とみぞうのお気楽ブログ

クルマ、日本、北海道を愛する生粋の道産子50歳♂です。カバー画像は、PC版は増毛駅、スマホ版は733系電車の大谷ver.

フォルクスワーゲンポロをちょっと試乗

2014-09-25 21:02:00 | クルマ
写真はwebCGからお借りしました


 先月マイナーチェンジ版が発売された、フォルクスワーゲンポロに試乗してきました。2009年10月に日本での販売が開始されたポロ(6R型)ですが、5年を経過しても新型を出すつもりは今のところ無いようです。

 6R型ポロに関しては、正直言ってドイツ車をお求めのお客さんには勧められるものではありませんでした。速度を上げると、直進でも旋回でもとにかく怖いというか頼りない感じがするのです。このクルマの美点は、最近のドイツ車はもちろん日本車も既に忘れている「パッケージング」という言葉を思い出させること。5ナンバー枠という限られたサイズで乗員に「狭い」と思わせずキッチリ正しい姿勢で座らせることに成功してます。これは我が家のフィエスタは負けてます。

 さて、今回のマイナーチェンジ版ポロのスペックに関してはマイナー前からの変更点があります。

 1.2L直噴ターボエンジンの排気量は同じなるも、形式はEA111系の「CBZ」からゴルフ7にも使われているEA211系の「CJZ」へ変更。SOHCからDOHCになりました。マイチェン前は最高出力105ps/5000rpm、最大トルク17.8kgm/1500-4100rpmだったのが、最高出力90ps/4400-5400rpm、最大トルク16.3kgm/1400-3500rpm。馬力とトルクともダウンしました。JC08モード燃費は22.2km/リッターと、マイチェン前より良くなってます。

 早速運転してみました。試乗コースは市街地9に対し郊外1くらいの割合です。

 エンジンは「低速トルクが無いなぁ」とまず第1印象。うちのフィエスタが、ゼロスタートから中低速域までガツンと加速するので、どうしてもそう感じてしまうのです。なので、欲しい加速Gを出すためには深めにアクセルを踏み込んでそれなりの速度にする必要があります。ある程度速度が乗ればまぁまぁの加速をします。高速域のテストはできませんでしたので、その速度域はどうなるかわかりません。ゴルフ7の1.2TSI(CJZのスペック違い)は明確に上で詰まることを確認してますから、おそらくそうなるかと思います。
 7段DSGは相変わらずのなめらかさを感じます。フィエスタのゲトラグ製6段DCTに比べると切れ味が良いのは、さすがVWが調教したDCTですね。今もボルグワーナー製なんでしょうか? まぁ、どこが作ろうが「最終的には自動車メーカーのみぞ知る制御」で松竹梅のどれにもなる可能性があるので、あまりサプライヤーがどこかは重要じゃないんですけど。

 そして、最も気になっていた「速度を上げたときの直進及び旋回時に怖さを感じるかどうか」ですが、これは劇的にではないけれど、まずまず良くなってました。旋回時にハンドルから感じる手応えの頼りなさ、定常旋回のつもりが波を打った軌跡で旋回してしてる「気がする」こと、といったともかく頼りないフロントの足回りは改善されていたのです。フィエスタのように自転軸がクルマの中心に来るほどの旋回上等な感じではありませんが、これなら親戚にも勧めることができそうです。鏡のようなキレイな路面は存在しない一般の公道ですが、ちょっとしたところのデコボコ道でも、マイナー前に比べてひょこひょこしなかった気がします。

 そしてなによりフィエスタより劇的に静かです。ロードノイズが。フィエスタが特にうるさい部類なんですけど(もう気にならなくなりましたが)。シートは相変わらずの素晴らしい出来。問題なしです。

 結論です。ドイツ車に期待する高速道路をドーンと飛ばす向きにはちょっとアレですが、まずまずひとさまに勧められそうです。見える部分の品質はこのクラス随一ですし、燃費はうちのフィエスタよりいいし(郊外なら20km/L少々いくでしょう)、シートの出来はいいし、フィエスタ比でペダル配置とフットレストの兼ね合いはいいし、ワインディングの楽しさはそれほどでもないけど安心感はあるし、で、買っても失敗しないクルマになりました。ポロの属するBセグメントの対抗馬は、輸入車ならうちのフォードフィエスタ、PSAグループのプジョー208やシトロエンC3とDS3、ルノールーテシア。日本車ならトヨタビッツ、ホンダフィット、日産ノート、スズキスイフトあたりでしょう。それぞれの違いをお客さん自身が検証し、クルマを買う、、、楽しいですね。

 こうやって対抗馬を挙げましたが、自分が今またBセグを買うとしてもやはりフィエスタを買うでしょう。

 、、、おっと大事なことを忘れてました。これ是非候補に挙げて下さい。新型マツダデミオ。これ、めちゃくちゃいいらしいです。輸入車を乗り継いだ方ならわかって頂けると思いますが、運転したときの「ああ、国産だ、、、」(森慶太さん談)というコストダウンしすぎなガッカリ感が全然無いそうなのです。つまるところ、ボディ、足回り、エンジン(ガソリン、ディーゼル)。そして良いエンジンを生かすために絶対に大事な変速機(オートマ、マニュアルそれぞれキャラが違いますが)。全て良いそうです。待てる方は、年末までに配置されるとみられるデミオの試乗車がディーラーに来るまでガマンしてみてはいかがでしょう?

【VWポロTSIコンフォートライン アップグレードパッケージ】
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=3995x1685x1470mm
ホイールベース:2470mm
車重:1130kg
駆動方式:FF
エンジン:1.2リッター直4 DOHC 16バルブ ターボ
トランスミッション:7段AT(DCT)
最高出力:90ps(66kW)/4400-5400rpm
最大トルク:16.3kgm(160Nm)/1400-3500rpm
タイヤ:(前)185/60R15 84H/(後)185/60R15
燃費:22.2km/リッター(JC08モード)
価格:249万5000円