで誰とでもマッチする素晴らしい能力だと思います。
良い人なのに相手のこじらせに振り回され、それでもおおらかに対応する感じは素敵で見習いたいと思いました。

心の声を中村倫也がやっていました。
あんなにハンサムなのに声だけの出演という贅沢さでした。

会社の同僚役を臼田あさ美がやっていました。
すっかりハイセンス系作品の常連のイメージで好感度高いです。
独特の感性で根明で笑ってしまうような魅力的なキャラクターでした。

会社の同僚役を若林拓也がやっていました。
大クセの超ナルシストで会社中の女性に煙たがられているのに臼田あさ美は片想いしているという。
初めて認識した役者さんでしたが一番笑いを取っていたキャラクターだったと思います。

会社の上司を片桐はいりがやっていました。
あまちゃんファミリーなのでとても嬉しいキャスティングですね。
とても仕事の出来るキャリアウーマンな役でハマっていました。
思ったよりカッコいいキャラクターでした。

主人公の唯一の親友役を橋本愛がやっていました。
あまちゃんファンには歓喜のキャスティングでした。
イタリアに嫁いで二人の仲に若干のわだかまりがあれどそれ以上に学生時代の絆が勝ってる感じ。
ちょっとリアルの二人にシンクロするものも彷彿とさせてのめり込んでしまいました。
何も無くても部屋で二人で過ごしている感じや寝る準備をしてる感じのすべてが嬉しかったですね。

吉住が本人役で出ていました。
先日THE Wで優勝して注目度が上がったばかりなので非常にタイムリーでした。
本人役でネタをしてるだけでしたがちょっと女性の悲しさの象徴のような扱いでした。

元巨匠の岡野陽一が肉屋の店主役でめっちゃいい味出していました。
密かに結構インパクト大きい役どころでした。

今、のんをこのクオリティで描いたことで相当価値ある映画だと思います。
何度でも見たくなる映画でした。


そんなわけで8点。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドラマ批評 2020秋 | トップ | ビルとテッドの時空旅行 音楽... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。