恋の罪

恋の罪　を観た。


渋谷の円山町、ラブホテル街にある廃墟のアパート。
連れ込みの売春婦に使われてるアパートで猟奇的な死体が発見される。

夫と子供が居ながら過激な不倫をしてる刑事の吉田和子（水野美紀）が捜査を始める。

有名小説家を夫に持つ菊池いずみ（神楽坂恵）は愛する夫とのプラトニック過ぎる結婚生活に徐々に何かをしたい衝動に囚われ始める。

はじめはスーパーのバイトから始めるが徐々に堕落の一途を辿る。

そのさなか昼は大学助教授、夜は売春婦な尾沢美津子（冨樫真）に出会い堕落の世界に導かれていく。

ってお話。


いやいや園子温監督だけあって相変わらず容赦無く過激ですね。

R指定上等なR18です。

水野美紀が主役みたいに宣伝されてますが、完全に神楽坂恵が主役ですね。
ネームバリュー的にしょうがないのかもしれませんが・・・。

いきなりのヘアヌードから過激な殺人現場で一瞬で世界に引き込まれました。

あの社会の裏側というような世界の描き方、映像世界は見事です。

人間の心のタブーに踏み込むような、皆が目を背けてる部分を容赦無くえぐるようなテーマは相変わらずです。

かなり精神力を使わされました。

水野美紀は若干影のある感じですがまあ普通でした。

神楽坂恵さんはお嬢様のようなセレブ妻からとことん堕ちていく役でしたが、何か賞をあげたいくらい壮絶な演技でした。
ラストシーンは衝撃的でしたしジーンとしました。

冨樫真はもう容赦無く狂った役でぶっとんでました。
取り憑かれたような演技で凄かったです。

ストーリー展開は殺人事件の真相を暴くように現在と少し過去を行き来します。
冒頭の死体がどうしてそうなったか？という関心があるので普通に引きこまれます。
まあまあ良い感じで真相が暴かれます。

神楽坂恵さんの夫婦はそうなるだろうな、って予想した通りのオチでしたが演出が凄いので冷めることはありませんでした。

場内はほぼ満席でしたが、ブラックユーモアみたいなシーンがあるのですが、かなりの笑いの量でした。

その辺に若干救いがありました。

結構長い映画なのでその辺が無いとキツイです。


そんなわけで７点です。


全然泣くようなシーンは無いと思いましたが僕の隣の女性は泣いてました。

男が作った映画ですがストレートにSEXの深みを描いてるので女性の方がより感じるものは大きいかもしれません。