メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ドラマ批評 2016春

2016年06月16日 | テレビ
今クールもボチボチとドラマが終わってきているので、
今観ているドラマの批評をしておきます。


・とと姉ちゃん(NHK)
あさが来たがあまり好みじゃなかったですが、完全に似たようなテイストのドラマですね。
もう暫くはこの手のものが続くのでしょうか?
5点。


・真田丸 (NHK)
久々にがっつり観ている大河ドラマ、流石の三谷幸喜作品、めちゃくちゃ面白いです。
独特の切り口での歴史モノ、さり気ない程よいコメディ要素。
8点。


・99.9 ~刑事専門弁護士~(TBS)
日本の裁判の有罪率は99.9%、残りの0.01%にかける弁護士たちのお話。
毎度なかなかの奥深い複雑な真相で、でも難しいというほどでは無く程よい塩梅で素晴らしい。
松本潤が楽天的で天才的な主人公を演じているが、相変わらず苦手な役者だがコレなら見れる。
周りの榮倉奈々、香川照之、片桐仁がなかなか見事なコメディを織りなしている。
やり取りや編集がテンポ良くて非常に見やすい。
榮倉奈々演じる弁護士が新日ファンで新日的小ネタが沢山織り込まれているのも個人的には嬉しい。
7点。


・重版出来!(TBS)
柔道女子が出版社に入社して奮闘、とことん真っ直ぐな編集者の物語。
かなり元気をもらえる痛快な物語。
編集者ってプロフェッショナルを感じさせる職種で個人的に結構好きなのだが、
コレはその辺を見事に表現してくれていて素晴らしい。
なかなかの豪華キャストで毎回わかり易い困難とそれを乗り越えるハッピーエンドの繰り返し。
ユニコーンが主題歌ってのもいい。
8点。

・ディアスポリス ~異邦警察~(TBS)
異邦人たちが集まる裏都庁、裏都民を描いたハードボイルド作品。
もう連ドラの意識ゼロな感じのかなり映画タッチの作風と物語。
冨永昌敬、茂木克仁、真利子哲也、熊切和嘉となかなか豪華な日本映画界を支える才能たちが演出をしている。
諸々、濱マイクを髣髴とさせるようなテイスト。
ハードボイルドの主人公を松田翔太が演じているがそもそも彼の特性を最大限に活かす様な役どころなのでハマっている。
ハマケンもその相棒と言うか子分の様なポジションで実にいい味を出している。
物語は薄いけどこの手の作品をテレビで見れるのはありがたい。
6点。


・毒島ゆり子のせきらら日記(TBS)
前田敦子演じる恋愛体質の女の子の恋愛遍歴を描いた物語。
元々全然好みでは無く、女優としての評価も低い前田敦子だが、ようやくちゃんと主演って感じのドラマ。
元々、AKBのイメージを消そうとするかのような軽い女の役をよくやるが、今作もそんな方針。
やたらセクシーシーンと濃厚なラブシーン満載で、色んな男性と関係を持っていく。
AKB後のフォーマットを作ろうと必死な感じもするが、自分としてはあまりピンと来ない。
新井浩文が出ているのが嬉しいが、結構クズな役。
2点。


・私 結婚できないんじゃなくて、しないんです(TBS)
高校時代からみんなの憧れだった医者でエリート女性が39歳になっても独身、知り合った料理屋の恋愛マスターが彼女に恋愛の手ほどきをする。
コレは・・・ラブ理論のパクリでは??って思えるほどの生なましい恋愛テクニックの提供。
ただ、ターゲットは女性で女性が男性を落とすためのテクニックが沢山披露されるが・・・当たってると思う。
コレを見た女性にこの手法でアタックされたら自分はやられると思います。
キャスティングやスベり気味のコメディ演出はイマイチだけど内容が面白いので良しとしましょう。
4点。


・ラヴソング(フジテレビ)
吃音性の女の子と元ミュージシャンの医者によるラブロマンス。
福山雅治がキザなミュージシャンを演じているが、結構痛々しい役をやらされている。
序盤はチャラい感じで描かれていたのに後半は若い女の子に惹かれていって。
吃音性で感動を作り出そうと新人の藤原さくらが熱演していたが、ピュアに医者に恋をするがピンとこず。
低視聴率で話題となってしまったが、今まで低視聴率ドラマでも視聴率には囚われずに観て面白ければフォローしてきたが。
コレは低視聴率も仕方ない厳しい仕上がりになってしまっていた。
フジテレビのこの辺の企画を決めている人々のセンスってどうなっているのだろうか?
過去の栄光や自身が築いてきたブランドの活かし方を完全に間違っているような。
各局のドラマが進化して時代にマッチした作品を放送している中、フジテレビだけトレンディに囚われている感じが辛い。
福山雅治もコレで商品価値を下げたかもしれないね。
3点。


・OUR HOUSE(フジテレビ)
幼い4人兄弟を残して死んだ母の代わりに新たにやってきたのはアメリカの女性だった。
時代を作ってきた子役が多く出ていてそこにシャーロット・ケイト・フォックスが加わって。
毎度、芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスの衝突で、
ちょっと芦田愛菜の成長に見合わない子供向けの大げさ演技と、
シャーロット・ケイト・フォックスの代わり映えしない大根演技で。
何故か高山善廣をいいポジションにキャスティングしているが、
高校演劇部1年生よりもひどいような棒読みで観れたものではない。
もはや逆に、なテイストになっているがいずれにせよ失敗である。
完全にマルモのおきての成功に囚われた様なほっこり企画だけど完全にスベってしまったようで。
過去の成功から心を抜いた様な作品をフジテレビドラマは繰り返すのですよね。
4点。


・僕のヤバイ妻(フジテレビ)
不倫の末、妻殺しを計画しその遺産を手にしようとするが常に狡猾な妻に裏をかかれてしまう。
昔の大映ドラマみたいな極端な演出。
伊藤英明と木村佳乃がドロドロの殺し合い、金の奪い合いをしてそこに伊藤英明の愛人役の相武紗季や探偵の宮迫博之が絡んできて。
なかなか複雑だけどどうせ妻のほうが上手で裏をかいているんでしょ?という前提で見せられるので裏切りは無い。
佐藤隆太が登場人物たちを追い詰める刑事役だけど、クレバーな感じで演じているが、
対する伊藤英明がかなり馬鹿なのでそんな人間の真相を暴けない時点で、な気持ちにはなる。
3点。


・早子先生、結婚するって本当ですか?(フジテレビ)
小学校教師の早子先生はマイペースで34歳にして未だ結婚への意識が低く、周りの婚活に巻き込まれていく。
松下奈緒が主役の先生を演じているが、相変わらず美人だし主演としての魅力は十分。
脚本、セリフ回し、一つの恋のあっけなさなど結構攻めている感じがあって面白い。
コレは今クールのフジテレビドラマで唯一くらいのまともなドラマかな。
5点。


・ゆとりですがなにか(日本テレビ)
ゆとり世代と言われる若者たちの青春物語。
大好物のクドカンドラマ、相変わらずの独特のセンスで素晴らしい。
自分にはわからないゆとり世代のことだけど流石のクドカンはきっと見事な視点で描いているのでしょう。
「コレだからゆとりは・・・」
自分もゆとり世代に大してネガティブないじりは過去に結構してきたような気がするけど、
ゆとりはゆとりなりに苦労も多いのだろうな、と気付かせてもらった。
キャストは独特で岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥等映画よりの実力派を揃えているのはなかなか凄い。
7点。


・世界一難しい恋(日本テレビ)
大企業の若手凄腕冷酷社長が新入社員の女性に恋をするが、恋には全く奥手なギャップの物語。
嵐のメンバーの演技はイマイチ苦手なものがあるが、コレは面白い!大野の演技はかなり素晴らしい!
自分も遠からず似たようなポジションでかなり恋愛に奥手なのでめちゃくちゃ共感してキュンキュンしてしまう。
このモジモジした感じで遠回りで周りには強気なのに好きな女の子には急にシャイになる感じがいいのよね。
コメディもなかなか見事でジャニーズの小瀧望に対する大野のツッコミがなかなか面白い。
この小瀧望も今後俳優として結構期待してしまう。
ストーリー展開もなかなかダイナミックで目が離せず、久々に翌週が待ち遠しいドラマだった。
8点。


・お迎えデス。(日本テレビ)
幽霊が見える大学生たちが霊界のスタッフに依頼され死んだばかりの霊達を成仏させる物語。
福士蒼汰と土屋太鳳という、なんとなく朝ドラ感の強いコンビで繰り広げるファンタジー。
鈴木亮平や門脇麦も出ていてなかなか期待したくなるキャスティングだが。
イマイチパッとしない脚本のせいか、ストーリーもコメディもイマイチで全然面白くなかった。
土屋太鳳と門脇麦が絡むとまれみたいな雰囲気になる。
4点。


・HiGH&LOW (Season 2)(日本テレビ)
HiGH&LOWの続編。
シーズン1より前の時代が描かれていて相変わらずのカッコつけテイスト。
今の御時世にこの暴走族ノリが受け入れられるのかは謎だが、
若い女の子たちは「キャー、カッコいい」となるのでしょう。
4点。


・昼のセント酒(テレビ東京)
仕事のできない営業マンが銭湯を見つけるとサボって風呂入ってビールを飲むお話。
テレ東の飯系ドラマの新しい切り口だろうか?なかなか素晴らしい企画。
戸次重幸の意外な肉体美はなかなか見心地いいし、チ◯コこ隠し方にも遊び心があってほっこりする。
銭湯に来る人びとのほっこりなやり取りも一つの見所。
面白声の廣田あいかが出ているのも意外。
コレで銭湯文化がちょっとは盛り上がったでしょう。
僕もあちこち巡って昼のセント酒したい願望が強くなった。
7点。


・その「おこだわり」、私にもくれよ!!(テレビ東京)
清野とおるの漫画をテーマにしたバラエティを松岡茉優と伊藤沙莉がやるのをドキュメンタリーで見せる。
山田孝之がやっていた赤羽区のやつと似たようなテイストで、相変わらず攻めすぎてて理解が難しいくらいの仕上がり。
やらせドキュメンタリーだろうけど、もう生々しいやり取りの連続と展開で。
自分にセンスが足りないせいか、どうやって楽しんだらいいかわからないくらい。
4点。


・ナイトヒーロー NAOTO(テレビ東京)
EXILEのNAOTOが本人の役で、夜はマスクを被って悪を退治するヒーローになる物語。
NAOTOは元々ほぼ知らないが彼を売り出すための企画なのであろう。
独特な設定のドラマで僕の好きな黒島結菜が出てるので観ているが面白くは無い。
2点。


・不機嫌な果実(テレビ朝日)
マザコン夫と結婚した妻がそんな夫を愛しながらも不倫に溺れていく物語。
最近のドラマにしては珍しくかなりのエロス描写にあふれていてそこそこ刺激的。
栗山千明、橋本マナミ辺りはなかなか裸でやっている。
ただ演出は結構笑ってしまいそうなコントレベルの演出で。
昔の大映ドラマ的なわざとらしさ満載のトキメキ演出、視聴者を煽る様な無理矢理なドキドキ演出に溢れている。
コントと思えばそこそこ楽しめるが。
3点。


・AKBラブナイト 恋工場(テレビ朝日)
ホラーの次はラブということで週替りでメンバーが一話完結のラブロマンスを演じる。
AKBに興味がないので楽しめないが、卒業のお話の女の子は可愛かったし話も良かった。
2点。


今クールは楽しいドラマと酷いドラマが両極端な印象。
近年ドラマはTBSかテレ東という感じだったが徐々に日テレが盛り上がってきている印象。
ただセンスはやはりTBSが高め。

逆にフジテレビの衰退は痛々しい。
視聴率の悪さだけで話題を作っているが、トレンディドラマ成功の栄光が忘れられないのか。
1回成功したフォーマットを時代に沿わなくなっても実行してしまう感じが辛い。
企画会議に参加させていただきたいものですね。
集まるスポンサーにもセンスがないのでは?と疑ってしまう。

今クールは
世界一難しい恋、重版出来が同率一位な感じでかなり面白かったが。
ゆとりですがなにか、99.9も匹敵する面白さだった。
更に昼のセント酒もかなりの高評価。

毎度沢山ドラマを観るが、
ここまで面白い!と思えるドラマが揃ったのは久々な感じ。

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