メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ボーダーライン

2016年04月10日 | 映画
ボーダーライン
を観ました。


FBIで誘拐即応班を率いるケイト(エミリー・ブラント)が誘拐犯逮捕のため突入した建物はでメキシコの麻薬カルテル所有の建物で中には無数の腐乱死体。
そして麻薬カルテル殲滅の為に組織された特殊部隊のリーダー・マット(ジョシュ・ブローリン)にスカウトされメキシコに向かう。
その道中、コンサル役というコロンビア人の謎の男アレハンドロ(ベネチオ・デル・トロ)と出会う。
セク線の詳細を聞かされないまま同行させられる事に戸惑いながらも正義感で行動するケイト。


ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品です。

僕の相当大好きな方の演技派3人が夢の共演なので観に行きました。

予想はしてましたが、怖い映画でした。

世の中、サスペンスやホラーなど恐怖を描く映画は沢山ありますが、
個人的にはこの手の映画が一番怖い気がします。

すでに構築された裏社会、その文化、救いの無さにどんよりした気分になります。

少々ネタバレですが、メキシコの麻薬カルテルとコロンビアの麻薬カルテルの裏の戦争と言うエピソードです。
殺しに見せしめの要素が強いので非常に残虐です。

殺しのシーンは無いですが、見せしめにされた死体の描写はあるのでグロいです。
観た後どの程度リアルなのか?とネットで調べましたが、結構リアルですね。
高架下に沢山の死体を吊るして街の掟を示すらしいのですが、実際もそのようです。

治安が行き届いていない街はもう戦場で、警察も大半が買収されているので正義は不在です。
そんなメキシコの現状に驚くケイトにマットやアレハンドロはコレが当たり前の光景と言わんばかりに淡々とこなします。
そしてアメリカの法律を無視したやり方で対応します。

基地の屋上から遠くの街で飛び交うミサイルや爆発する家を花火と言って「今日の花火は綺麗だ」と眺めてたりします。

メキシコ人の知人が居るのでメキシコが全て怖い国とは思いませんが、
一部では恐ろしい文化があるのも事実だと思うので複雑です。
メキシコの大量殺人の事件のニュースを聞く度に複雑になります。

演技派としてエミリー・ブラントは非常に好きですが、今作でもその良さは存分に出ていました。
存在感もあるし美人だし、アクションも出来るし、汚れな演技も出来るし。
非常に価値のある女優さんだと思います。
彼女の主演したサンシャイン・クリーニングは思い出の一本でしたね。

大好きなジョシュ・ブローリン。
最近の彼らしい、ガサツなデリカシーのない感じのあくどい捜査官でした。

ベネチオ・デル・トロはかなり青春で若い頃かなり憧れた俳優です。
久々に観た気がしますが、変わらずカッコいいです。
多分今作では一度も笑ってなかったのではないでしょうか。
謎の男的な役どころでしたが、非常におっかない男を演じていました。
観た後つられて暫く表情がデル・トロになってしまいます。

個人的にはなかなかのどんでん返しで、ダークで衝撃的なラストだったと思います。

諸々救いの無さに嫌な気分になりました。
この手の映画を観ると暫く悩んでしまいます。


そんなわけで8点です。
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