メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

帰ってきたヒトラー

2016年06月19日 | 映画
帰ってきたヒトラー
を観ました。


ヒトラーの姿をした男が突如街に現れたら?
「不謹慎なコスプレ男?」顔が似ていれば、「モノマネ芸人?」。
リストラされたテレビマンに発掘され、復帰の足がかりにテレビ出演させられた男は、
長い沈黙の後、とんでもない演説を繰り出し、視聴者のドギモを抜く。
自信に満ちた演説は、かつてのヒトラーを模した完成度の高い芸と認識され、
過激な毒演は、ユーモラスで真理をついていると話題になり、
大衆の心を掴み始める。しかし、皆気づいていなかった。
彼がタイムスリップしてきた〈ホンモノ〉で、70年前と全く変わっていないことを。
そして、天才扇動者である彼にとって、
現代のネット社会は願ってもない環境であることを―。


デヴィッド・ヴェンドという方が監督をしています。
ドイツで大ヒットした問題作の小説の実写映画化です。

久々にドイツ映画を観ました。
自分がライフワークとして研究しているナチスドイツ関連の映画なので必須として観に行きました。

なかなかシュールな設定で。深みのあるブラックコメディに満ちていました。

序盤は設定コメディの連続で、時代にそぐわないヒトラーの振る舞いに笑えますが、
結構しつこくて、結局2時間そのパターンは続きます。
流石にお腹いっぱいになりました。

展開力もさほど大きくはなくストーリー的にも似たパターンが多いです。

ただ映像的な主観はヒトラーを取り巻く人々なのに、
ナレーションはヒトラーの心の声で。
そこに結構違和感を感じましたが、
それが不思議なオリジナリティを生み出していました。

現代にタイムスリップしたら混乱してマヌケな扱いになるかと思いきや、
ヒトラーはやはりヒトラーで冷静に状況を見極めて、
ずば抜けた演説力と洞察力とリーダーシップを持っていて、
やはり現代人でも一目置いてしまい徐々に皆を洗脳していく様は面白いと思います。

結局ヒトラーは現代に居ても独裁者になってしまうのでは?
という問題提起でもありますね。

ヒトラーを発掘した売れないマザコンのテレビマンのポンコツさはちょっとイライラしましたが。
ヒトラーの相棒としていいスパイスにはなっていましたね。
そしてクライマックスには意外にも重要なポジションになっていました。

テレビ局の局長のやり手の女性は先見の明があって決断力があって、
すぐにヒトラーに評価されます。
そしてヒトラーに遠回しに利用されてしまいます。

オチはさほどインパクト無く起承転結も弱かった気はします。
もう少しショッキングなクライマックスを欲していたのはありました。

何にしてもやはり悩ましい男ですねヒトラーは。
確かに現代にヒトラーが生きていたら、という想像はし易いです。
それほど過去の人物でもないので。

最近ドイツ語の勉強を始めたので言葉的にも抵抗なく観れました。


そんなわけで5点です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。