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パラレルワールド・ラブストーリー

2019年06月11日 | 映画
パラレルワールド・ラブストーリー
を観ました。


ある日突然、崇史(玉森裕太)が迷い込んでしまった2つの世界。
1つの世界は、愛する麻由子(吉岡里帆)と自分が恋人同士。
しかし、もう1つの世界では麻由子が親友の智彦(染谷将太)の恋人に…。
混乱する崇史の前に現れる、2つの世界をつなぐ【謎】の暗号。
目が覚めるたびに変わる世界で、真実にたどり着けるのか?


森義隆監督作品です。
話題性のある作品を手がける印象です。

大好きな東野圭吾原作です。
昔は欠かさず読んでいた東野圭吾作品ですが近年はめっきり読んでいないので今作も未読です。

宇宙物理学を専攻していた自分にはなかなか興味深いテーマだと思い見てみました。
全体的に重苦しいような暗い物語でした。

序盤からなんの説明も無く2つの世界が同時進行しているような物語です。
登場人物は同じですが関係性が違う2つの物語が進行していきます。
登場人物たちの誰もがパラレルワールド的な状態に気づいておらず、観客だけが2つの世界をまたいで見れている状況です。
特に説明やらきっかけも無く淡々と2つの世界が描かれています。

その時点でかなり謎めいているので、どういうこと?という引きはかなり強くて没入しやすかったです。
そんな2つの世界が全く無関係のようでほんのり繋がるシーンがちらほら出てきます。
それが本当にほんのりなので、油断してると「コレはどっちの話だっけ?」ってなります。
なかなか脳内が忙しい映画ですが、しっかりわかり易く描写してくれています。

最初は物理学的な話かと思いきや徐々に脳科学の話になっていきます。
脳科学についても結構勉強はしてきたので、その辺のワードが出てきた時点で何となく構造はつかめました。
東野圭吾のミステリーはいつも科学的に結構説得力があり、現在研究されている科学のちょっと先の未来を描いているというか、その先にはこういうことがあるかもと言うのをうまく描きますね。
自分が知っている知識とちょっと違うこともありましたが、脳科学ではあるあるの欲望のお話でした。
嫌いじゃないです。

展開的には期待よりは低めで、もうちょっと綺麗な回収やどんでん返しがあれば良かったですが。
パラレルワールドな哲学的なメッセージ性もありましたが、ちょっと弱かったです。

主演の玉森裕太はちょっとまだピンと来てませんが今作はまあまあでした。
雰囲気重視で演技力を問われるようなシーンが少ないので悪くなかったです。
ただちょっと存在感が弱いというか、染谷将太や吉岡里帆に存在感を持っていかれている印象でした。
イケメン路線をやめて雰囲気系の俳優としては可能性を感じました。

大好きな吉岡里帆は相変わらず可愛いし演技がうまいです。
特に何をするわけでもないのですが、男を狂わせるようにモテるキャラに最適でした。
なかなか体当たりでセクシーなシーンもあってファンには嬉しかったです。
それにしても可愛いです。

染谷将太はらしさ全開なクセのあるキャラでした。
もう天性の雰囲気でめちゃくちゃ存在感あります。
主演級ですが脇役でも存在感を放つ貴重な役者ですね。

主に3人のやり取りですが見応えはありました。


そんなわけで5点。

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