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「ミュージック・オブ・ハート」を見て

2003-05-02 12:56:00 | 徒然なるままに
3月20日(木)

夕べ、送別会が終わって帰ってきたら、妹が起きていて、TVで映画を見ていた。
メリル・ストリープが出ていた。
途中までのあらすじを聞いて興味を持ち、一緒に見た。


「ミュージック・オブ・ハート」
             99年 米 123分    ウエス・クレイブン 監督
二ューヨーク・イースト・八一レムに臨時の音楽教師ロべルタ(メりル・ストリープ)がやって来た。夫に逃げられ、男の子二人を育てるために職を探しに来たのだ。貧困、犯罪、暴力、人種問題の渦巻く八一レムの子供たちにバイオリンを通じて音楽を教えようというのだ。先輩教師は言う。「ドレミすら覚える根気がないんだぞ。」そんな子供たちに立ち方の基本から教え始めるロべルタ。やがて八一レムに「人の心」を動かす大きな波紋が広がって行く。これは実在の人物を映画化した感動の物語である

見終わって、この話が実話であると言うことに感動した。
それと、主人公の前向きさ、子ども達をはじめ、音楽で心が結ばれた人たちの、音楽を愛する心とと、その演奏するという表現に対しての純粋さに、心を打たれた。
今、私は、中学の美術教師を目指し、試行錯誤の毎日を送っているのだが、芸術系教科に対しての時間数が減り、子供たちの表現や、創作活動に対しての、今の教育のあり方に疑問を抱いていた時だけに、人事ではない内容だった。

これを見て、思ったことは、その大切さをみんなに分ってもらうためには、最後は理屈ではないと言うことだった。
まずは、表現することの、難しさも、喜びも、身をもって経験すること。
練習したり、指導を受けたり、仲間と励ましあうことで、自分の課題をクリアしていき、発表する。
本番は、練習どおりには行かないかもしれない。でも、それまで必死に積み上げてきた努力は残る。
上手い下手は二の次、心をこめて表現できるか。それが大切。
それは必ずや見るもの、聴く者の心に届き、響く。
そして拍手。
達成感と、会場との一体感。自己存在の確認。
これは、ペーパーテストでは計り知れない、その子の可能性と達成度である。
映画ではその表現手段はヴァイオリンだった。
それは、どんな楽器でも、絵でも演劇でも、スポーツでも同じことが言えるだろう。
子供たちが、自分を表現できるものであれば。

主人公の前向きさは時に、母親の立場から見ると、痛々しく、身につまされる。
でも、その主人公が、いつも、自分を支え、見守っていてくれた母親に、感謝の言葉を言うシーンが印象的だった。
その母親はこう言うのである。
「感謝するのなら、彼(女に逃げた夫)にしなさい。彼があなたにチャンスをくれたのよ。」

実際、彼女はこのコンサートの成功と、この実話が話題を呼んで、このような映画となり、現在も活躍している。

「ハリー・ポッター」の作者J.K.ローリング氏は、夫と離婚後、ベビーカーで喫茶店に入り、そこでこの物語を書いたという。

母は強し。逆境にあって屈しない。自分のポリシー。プライド、夢を捨てずに立ち向かう。そしてその前向きな意欲とひたむきさ。

とても勇気と希望をもらった映画だった。

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