8月10日(水)
今日は、一緒に石巻に来た娘二人と長女の友達という、若い娘たちを連れてボランティア活動に参加した。
現場は昨日と同じ場所。
今日は、モンゴルから来た留学生5人を加えて総勢16名だ。
昨日以上の暑さの中、娘たちは、文句も言わず、鼻が曲がる様な異臭を放つヘドロ出しを手伝った。
昼食も、わずかな日陰を求めれば、津波直撃の後のまま放置されている家を眺めながら、群がる大きな黒いハエをぼいながら、おにぎりを食べた。
キャンプに連れていけば、虫が寄って来ればキャーキャー言っていたような娘たちには全く見えない。
私は、キッチンの床下に潜って、最後のヘドロ出しをしていて、娘たちとは離れた場所だったが、指示待ちではなく、自分から積極的に仕事を見つけ、メンバーを手伝い、サクサク仕事をしている様子は伝わってきた。
特に、末娘は、ボランティアは原則として高校生の参加は不可なのだが、保護者同伴の家族参加として無理に認めて頂いたという自覚もあってか、人一倍働いていた。
休憩時間のドリンクも、進んでみんなに配り、常にだれかの仕事をサポートし、最後まで使った道具を洗っていたのも末娘だった。
また、モンゴルの留学生の心の優しさには感動した。
朝青竜張りのガタイのいい、無表情な雰囲気に、ちょっと近寄りがたい感じがあったのだが、外回りの泥出しや瓦礫撤去の際に、向日葵が邪魔なのでどうするかという話の時に、
「ヒマワリ、守ります。抜きません。気を付けて泥運びます。」
と、向日葵を傷付けないように一生懸命運ぶ姿に、娘たちも感動していた。
帰宅した後の娘たちの話は実に面白かった。
娘たちは、口数少なく黙々と仕事をしながらも、鋭い人間ウォッチングをしていた。
誰が本当のリーダーか、誰が一番仕事が出来るか、ボランティア精神とは何か、娘たちの視点は実に厳しかった。だが、的確に的を得ていて、逆に大変勉強になった。
作業は大変だったけれど、昼食に依頼主の方のお友達が差し入れて下さった冷たいキュウリの漬物が美味しかった事や、依頼主の方が、片付いた家の中を見て、嬉しそうに笑って下さった笑顔を見れて、今日頑張ってよかった、という感想を聞かせてくれた。
なにより、お父様が女川の長女のお友達が、
「父と一緒では、こんな体験はできませんでした。連れて行って下さってありがとうございました」
と言われた時は嬉しかった。
熱中症や破傷風も心配だったが、初めてのボランティア活動がヘドロ出しだなんて、東京生まれの世田谷成城育ちのお嬢様にはあまりにも過酷な現場だった。
何かあったら、ご両親に申し訳が立たないと思って、ヒヤヒヤしていたのだ。
なのに、彼女は、また来てボランティアをやりたいとまで言ってくれた。
その気持ちだけで、十分すぎる。
夕方、彼女のお父様が実家に挨拶に見えた。
彼も石巻に来て、これから高校の同窓会に参加し、明日は娘たちと女川に行くということだった。
故郷の町が壊滅状態の被害を受け、実家が無くなってしまったお父様と一緒に見る女川の町は、娘たちにとっても、忘れられない思い出になる事だろう。
今日は、母としても、娘たちの成長ぶりを垣間見られたとても充実した有難い一日だった。
今日は、一緒に石巻に来た娘二人と長女の友達という、若い娘たちを連れてボランティア活動に参加した。
現場は昨日と同じ場所。
今日は、モンゴルから来た留学生5人を加えて総勢16名だ。
昨日以上の暑さの中、娘たちは、文句も言わず、鼻が曲がる様な異臭を放つヘドロ出しを手伝った。
昼食も、わずかな日陰を求めれば、津波直撃の後のまま放置されている家を眺めながら、群がる大きな黒いハエをぼいながら、おにぎりを食べた。
キャンプに連れていけば、虫が寄って来ればキャーキャー言っていたような娘たちには全く見えない。
私は、キッチンの床下に潜って、最後のヘドロ出しをしていて、娘たちとは離れた場所だったが、指示待ちではなく、自分から積極的に仕事を見つけ、メンバーを手伝い、サクサク仕事をしている様子は伝わってきた。
特に、末娘は、ボランティアは原則として高校生の参加は不可なのだが、保護者同伴の家族参加として無理に認めて頂いたという自覚もあってか、人一倍働いていた。
休憩時間のドリンクも、進んでみんなに配り、常にだれかの仕事をサポートし、最後まで使った道具を洗っていたのも末娘だった。
また、モンゴルの留学生の心の優しさには感動した。
朝青竜張りのガタイのいい、無表情な雰囲気に、ちょっと近寄りがたい感じがあったのだが、外回りの泥出しや瓦礫撤去の際に、向日葵が邪魔なのでどうするかという話の時に、
「ヒマワリ、守ります。抜きません。気を付けて泥運びます。」
と、向日葵を傷付けないように一生懸命運ぶ姿に、娘たちも感動していた。
帰宅した後の娘たちの話は実に面白かった。
娘たちは、口数少なく黙々と仕事をしながらも、鋭い人間ウォッチングをしていた。
誰が本当のリーダーか、誰が一番仕事が出来るか、ボランティア精神とは何か、娘たちの視点は実に厳しかった。だが、的確に的を得ていて、逆に大変勉強になった。
作業は大変だったけれど、昼食に依頼主の方のお友達が差し入れて下さった冷たいキュウリの漬物が美味しかった事や、依頼主の方が、片付いた家の中を見て、嬉しそうに笑って下さった笑顔を見れて、今日頑張ってよかった、という感想を聞かせてくれた。
なにより、お父様が女川の長女のお友達が、
「父と一緒では、こんな体験はできませんでした。連れて行って下さってありがとうございました」
と言われた時は嬉しかった。
熱中症や破傷風も心配だったが、初めてのボランティア活動がヘドロ出しだなんて、東京生まれの世田谷成城育ちのお嬢様にはあまりにも過酷な現場だった。
何かあったら、ご両親に申し訳が立たないと思って、ヒヤヒヤしていたのだ。
なのに、彼女は、また来てボランティアをやりたいとまで言ってくれた。
その気持ちだけで、十分すぎる。
夕方、彼女のお父様が実家に挨拶に見えた。
彼も石巻に来て、これから高校の同窓会に参加し、明日は娘たちと女川に行くということだった。
故郷の町が壊滅状態の被害を受け、実家が無くなってしまったお父様と一緒に見る女川の町は、娘たちにとっても、忘れられない思い出になる事だろう。
今日は、母としても、娘たちの成長ぶりを垣間見られたとても充実した有難い一日だった。