例年のように個人的なM-1評。
今年は結構面白かったので冷静に何度か見返して品評しました。
・ゆにばーす
男女コンビならではの泊まりの営業の際の練習というネタ。
ことごとくミスリードしてプチどんでん返しを繰り返す、
いわゆるパンクブーブー式な手法でした。
ただそれと比較してしまうと劣化版な印象は強い。
質はなかなかだったのでトップバッターでなければどうなったか?と思ってしまった。
川瀬名人はバラエティ番組で生きると思うので注目度をあげて欲しい。
90点。
・カミナリ
動物の中ではクマが最強説と言うネタ。
元々好きなコンビ、しっかりとしたオリジナルスタイルを持っているのはまず高評価。
見事な構成のネタと強烈なオリジナリティ、アドリブも達者。
2年後くらいにはゴールデンのMCをしていそうな雰囲気がプンプン。
去年同様思ったより点数が伸びないなと思いました。
91点。
・とろサーモン
あらゆるレジャーに対して「雨が振ったら終わり!」というつかみは最高。
態度の悪い旅館の女将のネタ。
久保田のクズっぽさを存分に発揮した、他のコンビと被らない無茶苦茶なボケ。
北朝鮮やら日馬富士などの時事ネタをこそっと入れる余裕も見事。
お笑い好きに好まれそうな良いネタでした。
94点。
・スーパーマラドーナ
まずコンパの幹事という設定が良かったです。
いつもながら巧妙さとテンポの良さとセンスの良さもあって。
伏線の使い方も王道的で、非常にバランスが良く優等生タイプの漫才って感じで。
世間的に評価されそうだなという印象。
92点。
・かまいたち
怪談話がイラつくと言う、個人的には非常に共感してしまうネタ。
この手の屁理屈ネタは個人的にかなり好みなのです。
一昔前の和牛にも近い感じ。
大きなボケや大きな展開があればもっと良かったと思うが、
安定のしゃべくりで笑いを作っていた。
93点。
・マヂカルラブリー
野田ミュージカルという斬新過ぎるネタ。
この手の客に媚びない己の世界観にエゴイスティックな芸人は嫌いじゃない。
シュールをポップに表現してるのも悪くない。
ただM-1向きじゃないネタだとは一目瞭然。
最下位も致し方ないところ。
バラエティ番組で全然需要があっても良いと思いました。
88点。
・さや香
歌のおにいさんなりたいという良くある感じのネタ。
ハイテンション版、リズム版のダイアン的なスタイルの導入。
ボケの方はかなりチュートリアルリスペクトを感じさせる。
フレーズも演技もかなり徳井のコピーという感じだが、そこからセンスを取り除いた感じで。
個人的には笑えるボケは一つも無かった。
と言うかひょうきんな雰囲気で大声出しているだけでそもそもボケは一つも無かったようにも思いました。
個人的にはあまり好みでは無かったですが。
もし仮に売れてもバケの皮を剥がされてセンス無いことをいじられるタイプの芸人に見えた。
85点。
・ミキ
漢字が苦手だから教えて、というネタ。
キャラや兄弟ならではのコンビネーションを最大限に活かした、大阪漫才らしさが非常に見事。
純粋なしゃべくりや漫才の技術という点では今大会No.1に見えた。
かなり中川家的、大きな展開や大きなセンスは無いが、
安定のクオリティでコツコツとポイントを稼ぐような漫才だった。
好みでは無いスタイルだがそれでも笑えるキャラクターもある。
94点。
・和牛
ウェディングプランナーのネタ。
おや?イマイチパンチ力の無いネタだな?と思わせてから後半一気に回収する見事さ。
こういう表面と裏面のネタは非常に好みです。
しかもそのスタイルだと気付かせずに見せる力はかなり見事。
今大会で一番すぐれた漫才だと思った。
因みに以前M-1で準優勝した時のトータルテンボスもこの手の表面と裏面で見せるネタだった。
非常に技術とキャラ性を必要とするが和牛の実力は素晴らしい。
96点。
・ジャルジャル
変な校内放送といういかにもジャルジャルな挑戦的なネタ。
好き嫌いが分かれそうな強引な盛り上げ系のネタで、個人的には余り好きでは無い。
フリがわかりやすすぎるのでその後にコレで盛り上がるな、というのが漂い過ぎていてそこまで笑えず。
トリッキーな設定でやっているが、笑いの作り方に裏切りは無い。
予選で非常にウケたネタだったので本番に持ってきたようだが、優勝を狙うにはこの路線では無いと思った。
シュールを盾に客から逃げるな!ってことですね。
90点。
自分の評価だと
1、和牛
2、とろサーモン
2、ミキ
なので実際の評価と一緒でストレスが無かった。
こんなことは初めてだったかも。
ただ平均点的なレベルは過去最高レベルに高かった様に思えた。
最終決戦
・とろサーモン
焼き芋のネタ。
さらに久保田のキャラが前面に出ていて良かった。
こういう宗教を怪しく表現するのは大好き。
吉本興業の車事故いじりも流石の中堅な風格。
94点。
・ミキ
スターウォーズのネタ。
1本目同様、スピード感、テンポ、ボケのセンスが素晴らしい。
更にノリツッコミがいい感じで、漫才でこんなに見事にノリツッコミを入れてるのはかなり珍しい。
93点。
・和牛
旅館の女将が苦手というネタ。
奇しくもとろサーモンの1本目と同様な設定。
そう見ると個人的には和牛の方が達者なネタで好きだった。
1本目とはまた違う巧妙な構造。
同じことを2度繰り返し1度目の厄介事を避けるネタ。
ただ繰り返しのボリューム感がちょっと弱かった気がした。
達者過ぎるのが逆に熱量不足を感じさせる感じにもなっていたような。
94点。
とろサーモンと和牛を比較するのは非常に難しいが、
クリエイター精神では和牛を推したかった。
ただ芸人と言うのはやはり生まれ持った欠陥やらコンプレックスいかに商売に出来るか?
と言う逆転の発想の商売にも思う。
その点では久保田の生き様は見事。
芸人以外では生きれないだろう、と思わされる芸人は好きです。
3組の中ではとろサーモンだけが明確に1本目を上回る漫才をしていたので優勝も納得。
とろサーモンはそれなりの実力がありながら売れないという世界を生きていた典型的な芸人の代表。
火花という小説が多くの芸人、夢追い人を救ったと思うが、
今回のとろサーモンの優勝は多くの芸人の支えになっただろうな、なんて思えました。
今年は結構面白かったので冷静に何度か見返して品評しました。
・ゆにばーす
男女コンビならではの泊まりの営業の際の練習というネタ。
ことごとくミスリードしてプチどんでん返しを繰り返す、
いわゆるパンクブーブー式な手法でした。
ただそれと比較してしまうと劣化版な印象は強い。
質はなかなかだったのでトップバッターでなければどうなったか?と思ってしまった。
川瀬名人はバラエティ番組で生きると思うので注目度をあげて欲しい。
90点。
・カミナリ
動物の中ではクマが最強説と言うネタ。
元々好きなコンビ、しっかりとしたオリジナルスタイルを持っているのはまず高評価。
見事な構成のネタと強烈なオリジナリティ、アドリブも達者。
2年後くらいにはゴールデンのMCをしていそうな雰囲気がプンプン。
去年同様思ったより点数が伸びないなと思いました。
91点。
・とろサーモン
あらゆるレジャーに対して「雨が振ったら終わり!」というつかみは最高。
態度の悪い旅館の女将のネタ。
久保田のクズっぽさを存分に発揮した、他のコンビと被らない無茶苦茶なボケ。
北朝鮮やら日馬富士などの時事ネタをこそっと入れる余裕も見事。
お笑い好きに好まれそうな良いネタでした。
94点。
・スーパーマラドーナ
まずコンパの幹事という設定が良かったです。
いつもながら巧妙さとテンポの良さとセンスの良さもあって。
伏線の使い方も王道的で、非常にバランスが良く優等生タイプの漫才って感じで。
世間的に評価されそうだなという印象。
92点。
・かまいたち
怪談話がイラつくと言う、個人的には非常に共感してしまうネタ。
この手の屁理屈ネタは個人的にかなり好みなのです。
一昔前の和牛にも近い感じ。
大きなボケや大きな展開があればもっと良かったと思うが、
安定のしゃべくりで笑いを作っていた。
93点。
・マヂカルラブリー
野田ミュージカルという斬新過ぎるネタ。
この手の客に媚びない己の世界観にエゴイスティックな芸人は嫌いじゃない。
シュールをポップに表現してるのも悪くない。
ただM-1向きじゃないネタだとは一目瞭然。
最下位も致し方ないところ。
バラエティ番組で全然需要があっても良いと思いました。
88点。
・さや香
歌のおにいさんなりたいという良くある感じのネタ。
ハイテンション版、リズム版のダイアン的なスタイルの導入。
ボケの方はかなりチュートリアルリスペクトを感じさせる。
フレーズも演技もかなり徳井のコピーという感じだが、そこからセンスを取り除いた感じで。
個人的には笑えるボケは一つも無かった。
と言うかひょうきんな雰囲気で大声出しているだけでそもそもボケは一つも無かったようにも思いました。
個人的にはあまり好みでは無かったですが。
もし仮に売れてもバケの皮を剥がされてセンス無いことをいじられるタイプの芸人に見えた。
85点。
・ミキ
漢字が苦手だから教えて、というネタ。
キャラや兄弟ならではのコンビネーションを最大限に活かした、大阪漫才らしさが非常に見事。
純粋なしゃべくりや漫才の技術という点では今大会No.1に見えた。
かなり中川家的、大きな展開や大きなセンスは無いが、
安定のクオリティでコツコツとポイントを稼ぐような漫才だった。
好みでは無いスタイルだがそれでも笑えるキャラクターもある。
94点。
・和牛
ウェディングプランナーのネタ。
おや?イマイチパンチ力の無いネタだな?と思わせてから後半一気に回収する見事さ。
こういう表面と裏面のネタは非常に好みです。
しかもそのスタイルだと気付かせずに見せる力はかなり見事。
今大会で一番すぐれた漫才だと思った。
因みに以前M-1で準優勝した時のトータルテンボスもこの手の表面と裏面で見せるネタだった。
非常に技術とキャラ性を必要とするが和牛の実力は素晴らしい。
96点。
・ジャルジャル
変な校内放送といういかにもジャルジャルな挑戦的なネタ。
好き嫌いが分かれそうな強引な盛り上げ系のネタで、個人的には余り好きでは無い。
フリがわかりやすすぎるのでその後にコレで盛り上がるな、というのが漂い過ぎていてそこまで笑えず。
トリッキーな設定でやっているが、笑いの作り方に裏切りは無い。
予選で非常にウケたネタだったので本番に持ってきたようだが、優勝を狙うにはこの路線では無いと思った。
シュールを盾に客から逃げるな!ってことですね。
90点。
自分の評価だと
1、和牛
2、とろサーモン
2、ミキ
なので実際の評価と一緒でストレスが無かった。
こんなことは初めてだったかも。
ただ平均点的なレベルは過去最高レベルに高かった様に思えた。
最終決戦
・とろサーモン
焼き芋のネタ。
さらに久保田のキャラが前面に出ていて良かった。
こういう宗教を怪しく表現するのは大好き。
吉本興業の車事故いじりも流石の中堅な風格。
94点。
・ミキ
スターウォーズのネタ。
1本目同様、スピード感、テンポ、ボケのセンスが素晴らしい。
更にノリツッコミがいい感じで、漫才でこんなに見事にノリツッコミを入れてるのはかなり珍しい。
93点。
・和牛
旅館の女将が苦手というネタ。
奇しくもとろサーモンの1本目と同様な設定。
そう見ると個人的には和牛の方が達者なネタで好きだった。
1本目とはまた違う巧妙な構造。
同じことを2度繰り返し1度目の厄介事を避けるネタ。
ただ繰り返しのボリューム感がちょっと弱かった気がした。
達者過ぎるのが逆に熱量不足を感じさせる感じにもなっていたような。
94点。
とろサーモンと和牛を比較するのは非常に難しいが、
クリエイター精神では和牛を推したかった。
ただ芸人と言うのはやはり生まれ持った欠陥やらコンプレックスいかに商売に出来るか?
と言う逆転の発想の商売にも思う。
その点では久保田の生き様は見事。
芸人以外では生きれないだろう、と思わされる芸人は好きです。
3組の中ではとろサーモンだけが明確に1本目を上回る漫才をしていたので優勝も納得。
とろサーモンはそれなりの実力がありながら売れないという世界を生きていた典型的な芸人の代表。
火花という小説が多くの芸人、夢追い人を救ったと思うが、
今回のとろサーモンの優勝は多くの芸人の支えになっただろうな、なんて思えました。