明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2421)『虎に翼』から考える 原発は憲法違反だ!-全文の文字起こしをお届けします

2024年06月29日 11時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240629 11:00)

原発は憲法違反!と語りました

前号でもお知らせしましたが、NHKの朝ドラ『虎に翼』に触れて「原発は憲法違反だ」と論じた部分を切り出してリリースしています。ご覧下さい。

  
原発は過酷事故を起こせば日本の半分を壊滅させてしまう。そんな恐怖に満ちたものを動かし続けるのは憲法違反なのです。この点をぜひ多くの方に伝えて下さい。


『虎に翼』から考える-文字起こしをお届けします

お時間のない方のため、文字起こしも公開します。お読み下さい。(読みやすくするため、多少、編集しています)

*****

原発一基が、ものすごい過酷事故に陥るとどんなことになるのか。
2011年の3月に出されたシュミレーションでなんと半径170キロが強制移住の可能性があったのです。
さらには東京を含む250キロ圏が希望者を含む避難ゾーンである状態だった。
原発一基で日本の半分が壊滅してしまう。そういう可能性を持っているのが地震の巣の上に今動いているんですよ。しかも老朽化して。
だから、これこそが内政への最重要課題だということをみなさんと一緒に押さえましょう。

その上で、実はこれどうしても入れた方が良いと思って今朝入れたものなんですが
みなさん、ぜひ『虎に翼』にですね、おおいに学びましょう。
ご覧になっている方おられますか?はい、ありがとうございます。

このドラマでは、日本で最初の裁判長になった女性の方がモデルになっています。
なんと、この方が「原爆は国際法違反」であるという判決を初めて書かれたのだそうです。
おそらく初めてと言うのは、他の男の裁判官はアメリカを恐れて書かなかったのですよ。
だって違法だなんて、もう目に見えて分かっているじゃないですか。
だから「ああそういう方なのか見なくちゃいけないな」と思って見始めたのです。

彼女は戦前に日本で、最初の三人の女性弁護士の一人になっているのですよね。
なんで弁護士なのかって言うと、その時に女性は裁判官にはなれなかったのです。ひどい話ですよね。
だけども弁護士になったのだけど大変しんどくて、一旦折れてしまうんですよ。
「やりきれない」と言って弁護士事務所を辞めて、仲の良い夫と一緒に子育てをしていた
だけれど戦争になって段々激しくなっていって、夫を戦争に取られてしまう。それで、とうとう帰ってこないわけです。

このシーンは、夫が死んでいるということを知った彼女にですね
おかあさんが「自分のために贅沢をしなさい」「なにか美味しいものを食べてきなさい」と言ってお金を渡されるのです。
それで市場に行って焼き鳥を頼むのですけれど
その時に彼と「美味しいものは一緒に食べようね」と言っていたことを思い出して食べられないんです。
それで、そこを立ち去ろうとするんだけれど、店の人が「これ持っていきなさい」と言って新聞紙に包んで渡すんです。

それで彼と一緒に行っていた河原に向かってそこに座って、新聞紙を開いて食べ出すんですよね。
その時に「美味しいものは一緒に食べようって言ったじゃない!絶対帰ってくると言ったじゃない!」と大泣きするんですよね
そして大泣きしながらその新聞紙を良く見てみたら、そこになんと日本国憲法が書いてあった。憲法第14条が書いてあった。
要するに、性別や出身とか、そういうことによって人は差別されないと。等しく平等であると。その文字が目に飛び込んでくるわけです。

実は、夫はそう言う事を彼女に言っていたのですね。「寅ちゃんが好きなように生きて欲しい」と。
「弁護士に戻ってもいい、いいお母さんであってもいい、ほかの仕事をやってもいい」と。
「頑張っている寅ちゃんの顔が好きだ。いや、違うな頑張らなくたっていい。あなたはあなたのままでいればいい」という。
これは憲法14条を平たく言っていることだなと僕には思えました。

それでみなさん。『あたらしい憲法のはなし』というものを文部省が出したのを知っていますか?
ネットで簡単に出て来るので見て下さい。その憲法9条のところで、こういうふうに書き出されているのです。

「みなさんの中には、こんどの戰爭に、おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。ごぶじにおかえりになったでしょうか。
それともとう/\おかえりにならなかったでしょうか。また、くうしゅうで、家やうちの人を、なくされた人も多いでしょう。
いまやっと戰爭はおわりました。二度とこんなおそろしい、かなしい思いをしたくないと思いませんか。」

そう書き出されていて。まさに「とうとうおかえりにならなかったでしょうか」って。
これを書いた文部省の役人、素晴らしいですね。こういうふうなことを、心を馳せて書いているわけですよ。
その中で私たちの先輩たちが日本国憲法を大事なものとして受け取ってね、民主主義を私たちに伝えてきて下さったわけですよね。

その憲法の前文を示します。それで今日僕が言いたいのは次のことです。「原発を稼働させるのは憲法の精神に反しています」。
なんでかと言うと、憲法の前文にこう書いてあるんですね。

「日本国民は」
あ、これ本当は、「日本人民は」だったんですよ。国民というふうになったのはちょっと残念なんだけど。

「正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しわれらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、
わが国全土にわたって、自由のもたらす恵沢を確保し政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し
ここに主権が国民に存することを宣言しこの憲法を確定する」と。

「二度と政府にひどい思いをさせられるな」って書いてあるわけなのですよね。その上でこう書いています。

「日本国民は恒久な平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。
われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、
名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が等しく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに存在する権利を有することを確認する」と。

従って「原発は憲法違反である」と。そうですよね。

「等しく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに存在する権利を有することを確認する」という事でね。
戦争だけじゃないですよ。この時には原発はなかったのですからね。
なので私たちはこのことをやっぱり確認してですね、
『虎に翼』が流行っているのはとても良いことだと思うんですよ。
僕は追い風だなとか思っていて、有難いなあと思っていて
ちょっと話のきっかけになると思うのでね。ぜひこれを活用していきましょう。

*****

スクリプトはここまで。
なお文字起こしを行って下さったのは、柳田かや乃さんです。感謝です!


全編のタイトルは『原発と晩ごはん 能登大地震から見えた原発の危険性~大地震が迫ってきている~』。こちらもご覧下さい。

みなさん。危険な原発を止めましょう。
そのためにこのショート動画をお使い下さい。

#虎に翼 #原発反対 #原発一基で日本の半分が壊滅 #日本国憲法 #あたらしい憲法のはなし #原発は人権問題 #原発と晩ごはん #能登半島地震

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明日に向けて(2420)『虎に翼』から考える 原発は憲法違反だ!

2024年06月25日 22時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240625 22:30)

原発と憲法の関係を論じたショート動画をご覧下さい

2024年6月2日に行った長岡京市での講演から、NHKの朝ドラ『虎に翼』に触れて「原発は憲法違反だ」と論じた部分を切り出しました。
字幕付きショート動画です。ご覧下さい。
 
  
原発は過酷事故を起こせば日本の半分を壊滅させてしまいます。そんな恐怖に満ちたものを動かし続けるのは憲法違反なのです。
それを流行りの連ドラのシーンに重ねて語りました。そのために戦後直後に文部省が発行した『あたらしい憲法のはなし』も紹介しました。


全編のタイトルは『原発と晩ごはん 能登大地震から見えた原発の危険性~大地震が迫ってきている~』。こちらもご覧下さい。

能登半島地震はいろいろな意味で、原発の危険性を浮き彫りにしました。
一つに日本列島は何十年から何百年という割と短い周期で発生する海溝型地震の巣の上に乗っていてとても危険だということ。海溝型地震と連動している「ひずみ集中帯地震」も多発しています。
二つににもかかわらず、原発の耐震性が驚くほど低いこと。地震の揺れるの尺度である「ガル数」で言うと、実際の地震で4桁の地震が起こっているのに、原発は一桁低い3桁の耐震性しか持ってない。論外なのです。
三つにこれに加えて、多くの原発が地震のことがあまりに分かってない時に建てられてしまったこと。これを象徴するのが能登半島地震の震源地直近に珠洲原発が建てられようとしていたことです。福井原発銀座の原発など、珠洲の計画より建てられてしまった。めちゃくちゃに危ないです。

講演の中でこの点を分かりやすく述べました。
ぜひご覧になり、原発一基で日本の半分が壊滅しうることをつかみ、内政の最優先課題である原発を止める運動の盛り上げに活用して下さい。

#虎に翼 #原発反対 #原発一基で日本の半分が壊滅 #日本国憲法 #あたらしい憲法のはなし #原発は人権問題 #原発と晩ごはん #能登半島地震

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明日に向けて(2419)放射能の危険性を子どもたちにどう伝えるのか~ある小学校の実践例などから考える

2024年06月22日 10時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240622 10:30)

こんな授業がなされました!

僕が参加しているにょきにょきプロジェクトで、不定期に「にょきオンラインサロン」を開催しています。
放射能をめぐるあんなこと、こんなことを話し合っていますが、4月の会では「放射能の危険性を子どもたちにどう伝えるのか」が課題となりました。
それである小学校で、実際に放射能についての授業を行った先生に、お話して頂きました。その録画を公開します。ぜひご覧下さい。

この授業、『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』などを参考に行って頂いたもので、その点も嬉しかったです。
なおこのBOOKのこと、オンラインサロンのことについて、詳しくは以下のページからご覧下さい。オンラインサロンは最後の方に出てきます・・・。
https://nyoki2pj.com/lp/info_yomitokibook/


大切なことは事実をストレートに伝えること

さてこれをどう思われたでしょう?実はとても大切なことが脈打っています。授業を行った先生が、子どもたちと対等に向き合っておられること。だからこそ子どもたちからストレートで豊かな反応がポンポン跳ね返ってきていることです。
僕はここに大事なことを子どもたちに伝えるためのエッセンスがあると思います。事実を隠さず、はぐらかさず、ストレートに話すこと。ただし分かりやすく、丁寧に、心を込めてです。

子どもを「不完全な」「未熟な」存在と捉えず、「大人たちが理解できることは、子どもたちにも理解できる」という観点に立ちきっているのが一番大事な点。
僕も子どもたちにお話する時、大人たちへの話からレベルを下げることはありません。ただし「子どもたちの知らない単語、漢字は使わない」ことが大原則。だってそんなの失礼ですから。


びわこ123キャンプに参加した子どもたちが教えてくれた

僕がこうした確信を深めてきた一つ、放射能から子どもたちを守るための「びわこ123キャンプ」での話もご紹介します。
放射能と原爆、戦争について話しましたが、子どもたちの質問が止まらなくなった。このやりとりから子どもたちの力を感じて頂けると嬉しいです。すでに大人が発しなくなってしまった大事な問いをポンポン出してくれることにも注目です。

明日に向けて(918)なんで戦争なんかするの?・・・びわこ123キャンプでこどもたちと考えた!その1
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/07589e7fc96791ebc55363f5bca53c92

明日に向けて(919)なんで戦争なんかするの?・・・びわこ123キャンプでこどもたちと考えた!その2
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/fce259f542c783152f75afe1f0f1c542


講演後のランチ(配膳中)の様子 2014年8月16日 守田撮影


ひとつぶてんとう園の子たちが教えてくれた

さらにもう一つ、動画をご紹介します。

にょきにょきプロジェクトに参加している、にしむらしずえさんたちが運営する「ひとつぶてんとう園」オープンデーのもの。
この日、いつもみんなで登っているお山に行きましたが、6歳+7歳女子が僕をエスコートしてくれました。彼女たち、「オープンデー」を完璧に理解し、僕を丁寧に案内してこの園の素晴らしさをアピールしてくれました。

これも、「ひとつぶてんとう園」が、常に子どもたちの意志、思いを大事にし、なんでも子どもたちが自分で決められるようにしている中で発揮されているものです。それで子どもたちに自然に備わっている力が、のびやかに発揮されているのです。
子どもに「教え諭す」なんて愚かな発想を捨て、対等に向き合うことがキモ!なお、ひとつぶてんとう園のホームページもご紹介しておきます。

ひとぶつてんとう園
https://hitotubutento.wixsite.com/hitotubu-tentoen


「ここは滑りますから気を付けて下さい。特に小さいお子さんは危険です」・・・と女子たち 守田撮影

こんな風に子どもたちと、放射能の危険性と向きあうことで、私たちの「民衆力」をアップしていきたいもの。
ぜひみなさんもそれぞれの場で実践されて下さい。

#放射能の危険性を子どもたちにどう伝えるのか #にょきオンラインサロン #にょきにょきプロジェクト #びわこ123キャンプ #放射能と原爆と戦争 #ひとつぶてんとう園 #にしむらしずえ #放射線防護

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明日に向けて(2418)聴き取り-「三田茂医師講演」by下澤陽子-その2

2024年06月15日 08時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240615 08:30)

● インフォメーション

(1)本日15日午後1時より神戸市で「原発からの命の守り方」についてお話します。LIVE配信もあり。詳しくは以下をクリック
https://www.facebook.com/share/pgknX3yFH8ZTiWRR/
(2)「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の被爆二世・三世への適用を求めるオンライン署名、順調に伸びています。(16日8時半で878人) さらにご協力をお願いします。
https://chng.it/H4rLfzrCmG
(3)冊子「原発からの命の守り方2024」もリリース中。ぜひゲットを
無料ダウンロードと冊子申し込みフォームを示しておきます。
https://forms.gle/k6EY83VWM3gAdT3U6 https://forms.gle/T8EeCkJP4d1wW6Eb9


下澤陽子さんの三田講演ノートテーク、続きをご覧下さい

この三田講演の下澤陽子さんによるノートテーク2回目をお届けします。
三田さんが「ビックリするくらいよくまとまっている。深く理解してくれているんですね。感謝!」と語ったもの。折り紙付きです!
なお今回は写真を添付していません。下澤さんのテキストとじっくり向き合って下さい。


三田さんの講演を聴いて 下澤陽子 -2


さて、この後、本題に入るのです。

京都「被爆二世・三世の会」が作った健康調査報告書には、丁寧に、心を込めて、大切に拾い上げられた、お一人お一人、おひとつおひとつの、証言が溢れています。
その証言を一つ一つ読み上げ、三田茂先生が、見てこられた新ヒバクシャの、「能力減退症」と、照らし合わせながら、その細かな解析をされていきました。
読み解きの時間です。
ここでそれを書き残す事はとても不可能ですので、ぜひ多分数日中に公開されるYouTube動画をご覧になってみてください!(守田注 すでに紹介済みです)

それは、まるで、一緒に診療を受けているようでした(守田さん談)
私たち新ヒバクシャと、被爆二世の方々と、ともに診察室にいるような。
苦しみ、悩まされた健康被害の、その絡まった糸を一つ一つ、優しい手で、愛と共にほぐしてもらっているような、そんな時間でした。
私は娘を連れて初めて三田医院の診察室を訪れたときの気持ちを思い出しました。
ああ、ここでは笑われないんだ。怒られることも、必死になって説明する必要も、ないんだ、という、泣けるような気持ちです。

………………………………………

読み解き終えて…
つらいつらい症状
診断学、治療法がない
先へ行けない

「ごめんなさい、今の医学では診断がつきません、私の力ではどうにもできない、治療法がなく申し訳ありません」
と、医者が言ってくれれば良い。
が、医者は言わない。

「あなたは病気ではない。気にしすぎだ。
治療をしたいのなら、精神科へ行けば良い」

病の悩み深く
辛い
解決しない
馬鹿にされる

「ボクは、治療の可能性は驚くほどある、と思っている。この調査報告を見て。」

チェルノブイリ原発事故25年後、ウクライナ政府報告書には、1番問題であるのは、二世の子どもの78%に慢性疾患があり、健康な子どもが極端に少ないということ、とある。
ゆえに、社会の底力、国力、が失われ、荒廃を招いている。

原爆の被爆者を数多く診てきた肥田舜太郎医師は、被爆者が最も苦しんだのが、原爆ぶらぶら病である、と、語る。
ヒロシマ・ナガサキ後、数年間はアメリカに対抗するような研究も行われていた。
都築教授は、慢性原子爆弾症の後障害、と言った。身体の身体的状況の異常、精神的能力の衰え、と。

これらは、ボクが懸命に考え命名した病名「能力減退症」と同じとみる。
ある広島大精神科の教授、これを「間脳症候群」と話す。
間脳とは、脳の最も中心の部分。

今の精神科の医者に聞くと?
…誰も知らない。
これらの話は、後に続いていかなかった。
根が絶えた。
なぜ?て、推して知るべし

「二世の皆さんの病悩みの、8〜9割は、ボクは、能力減退症とボクは思います。」

眠気
疲れやすさ
意欲の低下
記憶力、理解力、判断力、集中力の低下
ミスが多くなる
抵抗力、治癒力が下がる
これらは、二世の方々の、読み解きをした症状と、見事に一致をしている。
似ているのではない、同じものである。
「能力減退症」
この概念を作る必要があった。

風邪が治らない
だるくて長く仕事や学校に行けない。
診察所見、異常がない。
しかし患者さんたちは自覚症状が強く苦しむ。
「今までこのような事は経験したことがない」
「内にこもった状態から抜け出せない」
これら患者さんたちの言葉。
患者さんは、同じような表現する、同じ言葉を使う。
これは1つの「症候群」と見る。

そして検査によって、それらの人の多くに、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が出ていないことがわかり、その場合、ステロイドを単発で飲んでもらうことにより、劇的に改善する、という、たくさんの例があった。

新ヒバクシャに起きている能力減退症。
それは、間脳、脳下垂体機能の低下が原因であろう(詳しくは三田茂チャンネルYouTube参照)。
間脳への影響で、自律神経障害が起きる。
脳下垂体への影響で、ホルモン障害が起きる。
これらが乱されることで人のホメオスタシス(恒常性)がうまくいかなくなる。

ボク(三田医師)は、放射能被曝を探ることからこの考えに至った。しかし、、
アレルギー、農薬、添加物、化学物質過敏症、香害、
また、子宮頸がんワクチン、コロナのワクチン、の後障害。
これらもかなりの側面が能力減退症的。
間脳に原因があることも、ホルモン低下があることも、言われている。
とすれば、治療は可能。

が…治療はされない。
それは何故か?
診断学、治療学になっていないから。
医者は手を出さない。
今の社会的流れとして、診断や治療のガイドラインがかっちりと決められている。そこから外れるものは、治療がなかなか許されない、という難しさがある。

二世三世、の健康被害と言うものもここにつながる。
同じ「能力減退症」としての治療が、かなり効くのだろうな、と思われる。

以下、能力減退症に苦しみ、改善がみられた患者さんの言葉
空気の抜けたタイヤに、空気が入った感じ。
霧が晴れてきました。
ぶよぶよだった皮膚がしゃきっとしてきた感じです。
元気で明るくなったといわれます。
顔つきが変わった、元に戻ったね、と同僚に言われました。
暗いトンネルから出られた。
午後まで働けるようになった。

先天性、とは?
それは、遺伝、生まれながらに、ということだけではない。
母体の状態、環境によって、先天性は変わる。
例えば、戦時下、飢餓の中で生まれる赤ちゃんには糖尿病が多い、など。
これをエピジェネティクスという。
エピゲノムと呼ばれる。
この言葉は、今回の講演の三田先生曰くの、三田キーワードその1
それは、遺伝子の表れ方は、DNAの並び方、が全てじゃないよ、ということ。
環境がその表現を変えている。

そして、"放射線被曝"は、その1つの大きな要因になる。
放射線によるDNA損傷。
研究レベル、分子レベルの話。
そこで終わる。その先がない。

「ボクは身体を、細胞、組織、器官、全身のものすごく複雑で機能的なネットワークで動くもの、という視点でみる。」
これを一言で言うと、ホメオスタシス。
すごい線量を浴びて死んでしまうわけじゃないような被ばく、それを受けた二世三世の方たちは、このホメオスタシスが乱されること、そこが問題となってくる。
それは、私たち新ヒバクシャも。
ホメオスタシスは、三田キーワードその2。

DNA損傷、とは異なる視点、エピジェネティクス。ここは、今の遺伝学のメインらしい。
そのような視点を持つことは、原発事故後、生きる新ヒバクシャである私たちの健康、毎日の生活、が良くなる、と言うことに結びつく。
そして、三田キーワード❗その3。
高感度体質者における放射能敏感症。
311後に健康被害が現れた人たちの特性。
HSP?化学物質、電磁波過敏症?
並の人とは違う敏感さ。
認識することが治療へと結びつく。

………………………

さて、最後に三田茂先生が言われたことです。この後の親睦会の席でも話されていたこと。
とても大切なことと思ったので、ここに書き記します。

………………………

国(政府、公的機関、放影研など)が、向こう側が、やる検査というのは目的がある。
自分たちは悪くはない。
あなたの気にしすぎ。
ここへ落とし込むためにやっている。

それに対抗するためには?
自分たちの、純粋な感受性が大事。
被ばくするとDNAが切れる
活性酸素ができる。
などなどの研究の成果を聞くと、それがまるで全身に起きているような気になるが。
それは違う。

専門的な事実を言わなくとも、皆さん(二世、新ヒバクシャ)の意見と、経験のある医者が加われば、かなり解明してくるのではないかと思う。
これしか、国に対抗する手段はない。
唯一の手段ではないかと思う。

国は、期待するような相手ではない。
ABCCから始まり、ICRP、IAEA、WHO、、これは信用できる相手ではない。
嘘つきはいつまでたっても嘘つき。
そこに…みな、乗ってしまう。
批判をしながらも、どうしても乗ってしまう。
全く違う視点で見ていく必要がある。
でないと、結局向こうの言いなりになる。文句も言えなくなる。
そのために、これ(京都「被爆二世・三世の会」が作った健康調査報告書)が、本当に、とっても大事だと思う。

………………………………

そう、被害者の被害を、加害者が語ることを、許してはならないのだと思います。
核の、放射能の問題では、一貫して、これが許されています。
私たちが、語りましょう!
私たちの健康と命は、私たちのものです。
これからも、こうして繋がり、語ることは、チカラです!それが、私達自身と未来の世代を守っていくことにつながります。


猛烈に長い投稿、最後までお読みくださり誠にありがとうございました
総会は会場35人ZOOM55人、合計90人。講演会は会場50人ZOOM105人合計155人の参加でした。さらにアーカイブ視聴希望の方が90人おられるそうです。
この話が、どうか少しでも広まりますように。1人でも良心的なお医者に伝わりますように。


被爆二世・三世 そして未来世代の健康を守るために
被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書

ダウンロード申し込みフォーム
https://forms.gle/UdeTXoGjschrT7cN9
冊子版申し込みフォーム
https://forms.gle/24hHZXjvKUbhfTzf9

*****

ノートテークはここまでです。
下澤さん、そして三田さんへの深い感謝を捧げて、この記事を閉じます。

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #京都被爆二世三世の会 #被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書 #三田医師講演会 #原爆ぶらぶら病 #被曝防護 #守田敏也 #下澤陽子

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明日に向けて(2417)聴き取り-「三田茂医師講演」by下澤陽子 ぜひお読み下さい―その1

2024年06月14日 20時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240614 20:00)

下澤陽子さんの三田講演ノートテークをご覧下さい

5月12日の三田講演のアーカイブ動画、すでにご覧になったでしょうか?何はともあれまだの方にぜひ観て頂きたいです。

ただし「2時間あるので時間が取れない」という方に、にょきにょきプロジェクトの下澤陽子さんのノートテークを紹介します。
下澤さん、三田さんの話を聞いて、国分寺市から神戸市に避難移住され、三田医院に親子で通院もされています。
勉強熱心で、これ、三田さんが「ビックリするくらいよくまとまっている。深く理解してくれているんですね。感謝!」と語ったもの。理解を進めるための参考にして下さい。

以下、下澤ノートを紹介します。(初出はFacebookページ なお2回に分けます)

三田さんの講演を聴いて(下澤陽子)ー1


先日、京都「被爆二世・三世の会」総会にて、三田茂医師の講演がありました。
この大事なものを1人でも多くの方とシェアしたく、ここに許される限り紹介します!

まずは…これから。
昭和54年(1979年)に行われたという、原爆被爆者ニ世の健康に関する調査研究、について。
原爆症調査研究班(厚生省から委託)による、17,000人の大規模調査
研究班のメンバーは、先生曰く「これは大丈夫か?」というような面々。。

中身を見ると、
検査項目、年齢ごとに、検査結果数値平均が書かれている。
比較として、小宮(多分、聞き取れず)先生の、「臨床血液学」の日本人平均の、同じくのデータが載っている。
手書きで書かれた数値。
それが唯一の情報元。
グラフはありません。

このグラフは三田先生が作りました。
そのグラフ、みてください
まずは白血球(3枚目写真)
広島在住ニ世3000人 赤
長崎在住ニ世2000人 青
その他に住むニ世12,000人 緑

青い折れ線グラフの日本人平均、と比べると…
やけに低くないですか?
特に子どもたち、未成年の白血球の数は、平均と比べ非常に低い。
大人になると、それほど目立たない。
誰がみても明らか。

が、グラフは使わず、数字だけを並べ
日本人の平均値と比較して"大差は無い"
これがこの調査の厚生省の結論だそう。
大差ない…
て、いや〜、大差はあるでしょう?
どうみても💧

この、下の線の薄い折れ線グラフは、三田医院が首都圏在住、もしくは避難者である新ヒバクシャに対して行った検査の数値。
これは、さらに低い。
新ヒバクシャは、広島・長崎被爆二世の方々の数値より、さらに、低い。
それは、大人であっても変わらない。

ちなみに、私の白血球、この9年間検査を続けてきましたが、最初の2年間は全く正常でした。しかし、ここに来て3000台に落ち込んでいます。
今の私の懸念材料。
赤血球についても(4枚目写真)
グラフにして、客観的に見ると、15歳以下は赤血球の濃さが低い。逆に20歳以降は少し濃い。つまり貧血→多血
これは、明らかだと思う…が、見解は、またもやはり
"大差ない"

尿糖検査にて、長崎二世の人たちの異常はグラフを見ると、一目瞭然(5枚目写真)。
長崎の被爆ニ世(20代)は、調べると、6人に1人が糖尿病だ、という結論になってしまう。
それはおかしい?
じゃあ、検査がおかしい?
「…この理由は不明であるが、後述する精密検査結果と合わせて判断すると、必ずしも本質的なものであるとは言えない」
しかし!
なんと、精密検査なんてやってない、よって後述なんてされていないそうです。

そんで、結論は
「要所見は、放射線被曝と関係のない集団のそれと、ほぼ同様であることが理解できる」
うーん
いったいぜんたい、このグラフを見て、どうやったら理解できると言うのだろうか…

ザ・原爆症調査研究班の結論
 1.  被爆2世の健康状態は、一般国民の健康状態と全く変わりない
 2.  被爆2世であることに対する不安をもっている者がかなりおり、それに関連した自覚症状の訴えも多い。今後は、被爆2世の不安解消を目的としたカウンセリングに重点を置いた。被爆2世対策の実施が必要であろう。
 3.  被爆2世については原爆放射線に起因する健康彼害は発生していないというのが現在の学問的事実である。今回実施の被爆2世健診結果はあらためてこの事実を肯定したものである。
グラフ化もせず、数字だけ出して、全く変わりない、と言われたってね。。
そして、まあ、、すごい。
不安解消ですってね。
「国の結論はみんなそう、ちょっと心配しすぎだから、いい加減にしろよ、て、そういうことです」(三田先生談)

学問て、なんなのかしらね?
「学問的事実」
三田先生が言うには、
国、もしくは国に準じた施設、のやる事はみな、ここ(学問的事実)から発生する。
続いて、
…あらためてこの事実を肯定したものである。
と来た!

以下、先生の話した言葉そのまま、

「下手なことをやると、こういう風にされるんです。ちゃんとこれを吟味すれば、これはそうではない、という反論ができると思うけれど、吟味しにくいように、しにくいようにやってくるので、、
こういうのはダメ!
こういうことに協力してはダメだと思う。」



続く

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書 #原爆ぶらぶら病 #被曝防護 #守田敏也 #下澤陽子

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明日に向けて(2416)冊子『原発からの命の守り方2024~能登半島地震・珠洲・志賀・福島原発を問う 福島原発事故から13年を踏まえて~』を好評リリース中 15日に神戸市でも話します

2024年06月13日 22時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240613 22:00)

『原発からの命の守り方2024』をリリースしています

表題のパンフレット、WEBからは無料ダウンロード可能な形でリリースしています。ぜひゲットして下さい。
有料冊子版(1冊500円+送料)も販売しています。
この間の講演も、ここで書いたことが軸です。ぜひご覧下さい。

原発からの命の守り方2024
ダウンロードフォーム
https://forms.gle/k6EY83VWM3gAdT3U6
冊子版申し込みフォーム
https://forms.gle/T8EeCkJP4d1wW6Eb9


原発と地震の問題、チェルノブイリ、福島、広島、長崎、ニューメキシコのつながりなども論じました

冊子の目次を示しておきます

1 能登半島地震・珠洲原発・志賀原発を問う
2 福島原発事故とは何だったのか            
3 福島原発事故について、あらたに見えてきたこと
4 福島原発事故以降、私たちはたくさんの原発を止めてきた  
5 原発推進策は愚かで展望がなくて危険なだけ           
6 チェルノブイリ原発事故は終わっていない
7 福島と広島、長崎は結びついている                 
8 被爆二世・三世と新ヒバクシャのつながりを問う
9 原子力災害対策を進めよう
10 みんなで原発を止めて核なき未来をたぐり寄せよう


人類初の核実験(トリニティ)の犠牲となった家族の写真を貼りだした女性と共に ニューメキシコ州アラモゴードにて


原発を止めるために必要なことは

原発を止めるために何が必要か、その点をこのパンフに込めました。以下の3点です。
1、原発に展望がないことをしっかりと見極めること。そもそも技術的何点を超えられず、核燃料サイクルの夢も潰えてしまいました。原子力政策はオワコンです。
2、民衆に力があることをもっと強く自覚すること。福島原発事故後、21基の原発を廃炉に追い込み、輸出も一つもさせなかった。実現できたことに枚挙のいとまがありません
3、被曝の事実ともっと深く向き合うこと。この力をより強固にするために、被曝の事実ともっと向き合うことがとても大事。ここにまだまだ大きな課題があります。

そのためにこの間、被爆二世・三世の粘り強い調査を進め、『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』もリリース中です。ぜひご覧下さい。

無料ダウンロード申し込みフォーム 
https://forms.gle/UdeTXoGjschrT7cN9

冊子版申し込みフォーム(1冊500円+送料) 
https://forms.gle/24hHZXjvKUbhfTzf9

さらにこの報告書を福島原発による『新ヒバクシャ』を診てきた三田茂医師が読解。被爆二世・三世に起きてきたことと、新ヒバクシャに起きていることが重なっていることが明らかになりました。その治療の可能性を三田さんは切り開いています。


これらについて15日(土)午後1時半から神戸市でお話します

このパンフレットと同じタイトルでお話します。神戸学生青年センターにてです。阪急六甲駅を南側に降りて西に向かって1分のウエスト100の中にセンターがあります。
https://www.facebook.com/share/pgknX3yFH8ZTiWRR/

今回は質疑応答を入れて90分。いつもよりギュッと縮めて話します。
なおチラシをここから入手できます。
https://toshikyoto.com/press/8707.html

ご参加・ご視聴をお待ちしています。

#原発からの命の守り方 #能登半島地震 #珠洲原発 #志賀原発 #福島原発 #チェルノブイリ原発 #広島原爆 #長崎原爆 #三田茂 #京都被爆二世三世の会

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明日に向けて(2415)原発は地震にものすごく弱いこと、それでも動かしているのは憲法違反であることを語りました!(長岡京市講演) 15日(土)に神戸市でもお話します!

2024年06月11日 18時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240611 18:00)

日本列島は地震の巣、その上に地震にものすごく弱い原発が並んでいる

6月2日に長岡京市でお話しました。「原発と晩ごはん2024-能登大地震から見えた原発の危険性~大地震がせまってきている~」というタイトルでした。
facebookでLIVE配信し、アーカイブも含め675回再生されましたが、さらに編集しました。何はともあれご覧下さい。

能登半島地震はいろいろな意味で、原発の危険性を浮き彫りにしました。
一つに日本列島は何十年から何百年という割と短い周期で発生する海溝型地震の巣の上に乗っていること。
しかもそれを引き起こすプレートの圧力から列島にひずみ発生し、「ひずみ集中帯」で繰り返し地震が起きていること、今回の能登半島地震もその一つと思われることです。

二つにそんな中で、地震の耐震性が驚くほど低いこと。例えば2014年に大飯原発の運転差し止め判決を出して下さった元福井地裁裁判長の樋口英明さん宅は、ハウスメーカーが建てたものですが、耐震性は3400ガルあるそうです。
これに対し大飯原発は判決時に耐震設計基準が700ガルしかなかった。しかも裁判で被告だった関西電力は、なんと「700ガルを超えるような強い地震は、大飯原発の敷地に限っては将来にわたって来ない」と主張したそうです。
反対に言えば「700ガルを超える強い地震にも耐えられる。3000ガルだろうがそれを上回ろうが大丈夫」・・・なんてことは一言も発しなかった。言えなかったのです。そうなったら壊れることを分かっているのです。


もはや原発を動かすのは憲法違反だ

では原発が過酷事故を起こしたらどれほどの被害が出るのか。これには日本政府の試算があります。2011年3月末に原子力安全委員会近藤駿介委員長(当時)が行ったシナリオです。
それによれば、福島原発4号機核燃料プールの放射能がすべて大気中に漏れてしまっただけで、半径170キロが強制移住、半径250キロが希望者を含む避難ゾーンになるところでした。原発一基の破たんで日本の半分が壊滅するところだったのです。

だから私たちは原発を止め、安全な状態に移すことこそ内政の最重要課題であることを確認しないといけません。他のことでどんなに頑張って素晴らしい成果を重ねても、その翌日に過酷事故が起きたら全てが失われてしまうからです。
さらに今回、僕は強調したのは、地震の巣の上で、地震にすごく弱い原発を動かしているのは、憲法に反することだということ。
その説明に、NHKの連ドラ『寅に翼』の一シーンを使わせていただきました。私たちの先達は戦争の悲惨さ、哀しさの末にいまの平和憲法を手にした。その深い意義を、今こそ胸に刻む時だと思ってのことです。

憲法前文には次の二つの言葉が記されています。
「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意する」・・・そう。戦争だけでなく人為的な大災害も同じ。政府の行為によってそれらを起こさせないぞの決意こそが大事なのです。
「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」・・・そう。それが人権なのだから、事故で日本の半分が壊滅する「恐怖」、それがもたらす「欠乏」を免れる権利を原発は侵害しているのです。

私たちはこの点をもっと強く主張しましょう。そもそも2014年の樋口判決もこの観点に立ちきったものでした。その点をもっともっと豊かに語らねば。今回、前半のハイライトでこのことを話しました。


守田の講演スライドより


6月15日(土)神戸市でお話します!

これらの観点に立ったお話を、神戸市でも行います。
『原発からの命の守り方2024~能登半島地震、珠洲・志賀原発、そして福島原発事故から13年の新事実を踏まえて~」というタイトルです。
午後1時半から3時まで。神戸学生青年センターにて。神戸市灘区八幡町4-9-22

主催は神戸市学生青年センター 0788913018
参加費1000円です。

またできればLIVE配信を行いたいと思っています。
原発からのみんなの命を守るために、あちこちで討論の輪を広げましょう!


#能登半島地震 #地震と原発 #志賀原発 #珠洲原発 #福井原発銀座 #福島原発事故 #原発稼働は憲法違反 #寅に翼 #平和憲法 #原発一基で日本の半分が壊滅

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明日に向けて(2414)「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の被爆二世・三世への適用を求めるオンライン署名にご協力を!

2024年06月09日 21時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240609 21:30)

オンライン署名にご協力を

本日9日午前10時より「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の被爆二世・三世への適用を求めるオンライン署名が始まりました。
立ち上げたのは被爆二世・三世全国連絡会です。(代表世話人 森川聖詩)
僕もこの連絡会に参加している京都「被爆二世・三世の会」の一員として、積極的にこれを推し進めています。

ぜひ以下のURLにアクセスして署名にご協力下さい。また拡散にもお力を貸して下さい。
https://chng.it/H4rLfzrCmG

オンライン署名は開始されてから24時間以内の署名数によって、その後の取り上げ方の大小が決まるそうです。
明日10日(月)午前10時までにできるだけ署名をのばし、多くの方に注目して頂きたいので、ぜひご協力を頂きたいのです。よろしくお願いします。

紙媒体でも署名を行っています。こちらにもご協力下さい。なおオンラインと紙媒体とタブって署名してかまいません。
https://toshikyoto.com/wp-content/uploads/e1763c70de7f8fdf77a56eb57366e4da.pdf
https://toshikyoto.com/wp-content/uploads/6eee813898e34e78a36e16b16161a5ef.pdf


被爆二世・三世にさまざま被害が起きている

被爆二世・三世にどのようなことが起こっているのか。
僕は京都「被爆二世・三世の会」の仲間と共に、この点の調査を行い、この春に調査報告書をリリースしました。

以下をご覧いただけるとリアルなことが分かります。
『被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書』
無料ダウンロード申し込みフォーム
https://forms.gle/zLtiUZcAtKNB9nwNA

署名に取り上げられた二世の声もご紹介します。

「子どもの頃から何か病気を発症するとこじらせてばかり。風邪をひくと咳だけが2~3か月も残ったり気管支炎や副鼻腔炎を併発したりする。40代後半頃からは以前よりもさらに風邪をひきやすくなり、季節を問わず、1年のうち8~9か月もの間、次々と風邪をひくようになった」(60代・男性、神奈川県)
「私には本当は兄がいた(姉がいた、弟、妹がいた)。でも生まれてすぐに、あるいは生まれるまでもなく、この世の光を受けることなく亡くなった」

この報告書、有料の冊子版も申し込み頂けます。
https://forms.gle/XPEV3QyYSoKubRdT8

これらの声も一緒に広げて頂けると嬉しいです。


三田医師講演会にもご注目を

京都「被爆二世・三世の会」では今年5月の年次総会に、岡山の三田茂医師をお招きしてお話していただきました。
そこで三田医師は、原爆被爆者、被爆二世・三世に起きていることと、福島原発事故の被爆者=『新ヒバクシャ』に起きていることが、大変似ているこという驚きの事実を明らかにされました。

すでに何度か取り上げてきましたが、この講演のアーカイブもお知らせします。
三田茂医師講演 「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

三田さん、途中から私たちの報告書を片手に解説して下さいました。さらに三田さんは、その治癒の可能性にも力強く言及して下さっています。
ここから分かることは、この報告書は被爆二世・三世に起こっていることだけでなく、福島原発による被爆・被曝によって起きていることも網羅しているということです。

さらに三田さんは、似た症状が、農薬の被害や様々なケミカルによる化学物質敏感症、あるいは電磁波障害などでも起きていることにも触れられています。
その点で、病院にいっても解明してもらえない、様々な症状で苦しんでいる方、またそうした方を身近に知っている方に、ぜひ私たちの報告書をご覧になり、三田医師の治療に注目して頂きたいです。


全ての人の人権の向上のために、署名にご協力下さい!

これらに着目した時、今回の「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の被爆二世・三世への適用を求める署名が、多くの方の人権の向上に、直結しているものであることも見えてくると思います。
なぜなら、被爆・被曝被害は私たちすべてが受けてしまっているからです。アメリカと旧ソ連だけでも400回以上も大気圏内で核実験を強行してきており、世界中が被爆・被曝させられ続けています。

またやはり米ソ(ロ)を中心とした核兵器工場や、各地の原発の深刻な事故により、さらにたくさんの放射能が撒き散らかされています。核廃棄物のずさんな投棄もしばしば行われ、何度も核汚染がもたらされ続けています。
その一つ一つが深刻ですが、そうした事態にストップをかけ、これ以上の核汚染を食い止めていくためにも、核被害への補償を少しでも拡大していくことに大きな位置があります。

そのためにも「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の被爆二世・三世への適用を実現したい。
それがより広範な核の被害への補償にもつながっていくからです。みなさま。ぜひ力をお貸しください。
https://chng.it/H4rLfzrCmG


守田講演スライドより

#被爆二世 #原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律 #被爆二世三世への適用を #被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書 #京都被爆二世三世の会 #被爆二世三世全国連絡会 #新ヒバクシャ #能力減退症 #化学物質敏感症 #電磁波障害

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明日に向けて(2413)高浜原発3,4号機運転延長はあまりに愚かで危険 日本社会の滅びの道だ!

2024年06月01日 13時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20240601 13:00)

6月2日(日)午後2時から地震と原発についてお話します。長岡京市立産業文化会館にてですが、FacebookでLIVE配信も行います。詳しくは以下をご覧下さい。
「原発と晩ごはん2024-能登大地震から見えた原発の危険性」
https://www.facebook.com/share/8qdk8Ys7E33cxqaH/

老朽化、MOXを使いより劣化、蒸気発生器もボロボロ、燃料プールも満杯

5月29日、原子力規制委員会は高浜原発3,4号機の60年までの運転延長を認めました。心の底から抗議します。これは日本社会の滅びの道です。


高浜原発3,4号機運転延長認可を報じる福井放送 FBC

問題点を東京新聞が端的に論じているので引用します。
「高浜3、4号機は2015年4月に福井地裁、16年3月に大津地裁で運転差し止めの仮処分が決定し、稼働中だった3号機が史上初めて司法判断で停止した。仮処分を2度出された老朽原発が、今回の認可で延命することになる。
両決定はその後に覆されたものの、大津地裁は「避難計画にも疑問が残るなど、住民らの人格権が侵害される恐れが高い」と、今も積み残されたままの問題点を指摘していた。
高浜3号機は運転開始が1985年1月、4号機は同年6月。関電は昨年4月、運転延長を規制委に申請した。規制委は29日の定例会合で、60年運転を認める事務局の案に委員全5人が賛成した。
通常の核燃料より放射線が強いMOX(プルトニウムとウランの混合酸化物)燃料を使っており、原子炉圧力容器の金属の劣化が進んでいる恐れがある。事務局は検査の結果「問題はない」と説明した。
2018年ごろからは、老朽化が原因の可能性がある鉄さびで、蒸気発生器の伝熱管の損傷などが相次いで発覚。関電は蒸気発生器を交換する方針を示している。」

高浜原発3、4号機「40年超運転」認可 運転差し止めの仮処分2度の老朽原発を「延命」させる決定
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330292

そう。もうこれだけで稼働させてはいけない。延長など論外です。


東京新聞がまとめた高浜原発の主なリスク


地震のことがあまりに分かってない時に建てられた!

さらに大事なポイントを付け加えます。高浜原発が地震のことをあまりに分かってない時に建てられてしまったことです。
これが能登半島地震で明らかになりました。なぜって能登に建設予定だった珠洲原発は、今回の大地震の震源地直近に建てられようとしていたからです。地震の知見がそれほど低かったのです。

北陸電力が珠洲市に立地の意向を打診したのは1975年夏。翌年76年1月に関西電力が珠洲市に1000万kWの大規模原発を北陸・中部両電力と共同で建設することを検討していると発表。
そして1977年3月に資源エネルギー庁が、黒瀬市長(当時)に対し、同市2地点で行った立地予備調査について「地盤が相当固く、原発立地には別段の支障がない」との判断を伝えています。後に大地震の震源地となったところをです。

高浜原発はこれより前に建設されています。1969年12月に1号機に対する設置許可が出され、1974年11月には営業運転を始めている。
つまり高浜原発も、地震に対する知見が非常に低い時に建てられたのです。しかも老朽化している。動かし続けるのは自殺行為です。


守田講演スライドより


福井原発銀座はひずみ集中帯の真上にある

地震学は今もとても未熟な学問で、分かってないことだらけです。どこで地震が起きるか、予測など立てれない。でも新たに分かってきたこともあります。その一つが「ひずみ集中帯」です。
日本列島は4つのプレートがひしめく強烈な地震地帯です。しかも太平洋側から来るプレートに常に押されて列島にひずみが生じ、そこで繰り返し「ひずみ集中帯地震」が起きています。能登半島地震もその一つと考えられています。

そのひずみ集中帯の中でも大きなものが、神戸から京都、福井原発銀座、能登半島、新潟と続き、北海道東部へと連なっています。ここでも何度も地震が起きて、原発と火力発電所が被災しています。
2007年中越沖地震では柏崎刈羽原発が、2018年9月北海道胆振東部地震では苫東厚真火力発電所が、激しく壊れました。柏崎刈羽原発は過酷事故寸前。この先、福井原発銀座も直撃され、とんでもない事故に至る可能性が大きくあります。

では「ひずみ集中帯」はいつごろから把握されたのか。なんと阪神大震災以降。日本の原発はほとんどその前に建てられたのです。だから危ないことは明々白々。
しかも原発の耐震性は驚くほど低いので、いわゆる大地震でなくても壊れてしまいます。実際に志賀原発は震源地から70キロ離れ、震度5強の揺れだったのに激しく壊れました。


2014年11月の長野県北部地震に際して「ひずみ集中帯」について説明するANN なが能登半島は範囲とされてなかった


内政の最重要課題が原発を止めること

こんなめちゃめちゃなことを続けさせていて良いはずがありません。原発の稼働強行は、日本社会の滅びの道です。
私たちはだからこそ、原発と再処理工場を止めることこそ内政の最重要課題であることを、しっかり踏まえなくてはいけません。

原発は一基だけでも日本の半分を壊滅させてしまう。そんなものが地震地帯の上で動いているのです。しかも長い放射線照射などによってボロボロになりながら。
仮に他のさまざまな課題を私たちが達成しても、その翌日に過酷事故が起きればすべて吹き飛んでしまう。だからこそ、最優先で原発を止めなくては。

そのために何が必要なのか。より詳しく6月2日に話します。
ぜひご参加ご視聴を!


https://www.facebook.com/share/8qdk8Ys7E33cxqaH/

#高浜原発運転延長 #老朽原発 #MOX使用による劣化 #蒸気発生器もボロボロ #福井原発銀座 #ひずみ集中帯地震 #能登半島地震 #珠洲原発 #原発一基で日本の半分が滅びる #内政の最重要課題は原発を止めること

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