メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

グッドモーニングショー

2016年10月20日 | 映画
グッドモーニングショー
を観ました。


落ち目のキャスター澄田真吾(中井貴一)はいつも通り朝の3時に起きて準備をするが、大学生の息子にデキ婚すると伝えられる。
そして移動の車の中で、サブキャスターの小川(長澤まさみ)に二人の交際を生放送でバラすと脅される。
実際は優しくしただけで思い込みが激しい彼女の勘違いなのだが。
そしてテレビ局に到着するとプロヂューサーの石山(時任三郎)に番組の打ち切りを告げられる。
そんな踏んだり蹴ったりの状況で始まった生放送のワイドショー中に喫茶店に猟銃を持った男が人質を取って立て籠もる事件が起きる。
そして犯人の要求は澄田だった。
武装した犯人にマイクひとつで立ち向かう澄田、果たして人質を救うことはできるのかー。


踊る大捜査線の君塚良一監督作品です。
君塚良一監督なので自ずとハードルは上がります。

結構外れた作品も作りますが久々にらしい作品な予感があったので観てみました。

期待通りなかなか面白かったです。

ラッシュの様に慌ただしい生放送の現場、その緊迫感や慌ただしさは見事に表現されていました。
恐らく”めざましテレビ”等がモデルでしょうが、実際のスタジオの様子はわかりませんが、
何か非常に説得力あるリアリティもありました。

短い尺と小気味良いテンポで生放送のワイドショーがどうやって作られているのかが見事に説明されます。

そして踊る大捜査線的にワイドショー組と報道組との確執。
報道の人たちはワイドショーを見下している感じがあります。
実際の力関係は知りませんが、テレビを観てる人々にはこういうイメージありますからね。
この辺も良い要素だと思いました。

コメディはかなりいい感じで老若男女楽しめるような見事な王道コメディだったと思います。
劇場はなかなかの笑い声が上がっていました。
自分みたいなお笑い好きでも遜色無く笑えるクオリティでした。

主人公の澄田には過去に災害の中継でやらかして全国民の顰蹙を買った過去があり、
中継がトラウマになっているという設定です。
ただその失態には裏のエピソードがあり、その辺でうまいこと感動も作っていきます。

中井貴一のコメディは過去にも幾つかの作品で証明されていますが、
シリアスさとコメディさをハイクオリティで演じられる素晴らしい役者ですね。
そしてちゃんとしたした報道キャスターから砕けたワイドショーキャスターまで、
見事ななりきりでした。
本物のキャスターみたいな雰囲気は存分に出ていました。

長澤まさみは相変わらず可愛いですが、最近こういう馬鹿女の役が多いですね。
それでいてストーリーの重要なポイントを抑えたりします。

志田未来がもう一人のサブキャスターを演じていましたが、
チャラいアイドル的なアナウンサーの長澤まさみと真面目なアナウンサータイプの志田未来のコントラストが良かったです。
志田未来にもちゃんと見せ場があって感動を作る役でした。

時任三郎はいつもながらこういう後ろで支える大物ですね。
もはや役作り不要なほどこの辺のポジションを抑えていますね。

犯人役は濱田岳でしたが、彼の演技力は存分に発揮されていました。
ちょっと外人が観たらバカバカし銃の使い方な気もしますが。
犯人としての動機や行動レベルは低かったですがそれを上手く演じています。
ここはもう少し怖い設定にしても良かったような気がしましたが。
ここに怖さが無いのがこの映画の売りかもしれません。

その他様々なスタッフ、技術さんを林遣都、梶原善、なかなか豪華なキャストで演じています。

設定やストーリー、登場人物は全然違えど、盛り込まれている要素は踊る大捜査線と似ています。
そしてそのクオリティも遜色無かったと思います。
興行成績の差はそのブランド力の違いでしょうか。

殆どがテレビ局のスタジオと喫茶店なのでもうひとつふたつ場面があり、
もうひとつふたつ山があれば名画になった気はします。

エンターテイメント映画として非常に秀逸だったと思います。
テレビの裏側を観れたようで面白かったです。


そんなわけで8点。

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