守田です(20241230 13:00)
● ノーベル平和賞受賞のその先とは
2024年は原爆・被爆(被曝)・原発などをめぐりさまざまな動きがあった年でした。
中でも大きかったのは日本被団協のノーベル平和賞受賞でした。多くの人が喜びをもってこれを迎えました。僕も長年にわたる被爆者の声に光が当たったことは喜ばしいことだと思います。
でも授賞式の演説で、福島原発事故とそこで新たに被爆(被曝)した人々をはじめ、核実験のヒバクシャや被爆二世への言及がなく「がっかりだ」という声も上がりました。
さらにこれまでノーベル平和賞は、戦争や核実験を進めた人々にも送られているし、原子力マフィアそのものであるIAEA(国際原子力機関)にも送られている。
今回の授賞式にもIAEAのグロッシ事務局長が参加しており、「原子力の平和利用」論に利用されているだけではないかとの声も上げっています。僕はそれもまた大事な指摘だと思います。
それでどう考えたらいいのか。私たちに求められているのは、ノーベル平和賞のその先に歩みを進めることです!
その先とはあらゆる被爆(被曝)と立ち向かうこと。核兵器だけでなく「平和利用」の名の下での核利用による被爆(被曝)と立ち向かわねば。被爆者の「二度と被爆者を作らないで」という長年の叫びを胸にしながらです。
日本被団協のノーベル平和賞受賞を報じるNHKの記事から 20241012
● 福島原発事故による被爆(被曝)による能力減退症をみすえよう
さてその際、大事な点は広島・長崎における大量虐殺のその日から、アメリカが被爆(被曝)被害をできるだけ小さく見せようとしてきたことです。
例えば福島原発事故で飛び出した放射能(セシウム137)の量は、日本政府の発表で広島原爆の168.5発分。それで死者はどれぐらいいるのか。公式発表されている数はゼロ!そんなのどう考えたっておかしい。真実は隠されている。
これに対し、人口動態から過剰死亡者数を割り出し、被害が確実に出ていることを指摘されている方たちがいます。例えば物理学者の矢ヶ崎克馬さんです。
その指摘もとても大事なのですが、僕はここで数的にはもっと膨大に起きている健康被害を問題にしたいと思います。何かというと「能力減退症」です。
これは広島・長崎では「原爆ぶらぶら病」と言われたもので、身体から活力が奪われ、すぐに寝落ちてしまったり、物忘れがひどくなったりして、働くことが困難になってしまうことなどを症状としています。
たくさんの被爆者が経験しましたが、何らの治療もされませんでした。医学的にまったく解明されなかったからです。そもそも「原爆ぶらぶら病」という名も診断名ではない。巷でささやかれた言葉でしかありませんでした。
これが福島原発事故後も、東日本を中心に深刻に蔓延しているのですが、広島・長崎の時とは違って対応している医師がいます。東京小平市で開業していて、自ら岡山市に避難移住した内科医の三田茂医師です。
それをある週刊誌がWeb上で取り上げました。なんと文春でした。その記事をお示ししますのでぜひお読み下さい。以下をクリックして下さい。
文春の方たちはよく著名人を尾行したりしている。「特ダネ」をつかむためですが、どうやらそれで東京で深刻なことが起きていることに目覚めてしまったらしい。
文春はここでは放射能のことには一言も触れていません。バッシングを避けるためだったのでしょうが、能力減退症はきちんと説明してくれています。
ちなみにこの記事が出たのは2018年。コロナ前です。コロナの影響でもワクチンの影響でもない。福島原発事故による被爆(被曝)による影響被害としか考えられません。
● 首都圏で中電病(なかでんびょう)が進行中
あれから6年、こうした症状はさらに広がっています。そんな中で「中電病」が起きているという記事が出ました。以下をクリックして下さい。
有料記事なので全部は読めないかと思いますが、リードだけでも大事なことが分かります。中央・総武線各駅停車を運行する「中野電車区」で、運転士が体調不良でオーバーランした後に乗務中断するケースが、過去3年間に約40件も起きているというのです。
記事の小見出しに「記憶あいまい」「意識もうろう」「視界がぼやけた」とありますが、これらはみな「能力減退症」に極めてよくある症状です。
事態は重大事故につながりかねない深刻なものなので、国会でもとりあげられています。
JR中央・総武線乗務員の原因不明の体調不良に関する質問主意書
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon//a216044.htm
これへの政府による答弁も掲載されていますが、「お尋ねについては把握していない」「お尋ねの『調査』を行う予定はない」などスルーそのもの。
政府が本音でどこまでこれらの事態を把握しているか分かりませんが、こんなに深刻は事態なのに取り上げずに無視していることが分かります。
● 三田医師の見解にご注目を
そんな中で僕は三田茂医師との連携をかなり強めてきました。
大事なのは三田医師が、被爆(被曝)によって大脳の中の間脳が影響され、その視床下部から本来、出るべきホルモンの出がとても悪くなっていることに気づき、このためこれを補充すれば、能力減退症の多くを治癒できることをつかまれたことです。
とくに労働組合のみなさん。この点に注目して頂きたいです。JRだけでなく交通機関に従事するすべての労働者、乗客の命を守ることに直結する問題です。中電病の患者さんをぜひ三田医院に紹介して欲しいです。
そんな点も含めて、僕はこの間、ノーベル平和賞の授与がなされたこの時に、いま現に起きている被爆(被曝)との取り組みを強めるべきことを主張してきました。
そんな中で何度か示したものですが、2024年11月1日に岡山市で講演した動画のアーカイブを再再度、掲載します。この年の瀬にぜひご覧下さい。
実はこの時、三田さんも来て下さっていて、僕の講演の後にコメントされています。ぜひそこまでご覧下さい。以下をクリックして下さい。
これまでの被爆者運動の中で受け継ぐべきものの一部を紹介するととにも、広島・長崎における原爆での大量虐殺のあと、いかに被爆(被曝)被害が隠されてきたのか、小さく扱われてきたのかも説明しています。
その上で三田さんの取り組みを紹介しているので、もっともコンパクトにここに書いてきたことをつかめます。
この際、使ったパワポも公開しています。以下からダウンロードされて下さい。期限は1月13日までです。
https://xgf.nu/Dyz2P
すべての愛しい命を守るために 共に前に進みましょう!
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