海のふた を観た。
ふるさとの西伊豆の小さな町に高速船に乗って帰ってきたまり(菊池亜希子)。
酒屋の自転車で通った元彼のオサム(小林ユウキチ)に気が付いたまりは、大声で声をかける。
閑散とし寂れてしまった町の中をふたりで歩きながら、戻った理由を語り出す。
「この景色が好きで、ついついここに帰ってきちゃった。私ね、この海の傍で、かき氷屋を始めることにした」。
驚くオサム。舞台美術の仕事をしていたまりは「結局、私が本当に誇れるのは、かき氷を嫌いにならなかったことなんだなぁって」と、この町でかき氷屋で生きていくことを宣言する。
すぐに店舗を探し出し、自らペンキを塗り、家具を配置し、改装をし始める。
ある日の朝、突然母から、大学時代の友人の娘であるはじめちゃん(三根梓)が、しばらくうちに滞在することになったから面倒を見てくれ、と頼まれる。
はじめちゃんは顔に火傷の痕が残り、また一緒に暮らしていたおばあさんを亡くしたばかりで、心に傷を抱えていた。
朝、まりが目を覚ますと台所ではじめちゃんを見つける。
珈琲にお湯を注ぎながら、急に泣きじゃくり始める。
呆気にとられたまりに対して、泣き止んだはじめちゃんは「発作みたいなものなの。
哀しみが竜巻みたいに急にやってきて、急に去っていくの」とまたお湯を注ぎ始める。
「我慢することは出来ないけれど、去った後は泣いたことなんて忘れるくらいスッキリ」と笑ってみせる。
まりの開店準備中のお店にはじめちゃんを誘う。
サトウキビを叩き切るまりは、大鍋で糖蜜を丁寧に作る。
「煮出して、圧搾して、手間はかかるけどおいしいよ」。
翌日、開店準備を整えた店内。メニューには、糖蜜、みかん水、エスプレッソだけ。
自分が本当にいいと思えるものだけしか出したくないというこだわりのメニュー。
そしてはじめちゃんがお客さん第一号。
「おいしい」と声をあげる。「糖蜜のかき氷なんて初めて食べるのに懐かしい味がする」。
そしていよいよ開店となるのだがー。
って話。
吉本ばなな原作、菊池亜希子主演。
明らかに僕好きのするテイストの映画です。
なかなかの期待値を抱いて観に行きました。
あまり評価はない豊島圭介監督作品ですが、こういう作品を撮ろうとしたことが評価に値します。
これだけ映像作品を見まくる僕でさえ、
知らない役者だらけなキャスティングのコンセプトが素晴らしいです。
世の凡人たちは出演者で観る作品を選んでしまうことが多いでしょうが、
有名じゃない役者で作品を作る意義は確かにあると思います。
元々のイメージが無いし、先入観を抱かずに観れるので。
その役が本当に等身大に観れますからね。
僕がポスト小林聡美と認定した菊池亜希子が早速そのポテンシャルを発揮しています。
なんともオサレで雰囲気あって演技派でホント唯一無二のポジションを築きつつあります。
コレは本当に日本映画界の財産ですね。
三根梓って子も可愛らしくてなかなか雰囲気あって素晴らしかったです。
小林ユウキチって役者もかなり僕好きのする、
雰囲気たっぷりの俳優で素晴らしかった。
何かこういう人生ドロップアウト系は僕にはたまらないのですよね。
僕もそういうことに憧れ抱くし、最近は結構やっちゃうタイプになってるし。
海辺でかき氷屋でも始めようかな・・・なんて欲望が芽生えたいい映画でした。
よしもとばななは血を超えたような絆を描くのが上手ですね。
劇中のまりの描く絵もかなり僕好みでした。
ちょっとアーティスティックな抒情的な映像も好きでした。
しかし、菊池亜希子いいですね。
そんなわけで6点です。
久々に吉本ばなな読みたくなりましたね。
ふるさとの西伊豆の小さな町に高速船に乗って帰ってきたまり(菊池亜希子)。
酒屋の自転車で通った元彼のオサム(小林ユウキチ)に気が付いたまりは、大声で声をかける。
閑散とし寂れてしまった町の中をふたりで歩きながら、戻った理由を語り出す。
「この景色が好きで、ついついここに帰ってきちゃった。私ね、この海の傍で、かき氷屋を始めることにした」。
驚くオサム。舞台美術の仕事をしていたまりは「結局、私が本当に誇れるのは、かき氷を嫌いにならなかったことなんだなぁって」と、この町でかき氷屋で生きていくことを宣言する。
すぐに店舗を探し出し、自らペンキを塗り、家具を配置し、改装をし始める。
ある日の朝、突然母から、大学時代の友人の娘であるはじめちゃん(三根梓)が、しばらくうちに滞在することになったから面倒を見てくれ、と頼まれる。
はじめちゃんは顔に火傷の痕が残り、また一緒に暮らしていたおばあさんを亡くしたばかりで、心に傷を抱えていた。
朝、まりが目を覚ますと台所ではじめちゃんを見つける。
珈琲にお湯を注ぎながら、急に泣きじゃくり始める。
呆気にとられたまりに対して、泣き止んだはじめちゃんは「発作みたいなものなの。
哀しみが竜巻みたいに急にやってきて、急に去っていくの」とまたお湯を注ぎ始める。
「我慢することは出来ないけれど、去った後は泣いたことなんて忘れるくらいスッキリ」と笑ってみせる。
まりの開店準備中のお店にはじめちゃんを誘う。
サトウキビを叩き切るまりは、大鍋で糖蜜を丁寧に作る。
「煮出して、圧搾して、手間はかかるけどおいしいよ」。
翌日、開店準備を整えた店内。メニューには、糖蜜、みかん水、エスプレッソだけ。
自分が本当にいいと思えるものだけしか出したくないというこだわりのメニュー。
そしてはじめちゃんがお客さん第一号。
「おいしい」と声をあげる。「糖蜜のかき氷なんて初めて食べるのに懐かしい味がする」。
そしていよいよ開店となるのだがー。
って話。
吉本ばなな原作、菊池亜希子主演。
明らかに僕好きのするテイストの映画です。
なかなかの期待値を抱いて観に行きました。
あまり評価はない豊島圭介監督作品ですが、こういう作品を撮ろうとしたことが評価に値します。
これだけ映像作品を見まくる僕でさえ、
知らない役者だらけなキャスティングのコンセプトが素晴らしいです。
世の凡人たちは出演者で観る作品を選んでしまうことが多いでしょうが、
有名じゃない役者で作品を作る意義は確かにあると思います。
元々のイメージが無いし、先入観を抱かずに観れるので。
その役が本当に等身大に観れますからね。
僕がポスト小林聡美と認定した菊池亜希子が早速そのポテンシャルを発揮しています。
なんともオサレで雰囲気あって演技派でホント唯一無二のポジションを築きつつあります。
コレは本当に日本映画界の財産ですね。
三根梓って子も可愛らしくてなかなか雰囲気あって素晴らしかったです。
小林ユウキチって役者もかなり僕好きのする、
雰囲気たっぷりの俳優で素晴らしかった。
何かこういう人生ドロップアウト系は僕にはたまらないのですよね。
僕もそういうことに憧れ抱くし、最近は結構やっちゃうタイプになってるし。
海辺でかき氷屋でも始めようかな・・・なんて欲望が芽生えたいい映画でした。
よしもとばななは血を超えたような絆を描くのが上手ですね。
劇中のまりの描く絵もかなり僕好みでした。
ちょっとアーティスティックな抒情的な映像も好きでした。
しかし、菊池亜希子いいですね。
そんなわけで6点です。
久々に吉本ばなな読みたくなりましたね。