メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

架空OL日記

2020年03月21日 | 映画
架空OL日記
を観ました。


憂鬱な月曜日の朝。銀行員OLの“私”(バカリズム)の1週間が始まった。
眠気に耐えながらもきっちりメイクして家を出る。
ストレスフルな満員電車に揺られ、職場の最寄り駅で合流するのは社内で一番仲良しの同期=マキ(夏帆)。
私と価値観の近いマキとの会話は、時に激しく不毛ながらも不思議に盛り上がる。
会社の更衣室で後輩のサエ(佐藤玲)と入社8年目の小峰(臼田あさ美)、10年目の酒木(山田真歩)が加わり、いつものように就業前のおしゃべりに華が咲く…。


住田崇監督です
バカリズムが原作・脚本・主演です。

ドラマ版もしっかり見ててファンだったので見に行きました。
ドラマ版と変わりない世界観、映画版だからという気負いもなく脱力系でリアルなOLの日常のやり取りです。

男兄弟で男子高なので女性の日常を全く知らないままおじさんになっていますが。
そんな自分でもいちいち納得してしまう、納得どころか知りもしないのに「あるある」って言ってしまいたくなるような妙にリアルな描写の繰り返しです。

確かに女性は準備に時間かかるしこういうやり取りしてるだろうし。
人の陰口は言うだろうし変なあだ名で呼んでいるだろうし。
真実より矛先、悪口を言うために無理やり犯人を作る感じ、とても笑えました。

コンセントの使い方やロッカーの開け方、スポンジの使い方。
いちいち描写が繊細で神経質でバカリズムワールド全開ですね。

OLたちのやり取りがブラッシュアップされすぎていて非常に痛快なのですよね。
テンポよくてお約束のやり取りがあって。
デリカシー無ひ後輩へのツッコミやら。

とにかく男が見ても、女性って大変だな、女性って楽しそうだな、女性って素晴らしいな。
って思える素晴らしい切り口とセンスの作品です。

映画版だからか、クライマックスにはそれなりの結末がありました。
できれば続いて欲しいですが、決定的なクライマックスでした。
妙にセンチメンタルな気持ちにさせられました。

バカリズムは役者としても素晴らしいですね。
元々コント職人なので演技力はありますが、コメディ映画においては全然そのまま成立してしまいますね。
一人何の特殊メイクもせずにOLのとして混じっているシュールさは彼にしか出来ない発想ですね。

夏帆が一番の理解者な同期でとても良いツッコミ役なポジションで素晴らしいクオリティでした。
Sっぽい役もMっぽい役も超ハイレベルにこなす彼女ですが今作はSですね。
男っぽいキャラでの鋭い会話劇がとても見れます。

臼田あさ美が先輩OLで、小峰様と様付けされるほどいちいち皆を喜ばせる素晴らしい行動をします。
OL世界しらないですけど、きっとこういう人がいてみんなに頼られてそうって思いました。
またはみんなが居て欲しいって思うちょっと上の先輩って感じですね。
今以上に評価されても良い女優ですね。

佐藤玲がデリカシー無い天然後輩役です。
主人公たちがいちいちイラついて指摘してしまうキャラですが程よく理解力があって憎めない感じ。
悪になりそうでならないいつもそんな感じでとても絶妙でした。

山田真歩が一番の先輩役で適度に世代違うような価値観ありつつもみんなと仲いい感じが良いです。
神経質で細かくて一番リアルな雰囲気かもですね。
見事なキャスティングだと思います。

三浦透子が主人公グループに完全に入っていない感じのOLで良いスパイスでした。

坂井真紀が課長役で実に良い距離感でした。
完全に主人公グループと距離感ありつつも少し空気読めない感じ。
絶妙な塩梅でした。

友人役で志田未来や好みの石橋菜津美が出ていて嬉しかったですね。

シム・ウンギョンが韓国からの新人OL役で絶妙に少し文化がずれてる感じが見事でした。
若干デリカシーがない感じですね。
アカデミー賞取った新聞記者からのギャップが凄いですね。

こういう繊細なところを掘るような作品は大好物です。
またこの手の作品をバカリズムにはやってもらいたいですね。


そんなわけで8点。

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