![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/1b/3dd52cab1f15ef1abcd9367be62c6d87.jpg)
ゼロの焦点を観た。
松本清張原作の誰が犯人?的な推理モノです。
比較的好きな作品が多い犬童一心監督が撮りました。
(お話)
新婚の鵜原禎子(広末涼子)と鵜原憲一(西島秀俊)。
二人はお見合いでお互い惹かれるものがあり結婚し、普通に幸せな生活を送っていた。
憲一は広告代理店の仕事で金沢と東京を行ったり来たりしていて、引き継ぎの為の最後の出張だと汽車に乗る。
駅で見送る禎子。夫にキャラメルをもらう。
しかしこれが禎子が夫を見た最後の時だった。
1週間で戻るはずが10日経っても戻らない。
先に届いた夫の荷物を整理すると本の間に2枚の写真がはさんであった。
洋館の豪邸の写真と漁村の寂れた家の写真。
捜索願を出すが、不安な禎子は自ら北陸へと向かう。
(ネタバレ:備忘録)
金沢で禎子は憲一の会社の同僚、青木と野間口と落ち合う。
そして海岸で身投げした男の死体が上がったから見てくれと、寂れた漁村へ向かう。
荒波とごつごつの岩に削られて死体は原型をとどめておらず禎子は夫ではないという。
後に別の女性(田沼久子)が私の夫だと、遺書も見つかったと名乗り出た為ひとまず禎子はほっとする。
憲一が住んでいるはずの寮は1年前に引き払われており、どこに住んでいたかわからないと青木ら聞かされる。
実家に電話すると母(市毛良枝)が憲一を調べており、憲一はかつて立川で警察をやっていたと知らされる。
立川には米軍がある。
自分は夫のことを何も知らないと禎子は落ち込む。
禎子は野間口に憲一のお得意様で金沢では大物の室田耐火煉瓦の社長の室田(加賀丈史)を紹介される。
禎子は受付嬢:田沼久子(木村多江)の下手な英語が気になりつつ室田と遭遇。
憲一は妻の佐知子(中谷美紀)の方が親しかったと聞かされ佐知子と会う。
佐知子は禎子に親切にで、日本初の女性市長を目指す上条の後援活動をしている。
家に招かれるが、その家こそ憲一の荷物にあった写真の一つだった。
夫と絵描きをしている弟と暮らしていた。
憲一の兄宗太郎(杉本哲太)は弟の行方不明にもどこか余裕で金沢に居ることを禎子に隠して、一緒に探そう、翌日着くと禎子に電話する。
しかしその夜隣町の料亭で謎の女に毒殺される。
逃げた女は赤いコートの目立つ格好。
禎子は一旦東京に帰る事になるが、何かが気になっていた。
急に思い立ち見送りの野間口にお願いする。
室田の受付嬢の英語は米軍相手の売春婦の英語だ、立川で警察をしていた夫とつながっているかもしれない、と。
禎子は英語の教師なのでそれに気づいた。
野間口は調べ、受付嬢の田沼久子は室田のコネで突然雇われ、ここ数日出社していないと禎子に教える。
そして今から田沼の家に行ってくると言って田沼の家に行くが、そこで謎の女に刺殺される。
目撃されたのはやはり赤いコートの女。
田沼久子は指名手配される。
有名人の室田はそのスキャンダルでマスコミに追われ、逃げながら東京へ。
禎子は立川の警察を訪ね当時の憲一の事を聞く、そして憲一は売春婦(パンパン)を捕まえる事に悩んでいたと知る。
また同じことを室田も聞きに来ていたと知る。
田沼久子が当時住んでいたアパートを訪れ、そこの管理人のようなおばあさんに当時の話を聞く。
そして当時の写真を観て驚く禎子。
なんとそこには久子と佐知子が映っていた。
同じことを室田も調べていた。
禎子は再び金沢へ。
そして田沼の家を訪ねる。
その家こそ憲一の荷物にあった写真のもう一枚に映っていた家だった。
夫が一年前から暮らしていた家がここだと知る。
久子の家から見つかった遺書が憲一の筆跡と一致し、夫は久子と内縁状態だったと理解する。
金沢初日に見た死体はやはり憲一だった。
佐知子は久子をかくまっていた。
二人は当時から唯一の友達であり警察に追いつめられたところ憲一に逃がしてもらった二人だった。
大学に行っていたが戦争で家と両親を無くした佐知子は弟を養うためパンパンになった。
パンパンになってからは何をやっても駄目は久子をいつも引っ張っていた。
そして佐知子は久子を殺そうと崖に連れていく。
今までの殺人は全て佐知子の仕業、久子に赤いコートを着せ全ての罪を久子になすりつけようとしていた。
全ては3人が金沢で偶然出会ってしまったことから始まった。
佐知子は過去を隠し社会的地位を得ていた。
憲一と久子は偶然再会し一緒に暮らすようになっていた。
そして今度は佐知子と再会するが、憲一にはそんな気は全く無いのに佐知子は過去をばらされるのを恐れた。
憲一は愛する女性が出来たから今の女性と別れたいといい、佐知子は偽装自殺を勧める。
遺書と証拠を崖の上に置いておけば死体が無くても死んだ事になると。
しかし佐知子は実際に憲一を突き落とした。
憲一は最後の頼みで別れる女の仕事の世話を佐知子に頼んでいた。
憲一を殺してしまったものの、その頼みは聞こうと世話した女は久子だった。
佐知子は後悔し始めるが、佐知子の為に死んであげると久子は自ら身投げする。
悲しむ佐知子は気が変になり家に帰り自傷行為をする。
禎子と同じく真実に辿り着いた室田と佐知子の弟は必死に佐知子を慰める。
市長選のけっか上条は見事初の女性市長となった。
その最高の功労者として佐知子はマスコミの前、壇上に立ち、見事な演説をする。
しかし禎子がマリー!と佐知子のパンパン時代の名前を叫ぶ。
気が変になった佐知子はその場で倒れ運びだされる。
会場から逃げ出した佐知子と禎子は遭遇し、禎子は私の夢を奪ったあなたを絶対に許さないと絶叫する。
佐知子は逃げ出す。
その頃室田は全ての事件は自分と久子が共犯でやったと自首し、警察の銃を奪って自殺する。
数日後佐知子の遺体が海から上がる。
(評価)
なかなか悲しいお話でした。
不遇の時代を何とか打ち破ろうと頑張ったが、結局過去から逃げきれず、悲しい間違った選択をしてしまう女性のお話。
アカデミー賞に輝く3女優を使っただけあってみんないい演技で、なかなか重厚でした。
主役の広末涼子はかわいいし、なんか弱弱しくてかわいそうな感じ。でも芯は強い女性を見事に演じていた。
影の主役の中谷美紀は強気でしっかりしているが、実は芯は弱い女性を見事に演じていた。
木村多江は一番上手でした。訛りが上手で、純粋でちょっと馬鹿な女性を見事に演じていました。
最近脇役でよく見かける本田博太郎さんは存在感あっていいですね。
この人で引き締まります。
物語的にも実に巧妙だし、時代背景がよく出ていてよかったです。
最初から怪しげな人がそのまま犯人でしたが、まーよしとしましょう。
そんなわけで6点です。
かつてのアイドル達もしっかりと女優になっていくものですな。
松本清張原作の誰が犯人?的な推理モノです。
比較的好きな作品が多い犬童一心監督が撮りました。
(お話)
新婚の鵜原禎子(広末涼子)と鵜原憲一(西島秀俊)。
二人はお見合いでお互い惹かれるものがあり結婚し、普通に幸せな生活を送っていた。
憲一は広告代理店の仕事で金沢と東京を行ったり来たりしていて、引き継ぎの為の最後の出張だと汽車に乗る。
駅で見送る禎子。夫にキャラメルをもらう。
しかしこれが禎子が夫を見た最後の時だった。
1週間で戻るはずが10日経っても戻らない。
先に届いた夫の荷物を整理すると本の間に2枚の写真がはさんであった。
洋館の豪邸の写真と漁村の寂れた家の写真。
捜索願を出すが、不安な禎子は自ら北陸へと向かう。
(ネタバレ:備忘録)
金沢で禎子は憲一の会社の同僚、青木と野間口と落ち合う。
そして海岸で身投げした男の死体が上がったから見てくれと、寂れた漁村へ向かう。
荒波とごつごつの岩に削られて死体は原型をとどめておらず禎子は夫ではないという。
後に別の女性(田沼久子)が私の夫だと、遺書も見つかったと名乗り出た為ひとまず禎子はほっとする。
憲一が住んでいるはずの寮は1年前に引き払われており、どこに住んでいたかわからないと青木ら聞かされる。
実家に電話すると母(市毛良枝)が憲一を調べており、憲一はかつて立川で警察をやっていたと知らされる。
立川には米軍がある。
自分は夫のことを何も知らないと禎子は落ち込む。
禎子は野間口に憲一のお得意様で金沢では大物の室田耐火煉瓦の社長の室田(加賀丈史)を紹介される。
禎子は受付嬢:田沼久子(木村多江)の下手な英語が気になりつつ室田と遭遇。
憲一は妻の佐知子(中谷美紀)の方が親しかったと聞かされ佐知子と会う。
佐知子は禎子に親切にで、日本初の女性市長を目指す上条の後援活動をしている。
家に招かれるが、その家こそ憲一の荷物にあった写真の一つだった。
夫と絵描きをしている弟と暮らしていた。
憲一の兄宗太郎(杉本哲太)は弟の行方不明にもどこか余裕で金沢に居ることを禎子に隠して、一緒に探そう、翌日着くと禎子に電話する。
しかしその夜隣町の料亭で謎の女に毒殺される。
逃げた女は赤いコートの目立つ格好。
禎子は一旦東京に帰る事になるが、何かが気になっていた。
急に思い立ち見送りの野間口にお願いする。
室田の受付嬢の英語は米軍相手の売春婦の英語だ、立川で警察をしていた夫とつながっているかもしれない、と。
禎子は英語の教師なのでそれに気づいた。
野間口は調べ、受付嬢の田沼久子は室田のコネで突然雇われ、ここ数日出社していないと禎子に教える。
そして今から田沼の家に行ってくると言って田沼の家に行くが、そこで謎の女に刺殺される。
目撃されたのはやはり赤いコートの女。
田沼久子は指名手配される。
有名人の室田はそのスキャンダルでマスコミに追われ、逃げながら東京へ。
禎子は立川の警察を訪ね当時の憲一の事を聞く、そして憲一は売春婦(パンパン)を捕まえる事に悩んでいたと知る。
また同じことを室田も聞きに来ていたと知る。
田沼久子が当時住んでいたアパートを訪れ、そこの管理人のようなおばあさんに当時の話を聞く。
そして当時の写真を観て驚く禎子。
なんとそこには久子と佐知子が映っていた。
同じことを室田も調べていた。
禎子は再び金沢へ。
そして田沼の家を訪ねる。
その家こそ憲一の荷物にあった写真のもう一枚に映っていた家だった。
夫が一年前から暮らしていた家がここだと知る。
久子の家から見つかった遺書が憲一の筆跡と一致し、夫は久子と内縁状態だったと理解する。
金沢初日に見た死体はやはり憲一だった。
佐知子は久子をかくまっていた。
二人は当時から唯一の友達であり警察に追いつめられたところ憲一に逃がしてもらった二人だった。
大学に行っていたが戦争で家と両親を無くした佐知子は弟を養うためパンパンになった。
パンパンになってからは何をやっても駄目は久子をいつも引っ張っていた。
そして佐知子は久子を殺そうと崖に連れていく。
今までの殺人は全て佐知子の仕業、久子に赤いコートを着せ全ての罪を久子になすりつけようとしていた。
全ては3人が金沢で偶然出会ってしまったことから始まった。
佐知子は過去を隠し社会的地位を得ていた。
憲一と久子は偶然再会し一緒に暮らすようになっていた。
そして今度は佐知子と再会するが、憲一にはそんな気は全く無いのに佐知子は過去をばらされるのを恐れた。
憲一は愛する女性が出来たから今の女性と別れたいといい、佐知子は偽装自殺を勧める。
遺書と証拠を崖の上に置いておけば死体が無くても死んだ事になると。
しかし佐知子は実際に憲一を突き落とした。
憲一は最後の頼みで別れる女の仕事の世話を佐知子に頼んでいた。
憲一を殺してしまったものの、その頼みは聞こうと世話した女は久子だった。
佐知子は後悔し始めるが、佐知子の為に死んであげると久子は自ら身投げする。
悲しむ佐知子は気が変になり家に帰り自傷行為をする。
禎子と同じく真実に辿り着いた室田と佐知子の弟は必死に佐知子を慰める。
市長選のけっか上条は見事初の女性市長となった。
その最高の功労者として佐知子はマスコミの前、壇上に立ち、見事な演説をする。
しかし禎子がマリー!と佐知子のパンパン時代の名前を叫ぶ。
気が変になった佐知子はその場で倒れ運びだされる。
会場から逃げ出した佐知子と禎子は遭遇し、禎子は私の夢を奪ったあなたを絶対に許さないと絶叫する。
佐知子は逃げ出す。
その頃室田は全ての事件は自分と久子が共犯でやったと自首し、警察の銃を奪って自殺する。
数日後佐知子の遺体が海から上がる。
(評価)
なかなか悲しいお話でした。
不遇の時代を何とか打ち破ろうと頑張ったが、結局過去から逃げきれず、悲しい間違った選択をしてしまう女性のお話。
アカデミー賞に輝く3女優を使っただけあってみんないい演技で、なかなか重厚でした。
主役の広末涼子はかわいいし、なんか弱弱しくてかわいそうな感じ。でも芯は強い女性を見事に演じていた。
影の主役の中谷美紀は強気でしっかりしているが、実は芯は弱い女性を見事に演じていた。
木村多江は一番上手でした。訛りが上手で、純粋でちょっと馬鹿な女性を見事に演じていました。
最近脇役でよく見かける本田博太郎さんは存在感あっていいですね。
この人で引き締まります。
物語的にも実に巧妙だし、時代背景がよく出ていてよかったです。
最初から怪しげな人がそのまま犯人でしたが、まーよしとしましょう。
そんなわけで6点です。
かつてのアイドル達もしっかりと女優になっていくものですな。
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