守田です(20200528 13:00)
【緊急のお知らせです】
今宵、午後8時から藤原辰史さんをオンラインでお招きしてトーク企画を開催する予定でしたが、やむを得ない事情により、急きょ、延期することとしました。
楽しみにしていてくださった方、どうもすみません。
また後日、開催日時をご連絡します。よろしくお願いします。
守田です(20200528 13:00)
【緊急のお知らせです】
今宵、午後8時から藤原辰史さんをオンラインでお招きしてトーク企画を開催する予定でしたが、やむを得ない事情により、急きょ、延期することとしました。
楽しみにしていてくださった方、どうもすみません。
また後日、開催日時をご連絡します。よろしくお願いします。
【緊急のお知らせです】
28日午後8時から藤原辰史さんをオンラインでお招きしてトーク企画を開催する予定でしたが、やむを得ない事情により、急きょ、延期することとしました。
楽しみにしていてくださった方、どうもすみません。
また後日、開催日時をご連絡します。よろしくお願いします。
守田です(20200526 20:30)
【ご案内】『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』が完成しました!先行ダウンロードを開始しています。先行ダウンロード申し込みはここから⇒ https://nyoki2pj.com/lp/advance-application/ 解説動画⇒https://youtu.be/aDE3vdaEQJg
藤原辰史さんをオンラインでお招きして、対話企画を行います。
これに向けて、藤原さんがどんな発話をされているかをご紹介し、僕がどんな発話をしようと思っているかを書いておきます。
● ポストコロナをどう生きる? 「新型コロナウイルス スペインかぜからの教訓」(27日(水)「総合テレビ」午前3時50分から4時)にご注目を!
ポストコロナとは、もちろん新型コロナウイルス感染症が収まったあとのことですから、いまのことではありません。
いまはまだ世界的流行の最中。日本では一度収束を迎えていますが、第二波・三波がやってくる可能性があります。それでもいま「ポストコロナ」を考えることがとても大事だと思います。
藤原さんは、本日26日にNHKのETVで「スペインかぜからの教訓」というお話をされました。今宵(27日午前3時50分から)も放映されます。録画など活用しつつ、ぜひご覧ください。
10分間の短さの中で藤原さんが指摘されたのは、スペインかぜが第二派・三波の方が被害が大きかったことです。だから小康状態のいま、医療などを多角的に充実しておく必要がある。
また被害は、貧しく、抑圧され、環境の悪いところで働いている人々により大きく降りかかりました。とくに兵士たち、鉱山労働者たちに被害が集中しました。
日本は当時、朝鮮と台湾を支配していましたが、死亡率は「内地」の方が低かった。千人あたり内地8.1人に対し、朝鮮13.5人、台湾13.4人、さらに樺太は35.4人と突出していました。
今回も世界各地で似たようなことが起こっています。とくに「テレワーク」が強調されていますが、第一産業や医療・福祉・介護・保育など、リモートではできない多くの仕事があって、はじめてテレワークも可能です。
そうしてそうした仕事ほど環境や賃金が悪かったり、移民や貧しい人達の労働で支えられています。藤原さんは第二派までに、こうしたところに早急に手を入れるべきと強調されました。
全くその通り。深く共感します。私たちはいまビフォー・コロナと向き合い、足りないものを補い、あやまっているものをただして、未来に向かう必要がある。その点でポストコロナを始めていく必要がある。
藤原さんはその点で、スペインかぜのパンデミックの最中にも関わらず、当時、世界で多くの人々が圧政に抗して起ちあがったことも紹介されました。
1919年3月1日に朝鮮半島で起こった「3・1独立決起」も、スペインかぜで死者が続出した後だったそうです。日本でも全国各地で「米騒動」が起こりました。こうした民衆史にも注目し、いまを見つめる必要があります。
言葉の大切さを説く藤原辰史さん 朝日新聞への投稿より
● 科学と生産力への過信を越え、身体と心、言葉を大事にする世の流れを
藤原さんのお話に大いに共感しました。当日もとても楽しみですが、ともあれ僕はそれを受けて、「科学と生産力への過信を越え、身体と心(言葉)を大事にする世の中へ」というタイトルで発話したいと思っています。
見つめるべきビフォーコロナの限界が、科学や生産力が増せば、幸せがやってくるという過信や幻想に踊らされていることにあるように僕には思えるからです。その悪しき象徴が核エネルギーです。
同時にコロナ禍の中で、保健衛生のあり方も、あまりに薬や検査に依存していることが見えてはいないでしょうか。生き物としての私たちの身体を慈しみ、力を上げることにもっと着目すべきではないか。
そしてそのことと密接に絡むものとして、言葉とやりとり、その中から引きだされるものの大切さに、もう一度、目覚めるべきではないかと強く思います。
とくに今回、安倍首相には悲しくなるほどに「言葉」がありません。いつも「言葉」をウソや偽造、居直りで虐待してきたから、危機を前にして、一度たりとも人々の胸をうつ言葉が出てこないのです。
しかし残念ながら、野党のみなさんも、それに代わる言葉を紡ぎ出せてはいないのではないでしょうか。政治に言葉が不足しすぎているのではないでしょうか。
そしてそれは、おそらくは私たち全体の貧困で、だから私たちはもっと言葉を、やりとりを、大事にしていく必要があると思うのです。
そうでないと感染症の独特の怖さと、太刀打ちできない。正体が見えにくく、だからどんどん増殖しがちな怖さ。これと立ち向かうために、言葉を、やりとりを、納得いくまでの話し合いを、もっと大切にする必要がある。
藤原さんはこうも言われています。「ワクチンと薬だけでは、パンデミックを耐えられない。言葉がなければ、激流の中で自分を保てない。言葉と思考が勁(つよ)ければ、視界が定まり、周囲を見わたせる。」
そうだよなあととても強く思います。だから僕も説得力のある言葉を探し続け、紡ぎ続けていきたいと思うのです。
オンライン企画にご期待下さい!
クリスマス島でのイギリスの核実験の際、無防備なまま放射線にさらされた若き英軍兵士たち。もはや「知は力なり」などとは言えない!
***
『危機を好機に?ポストコロナをどう生きる?』
世間がほっとかなくなった「パンデミックを生きる指針」の藤原辰史さんと「原発からの命の守り方」の守田敏也さんと参加するみなさんの双方向トーク。
◇ 日時
未定
◇ 参加方法:
zoomにて
参加ご希望の方はFacebookページの「参加予定」のポチをしていただるとありがたいです!
https://www.facebook.com/events/248780339559800/?notif_t=plan_user_joined¬if_id=1590461790079598
◇ 参加費
投げ銭カンパをお願いします。振込先は以下に。無料でなければいくらでも結構です。
ゆうちょ銀行 普通 14440-50025191 ウチラコマッテンネンアットマークキョウト
◇ 主催:ウチら困ってんねん@京都
連絡先 09099939447(サトウ)
#パンデミックを生きる指針 #藤原辰史 #新型コロナウイルス感染症 #ポストコロナ
***
記事にご寄付をいただける場合は以下からお願いします!自由に金額設定できます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/500
【緊急のお知らせです】
28日午後8時から藤原辰史さんをオンラインでお招きしてトーク企画を開催する予定でしたが、やむを得ない事情により、急きょ、延期することとしました。
楽しみにしていてくださった方、どうもすみません。
また後日、開催日時をご連絡します。よろしくお願いします。
守田です(20200526 17:30)
企画のお知らせです!
● 藤原辰史さんをお迎えして
28日午後8時から京都大学准教授の藤原さんをオンラインでお招きして、以下の企画を行います。ウチら困ってんねん@京都の主催です。案内を貼り付けます。
***
『危機を好機に?ポストコロナをどう生きる?』
世間がほっとかなくなった「パンデミックを生きる指針」の藤原辰史さんと「原発からの命の守り方」の守田敏也さんと参加するみなさんの双方向トーク。
自粛要請に応じているなかで、やたらと不安になったり、
情報に流されそうになったり、ふと距離を置いてみたり、
街の景色にも、私にもあなたにも、
想像していなかった変化が起こっています。
これは危機なのか? もしかすると好機なのか?!
いま、話したいことを話しませんか?
オンラインでおこないます!
◇ 日時
未定
◇ 参加方法:
以下にアクセスしてください。
zoomで行います。
なお藤原さんの素晴らしい論稿『パンデミックを生きる指針-歴史研究のアプローチ』をあらかじめ読んでおいていただけると嬉しいです!
https://www.iwanamishinsho80.com/post/pandemic
参加ご希望の方はFacebookページの「参加予定」のポチをしてください!
https://www.facebook.com/events/248780339559800/?notif_t=plan_user_joined¬if_id=1590461790079598
◇ 参加費
投げ銭カンパをお願いします。振込先は以下に。無料でなければいくらでも結構です。
↓↓↓
ゆうちょ銀行 普通 14440-50025191 ウチラコマッテンネンアットマークキョウト
◇ 主催:ウチら困ってんねん@京都
連絡先 09099939447(サトウ)
#パンデミックを生きる指針 #藤原辰史 #新型コロナウイルス感染症 #ポストコロナ
続く
守田です(20200524 16:30)
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● 核実験とマーシャルの人々
今回は「明日に向けて(1821)」に続いて、テレビで放映予定の番組をご紹介します。
「NNNドキュメント「クリスマスソング 放射線を浴びたX年後」というタイトルで、本日24日日曜日24時55分(25日月曜日0時55分)から25時50分(同1時50分)まで放映されます。
http://www.ntv.co.jp/document/
すでにお知らせしたこの番組のことに再度、触れる理由は、ぜひあらかじめ知っておいていだきたいもう一つの重要な点があったからです。
前回もお知らせしたように、1954年にビキニ環礁で水爆がさく裂したとき、かの海域にいたのは、後に有名になった「第五福竜丸」だけではありませんでした。およそ1000隻以上の漁船がいたのでした。
GoogleMapに写る現在のビキニ環礁 中央のクレーターは水爆ブラボー(1954年3月1日)の炸裂の跡
なぜ日本の漁船がこの海域に多かったのか。マグロなどの良い漁場だったからですが、それを日本が知っていたのは、もともと「南洋諸島」は日本が植民地領有していた島々だったからでした。
太平洋戦争の後半、攻防の軸となったのは、日本軍が守備しているこれらの島々に、アメリカ軍が猛攻撃をかけ、奪取することでした。その際、南洋の島々の人々は、米軍の攻撃にも日本軍の反撃にも巻き込まれました。
やがて米軍が南洋諸島を完全に制覇しました。戦略的に重要だったのは、日本軍基地のあったサイパン島を攻略したこと。そののちに隣のテニアン島の元日本軍飛行場が大改修され、そこから連日B29が大挙して飛ばされて、本土大空襲がなされました。
全土にわたって焼夷弾を主体とする猛爆撃が行われた末に、8月にエノラゲイとボックスカーがテニアン島を離陸。広島、長崎に向かい、原子爆弾を投下したのでした。
日本の多くの都市がサイパンからのB29の飛行圏内に入った
日本が降伏し、戦争が終結するや、アメリカは南洋の島々を統治下におき、なんとそこで核実験を始めたのでした。
最初の核実験となったトリニティ・サイトでの実験(1945年7月16日)で、周辺住民に甚大な被曝を起こしたため、日本から奪ったばかりの南洋の島々に実験を移したのでしょう。
もちろん島々に人々が住んでいることも、周辺海域に、たくさんの漁船がいたことも知った上でのことでした。
● マーシャルやサイパンの方たちと交流して
昨年、僕は2度にわたってアメリカを訪問しました。「核の終わりを探る旅」と位置付けましたが、その際、ワシントン州シアトルで、マーシャル諸島からの移民の方たちと出会うことができました。
マーシャル諸島に学生の時から20年も通い続け、マーシャルの方たちから深い信頼を得ている、研究者の竹峰誠一郎さんと同行させていただいたために可能になったことで、とても感慨深かったです。
マーシャルの方たちと。ワシントン州シアトルにて 2019年11月
戦争中にアメリカ軍が攻めてきたときも、マーシャルの人々は米日両軍によって酷い目にあいましたが、戦争が終わってから核実験で酷い目にあわされ続けた。そのことに私たちは日本から、どれだけの抗議ができたでしょうか。
いやそもそも私たちは、第五福竜丸以外の船のこともあまり知りませんでした。そしてその上で、私たちの先達の多くは、「原子力の平和利用」という詭弁に騙されて、原子力発電所が次々と建てられることを容認してしまいました。
そして長い時を経て、私たちは福島原発事故という惨事を体験したのでした。
どうしてそうなってしまったのか。米日両政府によって事件のもみ消しが図られたからでしたが、日本政府はその際、もみ消しの交換条件としてA級戦犯の釈放すらも持ちだしていたことが、歴史学者の高橋博子さんの研究で明らかになっています。
ビキニ核被災の「政治決着」政府、戦犯釈放で取引 補償は限定、公文書に明記
しんぶん赤旗 2019年6月12日
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik19/2019-06-12/2019061201_02_1.html
僕自身、竹峰さんのように、先駆的な取り組みを続けている方がおられ、研究書なども幾つも出ていたのに、マーシャルや南洋の島々の方たちに十分に思いを馳せずにきてしまったことを、恥ずかしく思いました。
そんな僕のもとにサイパン島で育った男性が近づいてきてこう語られました。「私の父は日本統治地代に育って日本人と仲良くしていた。その日本人たちが、上陸してきた米兵に殺されるのを見た。父自身もアメリカの航空機の攻撃を見た」
「さらにテニアンが占領されてからは、父はいつもたくさんの爆撃機が日本を目指して飛び立っていくのを見て悲しんでいた。その中にエノラゲイやボックスカーもあっただろう・・・。」
涙が出そうになりました。そうやってサイパンに生まれたこの方のお父さまは、日本空襲に胸を痛め続けられたのです。戦後生まれの息子さんもその思いを強く共有しておられました。
今宵の「クリスマスソング 放射線を浴びたX年後」がどのように編集されたものなのか僕は知りません。「クリスマスソング」というタイトルから、実験に関わったイギリス兵の方たちのことが描かれるのかなとも思います。
多くの人々が大変な被曝を被りました。その被害に差異をつけることなどできないでしょう。ただそれでも太平洋戦争の主戦場となった島々の人々が、本当にたくさん被曝させられたことに、私たちは強い思いを馳せる必要があると思うのです。
それが原子力の正体です。それが現代科学がもたらしたものです。
そのこととしっかり向き合い、現代科学のあやまりを越えて、核なき未来、戦争、搾取、差別、抑圧、貧困のない世の中を目指したいです。
#放射線を浴びたX年後 #核実験 #マーシャル諸島 #サイパン #原水爆 #NNNドキュメント #ビキニ環礁
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守田です(20200524 10:00)
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● 何をどう書き換えたのか
昨日23日、毎日新聞より「原電の安全審査資料、調査データを250か所超『変更』敦賀原発2号機」という記事が出されました。
原電が再稼働を目指す敦賀2号機の立地する地層に関する問題です。
2号機の真下には「活断層がある」と指摘されているのですが、原電としては認めれば廃炉は必至。それで「活断層ではない」と主張しているのですが、その際、断層調査の生データ書き換えを行っていたのです。
記事をご紹介しておきます。
https://mainichi.jp/articles/20200523/k00/00m/040/162000c
原電による調査データ250カ所以上の書き換えを報じる毎日新聞
2号機直下の断層の存在は、2012年12月10日に原子力規制委委員会の専門家が行った「評価会合」で発表され、2013年5月22日に規制委員会に了承されています。
これを認めない原電は、独自調査を継続し、再稼働の許可を求めて新規制基準に基づく審査に、地層の調査資料を出していましたが、これが不正に書き換えられていました。
発覚したのは本年2月7日の規制委員会との会合の席上。2012年に原電が敷地内で行ったボーリング調査における観察記録で、2018年の審査会合の資料では「未固結」とされていた箇所が「固結」にあらためるなどされていました。
問題の活断層 日経新聞 20130522より
規制委員会は900ページに及ぶ資料の中から、少なくとも数十カ所が書き換えられていることを見つけ、石渡明委員がこう指摘しました。
「基本的なデータについて、前の記述を残すのではなく、削って書き直すのは非常に問題がある。この資料をもとに審査はできない」。
規制委員会はさらに、原電に報告書の提出を求めましたが、原電は今回、毎日新聞の調査に対し、250以上もの書き換えが行われていたことを認めたというわけです。
なお2月の審査会合でのやりとりを、FoEジャパンのフクロウテレビさんが動画でアップしてくださっているのでご紹介します。
日本原電・敦賀原発の地層データを改ざん~原電がやらかした絶対にやってはいけないこと
2020/02/13 ・ 制作者 FukurouFoeTV
https://onl.tw/UeH1rSz
● 敦賀原発も東海第二原発も廃炉は必至
今回の事態から明らかになった大きなことは二つです。一つに敦賀原発直下に活断層があることを、原電は否定できなかったことです。これだけで敦賀原発の廃炉は決定的です。
第二に原電が生データの書き換えと言う、あまりにひどい不正を行っていたことがはっきりしたことで、原電のもとでの原発の稼働など、とても認められないことも明らかになったことです。
なにせ安全性を審査するための「観察記録」などを250か所以上も書き換えていたのですから、まったく信用がおけません。
とくに原電が敦賀原発2号機とともに再稼働を目指している東海第二原発は、稼働40年の老朽原発です。
しかも30キロ圏内に96万人もが生活しています。
この原発の問題点を、いつも大切な情報を放映してくださるNNNドキュメントが2018年11月に報じてくれたので、「明日に向けて」で文字起こしを行ったのでぜひご覧ください。
老朽原発、東海第二の30キロ圏には96万人が NNNドキュメントより
明日に向けて(1620)首都圏の巨大老朽原発 東海第二を再稼働をやめさせよう!(NNNドキュメントより‐1)
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/a1ea9db137f76c5d3b5892ee83384ab4
明日に向けて(1621)東海第二原発が事故を起こした時、避難場できるのか(NNNドキュメントより‐2)
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/04b01f55fec298e351618c88f3514461
明日に向けて(1622)東海第二「市民の安全安心を第一に考えれば再稼働はあり得ない」-10市町村+1が反対!( NNNドキュメンより‐3)
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/9958fe8d5f91b53ea0f92ec3babbd85d
ここで東海第二の問題点はつぶさに明らかにされていますが、これらに加えて、安全審査のための生データを250か所以上、書き換えたりする日本原電が運転しようとしているわけで、認められないのは当然です。
敦賀原発2号機も東海第二原発も廃炉にせよ!この声を高めていきましょう。
東海第二の周りには核施設がひしめいている点もとても危険 NNNドキュメントより
#日本原電 #敦賀原発2号機 #東海第二原発 #生データ書き換え #調査データ変更 #原子力規制委員会
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守田です(20200522 22:30)
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● 『放射線を浴びたX年後』とは
今回はテレビで放映予定の番組をご紹介します。記事のタイトルにあげたもので、24日日曜日24時55分(25日月曜日0時55分)から25時50分(同1時50分)までです。日本テレビ系列で放映されます。案内を貼り付けます。
http://www.ntv.co.jp/document/
紹介で使われている写真が衝撃的です。居並んでいるのは軽装のイギリス軍兵士たち。上半身裸のものもいます。そのはるかかなたの上空に、赤く焼けたキノコ雲が登りつつある。
このタイトルの中にある『放射線を浴びたX年後』とは2012年1月に「NNNドキュメント」で放送された番組のこと。のちに新たな映像を加えて映画化されました。その後、2015年に映画第二作が作られ、続けてテレビ番組の続編が作られてきました。
扱われているのは、第二次世界大戦後に太平洋で行われたアメリカの核実験のこと。水爆が繰り返しさく裂させられましたが、周りにはたくさんの人々がいて深刻に被曝しました。映画は身体に異変が現れる日のことを「X年後」と呼んでいます。
映画のHPをご紹介しておきます。
http://www.x311.info/part1.html
もっとも被害を受けたのは太平洋の島々の方たちでした。とくにマーシャル諸島の中のビキニ環礁、エニウェトク環礁周辺の島々の人々が本当にひどい被害を受けました。
同時にこの海域には、たくさんの日本のマグロ漁船がいて、船員たちが被曝しました。そのうちの一隻、「第五福竜丸」が有名になりましたが、実際にこの海域にいた船は1000隻を越えていました。
映画はその漁民たちを追いかけています。第五福竜丸以外の船のことがほとんど忘れ去られていた中で、高知県の港町のある教師と高校生たちが地道に調査し、埋もれた事実を浮かび上がらせ、それが番組となっていきました。
漁船は多くがマグロを追っていました。体力勝負でした。しかも荒海で操業するので、一つ間違えば海の藻屑になる危険な仕事。勢い屈強な男たちが集まってきました。
しかしその屈強な男たちが、後に次々と発病していきました。まさに「放射線を浴びたX年後」でした。
今回の番組の紹介には「生存者の口から語られる目撃証言。さらに核実験に関わったイギリス軍の元兵士や遺族も重い口を開き始める」と書かれています。貴重な映像が観れそうです・・・。
● 放射能とコロナ
放射能(正確には放射性物質)とコロナ・・・何か関係があるでしょうか。核実験で拡散されたのは人工の放射性物質です。コロナは~おそらくは~自然界の中から生まれてきたものです。もちろん全く違うものです。
しかし僕は、いまの新型コロナによる「パンデミック」と言われている事態の中で、わたしたち人間が、自然と自分たちの関係を大きく捉え返すべき契機が与えられているのではないかと思うのです。
近代社会に人間は「科学」を手にしました。自然界の法則(神の摂理)を理解し、応用すれば大きな力が得られる。「知は力なり」。そう。そのもとで近代社会は生産力をどんどんあげました。その末に登場したのが原子力でした。
核分裂、そして核融合のエネルギーを解き放つ。しかしそれは、アメリカ・ニューメキシコ州のトリニティ実験場での悲劇を生み、広島・長崎の悲劇を生み、南太平洋、ネバタ、セミパラチンスク・・・などなどの悲劇を生みました。
ビキニ環礁での核実験=クロスロード作戦・ベーカー実験 1946年7月25日
いやそれはウラン発掘の時から始まっていました。各地の先住民族の聖地が荒らされ、被曝労働が強制され、住民も被曝す、本当に酷いことが連綿と続いてきた。
それはいまなお続いています。スリーマイルで、チェルノブイリで、福島で、深刻な原発事故が起こり、たくさんの放射能が撒かれたのに、「俄かに健康に被害はない」「怖がり過ぎる方がいけない」「被曝影響は大したことはない」と言われ続けています。
そればかりではない。世界のいたるところで、放射性廃棄物が本当にひどい形で捨てられています。いままた福島原発サイトから放射能汚染水が海に注がれようとしている。
人々を幸せにするはずの科学が、人々を手酷く苦しめている。そのように科学が使われている。もちろんすべてがそうではありません。しかし私たちは科学と生産力の「進歩」「発展」を大いに疑い、反省すべきときに来ているのではないでしょうか。
その一つの象徴が、新型コロナの影響で、世界中で生産活動や商業活動にストップがかかるやいなや、空がどんどんきれいになりつつあることです。
ロサンゼルスの空について報じるロイター 4月14日
もちろんこのまま生産を停めていたら、コロナではなくて、食べられなくて人が死んでしまいます。でも同じような生産のあり方で良いのか。また空を排ガスで覆うことが正しいのか。大きく捉え返すときが来ています。
科学のあり方、生産のあり方、したがって世の中のあり方を捉え返すこと、いま私たちはその大切な時に立ち会っていると僕は思うのです。
だから、近代から現代にいたる「科学のあやまち」としっかり向き合うために、「クリスマスソング 放射線を浴びたX年後」を一緒に観て、一緒に考えを深められたらいいなと思います。
#放射線を浴びたX年後 #核実験 #南洋諸島 #原水爆 #NNNドキュメント #新型コロナウイルス
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守田です(20200521 23:30)
● 自然災害への備えを進めよう
新型コロナウイルス感染症の山が一度、抑えこまれました。すでに39県で緊急事態宣言が解除されましたが、さらに明日より、京都・大阪・兵庫が解除されます。
このまま順調にいけば残る東京と近県、北海道も今月末までに解除される可能性が高いです。ただしウイルスそのものはなくならないので、次の山がまた来る可能性が高い。それまでにいろいろな準備を固めたいものです。
中でも大きなものは、あらためて地震・豪雨・台風などへの備えを逞しくしていくことです。地震については、このところ長野県と東京都で、小さな地震が続いていて、多くの方が不安を感じています。
東京と長野での地震の群発を伝えるウェザーニュースとまぐまぐニュース
地震ほど、予兆のわかりにくいものはない。しかし南海トラフ地震や関東直下型地震は、確実にいつかやってきます。ある程度の周期の中で繰り返し起こっている地震だからです。
日本列島は地震の巣で、世界の0.25%の国土でありながら、世界で起こる地震の約2割が起こっていますから、とにかくどこにいても地震に見舞われる可能性がある。
だからとにかく備えましょう。まずは地震の第一撃から命を守ること。けがをしないようにすることです。家具に転倒防止を施す。重いものを高い所から下に移す。食器棚の扉にロックをかけられるようにする。寝室の足元に靴などをおいておく。
ライフラインが途絶えた中で家にこもることを想定して備蓄を行っておきましょう。水、非常食、燃料(カセットコンロなど)、電池やバッテリー(とくに携帯用)、簡易トイレ(袋の中に用を足してベランダなどにおけるもの)などなどです。
車のある方は、家に帰るときにガソリンを満タンにする習慣をつけると良いです。いざというときにどこへでも避難できるようにしておくためです。
● 豪雨・台風被害に備えよう
すでに5月も下旬を迎えています。沖縄はすでに梅雨入り。全国もこれから梅雨に向かっていきますが、2018年7月にはその梅雨に豪雨が起こり、岡山県を始め、あちこちで大水害が起こりました。
さらに2018年は台風21号が近畿を駆け抜け、関空の連絡橋に船が衝突して不通になったのをはじめ、各地で木々や電信柱をなぎ倒していき、広域で停電被害が起こりました。
2018年台風21号被害 守田の講演用スライドより
2019年にはやはり台風で千葉県を中心に甚大な被害が出ました。ゴルフ場のネットや送電塔が倒壊したり、屋根瓦があちこちで飛び散りました。
その被害からの復旧もままならないうちに、この年の10月にはやはり台風で、関東・甲信越・東北に甚大な水害が起こりました。
なんといっても脅威だったのは、71河川140カ所もの堤防が決壊したこと。300河川が氾濫したこと。これだけの数の川、しかもたくさんの一級河川が、次々と決壊したのは初めてのことです。
その後、各地で復旧工事がなされましたが、そもそも決壊は「これを上回る水はこないだろう」という「計画降雨」という想定が突破されて起こったので、また再び起こる可能性が十分にあります。
7つの一級河川で「想定」が破られた。同じことが起こりうる! 守田の講演用スライドより
その点でぜひとも指摘しておかねばならないのは、安倍政権が一貫して災害対策をないがしろにしてきていることです。2018年の7月豪雨や台風での暴風被害に対し、抜本的な対策を重ねていれば、2019年の暴風も大水害ももう少しは防げた可能性が高い。
しかし毎回、災害を教訓にせず、防備が薄いままです。その点ではもともと新型コロナがなくても、この国は東京オリンピックなど行える状態ではありませんでした。水害の規模が年を追って大きくなっているからです。
私たちはいまこそここに着目し、それぞれの行政に働きかけて災害対策を強化すべきです。そもそも日本の避難所は国際基準のはるか下。感染症対策のためにも、いまからホテル使用を含めて、大幅に改善する必要があります。
避難所を抜本的に変えていく必要がある! 守田の講演用スライドより
感染症・地震・豪雨・台風などへの備えをそれぞれの足元から強化していきましょう!
#災害対策 #地震頻発 #河川決壊 #豪雨対策 #避難所改善 #台風対策
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守田です(2020520 15:30)
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● 川内2号機、午後零時49分に停止!
東京新聞の報道によると、川内原発2号機が20日午前二時半より停止作業に入り、さきほど午後零時49分に停止したそうです。21日夜に冷温停止状態に到達の予定です。
停止したのは「特定重大事故等対処施設」設置が新規制基準の、2度目の延長期限に間に合わなかったからです。いわゆる「テロ対策」施設と呼ばれているものです。
マスコミ各社も「テロ対策」が間に合わずに停止等々と報道しています。東京新聞の報道を示します。
川内原発2号機、停止 テロ対策遅れ 2例目
東京新聞 20200520夕刊
https://onl.tw/rhSVqhK
川内原発の停止について報じる東京新聞 20200520
しかしこの報道のあり方は不十分です。
川内原発も他の原発も、免震重要棟など、「特定重大事故等対処設備」の一段回前とされる「重大事故等対処施設」の中の免震重要棟などもできていません。
できていないのは「テロ対策設備」だけではない。2013年7月に施行された新規制基準が守られていないのです。
● 「重大事故等に対処」=シビアアクシデントを前提に運転している!
いやさらに言えば、「重大事故等への対処」を前提として運転していることが間違っています!
重大事故とはもともとは「過酷事故」=シビアアクシデントと言われていたもの。シビアアクシデントとは、設計時に作られた安全装置がすべて突破された状態を指します。
つまり「想定外」のことが起こったことをさすのです。論理的に言って事故対処はできない!だって想定を越えた事故なのですから。
ところが新規制基準は、想定外の事故が起きたときに「対処する施設を作れ」と述べているのです。
だからこれを決めたときに、原子力規制委員会の当時の委員長、田中俊一氏は「規制基準に適合するかどうかを見ているのであって、私は安全だとは申し上げません」と繰り返し述べています。
以下、2014年7月16日の記者会見での発言動画をご紹介します。
原子力規制員会記者会見における田中俊一委員長(当時)の発言から 2014年7月16日
https://onl.tw/iS7pARk
安全だとは私は申し上げませんと断言!
新規制基準は安全を目指したものではありません。過酷事故が起きたときに、事故の影響を小さくする装置を付けることを義務付けただけです。
しかし「想定外」のものを想定しているので、確実性などまったくありません。実際の事故に遭遇してみないとどうなるか皆目分からない。
そんな危険きわまりないものの運転など、認めてはいけないのです!
● 「特定重大事故等対処施設」「テロ対策」などの言葉に騙されず、事実を見抜いて声をあげよう!
以上、いまおきていることの本質の要点を述べましたが、これらについて、3月に1号機が停まった時点で詳しい動画解説を行いました。
3回に分けています。紹介しますので、ぜひご覧ください。
なお動画をリリースしたのちに、「明日に向けて」に動画で使用したパワーポイントも公開しています。
川内1号機が停止したときに根本問題を3回にわたって丁寧に解説しました!
(1)実は新規制基準などいまだにきちんと適用されていない!
【動画】もりもり解説 川内原発1号機停止について
https://youtu.be/ZMSjOLGebBc
明日に向けて(1779)川内原発1号機の停止は度重なる猶予を守れない中での理不尽なもの!
https://onl.tw/zVAT5XH
(2)できてないのは「テロ対策」以前のもの。各原発とも免震重要棟も出来ていない。
【動画】もりもり解説 特定重大事故等対処施設は「テロ対策」以前のもの
https://youtu.be/-EcpWkBESik
明日に向けて(1780)特定重大事故等対処施設」は「テロ対策」以前のもの !
https://onl.tw/NfM5Kkc
(3)そもそも新規制基準は過酷事故を前提にしている。そんな運転は認められない!
【動画】もりもり解説 そもそもベントがある段階で原発はアウト 重大事故等対処施設などあってはならない
https://youtu.be/SZFh7KQTDUM
明日に向けて(1781)そもそもベントがある段階で原発はアウト 重大事故等対処施設などあってはならない
https://onl.tw/AsNay11
#川内原発 #特定重大事故等対処施設 #テロ対策 #新規制基準 #安全だと私は申し上げません
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守田です(20200519 21:00)
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● 明日停止する川内原発2号機とともに関電の原発の停止を!
前回、お知らせしたように、明日20日、川内原発2号機が停まります。特定重大事故等対処施設設置が間に合わなかったからです。
関電の原発も同じ。高浜3号機が本年8月2日、4号機が10月7日に停まります。大飯原発3.4号機の期限は2022年8月24日です。
そもそも「テロ対策ができていない」と公言しながら原発を動かすのがおかしい。自衛のために戦闘機や艦船がいるというのならば、まずは攻撃への対応をしていない原発をすぐに停めるべきです。
またこの新型コロナ感染症流行中に、地震などの自然災害で万が一原発が事故を起こしたら最悪になってします。そもそも高浜にも大飯にも、余震の中で事故対応の指揮を執るための「免震重要棟」すら作られていないのです。
事故を起こさなくても、安全部門でクラスターが起こったら一大事。とにもかくにも危険なので停めるべきだし、一切の工事も止めるべきです。
原発を停めてください。工事を止めてください。
川内原発2号機の停止を報じる共同通信の記事
● ウチら困ってんねん@京都で、関西電力に申し入れしました
以下、僕が参加する「ウチら困ってんねん@京都」が5月13日に関西電力に対して行った申し入れの内容を転載します。
「ウチら困ってんねん@京都」のFacebookページからの転載です。
みなさん、それぞれの場から声をあげましょう!
***
関西電力株式会社 取締役社長 森本孝 様 原子力事業本部長 松村孝夫 様
高浜発電所長 木島和夫 様 大飯発電所長 文能一成 様
新型コロナウイルス禍での原発運転はあまりに危険です。直ちにやめて下さい。
感染を安全管理部門に広げないためにすべての工事もやめてください。
1、 原発でクラスターが発生すれば一気に危機が。事故が起きれば最悪の事態に・・・。
新型コロナウイルス感染症対策として、緊急事態宣言が出され、8割の接触の削減が目指されてきました。ところがそんな中でも貴社は原発の稼働を続けています。とても危険です。
最も懸念されるのは、原発の中で感染が拡大し、クラスターが生じ、運転員や保安業務に携わっている方たちが感染してしまうことです。そのときに慌てて停止したとしても、原発は急には安全な状態にはなりません。停止してから核燃料が冷えるまでに、時間が必要だからです。
また原発内では、さまざまな工事が続けられていますが、その多くで、たくさんの作業員の方を外から呼びこんでいます。常にクラスターが発生する危険性があります。実際に、玄海原発で4月に感染者が発生しました。また東電の柏崎刈羽原発でも、同じことが起こっています。
これに対し、貴社もこうした危険性に気づかれ、大飯原発3号機で、5月8日から3か月の予定で実施されるはずだった定期点検を、数か月延長することを発表されました。しかし3号機は、それまでは動かし続けるという。なんということでしょうか。
高浜・大飯原発は、いまでも感染拡大の危険性をはらんでいますが、さらにこの時期に、重大事故を起こしたらそれはもう最悪です。
小さな規模の事故でも、収束や調査などで人手を増やさなくてはいけません。さらにより大きな事故になり、人々の避難が必要になれば、感染症が流行中ですから、目もあてられないような最悪の事態に発展してしまいます。放射能と感染症に人々が同時に襲われてしまう。そんな危機を絶対に起こさないために、最低でも感染症が収まるまで、すぐに原発を停めるべきです。
2、 そもそも特定重大事故対策施設も、重大事故対策施設もできていない!地震が来たら大ピンチ!
原発を直ちに停めるべき理由の2つ目は、そもそも現在稼働中の高浜・大飯原発に「特定重大事故等対処施設」が作れていないことです。もともとそれだけでも直ちに停めるべきです。これらの施設の設置期限は、2018年7月でした。ところが高浜・大飯両原発ともに、それまでに設置ができませんでした。
すると原子力規制委員会が、期限を大きく延ばしたわけですが、その新たな期限にすら、高浜・大飯原発双方とも間に合わないことが、すでに貴社から表明されています。このために高浜3号機は本年8月2日、4号機は10月7日に期限を迎え、停止します。大飯原発3、4号機も2022年8月24日に期限を迎えます。施設の設置が、高浜原発は確実に間に合わないし、大飯原発でも、突貫工事でも間に合いそうにないことは、貴社自身がご存じの通りです。
感染症の観点からは、定期点検と同じように、特定重大事故等対処施設工事も当然危険です。もともと2018年7月までに終了できなかった、問題の工事なのですから、いますぐ感染拡大防止のために、止めるべきです。
いや、そもそもテロや航空機の突入など、「特定」の重大事故等対処施設と名指されたものもできていませんが、実はその前に設置すべき、重大事故等対処施設も、貴社は完成させていません。特に重要なのは高浜・大飯両原発ともに、免震重要棟が作られていないことです。大地震で原発が壊れたときに、余震の中でも、事故収束を可能とする免震構造をもった指揮所ですが、貴社はこれすら完成させていないのです。新規制基準も守れていないのです。
ご存じのように、福島第一原発事故では、半年前に免震重要棟ができていたからこそ、最低の対応が可能になりました。この施設がなければ、東日本は壊滅でした。その免震重要棟が高浜・大飯原発にはついていません。繰り返しますが、もうそれだけで、貴社は両原発を動かすべきではないのです。
その上に、今この国が、いや世界が、感染症の流行の最中にあります。だからこそいま、全ての原発をただちに停めて、安全マージンを高めるべきです。
以上より、高浜・大飯原発の速やかな停止と、工事の即時中止を求めます。
2020年5月13日
ウチら困ってんねん@京都
一緒に関西電力に申し入れを行った「ウチら困ってんねん@京都」の仲間たちと。先に京都市議会・府議会にも関電に運転停止を申し入れるよう陳情書を渡してきました
#川内原発 #特定重大事故等対処施設 #テロ対策 #原発とコロナ #原発停めて
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守田です(20200518 19:00)
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● 特定重大事故等対処施設(特重)の建設ができなくて停止
川内原発2号機がもうすぐ停まります!特重施設建設の期限である21日に間に合わないためです。同様の理由での停止は、3月の川内原発1号機に次ぐものです。
停めるのは当然のことですが、これでは遅すぎる。なぜならもともとの建設期限は、新規制基準施行後の5年後の、2018年7月だったからです。
そこで停めて当然なのに、規制委員会は期限を大幅に伸ばしたのです。しかし九州電力はそれすらも守れなかった。いや四国電力も関西電力も同じで、だから今後、各地の原発が停まります。
川内原発2号機、20日午後停止 1号機に続き
日経新聞 2020/5/18 17:06
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59240800Y0A510C2LX0000/
川内原発1,2号機 守田撮影
特定重大事故等対処施設は、いわゆる「テロ対策」施設と呼ばれています。
しかしここにも大きなウソがある。地震など自然災害などで起こる原子炉の崩壊を食い止める施設を「重大事故等対処施設」と呼び、新規制基準の下では、それを満たしていないと動かすことはできないのです。
ところがなんと九州電力も他の電力会社も、この地震など、自然対策施設も完成させていないのです。
最たるものは「免震重要棟」です。耐震ではなくて免震です。地震で倒れないのではなくて、地震の揺れが吸収され、だから大きな余震がある中でも活動ができる棟のことです。
福島原発事故のときは、これがたまたま半年前にできていた。だからそこに故吉田所長らが籠って、せめてもの事故対策ができたのです。テレビ会議などで私たちがその姿を見たのは、この棟の中でした。
九州電力は新規制基準が通った後に、この棟を作る約束を反故にし、関西電力なども追従しています。つまり各地の原発が、地震後の安定的な対策指揮所もなしに運転しているのです。だからいますぐ停めるべきなのです。
● 自衛のための戦闘機や艦船が必要だというなら、まずは原発を停めるべきだ!
今後、次々とこの特重施設の建設期限が来ます。高浜原発3号機は8月2日、4号機は10月7日に停まります。
伊方原発が~すでに裁判で停止中ですが~2021年3月22日に期限を迎え、大飯原発3,4号機が2022年8月24日に、玄海原発3号機が同じく8月24日に、4号機が9月13日に期限を迎えます。
各社とも、停止期間を少なくするために、この間、突貫工事を進めてきましたが、コロナ禍の中ではそれもままならない。
とくに暗礁に乗り上げているのが、原子力規制委員会の審査です。
いま電力会社でのさまざまな業務をテレワークに変更中ですが、特重施設は「テロ対策」施設なので、その性格上、審査は非公開とされています。そのためインターネットを使えないのです。このため審査が遅れることが指摘されています。
原発規制委、コロナで審査遅れも 秘密保持でネット使えず
西日本新聞 2020/5/4 6:00
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/605756/
機密保持のためにネットが使えないことを報じる西日本新聞
しかし、この話、なんだかおかしいと思いませんか?「テロ対策のことだからネットが使えない」ということよりも、「テロ対策施設が作れていない」ことが大々的に公言されながら、原発が動かされている方がおかしいのではないでしょうか?
つまりこの「テロ対策」施設建設は、気が優しくて、施設ができるまで攻撃を待ってくれる、そんな都合のいい「テロリスト」を想定して行われているのです。
本来、それが必要だと言うのであれば、「テロ対策」施設が完成するまで、危険きわまりない原発は動かすべきではないのです。
もちろん僕は誰かが原発を狙っているなどとは思っていません。しかし日本が攻撃されることを想定し、たくさんの戦闘機や艦船、ミサイルを持つと言うのなら、テロと言わず「攻撃」に対する備えのできていない原発を即刻停めるべきです!
● 感染症対策からも原発の停止は必須。工事もやめるべきだ
さらに新型コロナ感染症対策から言っても、原発はすぐに停めるべきだし、工事もやめるべきです。
何より、いま原発事故が起こったら、破局的です。移動を少なくしよう、3密を避けようといっているときに、事故対処でも避難でも人が大きく動かなくてはならなくなる。
避難所だって作らなければならなくなる。最悪です。放射能とウイルスに人々が襲われてしまう。
そこまでいかなくても、原発の中でクラスターが発生し、安全管理部門にそれが広がったら極めて危機的です。
さらに川内2号機では、停止と共に定期点検や、特重施設建設が進められようとしていますが、それそのものがクラスターを生みやすい。そんな工事はやめるべきです。
それらを考えたときに、いま動いてる原発はやがて基準を満たさず停まることは明らかなのだからすぐに停めるべきだし、その後の稼働を急ぐための突貫工事など、やるべき時ではないことも明らかです。
感染症という大きな自然災害に見舞われているのだから、こういうときはリスクを減らすことが大事。だから即時、原発を停めるべきなのです。
こうした観点から、僕は「ウチら困ってんねん@京都」の仲間と声明文を用意し、関西電力に停止を申し入れました。あわせて京都市議会と府議会に、このことを論議し、原発停止の申し入れをして欲しいと陳情もしました。
鹿児島でも「川内原発建設反対連絡協議会」(鳥原良子会長)が、14日に、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、九州電力川内原発の定期検査作業中止などを九電に申し入れるよう求める要請書を県に提出しています。
川内原発定期検査作業中止を申し入れ 反原発団体、感染拡大防止挙げ
西日本新聞 20200514
https://news.livedoor.com/article/detail/18260983/
「川内原発建設反対連絡協議会」(鳥原良子会長)による申し入れ
原発を停めよ!の声を高めていきましょう!
#川内原発 #特定重大事故等対処施設 #テロ対策 #原発とコロナ #原発停めて
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