メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

世界から猫が消えたなら

2016年05月15日 | 映画
世界から猫が消えたなら
を観ました。


余命わずかの30歳・郵便配達員の僕の前に自分と同じ姿をした悪魔が現れ、明日死ぬと言われる。
世界から大切なモノをひとつ消す代わりに一日の寿命をもらえると言う。
電話、映画、時計、・・・そして猫。


永井聡監督作品です。
ジャッジ!はそこそこだった印象はあります。

予告編などを観て結構高めの期待を抱いていました。
佐藤健はなかなか好きで、宮崎あおいと濱田岳と原田美枝子は大好きなので。
ひょっとしたら号泣してしまうかも・・・くらい警戒していましたが、それほどでは無かったです。

終始ファンタジックな質感で叙情的な映像で好みのテイストではありましたが、完成度はそれほどでもなかったかもしれません。

寿命と引き換えに世の中から大切なモノが次々と消えていってしまう、そしてそれにまつわる記憶まで消えてしまう、という物語はとても興味をそそる設定でやりようによっては凄い感動作に仕上げられたとは思います。
逆に原作を見てみたくなりました。

物語はその消えてしまったものにまつわる思い出を回想するシーンと病気になった現在が交互に描かれる様な構造です。
ものが消えると周りの人のそれにまつわる記憶まで消えてしまい現在の関係が変わってしまう仕組みです。

この手の物語の設定は突っ込むと納得いかない箇所もちょいちょい出てきてはしまいますが。
それよりもそれにまつわる感動エピソードを描くこと、人間ドラマを描くことがメインとなっている物語だったので気にしない事にしました。

佐藤健は比較的好きな方の役者ですが、よくよく考えると低評価する作品も多い気がします。
この子の演技がピンと来ないかもしれません。
普通の男の子っぽい雰囲気が存在感に欠けるのかもしれません。
もちろん敢えて普通っぽく演じてるのですが、何か一つ足りないと感じてしまうのかもしれません。
この子の作品沢山観てるはずなのにスラっと出てこないです。

大好きな宮崎あおいは相変わらずたまらない感じです。
すっかり大人になりましたが、今作ではクールビューティーな感じで。
それでいて情熱的な部分もあって。
佐藤健との恋人関係の感じは非常に僕の好むタイプのやつでした。
別れてしまったけど、本当に絶妙の二人だったという感じが上手くでていました。

濱田岳は凄い映画オタクな役で共感する部分もありましたが、僕はこの手の映画オタクとはちょっと違います。
映画の裏情報やらまつわる人のルーツを語るのはちょっと苦手で、純粋にその映画が面白いか?どうか?だけな僕なので。
ただこの劇中で濱田岳がすすめていた映画は観てみたいですね。

原田美枝子は相変わらず上手いです。
この人をキャスティングした時点でもう品質がアップすることは確約されますね。

奥田瑛二は無口な役でしたが、日本のこの世代のお父さんの雰囲気は良く出ていました。

途中、アルゼンチンに旅に行く佐藤健と宮崎あおいのシーンがありました。
そこでバックパッカーと仲良くなり人生の深みを考え悩む様なシーンがありました。
そこはとてもたまらなかったです。

自分も海外を放浪してた時、ドイツで友人と別れた後、何故か止めどもなく涙が溢れ外人たちに異常なアジア人と言う目で見られたものです。
あの感情って言葉にはしがたいものです。
社燕秋鴻ですね。
僕はそこに人生の醍醐味を見るのです。

映画の名言や旅の深みをさり気なく描いていたのは高評価でした。


そんなわけで6点です。
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