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家族はつらいよ2

2017年06月03日 | 映画
家族はつらいよ2
を観ました。


平田周造(橋爪功)と富子(吉行和子)との離婚騒動から数年―。
周造はマイカーでの外出をささやかな楽しみにしていたが、車に凹み傷が目立ち始めたことから、高齢者の危険運転を心配した家族は「大事故を起こしたら大変だ!」と、運転免許を返上させることを画策する。
しかし、頑固オヤジの説得は一筋縄ではいかなかった!
嫌な役回りを兄妹夫婦でなすりつけ合ううちに、そんな家族の心を見透かした周造は「いつの間に俺の家族は言いたいことも素直に言えなくなってしまったんだ!もう崩壊しているな、この家族は!俺は死ぬまで車の運転を続ける!」と激怒してしまい、平田家はまたもや不穏な空気に包まれていく―。


山田洋次監督作品です。
昨年に数年ぶりのコメディとして公開され、非常に高評価した家族はつらいよの続編です。

東京家族からの同じキャスティングで。
日本の家族像をリアルに描いてきましたが今作もそこは変わらずの安定感です。

コメディは寄りベタでわかり易い感じになっていた気がします。
老若男女が微笑ましく見れるコメディの一種の最高到達点って感じです。
非常にわかりやすく優しいコメディです。
場内は案の定年配のお客さんが多く、かなりの笑い声があがっていました。

ストーリーの中心は前作同様・橋爪功演じるおじいちゃん。
免許返上させようとする家族とのやり取りは一つのきっかけですね。
劇中は様々なエピソードが入り交じる群像的な状況です。
あくまで日本の家族像の描写、家族とはこうあるべき、と言ったメッセージ性があります。

コメディで非常に微笑ましくは仕上がっていますが、
家族に根付く問題やそのささやかな解決なんかが見えて教訓があります。
また三世代同居家族の素晴らしさの提唱もあります。
自分は20年以上のひとり暮らしなのでこういうアットホームには非常に憧れます。

橋爪功はすっかりおじいちゃん俳優として素晴らしいです。
まあリアルに上手に演じていますね。
もはや演技と感じないくらい、一挙手一投足の所作までリアルです。
そしておちゃめさもあって素晴らしいおじいちゃん像ですね。

吉行和子は今作では海外旅行に行っちゃっててあまり出番がありません。

西村雅彦のお父さん感も非常にいいんですよね。
デリカシーのない感じがいい空気を作ってるんですよね。

妻夫木聡は最近はクセの強い役をやることが多いのでこういう普通の好青年役を見れるのはうれしいですね。
蒼井優との夫婦像もとっても素敵で。

他の家族キャストはいつも通り良かったです。

今作ではゲスト的に劇団ひとりが出てましたが適度なコメディでいい味出してました。

小林稔侍は今作も出ていますが、前作と違う役で出ていました。
しかも非常に重要な役どころでした。

それにしても素晴らしいホームドラマの決定版ですね。
ちょっとブラック要素もありますが、誰もが楽しめるような素敵なコメディで。

なんかクライマックスは悲しさと優しさがふんだんで猛烈に泣いてしまいました。
山田洋次監督はベテランに甘んじないハイセンス監督で非常に素晴らしいです。


そんなわけで9点。

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