明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1717)ナバホの美しいところを訪れて(ニューメキシコの旅6)

2019年07月18日 07時04分54秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20190718 07:00 ニューメキシコ時間) 

ニューメキシコの旅を続けています。たった今はニューメキシコの南東部のカールスバッドにいます。近くの核施設取材のために長い長いドライブを経てやってきました。

メキシコとの国境線近くでテキサス州の近くでもあります。朝8時にアルバカーキをたち、途中で3時間ほど立ち寄ったところがあったけれどもそれでも到着は夜の10時でした。

ロングドライブなのでその間に「明日に向けて」を書き続けて、いっぺんに複数の記事を作ってしまった。

しかし通信環境が良好ではなくてブログにうまく写真を載せられません。後から載せることとして先に記事を出していきます。

 

ウインドウ・ロックにて

15日はナバホネーションの各地を案内してもらえました。

炭鉱があって汚染されたところ、ウラン鉱山があったところ、一方での素敵な議事堂や素晴らしいキャニオン‥。

今回はあえてナバホネーションの美しいところを紹介したいです。それでも悲しい話も入ってしまいますが‥。 

まず訪れたのはナバホネーションの首都であるウインドウロックでした。文字通り大きな岩に窓が空いているところがあり、その下にナバホ・ディネ議会の議事堂がある。

ちょうどこの日は議会の始まりの日で何頭かの馬にまたがった人が居ならび、それを観るためにたくさんの人が集まっていました。大統領がスピーチしていてあとで紹介もしてもらえました。

議事堂の中にも入りました。ぐるりと壁画が並んでいる。建物は石造りで素敵な場でした。

この建物の周りにいろいろなビルも並んでいる。この地域で最も大きい病院もここにあるそうです。

議事堂より先、よりウインドウロックに近いところに行くとドキッとする銅像が立っていました。コードトーカーの銅像です。ご存知でしょうか。

第二次世界大戦、とくに太平洋を主戦場とした日米戦争の中で両軍は暗号の解読合戦を行い、日本の軍事情報はほぼ筒抜け状態でした。

これに対して米軍はなんとナバホの言葉を暗号としたのです。ナバホの人々も自分たちの土地を守らんと対日戦に参加していたのですが、米軍はナバホ以外のアメリカ人にもこの言語を理解することが難しいことに着目し、あらゆる軍事命令がナバホの人によってナバホ語に翻訳され、受け手もナバホの人が担って英訳して命令を伝えたのでした。日本軍はまったく解読できなかったそうです。

この作戦に従事した人々をコードトーカーと言うのです。「暗号を話す人」というほどの意味ですね。

コードトーカーはアメリカによって賞賛されこの銅像も立ちました。しかしこの作戦に従事したナバホの兵士が日本軍兵士と出会った時、「後ろにいる白人よりよほど自分たちに近いと感じて当惑した」と語ったそうです。

近代日本はこういう人々と共に歩むべきだったのに。欧米の真似をして欧米に打ち勝とうとして打ちのめされ、最後はネィティブの人々と同じようにジェノサイドを被ったのでした。

全ての都市を空襲され、沖縄に鉄の暴風の末の地上戦をしかけられ、最後に原爆を広島、長崎に落とされた。なんとも悲しい。

 

キャニオン・デ・チェリーを訪れて・・・古の人々と対話する

さて続いてアリゾナ州にたくさんある美しいキャニオンの一つ、キャニオン・デ・チェリーと言われているところに連れて行ってもらいました。観光地にもなっています。

何箇所も見学するスポットがある。車を停めて整備された道を辿ると断崖絶壁のギリギリまで安全に行けます。

とにかく圧巻です。岩が切れたっているのだけれど、地質の関係で四角に切れている。これは日本では絶対に観ることのできない光景です。 

とにかく後から投稿するので写真をご覧ください。(メルマガの方はぜひブログをご覧ください)

この圧巻の風景に飽きることなく見入っていると、自然に心が古の人々の元に飛んでいきます。

かつてこの大地を駆けた先住民の人々はこれをどんな気持ちで観たのでしょうか。

こんなすごい造形を観たらはやり自然に神々が心に浮かんできただろうなと思います。 

先住民の人々はそれぞれの部族で違った創造神話を持っていますが、それでも天を父とし大地を母と考えてきました。

マザーアースの考えもそこからきている。

ここにいると「それはそうだよな」と素直に思えてきます。

 

古の人々がこの美しい光景を慈しみ、誇りにも思っていただろうことに思いを馳せるとどうしてもその後の「西部開拓」という名のジェノサイド、さらに次々と天然資源を発見され、略奪され、しかも汚染だけが押し付けられてきた悲しい歴史が浮かび上がってくる。

でもここでは古の人々とその大地に「ありがとう」と言ってお別れをしました。同じ美しさと、時を経て向かいあったものとして、古の人々のこの地への愛を少しでも分け持ちたいと思います。

 

道は遠くとも核なき未来を求めて、この地の人々と共に歩み続けます。

続く 

*** 

明日に向けての連載1700回越えと今回の取材の旅に際して皆さんにカンパのご協力を訴えさせてください。

核の時代を終わらせるための活動へのご支援としてお願いできると嬉しいです!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151

他の金融機関からのお振り込みの場合は

店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金口座番号 2266615


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 明日に向けて(1716)戦争ほ... | トップ | 明日に向けて(1718)ニュー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

明日に向けて(1701~1900)」カテゴリの最新記事