メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ダメジン

2010年06月10日 | 映画
ダメジン を観た。

三木聡監督の初監督作品ですがトラブルがあって上映されず大分たって上映されたので3作目になります。

これもなかなか凄い映画でした。
超シュールで超コメディです。

三木聡はある種芸術の域に達しそうな笑いの探求者です。


(お話)
大人の夏休み。
リョウスケ(佐藤隆太)、ヒラジ(緋田康人)、カホル(温水洋一)はホームレスみたいな自由な暮らし。

靴を探しに来た花沢(吉岡秀隆)の依頼を聞いて靴を探しに行くチエミ(市川実日子)は途中でヤクザのササキ(篠井英介)と再会しそのままラブラブで飯に行く。
入った定食屋では主人が寝ているのをいいことにリョウスケが醤油を盗む。
店員と街変えられたリョウスケはササキとチエミにエビフライ定食を注文されてしまうが、エビを買ってきますと逃げる。
リョウスケ、ヒラジ、カホルは野良猫の死体を焼いて食べようとしている。
猫を沢山飼っている猫じじい(笹野高史)にインドに行けと勧められる。
インドにはムードが在ると。
3人はインドで永住するためにお金を貯めることにする。

沼さん(岩松了)の会社は暑くカズエ(ふせえり)は文句ばかり、タイアン(片桐はいり)はチエミにトルエンを売って小遣い稼ぎ、村下(山崎一)はシャブ中で仕事中も普通に打っている。

インバさん(村松利史)は常に川の中に居る。
ゲシル先輩(謙吾)はミニバイクに乗っていて伝説を作りたがっている。
バイクのフロントのポケットから変なお菓子を出して食べる。

ササキはリョウスケ達3人に目をつけて子分にする。
ササキ、チエミ、カズエ、リョウスケ達3人で鍾乳洞へ行く。
車に乗り切れなかったカホルは電車。
チエミとササキは喧嘩する。
チエミとリョウスケは一緒に帰る。
リョウスケ達3人は帰りの野宿で宇宙人と名乗るゴールデンチャイルドに地球を救えと言われる。


(評価)
これはかなり凄い映画だなって思わされます。
チープですが、よくぞこんな映画作ったなぁって思います。
三木聡は笑いの探求者ですね。
僕の中での笑い映画の3巨匠ビートたけし、松本人志、三木聡ですね。

とにかく意味不明すぎます。
シュール過ぎます。
それでも賢いヤツが計算してやってるなーって深みは感じます。

展開、人間関係もムチャクチャ。
そもそも登場人物達がムチャクチャ。

それなりにジーンとさせるし。

これは三木聡初監督作品だけあってやりたい事詰め込んだなーって思います。
ごっつええ感じのコントを2時間の尺で見させられた感じです。

カマイタチとかいっていきなり頭から血を吹き出す猫じじい。
風呂釜でコーヒー入れてる猫じじい。
常に川の中に居て変な喋り方のインバさん。
下半身はサザエの黒い部分みたいになってるんじゃないか?って疑われる。
ゲシル先輩はバイクからお菓子出して食べるし。
凄まじく豪快だし、生命線をカッターで手の甲まで伸ばしてるし。
村下はシャブ中で、徹夜の仕事の時眠くなったら僕に任せて下さいとかいうし。
沼さんと猫じじいはゲイだし。

あげたらキリがないほど小さな笑いを詰め込んでます。

よくこんな映画作ったもんです。

そんなわけで7点。

三木聡監督はゴジラ映画を撮って下さいと言われたが、僕がゴジラ映画撮るならゴジラが死んだあとの事しか考えられないと言ってました。
ゴジラ倒したけどこの死体どうする?デカイし臭いし・・・みたいな発想しか無いそうです。
キャシャーンの脚本の依頼が来てキャシャーンが麻雀やってる話を伝えたら落選したそうです。
外で敵暴れてるけどお前行かなくていいの?みたいな会話しながらキャシャーンは麻雀やってるみたいな。

ほんと天才的な発想で世界をとらえている人だなって思います。


(ネタバレ)
チエミはトルエンがきっかけでササキと別れる。

その後宇宙人と名乗る人間が見つかって宇宙人の子供を捕まえて見世物小屋をやったりして金を稼ぐ。
リョウスケはロケットの廃墟によくいるがロケットの飛ばし方を知っている。

村下が銀行倒産の話を聞き、ゲシル先輩と銀行強盗を企む。
リョウスケ達3人も銀行強盗で金を稼ぐ事にする。
その他登場人物全員で銀行強盗を実行。

3人はもうここがインドみたいだからインド行かなくていいやってなる。



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