明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1507)伊藤忠がトルコへの原発輸出から撤退!輸出政策の息の根を完全に止めよう!―連載1500回越えにあたりカンパを訴えます(6)

2018年04月24日 23時00分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です(20180424 23:00)

連載1500回越えに際してカンパを訴える6回目に、日本から海外への原発輸出を止めるための活動への支援を訴えたいと思います。
この点について書き始めていたら「このタイミングで!」という感じで、私たちにとっての朗報が飛び込んできました。トルコへの原発輸出計画から伊藤忠が撤退するというのです。
記事は以下のように述べています。

「(伊藤忠は)事業化に向けた調査の結果、収益性が見込めないと判断した。原発は安全対策費の上昇で建設費が膨らんでおり、日本が官民挙げて進めてきた原発輸出に暗雲が垂れこめている。」
「三菱重工が主体となり、15年から3年間、事業化に向けた調査を実施した。その結果、13年の計画当初、4基で2・1兆円程度と見積もられていた総事業費が2倍以上に膨らむことが判明した。」

伊藤忠 トルコ原発離脱へ 事業費倍増「利益確保難しい」
毎日新聞2018年4月24日 21時26分(最終更新 4月24日 21時26分)
https://mainichi.jp/articles/20180425/k00/00m/020/129000c

トルコへの原発輸出については、すでにこれまでもだんだん困難になってきていることが報道されていましたが、今回の伊藤忠の撤退は極めて重要です。
日本を代表する総合商社が、この計画を進めてきた三菱重工・アレバ連合を見限ったことを意味しているからです。
いやそれだけではありません。原発輸出を柱の一つとしてきたアベノミクスそのものが伊藤忠に見限られたのです!

原発輸出はけしてそれぞれの企業の意志だけで進められてきたものではありません。
むしろ安倍首相自らが乗りだした「トップセールス」によってこそ進められてきたのです。だからこの計画の傾きは安倍政権の傾きそのものとしてあります。

僕はトルコに2014年3月からすでに4回訪問してきました。
トルコに行くたびに僕は「トルコのみなさん。日本の首相は大嘘つきです。けして騙されないでください」と語り、原発の危険性を訴えてきました。
とくにオリンピック招致発言の画像を見ていただいて「原発はアンダーコントロールなどというのはまったくの出鱈目」と繰り返してきました。
あのとき東京のライバルだったのはイスタンブールだったので、トルコの人々の多くもあの過程に注目していたからです。

僕はこうしてトルコの人々と一緒に各地で行ったシノップへの原発建設反対集会も、今回の伊藤忠の決定に影響を与えていると自負しています。
なぜならこれらの集会の効果もあって、トルコの人々が繰り返し原発に反対する大規模なデモを行ってきてくれたからです。
そうであるがゆえに、トルコ政府も三菱重工とアレバに安全対策の強化を申し入れざるを得ず、このため総事業費が2倍にもなり採算が合わなくなって、伊藤忠が逃げ出したのです。

伊藤忠の撤退はさらに、トルコの人々の熱い努力とともに、日本各地で原発反対行動を繰り広げてきたすべての人々の努力にもよるものでもあります。
僕がトルコや海外で講演するときにも、日本の中で行われているたくさんのデモの写真、金曜行動の写真などを繰り返しお見せしてきました。
なぜかというとトルコをはじめ、世界の人々がまだまだ日本の工業技術を過度に信用しているからです。その日本で私たち民衆が「原発は危ない」と大きな声を上げ続けていることが極めて重要な情報なのです。
その意味で原発輸出を推進する立場にあった伊藤忠が退いたことは、トルコと日本の民衆運動の奮闘の大きな成果です。

しかしまだトルコへの原発輸出は完全に止まったわけではありません。また他の国への原発輸出計画でまだ命脈を保っているものもあります。
いまこそさらに原発輸出を止めるためのさまざまな行動を積み上げ、輸出政策の息の根を止めていきましょう。

今回はそのためのみなさんの支援を心から呼びかけます!
ぜひ力を貸してください。

なおこうした流れを促進するために5月24日に「ベトナムはなぜ原発をやめたのか~止めたのは誰?どうやったの?~」と題した集会を行います。
京都市内のハートピア京都で午後6時半から。ベトナム研究者で輸出ストップに大きく関わった沖縄大学の吉井美知子さんをお招きします。詳報はまた。

*****

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

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明日に向けて(1301)災害対策の強化のために(連載1300回越えにあたりカンパを訴えます)

2016年09月03日 23時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20160903 23:30)


信州大鹿村からの発信です。

今回で「明日に向けて」は1301回目を迎えました。

このタイトルにする前に「地震情報」の名で46本の記事を出しましたので実質的には1347本目になります。

ずいぶんたくさんのことを論じてきましたが、まだまだ足りない。もっともっとみなさんにとって必要で大事な論稿を紡ぎ出せるように精進を続けます。

 

この連載の大きな節目にみなさんにこの活動へのカンパを心より訴えます。

みなさんのお力でさらに活動領域をひろげ、もっと豊かな内容の発信を続けたいと思います。

なんのためのカンパをお願いするのか。今回は何回かにわけてお話ししたいですが、さしあたっては防災の日の9月1日もちなんで、災害対策のための活動の強化のためのご協力をお願いしたいです。

 

本日(3日)午前中に篠山市で消防団研修会に参加し講演させていただきました。毎年恒例の防災の日を前後した研修会で、このところ、毎年講演させていただいているのですが、今年は300人超の団員さんが集まってくださいました。

今日はいつもの「原発からの命の守り方」の内容に加えて、熊本九州地震と川内原発のこと、篠山の断層帯のこと、故障事故を繰り返している伊方原発の問題、さらに台風10号の被害に見られる水防への取り組みの強化の重要性、消防団活動を全国的にレベルアップすべきことなどをお話ししました。

 

研修会が朝9時半からだったため、前夜から篠山入りしたのですが、篠山市消防団の団長さんと筆頭副団長がご接待くださり、食事をご馳走になりながら歓談しました。

さまざまなことをお話ししましたが、重要なこととして、もともと消防団のメイン活動は消防ですから水防はメインではないこと、それでも篠山では団長さんの下で「やらねばあかん」と水防活動も強めてきたことなどを教わりました。

ある川と田んぼを水門で仕切っている場所でその水門が全部で4つあるところがあるのですが、水門の扱いがなかなか難しい。それで全部に土木工事経験者などの団員を張り付かせ、なおかつ4つが連携して上流から見事に連続して閉じて水害を防止するノウハウを「完全につかんだ」話等をうかがいました。水防のリアリティや極意をかいま見たような気がして興奮しました。

 

今日は団員の皆さんにも、本来、日本には水防団を作る必要があること、しかしそれがない現状では消防団が水防活動を強めていくことが必要で、そのためには消防団活動の予算と人員の拡大、とくに団員への手当のアップが必要であること、今後僕も各地でそれを訴えていくつもりであることなどをお話ししました。

実際、命を守る民衆的な力を強めるために、消防団の拡充、水防への取り組みの強化は必須です。みなさんにもぜひ着目していただきたいと思います。

 

とくに今回、台風が初めて東北に上陸して岩手で多数の方が亡くなられたこと、またその前に北海道に1週間で3つもの台風が上陸し(これも観測史上初)、その上に今回は上陸はしなくとも、大変な暴風雨が襲って数名の方が亡くなられたこと、さらに事前の3つの台風をあわせてなんと16228ヘクタールもの農地が被災し、影響が全国に及ぶ可能性があることなども考え合わせた時、この相次ぐ「観測史上初の事態」のオンパレードに全面的に立ち向かっていくことは必須の課題なのです。

現在(3日午後11時)、流れている情報によれば亡くなられた方の数は岩手県14人、北海道2人ですが、まだ行方不明の方がおられ、犠牲者数が増える可能性があるとのことです。また岩手でまだ800人の方が孤立状態にあるそうです。

 

北海道の農業被害をもう少し詳しくみると台風10号によって被災した農地は4134ヘクタールでした。この中には北海道の中でもとくに肥沃な大地が広がり、「食料基地」と呼ばれる十勝平野2370ヘクタールが含まれています。

破壊された農業施設も1471、しかも被害の大きな南富良野町などはまだとてもではないですが被害総数を調べられる段階にないので、今後、この数値は確実に増えます。

これ一つみても人的被害以外にもさまざま被害が出ていることが分かります。

 

しかも今はまだ9月の初め。台風はまだこの先もやってくるかもしれない。

雨をたくさん含み、地盤の緩んだ地帯にさらなる豪雨が重なる可能性もあります。私たちは腹を固めてこの危機に立ち向かわなくてはなりません。

 

いやもちろんそれは東日本だけのことだけではありません。台風12号が九州に接近してきています。

すでに鹿児島県十島村で、50年に一度という猛烈な雨が降ってしまいました。1時間の降水量が129.5ミリを記録したそうです。

これがどれほど凄いことかというと、雨の多い鹿児島県の年間降水量は約2200ミリ。なんとその20分の1以上がわずか1時間に降ってしまっているのです。1年間が約8760時間であることを考えるとどんなに凄いことか見えてくると思います。

ちなみにヨーロッパは日本よりも降水量がずっと少ないのですが、例えばポーランドのプラハの年間降水量の平均は500ミリです。十島村ではその四分の1が1時間で降ってしまった。驚愕すべきことです。

 

台風は4,5日にかけて九州に上陸し、北東に進路を変えて中国、関西にも接近する可能性があります。その後、日本海に抜けることも考えられますが、それで安全になるのでもない。これまで日本海を北東に進む台風は大量の雨を降らしているからです。今回の北海道の事態が示しているように、台風の被害は上陸地点ばかりでなく進路の東の地域で大きく広がる可能性をみておく必要があります。

しかも熊本・九州は4月からの大地震の連続で地盤が揺すぶられています。そんな中で8月末にまたも震度5弱の地震も起こっている。本当に自然災害が何度も襲ってきているのです。

 

こういう状態、明らかにここ数十年の気候の観測からは考えられない「観測史上初」のことが立て続けに起こっていることをみるとき、私たちがもっともっと社会的に災害対策を進めればならない必然の中にあることは明らかです。

私たちが知っておくべき事は、スイスの保険会社のスイスリーが、世界の660都市を水害の観点から比較し、危険度ランキングをつくったときに、なんとワースト1に東京・横浜圏があがっていることです。

大阪・神戸がワースト4、名古屋がワースト6です。スイスリーはワースト10の都市には「けして移住してはならない」との勧告まで発しています。

 

こうした迫り来る災害への対応のために、「自衛隊を災害救助隊に変えよ!」というのが僕がこの間、繰り返し主張していることですが、同時に、行政任せでない下からの災害対策の強化の必要性を訴えたいです。災害対策への民衆の能動的な取り組みが必要なのです。

中でも原子力災害対策への取り組みは最も重要です。なぜか。原子力災害こそ最も危険だからですが、同時にこの対策こそ、もっとも国や政府、官庁等を当てにできず、民衆が自らイニシアチブをとって進めなければならないものだからです。

まさに民衆の能動性の発揮が問われます。そしてそうであるがゆえに、この取り組みは災害全般への能動性の強化、発展にも必ずつながっていくのです。

 

今のこの国に迫り来る災害の危険性を考えるならば、この国には、尖閣諸島などにかまっている暇などまったくなければ、東京オリンピックをやっている余裕もないことは明らかです。

そもそもオリンピック中に大きな台風が来たらどうするのか。万が一、利根川が決壊したらどうなるのか。そんなところでオリンピックなどやっている場合かなどと考えれば、自ずから答えが出てくることです。

そのためにもさまざまな災害対策の飛躍的な強化を図ることをみなさんとともに行っていきたいと思います。

 

さてそのためには僕自身、もっと災害現場を取材し、研究し、多くのことを学んで災害対策の知見を増やしていきたいと思うのですが、これらはほとんど大学の研究機関などのみにまかされてしまっています。

そこで積極的に災害現場を歩く事をしたいのです。

さらに篠山市で行っている安定ヨウ素剤自主配布の意義をもっと多くの地域に広げたい。そのために各地の行政への説得の旅にも行きたいのですが、そのためには多くの調査費と研究費、旅費などが必要です。

ぜひ原子力災害対策を含む、あらゆる災害対策の民衆の側からの強化のために、お力をお貸しください!

 

以下、振込先を記しておきます。どうかよろしくお願いします!

 

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151

他の金融機関からのお振り込みの場合は

店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金

口座番号 2266615

 

なお今宵僕は大鹿村のある方の家に泊めていただいています。

篠山を午後に発ち、JR特急こうのとりと新幹線、高速バスを乗り継いで信州までやってきました。

ここの大鹿村で行われている「お山の上でどんじゃらホイ」に合流するためです。明日の午前中に「戦争、原発、憲法・・・平和の可能性はどこに?」のタイトルで心を込めてお話しします。

頑張ります。

このお話の後、それぞれの活動への取り組みへのご支援の訴えもまた書かさせていただきます。

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明日に向けて(1201)年頭に世界を俯瞰する・・・連載1200回を超えて-カンパの訴え1

2016年01月05日 15時00分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20160105 15:00)

みなさま。明けましておめでとうございます。
昨年のみなさまの恩に心から感謝申し上げます。みなさまの支えがあってこそ2015年を走り抜くことができました。昨年はとみにそんなことを痛感する一年でした。
今年も精一杯の活動を行います。どうかよろしくお願いします。

同時に今回の投稿をもって「明日に向けて」は連載1200回を超えました。この前に地震情報を合計46回出していますので、通巻では1247回目になります。
2011年3月11日から今日まで約1.4日に1本のペースで発信してきました。
今後も引き続き発進していきますが、現代世界が大きな転換点にあることを見据え、今後は領域を文化・哲学・思想等々にも拡大したいと思っています。

それらはすべて密接につながっています。
無論、基軸は放射線防護活動に置きますが、よりトータルな展開を行うことを通じて、私たちが、明日に向けて、いかに考えるべきなのか、考察の素材になることを提供し続けたいと思います。
連載1200回を超えて、こうした活動の継続のため、みなさまにカンパを呼びかけます。ぜひお力添え下さい!以下、振込先を記しておきます。

 振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151


年頭にあたって世界を俯瞰したいと思います。
東日本大震災と福島原発事故から5年近くが経ちました。
この間、日本社会だけでなく世界が大きく変わってきました。この変化をどう捉えたら良いのでしょうか。

昨年年頭に僕は私たちが立っている場が、世界史的にどのような流れの中にあるのかを分析し、この場で連載しました。
その時に突き出そうとしたのは、新自由主義の登場の背景と私たちがなすべきことでしたが、あのフランスの新聞社襲撃事件が起きてしまいました。
さらに後藤さん、湯川さんが人質になっていることが発覚し、二人の救出に全精力を傾けたいと思ったこともあって、連載を中断してしまいました。

ご存知のようにその後、二人は殺害されてしまいました。こうした暴力の応酬の流れが止まることを願いつつ、平和に向けた発信を続けましたが、世界の暴力の応酬はむしろエスカレートしていきました。
昨年の夏ぐらいからIS(イスラム国)を叩くと称した空襲が、各国の参戦のもとに強化され、たくさんの民間人が巻き込まれました。
これに対する報復の無差別殺害事件が、モスクワ行き飛行機の爆破やパリの劇場での乱射による100名以上の殺害などの形で行われました。アンカラでの爆弾を使った100名殺害のように、実行者がはっきりしない事件も起きました。

僕は今一度、この世界の流れをおさえておくべき必要性を感じています。そのために以下に昨年の連載のアドレスを記しておきます。

 明日に向けて(1005)世界を新自由主義が破壊している・・・年頭に世界を俯瞰する-1
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/8e0a39551f43bdbef371752ad4b75098

 明日に向けて(1006)ケインズ主義の崩壊と新自由主義の跋扈・・・年頭に世界を俯瞰する-2
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/8fc6ceaebfc21528ad16188ec248f8f3

 明日に向けて(1007)高度経済成長と新自由主義に共通する非人間的価値観・・・年頭に世界を俯瞰する-3
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/a2b0d7045410bc422dfa3efdae72a1e1

 明日に向けて(1008)私たちは開発の中で大切なものを失ってきた・・・年頭に世界を俯瞰する-4
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/c1e7d8b766935cabd514323ce9ce208a

 明日に向けて(1010)フランス新聞社襲撃事件の背景にあるものは何か-(年頭に世界を俯瞰する-5)
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/922073679244fa4b684e8db1b99c7523

 明日に向けて(1011)アメリカこそが過激主義者を生み出してきた元凶だ!(年頭に世界を俯瞰する-6)
 http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/2aa88bebde2c1c46ab8d09083a065176

僕が書いたのは、私たちの社会の矛盾は、何も安倍政権になってから深まったのではなく、新自由主義以降に生まれたのでもないこと。むしろ戦後の各国の経済成長のもとでたくさんの大切なものが失われて、矛盾が拡大してきたことでした。
ただしこの矛盾にはさまざまな歯止めがありました。社会主義の影響がそこにありました。

しかし1970年代後半から社会主義が崩れだし、旧ソ連や東欧社会主義政権が80年代末から崩壊していきました。同時に資本主義の中で社会主義を取り入れてきたケインズ主義も崩壊していきました。
その意味でこれは現代資本主義の行き詰まりでもありました。もっと大きくは近代の行き詰まりです。科学の力によって生産力を発展させ、経済を成長させていくことに未来を託す考え方の瓦解です。

その恐ろしい表れの象徴だったのが、スリーマイル島、チェルノブイリ、福島と続いてきた原発事故であり、放射能による健康被害の激化でした。
いやそもそも放射能による被害は、核実験の繰り返しですでに世界に大変な規模で起こってきたことを私たちはもっと自覚する必要があります。
ここに表れたのは科学の発達で無限の力を手に入れることができる。今できないことも先送りすればいつか解決できる。だからビックパワーを得よう。その中で儲けたいものは儲ければいいという近代のパラダイムの限界です。

さらに現代ではこの上に、貧富の差の強烈な拡大が襲ってきています。つつましやかな生活をしている人が汗水流して働いて作り出した価値の搾取と収奪が激化しているのです。
これを進めたのものこそ資本主義の行き詰まりを突破すると称した新自由主義でした。実態は弱肉強食の市場経済への舞い戻りでした。
この序曲をなしたのは1970年代に世界が金本位制から変動相場制に移行したことです。ものの価値をはかる絶対的な基準がなくなって為替が激しく動き、そこに人々が群がるようになりました。

あらかじめある通貨を安い時に買っておけば、高くなった時に売り払って大儲けできてしまう構造が生まれ、マネーゲームが拡大し始めました。
これらは合法的に行われていますがおかしいと思わないでしょうか。働きもしないで大儲けができる。その儲けは一体どこから来るのかと言えば、日々、汗を流して人々が生み出したものからです。
だから今の世の中では真面目に働いていてもいいことはないと思われがちです。そんなことはないのですが、手っ取り早く他人の生み出したものを収奪できるシステムの拡張が世界のモラルをも激しく壊しているのです。

そんな理不尽なことの横行の中で、今、世界中でイスラム教徒が増えています。イスラム教の理念があこぎな儲けを戒めているからです。
いやもともと他の多くの宗教も、他者の生み出した価値の強奪など認めていません。にもかかわらずキリスト教国のアメリカが悪辣な儲けに奔走し、仏教の強い日本がその後ろを走っている。
資本主義を一番批判してきたはずの社会主義国の中国も、儲け主義をひけちらかせているため、キリスト教世界の欧米に虐げられてきたイスラム圏の思想に共感が集まっているのだと僕は思います。

ただしそこにアメリカ流の暴力思想が入ってしまった。出発点は旧ソ連のアフガン侵攻へのイスラム教徒の抵抗にアメリカが大きく介在したことでした。
その後にさまざまなイスラムを名乗る武装集団が生まれました。これらの人々はアメリカの暴力思想をコピーしてしまいました。
原爆投下に顕著なようにアメリカは平気で無差別殺戮を行ってきましたが、戦争の中ではこのように非人道的な方が強い。武装集団が取り入れたのは人殺しが最も上手なアメリカの戦争方法でした。

しかも今、世界ではこうした武装勢力に、社会の底辺に落とされ、絶望を深めた人々が合流しだしています。
昨年、起こったパリの事件も、フランス育ちの若者が、社会への絶望感の中で、命を捨てても報復を行う決意を固め、実行してしまいました。
アメリカでは武装集団に共鳴した若い夫婦が、組織的接触もないまま、近隣の人々を殺害するということまで起こってしまいました。

この流れは絶対に空爆によっては断ち切れません。というよりこの流れはアフガン・イラク戦争の中で拡大してきたのです。
恐ろしいのはこれに対する反撃が、欧米の軍隊に向けられていた段階を越えて、各国の都市で爆発しだしていることです。

しかし私たちはまだこの攻撃がある種のモラルのもとで行われていることも見ておくべきです。
大量の人を殺すだけならば、もっと容易にやれることがあります。ガスタンクの爆破や鉄道転覆でも大変なことになる。さまざまな毒薬も容易に作れてしまいます。
まだ攻撃はそこまでエスカレートしていません。ぜひとも私たちはこの段階で攻撃を止めなくてはいけない。

そのためには元凶であるアメリカなど欧米の攻撃を止めさせる必要があります。武装集団の攻撃はこれらに対する報復なのですから。欧米の攻撃は過った解決法というよりも、問題の元凶そのものなのです。

続く

 

 

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明日に向けて(1112)放射線防護活動の質的発展にむけて(連載1100回を越えてのカンパのお願い-1)

2015年07月19日 21時00分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20150719 21:00)

すでに10回以上前になりますが「明日に向けて」の連載が1100回を越えました。それ以前の連載46回をあわせると現在1157回目の発信を行っていることになります。
連載1000回を超えたのがちょうど昨年末でしたから、この100回には半年以上かかってしまったことになります。これまでで一番遅いペースの更新でしたが、扱う領域が拡大したこともあって、それはそれでいいかなと思っています。
ただ今後はもっと内容的なレベルアップを図っていかなければならないと思っています。「明日に向けて」だけでなく活動全体についてです。そのためにもみなさんにカンパをお願いしたいです。

取り組まなければならないのは第一は、多くの方たちがまさにいま担っている平和運動と脱原発運動のつながりを鮮明にし、二つの運動が一つのものであることを明らかにしていくことです。
この間、書いたことをコンパクトにまとめることになりますが、そのために僕は今後、「戦争と原爆と原発と放射線被曝」のつながりを「内部被曝」から捉える視点をもっと大きく打ち出していこうと思っています。
とくにこの夏は各地で連続講演を行いますが、このことを強調していきたいです。

その際のキーワードこそが内部被曝です。なぜかと言えばもともと人間と放射線の関係を大規模に測られたのが広島・長崎原爆だったからです。
しかも調べたのは加害者であるアメリカ軍でした。目的は原爆の殺傷力を知りつつ、一方で被害事実を隠すためでした。原爆投下直後から、非人道的な核兵器を禁止せよと言う声が高まっていたからです。この時、徹底して隠されたのが内部被曝の影響でした。
こうしてまったく恣意的に被害を非常に小さく見積もったデータが「被爆者調査」の名のもとに作られ、その上に「放射線防護学」がアメリカ主導で作られました。人体への放射線被曝の影響を限りなく小さく見せる体系でした。
なぜそれが必要だったのか。その後に相次ぐ核実験を行うためでした。核実験で膨大な放射能が全世界に降り注ぎましたがそのためにも「放射線被爆の影響は大したことがない」と言う必要があったのです。

またそれでも高まる核兵器批判に対抗して出された戦略が原子力の平和利用=原子力発電でした。原子力発電は1950年代に確立したローテク体系です。定期点検の細かい作業など、人力でやらねばならずものすごい被曝労働を必然化します。
このため原発の運転そのもののためにも被曝影響の過小評価が必要でした。放射線の影響を正しく見積もったら、核実験も原発の運転もまったく不可能だったのです。
このため物理学者の矢ヶ崎克馬さんは、内部被曝隠しのことを「隠された核戦争」と呼んでいます。それが今も継続中なのです。

福島原発事故以降も、放射線被曝の影響の過小評価の大合唱が行われ、福島は20ミリシーベルトまで大丈夫だ、いや50ミリシーベルトまで拡大しようなどと言われています。
これは福島原発事故を契機に、人々が放射線の本当の恐ろしさに目覚めたら、核戦略と核産業全体が危機にさらされるが故の防衛的対処でもあります。「隠された核戦争」が福島の人々を、いや私たち全体を苦しめ続けているのです。
だから被爆70年のこの夏、戦争法案が強行可決されたこの夏にこそ、私たちは内部被曝をキーワードに「戦争と原爆と原発と放射線被曝」の太いつながりを自覚し、二つの運動を一つにして奮闘する必要があります。
そのためにも岩波ブックレット『内部被曝』で矢ヶ崎さんと一緒に明らかにした内容を一歩越える論稿の提出-書籍の作成も目指していきたいと思います。「隠された核戦争」の中軸にある国際放射線防護委員会(ICRP)体系のより深化した批判を行います。

第二にそのもとでこそ放射線防護活動を強化していくことです。
内部被曝の危険性について脱原発派の中でもより理解を深め、社会的にも隠されてきた被曝の本質を明らかにしてくことを進めながら、現在進行形で続いている被曝からのさまざまな防護策を強化していく必要があります。
これにはたくさんの課題があります。一つに避難の権利を守り、可能な限り拡大し、福島をはじめたとした被曝地への帰還の強制に抗していくことです。
同時に実質的には短期避難でもある保養事業を増やしていくことです。それぞれの取組への応援が必要ですが、トータルなものとしてはもっとも鮮明にこの問題を映像化した鎌仲ひとみさんの映画『小さき声のカノン』の各地での上映を広げることが大事です。

また困難なことですが、年間線量1ミリシーベルトを上回る被曝地で、繰り返し放射線防護の学習会を行い、一緒になって被曝防護意識を強化し、発展させる試みを続けることです。
人はどうしてもその土地に住んでいればそこが安全だと思いたいし、防護など必要ないと言う政府系の人々の言説にも惑わされてがちです。いやこの言説は部分的には脱原発派の中からも起こっており、これに巻き込まれるのはやむを得ないことでもあります。
避難が理想だとしてもかなりの条件が揃っていなければ実行し、長期にわたって維持していくことは困難です。それまでのさまざまな社会的蓄積を失ってしまう困難さや悲しさもあります。
だから少なくとも今は、多くの人が動ききることができないのが実情です。避難を可能とするために権利の拡大を急ぐ必要がありますが、それができていない今、被曝地でいかにしてリスクを減らして生きるのかを討論しあっていく必要があります。

僕はここには福島エートスとの重大な闘いが含まれていると思います。エートスとは「放射能に前向きになろう」とかいいながら、放射線被曝の影響は大したことはない、被曝地に住んでいて大丈夫だと偽りの「安全」を流布し、防護意識を解体する運動です。発信地はチェルノブイリの周辺です。
この言説はもともとは広島・長崎の被爆者に向けられた言葉でした。「放射線を気に病むから身体が悪くなるのだ」という被害と加害をすり替えた悪質な言葉の暴力です。それが核実験後でもチェルノブイリでも福島でも同じように繰り返されてきています。
これに立ち向かわねばなりませんが、そのためには、被曝地から動けない人、また動きたくない人の事情を理解し、寄り添い、苦しみを分かち合い、その中で危険なものはやはり危険であるとの認識を共有していく努力を続けていくことです。

そのためにどうしたらいいのかの黄金原則があるわけではありません。難しい方程式の解を求めるようなセンシティブな面があります。でもここから逃げてはいけない。手探りで遮二無二答えを求めていかなくてはいけない。
被曝の影響の強調は、ときに人の心を傷つけてしまうこともあります。相手が傷つば当然こちらも傷つく。だからこの側面にはできるだけ触れない方が楽であるに決まっているのですが、この「楽」はより悪い結果、悶絶の苦しみに続いていると僕は思います。
相手に不快なことであっても、危ないものは危ないと伝えなくてはいけない。しかし相手にとって不快であることをどれだけこちらの側が我がものとできるのか、理不尽な福島原発事故のその人にとってのあり方をシェアできるのかが鍵だと思います。
何よりそのために僕は今後、もっとたくさんの地域に足を伸ばさなくてはいけないと思っています。

「隠された核戦争」との対決のためにはより本格的な学問的格闘が必要です。研究のためにとにかく経費が掛かります。
また放射線防護を訴えに各地をまわるためにも経費が必要です。ぜひ多くの方にお支えていただきたいです。心より御協力を訴えます。

続く

*****

以下、カンパの振込先を記しておきます。どうかよろしくお願いします!

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明日に向けて(1002)オピニオンを少数者の手からみんなの手へ!(連載1000回を越えてのカンパのお願い-3)

2014年12月26日 00時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20141226 00:30)

「明日に向けて(1001)被曝防護徹底化の声をいかに広げるのか」の続きです。

僕は大新聞に社会のオピニオンが牛耳られていたり、一部の政治家や官僚に社会的権限が過度にたくされている今の日本のあり方を崩すことがとても大事だと思っています。その点では「崩した」というわけではないけれど、ここから逸脱している人々、新聞を読まず、選挙に行かない人も「そんなに悪くはないのでは」とも思うのです。
少なくとも政権べったりの読売新聞に書かれていることを真に受けて選挙に行っている人よりも、大新聞に胡散臭さを感じて読まなくなり、なおかつ政治に胡散臭さを感じて、投票にも行かない人に僕はより親近感を抱きもするのですがいかがでしょうか?
さらに朝日新聞について言えば、確かに集団的自衛権などには一生懸命に反対しているし、うなづける主張もそれなりにありますが、しかしこと放射線防護になると僕には読売新聞と朝日新聞の間にそれほどの違いを感じられません。

なぜか。ともに国際放射線防護委員会(ICRP)の体系のもとにはまりきった報道を行っているからです。そうなると1400万+1200万、実に毎日2600万ものICRPよりの見解がこの国にはまかれ続けているのです。
しかし凄いものでそれでもこの洗脳の渦から飛び出している人たちがいる。その最先端に立っているのが僕は危険な放射能汚染地帯から飛び出して、全国各地で避難生活を送っている人々や、汚染地で必死になって防護の生活を送っている人々だと思います。
その中には小さい子どもを抱えたお母さんたちが多いですが、それ以外に性別も年齢層も多様な方たちがいる。「母子」にはくくれない膨大な数の人々が、政府と大新聞の圧倒的な力の安全宣言に抗して、放射線から命を守るために奮戦しています。

凄いことだと思います。紙の爆弾数千万枚と毎日対峙し続けているのです。放射能を気にしすぎだと言う強烈な声、圧力、「放射能が危ないなどというな」という息ができなくなるような圧力に、今、この方たちは抗い続けているからです。
そして肝心なのは一度そうした立場に立つと、新聞の読み方が変わってくることです。それまで自分が無批判的に読んでいたこと、その意味では洗脳されていたことが見えてきます。覚醒するのです。
また洗脳から覚めてみると「偉い」と思っていた政治家が実につまらない人物ばかりであること、「知識が凄い」と思っていた科学者が実は初歩的な嘘ばかりついて、政府や大企業にすり寄っている人がほとんどであることも見えてきます。

いや日本の科学者の大半はきわめて真面目で誠実であり、実直な人が多いのですが、狭く設定された自分の専門領域への責任感で手いっぱいで、その一つ上のステージでの判断を何かに委ねてしまっている場合が多いのです。
それは自らの所属する職場や研究機関であったり、上司であったり、あるいはそれこそ大新聞であったりすると思うのですが、そのため専門外になるとその知性がたちまち発揮されなくなってしまいます。
つまり圧倒的多数の科学者たちの誠実さで私たちの暮らしの利便性や安全が担われているものの、ごくわずかな政治化した科学者たち、つまり政府や企業の利益によって動かされている科学界の重鎮たちに対して、科学者一般があまりにも弱いことも見えてきてしまいます。

僕は今、こうした覚醒の戦端にいる人々の中にこそ、新たな社会を作り出す可能性が宿りつつあると思います。その意味で日本の変革の最先端に、放射線防護で懸命に走っている多くの人々がいると僕は確信しています。
だからこうした覚醒をいかに育てるのか、あるいはいかにして、自らともにさらに覚醒していくのかがもっとも大事なことに思えます。そしてそのためには洗脳型ではない情報の発信の仕方、結論だけでなくものの考え方を提起する情報の出し方が強く問われていると思います。
情報を受け取った相手が同時に考え方を共有し、それを他に適用したり、改編したり、それでこちらにもフィードバックできるようなあり方です。これを僕なりに読者との弁証的な対話と考えています。

こうした覚醒しつつある人々に徹底してフォーカスするなかから世直しを志している人は他にもたくさんいます。その一人が映画監督の鎌仲ひとみさんだと僕は思っています。
彼女はまさに放射能と闘う女性たちにフォーカスして映画を撮り続け、『小さき声のカノン』を完成させました。そこに込められているのはどれもこれも大新聞に載っていない事実を発信している人々の姿です。しかも戸惑い、よろめきながらです。
鎌仲さん自身はこの映画を通じて、汚染地にいる子どもたちにとって保養に出ることがどれほど大事なのかを語っており、直接には保養をもっと広げようと意図しているのだと思いますが、そのこと自身が僕は今の日本のオピニオンのコントロール状況を変える大きなインパクトをもっていると思います。

端的に僕もそうした行為に学び、現に覚醒しつつある人、その意識相を紹介しつつ、一方でICRP批判をロジカルに進めながら、日本社会の同調的圧力を打ち破り、それぞれがもっと自由に発想していけるあり方を切り開いていきたいです。
すでに1000回に及ぶ記事の中でもたくさんの方を取材し、紹介してきてもいるので、それをもっと見えやすいように配置していくことも試みます。
そのことでもっとこの国の中で着実に進みつつある変革の機運をみなさんに紹介し、シェアしていきたいと思うのです。

僕はその活動を通じて、民衆の主体性の強化、能動性の開花をみなさんと一緒に導き出したいと思っています。
それがPower to the people=「権力を民衆へ!」の中身です。
誰かに任せるのではなく自らが民主主義を担って活発に動いていくこと、そうした人々に担われたラディカルなデモクラシーを強めるのが僕の役割です。

そのために僕は「明日に向けて」には課金せずにフリーアクセスを守りたいと思っています。
ネットを検索していて常々感じてきたのですが、大新聞のサイトで最初に課金したのは朝日新聞でした。しかしそれで朝日の読者以外には非常に読みにくくなってしまいました。プワと言われる若者たちなど真っ先に読めなくなった。
これに対してさまざまな検索エンジンとくっついて、無料でヒットしやすく記事を並べてきたのが産経新聞であったように思えます。この点で朝日新聞は失敗もしてきたのではないでしょうか。

さすがにそのことに気が付いたのか、朝日も途中から日に3本まで記事を無料で読めるように改めましたが、しかしこの朝日が課金をして読みにくくなる時期に、「慰安婦問題」をめぐる歴史を無視したひどい言質が強まって言ったようにも思えます。
それらを観ていると僕はブログを無料で開放し続けていくことがとても大事だと感じるのです。誰にも読めるようにしておきたい。とくに貧しい人にこそ読めるようにしておきたいと思います。
これは講演も同じことで、僕は原則的に謝礼を2万円以上でとお願いして講演を受けることにしています。もっと高く設定した方が良いと言ってくださる方もいるのですが、実際には2万円以上が無理な場合にも応じていて、金銭を理由に断ったことは一度もありません。

人々の命がかかっている状態、本当に苦しい状態で人々が放射線のことを知りたいときに、やはり情報は多くの人に払えるぎりぎりのコストで出すのがのぞましい。
もちろんこうしたことは僕一人の問題ではなく、すべてのジャーナリストの生活にも関わることであり、とにかく安く設定すれば良いと言う問題でもないことは承知しています。

しかし僕自身は少なくとも今しばらくはブログを無料開放しておきたいし、課金しないでやっていこうと思います。講演もできるだけ多くの方にとって呼びやすい講師でいようと思います。
その代わりと言っては何ですがこうした趣旨に賛同いただける方にカンパをお願いし、その力でブログや講演での発信を維持していきたいと思うのです。
かつて医師は貧しい人々からはほとんど医療費をとらなかったとか。その代りを一部の篤志家の方が果たしていたと聞きます。それと同じと言っては何ですがいつでも一番困った人が、のぞめば記事等が手に入る状態を一緒に作り出していただければと思います。

またそのためにお願いしたいのは、カンパだけではなく、ぜひ「明日に向けて」をより多くの方にご紹介いただきたいということです。
記事の全文および部分転載はどうかご自由にどんどんしていただけるとありがたいです。またFacebookでもTwitterでも記事を紹介しているので、シェアしていただいたりリツイートしていただけるとありがたいです。
また「明日に向けて」は無料MLでもお送りしているのでより確実に記事を手に入れたい方はブログよりメールアドレスをメッセージでお送りください。すぐに次号よりお届けします。

以上、私たちは、どういう形であれ一部の人々が決めたことがすぐに大多数の真理であるかのような言説のあり方が通用している今の社会を変える必要があり、僕はそのために奮闘していきたいです。
この仕組みこそが、放射線被曝の過小評価を許している元凶でもあるからであるとともに、こうした仕組みをひっくり返してこそ、本当に豊かな民主主義の展望が開けると思うからです。
そのための知を鍛える拠点の一つとしてともに「明日に向けて」を育てていただければと思います。どうかよろしくお願いします。

なお連載1000回を終えての考察はもう少し続けます。

*****

以下、振込先を記しておきます。

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
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明日に向けて(1001)被曝防護徹底化の声をいかに広げるのか(連載1000回を越えてのカンパのお願い-2)

2014年12月25日 22時00分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20141225 22:00)

「明日に向けて」は今回で連載1001回目となりました。
すでに前号から1000回に即してのカンパの訴えを行っていますが、「明日に向けて」を中心とした僕の活動をいかなる方向で発展させようとしているのか、今回は情報発信のあり方を考察しつつ論じてみたいと思います。

前回書いたように、放射線被曝問題は、広島・長崎の原爆投下後のアメリカによる被曝被害隠しが出発点になり、今日の被曝影響の極端な過小評価へと連なる流れがあります。
核実験による被害も、スリーマイル島、チェルノブイリ、福島と続いてきた原発事故による被害も、他のあらゆる場面での被害も、この流れのもとにありました。
そしてその中で本当にたくさんのヒバクシャが悶絶の苦しみを味わってきました。この流れをいかに断ち切り、転換し、核のない時代に向かっていくのかが問われています。

その場合、一番大事なのは、他ならぬこれらの被害者の中から沸き起こってきた核のない世の中を目指すムーブメントにもっとも着目し、学び、その営為を継承することです。
核実験廃絶運動、被爆者運動、原爆症認定訴訟、チェルノブイリ救援運動などがそれですが、僕はその連綿たる流れの一つの集大成として2011年の『ウクライナ政府報告書』の提出もあったように思います。
直前に発行された『調査報告-チェルノブイリ被害の全貌』(邦訳 岩波書店)と密接な連関性のもとに出版されたものです。

反対に国際放射線防護委員会(ICRP)や国際原子力機関(IAEA)、国連科学委員会(UNSCER)などを見ていると、いかに被曝影響をごまかすのかの体系的流れとでもいうようなものがあります。
そこには内部被曝を過小評価する仕組みや、「科学性」の名の下に民衆の側に立ったデータを「非科学的」として退ける幾つもの仕掛けがあります。
しかしそれでもなお、事実を覆い隠すことはできず、徐々に放射線障害の危険性が明らかにされてきたのがこの数十年間の流れでした。

その点で『ウクライナ政府報告書』は、政府機関の公的調査に基づいたものである点においてきわめて高い位置性をもっています。
しかしその報告書を出した政府は、今年の初めの政変によって倒されてしまいました。さまざまな政治的要因があったのだとは思いますが、いずれにせよ僕はそのことでこの報告書を葬らせてはならないと思います。
私たちは国内においては原爆症認定訴訟の成果を引き継ぎつつ、チェルノブイリからの教訓としては『調査報告-チェルノブイリ被害の全貌』や『ウクライナ政府報告書』が突き出した成果を引き継ぎつつ、さらに前に進む必要があります。

そのためには、これらの成果の中から主要にどこに学んだらいいのかを分かり易く整理し、普及しやすくする必要があると強く思います。つまりこれらの内容を誰もが学べるような形にコンパクトにまとめる必要があります。
同時にICRPなどの科学的「だまし」と言えるもののテクニックを構造的に明らかにしていくこと。科学者に騙されない市民的な力を養っていけるベースとなるものを作り出すことです。
何より僕は来年はこの作業に大きな力を注ぎたいと思います。

これらはぜひ書籍の形にまとめていきたいと思うのですが、僕はその階梯をすでにこれまでも行ってきたようにこの「明日に向けて」の場で実施していこうと思っています。
非力ながら僕はこの場を被曝防護のための民衆の知の拠点の一つとして形成していきたいと思います。
そのために今後、なすべきこととして過去に書いてきた記事をもっと見やすくすること、検索しやすくすることが大事だと思っています。頑張って進めたいです。


さて、ここで今の日本のメディア状況に関して考察しておきたいと思います。僕は端的に日本はあまりに新聞が巨大化しすぎた社会だと思います。
少し古いものですが2009年のTBSニュースバードの調査によると、世界の日刊紙発行部数のうちなんと第1位から5位までが日本の新聞なのです。
1位読売新聞1406万7千、2位朝日新聞1212万1千、3位毎日新聞558万7千、4位日経新聞463万5千、5位中日新聞451万2千というデータが出ています。

 ドクター月尾・地球の方程式  第229週「変革を迫られる今、新聞はどこへ行く」
  (09年8/17~8/21放送)
 http://www.tbs.co.jp/newsbird/lineup/tsukio/dr_tsukio20090821.html

ちなみにアメリカの新聞で初めてランクに出てくるのはUSA Todayで13位229万3千なのですが、14位に出てくるのが東京スポーツ223万、15位が産経新聞220万4千です。
多くの日本人が日本よりずっと言論統制されていると思っている中国の人民日報でも7位318万3千。これに比べたら読売新聞1406万7千も朝日新聞1212万1千も圧倒的な言葉の暴力です。
ともあれここまで極端に大新聞が羅列しているのが世界の中であまりに特異な日本の現状であることを抑えておく必要があると思います。

この新聞の異様な巨大化のあり方が今日の、多様な発想が許されず、同調性圧力の強い社会を作りだしている大きな根拠のひとつになっていると僕には思えます。
何せ読売約1400万、朝日約1200万と、世界にありえない数の同じ文章が、毎日どっと印刷されて日本中のすみずみまで配られているのです。
先日も喫茶店に入った時に、隣にいた初老の男性二人が「慰安婦問題」について論じあっていましたが、読売や産経に書かれていることをそっくりそのまま「熱く」話していました。こうして日本人のコントロールがなされているわけです。

読売新聞は2012年末の衆院選のときに、新聞の購読者の9割が投票を行ったという興味深い記事を載せました。残念ながら原文が手入らず、一部がネットに載っているのですが、そこにはこう書かれていました。
 「アンケートは、読売や朝日など8紙が、読者を対象に調査を行うシステム「J―MONITOR」を使い、首都圏、近畿圏、中京圏、福岡県の20~60歳代の3207人から回答を得た。その結果、衆院選で1票を投じた人は90・0%に上り、読者の投票への意識の高さが表れた。」
みなさん。どう思うでしょうか。数値の信ぴょう性がどこまであるかはともかくとして、僕はこういう現実もあるがゆえに、必ずしも投票に行った人が政治意識の高い人、行かない人が低い人とは思わないのです。

 オルタナティブブログ 2013/01/26
 http://blogs.itmedia.co.jp/sakamoto/2013/01/election-rate-5-fbf7.html

例えば朝、駅の売店で並んでいる新聞をみて、1面の見出しが同じことをおかしいと思ったことはないでしょうか?
読売と朝日だけで約2600万、毎日と日経を加えれば約3600万もがおんなじ見出しを申し合せたようにつけている。それが朝、一斉にまかれている。
しかしこれ、実は合計でも数十人にみたない編集者たちがつけている見出しです。意図的かどうかは別にして、数十人で日本中に同じ意識を共有化させてしまっている。そのこと自身がおかしいという感性を広げることが大事だと僕は思うのです。

政治家に対しても官僚に対しても同じことが言えます。私たちにとって大事なことを、良い方向であろうと悪い方向であろうと、社会の中のごく一部の人たちが握っているあり方からの脱却が僕は必要だと思います。
社会運動だってそうです。「前衛党」という一部のエリートに率いられる「大衆」というのはなんだか情けない。もっと新聞に対しても、政治家に対しても、官僚に対しても、私たちが誇らしく能動性を発揮していける社会状態を僕は欲したい。
反対に、仮に良かろう方を向いていたとしても、社会の大半の人が能動性を発揮できない社会は、僕は本当の意味では長持ちしないと思うのです。

続く

*****

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明日に向けて(1000)連載1000回を迎えて-放射線防護の強化のために(カンパのお願い-1)

2014年12月22日 23時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20141222 23:30)

みなさま。今回の投稿をもって「明日に向けて」は連載1000回目に達しました。

原発情報の発信としてはこの前に「東北地方太平洋沖地震について」を11回、「地震続報」を35回出していますので通巻では1046回を数えたことになります。
発信としてはこの前にもメールの形で数回行っているのですが、それはともあれ2011年3月11日から今日2014年12月21日まで1382日ありますので、概ね1.4日に1本記事を書いてきたことになります。
発信1000回目に際し、みなさんにこの活動の継続のためのカンパをお願いしたいと思います。「明日に向けて」の発信活動に意義があると感じて下さる方、ぜひともご協力ください。

カンパを訴える上で、少しこの間の歩みを振り返り、僕が今後何をしようと志しているのかを書き留めておきたいと思います。
僕はこの情報発信を福島原発事故の直後から開始しました。なぜ即座に始めたのかと言うと、それまで反原発運動に関わる中で、もし深刻な事故が起きても政府や電力会社が人々を逃がしてはくれないだろうと思っていたからでした。
このことは・・・あえて残念ながらと書きますが・・・事故後のさまざまな事例の中で完全に証明されてしまいました。そのことに異を唱える方はほとんどいないと思います。

ところが「二度あることは三度ある」というように、次に同様な事態が起きてしまった場合、確実に同じことが起こること、再び政府も電力会社も人を逃がそうとはしないこと、このことと正面から向かい合っている方は少ないように思えます。
次に同様なというのは、再度の深刻な原発事故のことですが、僕は最も強くその可能性を抱えているのは他ならぬ福島第一原発だと思います。なぜってすでにものすごく手酷く壊れているからです。なおかつ内部がどうなっているか今なお分からないことだらけだからです。
それらを考えたら、最も危険なリスクを抱えているのが福島原発であることも誰も否定できないはずです。

もちろん事故から1400日近くも経って放射能量が自然に大きく減衰していること、また現場の方たちのたぐいまれなる努力によって4号機のプールの核燃料がすべて地上に降ろされるなど、危険性の低減が進められてきたことも間違いないことです。
しかしそれでもまだ1号機から3号機の燃料プールには合計で約1500本もの使用済み核燃料が入ったままです。いやそもそも原子炉建屋の中には、メルトダウンしてしまった核燃料そのものが堆積しているのであって、この両者がまだまだ大きな危険の塊として存在しています。
その上にまったく制御できない地下水の存在もあります。建屋の立つ地盤の健全性への懸念もあるし、そもそも何回かの爆発を経てきている建屋の強度もどれぐらい保たれているか実は誰にも分かっていません。

これらから、今後高い確率で発生が予想される大規模余震や、他の何らかの自然災害等々によって、原子炉建屋のどれか一つが倒壊してしまい、膨大な放射能が飛び出してきて現場作業ができなくなり、そこにある核物質の対処をすべて放棄する事態に追い込まれてしまう可能性があります。
考えたくないことですが、まだまだ恐怖のシナリオは終わっていないのです。にもかかわらず政府も東京電力もこのことを明らかにしようとしません。あるいは正面から向かい合おうとしていません。
本来、絶対に行うべき福島原発事故の最悪化を想定した広域の避難計画の作成と訓練の実施もネグレクトされ続けています。

この点が「万が一」の時には必ず同じことが起こってしまうと僕が指摘せざるをえない理由です。いやそもそもこのようなあり方が「万が一」の可能性、そのものをより高くしてしまっています。
僕はそうならないために、つまり同じ悲劇が再来しないように、また悲劇の出発点である事故の最悪化の可能性を少しでも遠ざけるために、福島原発の現状のウォッチを続け、私たちの目の前にまだまだ巨大な危険性が存在していることを訴え続けていこうと思っています。
その意味で事故直後から多くの人々に「逃げて下さい」「せめて身構えて」という発信を繰り返した活動を僕は今後も継続させます。

もちろん原発は動いている状態の方が圧倒的に危険です。また原発を再稼働させれば新たな放射能がたくさん発生します。使用済み核燃料は時間が経てば経つだけ放射能量は減衰するわけですから、安全性の確保のためにこれ以上原発を動かさないことが鉄則です。
このために原発の危険性を訴え続け、再稼働に反対し続けるのは大前提です。
その上で、脱原発派の中でもけして十分な取り組みがなせているようには思えない面のある福島原発事故の悪化への備えを訴え続けたいということです。

第二にやはり問題なのはすでに原発から膨大な放射能が飛び出してしまったわけですから、現にあるこの放射能から身を守ることを訴え続けたいということです。
そのために最も大事なのは、極端に過小評価されている内部被曝の危険性を訴え続けること、そのメカニズムをより深く解明し、より分かり易く説明していくことです。
この間、強調してきたようにその場合、最も重要なポイントをなすのは、国際放射線防護委員会(ICRP)などの国際機関による放射線の人体への影響の過小評価、内部被曝隠しと対決し続けることです。

被曝隠しが組織的に始まったのは広島・長崎への原爆投下後の、アメリカが主導した原爆傷害調査委員会(ABCC)による調査の中ででした。
当時、急速に高まりつつあった放射線の遺伝的影響への不安は、核戦略を推進しようとする人々にとって大きな障壁でした。これを突破するためにアメリカは被爆者調査を排他的に行い、データを恣意的に操作して放射線被曝の被害をできるだけ小さく見せるようにしました。
これが国際化されたのがICRPの体系ですが、やがてこの体系が放射線学のイロハとされてしまい、放射線科学を学ぶものは初めから放射線の害を過小評価した体系が刷り込まれるようになってしまいました。

このもとで本当に長年にわたって広島・長崎の被爆者が苦しめられ続けるとともに、その後の核実験場のヒバクシャや、原発や核施設の労働者、これらの施設の事故に巻き込まれた人々もが苦しめ続けられてきました。
その連綿たる流れがチェルノブイリ原発事故の膨大な被災者を苦しみつづけ、そして今、福島原発事故の被災者を苦しめ続けています。
この本当に腹立たしい不正義の歴史をひっくり返さなくてはなりません。ひっくり返して、現にある放射能からの防護活動をもっと格段に質の良いものに変えて行く必要があります。そのためにもICRP体系への批判が進化されなくてはなりません。

僕はこれは未来世代への責任にかけた最も重要な責務だと思えます。例えば『ウクライナ政府報告書』を紐解いてみると、放射線被曝によって国際機関がようやっと認めるようになった「甲状腺がん」「白血病」「白内障」の他に、心臓病や脳卒中など血管系疾患をはじめ本当にたくさんの病が発生していることが分かります。
しかも第二世代に病がより多く発生している。多くの子どもたちが生まれながらにして不健康な状態に陥っています。このためウクライナでは汚染地では日本の小中学校にあたる学校で授業を短縮したり、学期末テストを廃止したりしています。子どもが持たずに倒れてしまうからです。
これが事故から28年経過したウクライナの今であり、日本もきちんとした対応をしなければ、同じような状態に陥る可能性があります。いや28年前のウクライナより今の日本の方が化学物質の曝露も多いので、もっと深刻な惨劇に見舞われる可能性だってある。

それだけに今、私たちがどう行動するかが未来の分け目となります。被災地の人々の移住の権利の保障を始め、被曝防護の徹底化を図っていけば、将来にわたる被害の完全な除去は無理でも低減化を図ることができるでしょう。
一方でそれがなされなければ、まだまだ努力をすれば避けられる被曝が続き、病は深刻化する一方でしょう。しかもどれだけの病がどのように発生するのかも未解明なので、それ自身、危機感を持っている僕などがイメージするよりももっと恐ろしい事態が待っている可能性すらあります。
20年ないし30年経ったときに社会が、今の私たちの行動に感謝するのか、あるいは「あの時にどうしてせめてこういうことをしてくれなかったのか」と思うのか。まさに私たちはその分基点に立っています。

私たちは本当に残念なことに未来世代に膨大な放射能を残したまま命を終えることになります。私たちの時代のつけは何代も何代も続く未来世代に暴力的に投げつけられてしまいます。このことはもう避けられないことです。
だとするならば私たちは未来世代の放射能との闘いが少しでも有利になるように、被曝の影響を少しでも減らしておくことに尽力すべきだと僕は思うのです。
そのための放射線防護の徹底化こそが僕が果たすべき務めだと思っています。

第三にこうした活動を貫いてきたのが僕のこれまででしたが、事故後のおよそ一月ぐらいの経験から、人はあらかじめ避難のシミュレーションを持っていないとなかなか咄嗟には逃げられないのだいうことを僕は痛いほど知りました。
そこにあるのは「正常性バイアス」という壁でした。繰り返し解説してきたように、事故への心の備えがないと、危機的な事態の突発に心がついていけず、危機そのものを認めようとしなくなってしまう心理的メカニズムです。
このことと放射能に対する身構えもパラレルな関係性にあります。放射能による深刻な被害は多くの場合、即座には見えにくい。だからとりあえず「ないものとして考える」態度を決め込めば、やり過ごせるように思えてしまうのでなおさら正常性バイアスがかかりやすいのです。

このために政府や電力会社のウソを暴くだけでは足りないのだということを僕はこの間の経験の中で教え込まれてきたように思います。
ではどうすれば良いのか。正常性バイアスを打ち破るには何が必要なのか。講演では僕はここで「事前のシミュレーションや訓練」を持ちだすわけですが、今はその前に指摘しておきたいことがあります。
正常性バイアスを断ち切るには、目前の事態にどう対処すれば良いのか、危機を越えられる可能性を説くことが最も大事であるという点です。未来への展望を語ると言っても良いと思います。

人は危機を繰り返し強調してもただそれだけでは動けないことが多い。危機を越えられる可能性を提示されたとき、猛然と危機に立ち向かう力が生まれてきます。
そのためには嘘を言っては絶対にいけない。心理的まやかしもおなじこと。誰もが納得できるて決意をすればできることをシンプルに、しかし力強く提案することが大事なのです。
今まで僕が聞いてきた中で一番それを鮮明に説いてきたのは被爆医師の肥田舜太郎さんであると思います。そのため講演で僕は肥田さんの言葉を繰り返しお伝えしてきました。それはこうです。

被曝したらどうするのか。被曝には治す薬はない。治してくれる医者もいない。だとしたらどうするのか。
まずは腹をくくる。覚悟を固める。今後、自分の身に悪いことが起こることを腹に収めるのです。そしてその上で開き直る。開き直って免疫力をあげる最大の努力をして、放射能が悪さをすることを抑え込む!
肥田先生は実際に医療から投げ出され、悲嘆の中を彷徨っていたたくさんの被爆者にこう告げられたのでした。僕はこれは究極の励ましだと思います。

原発災害に対しての心構えも同じだと思います。今後、再度の福島原発の最悪化が起こりうること、また各地に原発がある限り事故が起こりうることに腹をくくる。覚悟を決める。その上で最大の生き延びるための抵抗を積み重ねておく。
この積み重ねの中にあらゆるシミュレーションが入ってくるわけですが、そのためには最悪の事態を本気になって見つめることと、その上で開き直ることが必要になるのです。
僕はこれまでの講演で聴き手がこのように主体的なプロセスを歩めるように最大限の配慮を続けてきました。

もちろん肥田先生はそれだけで被爆者を放り出したわけではありません。それに続けて「長生き運動」を提唱されるなどさまざまな知恵を紡ぎ出してこられたのですが、その際にもっとも重視されたのは被爆者の主体性でした。
僕が肥田先生をとても尊敬するのは、究極の励ましをされるとともに、「私を信じなさい。そうすれば救われます」というスタイルをまったくとられなかったことです。
あくまでも聴き手の側の心に働きかけ、自らが勇気をもって自らの足で困難に立ち向かうことをサポートしてこられた。被爆者が主体的能動的に生きれるように援助を続けてこられたのです。

僕はこの点をとても重要だと思っています。肥田先生はけしてカリスマ的なスタイルはとられようとはされてこなかった。
なぜかと考えたときに、肥田先生が常に医師として、病を治すのは患者本人であり、医師はその手助けをするのに過ぎないと考えられてきたことに大きな要因があると思っています。
それは僕の恩師、宇沢弘文先生が、「教育とは子どもが持っている自ら成長しようとする能力を助けるもの」と考えられ、子どもの主体性を重視され続けたことと非常に大きく重なる点です。

僕もそれこそが人々が本当に正常性バイアスを打ち破り、危機と立ち向かっていく上でのもっとも重要なポイントだと確信しています。
そのため僕が心がけているのは事実問題としてのICRP体系の虚偽性を暴くとともに、常に私たちが今の社会にいかに向かい合うべきなのか、人々が考える際の一つの縁(えにし)になること、考え方の整理になることを提起し続けることです。
この点で僕の論考は時に放射線防護の内容を大きく離れ、戦争の問題や、性暴力の問題、社会主義の問題などにも飛躍してきましたが、それらを論じながら、人々が思考を成長させていける場のようなものを提供したいと思うのです。

もちろんその時々において、僕自身は「この問題はこう考えるべきだ」という暫定的な結論をもってのぞむわけですが、一番、共有したいのはものを考えるプロセスです。もちろんその先に僕はともに新たな結論を紡ぎ出すことも強く志向しています。
私たちの事態が膨大に作り出してきてしまった放射能という負の遺産への対処だけでなく、それと向かい合うことの中からともに新たな思想性、哲学を紡ぎ出すことで、人類史に少しだけでも貢献したいとも思うからです。
哲学となると時代精神の中でこそ生まれ出るものですからもはや僕の個人作業の範疇を離れます。共同作業の中でしかできるものではありません。だから僕はそれをみなさんと一緒に奏でることをも強く意識しつつ、この「明日に向けて」の発信を続けています。

以上、これまでの1000回の発信の経験を継承しつつ、僕は「明日に向けて」での発信を続けて行きます。
そのための取材、研究、執筆にやはり相当なエネルギーと時間を必要とします。そのためにぜひみなさんにカンパを呼びかけたいと思います。
僕自身はこの中で新たなジャーナリズムの可能性も切り開きたいと思っています。そのために身を粉にして働き続けますので、ぜひお力をお貸しください!

なお「連載1000回を迎えて」の考察を今しばらく続けていきたいと思います。

続く

***

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明日に向けて(901)連載900回を越えて

2014年07月26日 09時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20140726 09:30)

「明日に向けて」が連載900回を越えました。
「明日に向けて」の前に「地震情報」という名で46回の配信を行っているので通巻では946回を越えたことになります。

連載801回目を記録したのは、本年2月22日、ドイツ・ベラルーシ・トルコへの旅に出発する直前でした。
2011年3月11日以降、この日までの講演回数は総計で320回でした。この2月末から7月末までの5か月は海外での講演8回を含む31回でしたので総合計では351回の講演を行わせていただいたことになります。
僕の講演は30名~50名ぐらいのことが多いですが、かりに毎回40人としてのべで14000人の方にお話を聞いていただけたことになります。本当にありがたいです。

また何の社会的肩書を持たない僕の発言でも大事に聞いて下さり、熱心に学びを深めようとする方が本当にたくさんいること、増え続けていることがこの数字に表れています。
僕はこうしたところにも、私たちの国の中で大変な規模で進行している「覚醒」を感じます。
僕の仕事はこの覚醒をさらに進めること、そのために有益な情報を配信しつつ、考え方のヒントを提供していくことです。

今年はさらに年頭より"Power to the People!"とことあるごとに叫んできました。
そのために必要なのは、世界大での民衆的連帯を促進することと考え、海外に展開できるチャンスを自ら引き寄せ、2月から3月にベラルーシ・ドイツ・トルコを訪問してくることができました。
現地で何度か講演を行い、たくさん知人・仲間を作り、核のない世の中を共に作るためのエールを交換してきました。

連載900回を越えたこれからもますますこうした活動を強化したいと思います。
さしあたってこの7月29日から再びトルコに赴きます。8月3日シノップのゲルゼ町で講演します。その後、再びシノップの建設予定地を見学し、地元の方と前回よりももっと深い話をしてくるつもりです。
さらに10月にポーランドで国際会議に参加することになりました。今年3月のトルコ訪問は、ヨーロッパ・アクション・ウィークの中の一環として行われましたが、その催しの総括が話し合われます。
また2016年、チェルノブイリ30年、福島5年に大きな企画を行うことが計画されており、そのための討論も行われます。このポーランドの会議への参加を通じて、さらに世界へのつながりを強めたいと思います。

ちなみに今回の8月のトルコ訪問は、ゲルゼ町の招待で国内旅行費はもっていただけますが、日本とトルコの往復は途中で「高すぎてチケットを買えない」ということになり、自腹で行くことになりました。
いきなり15万円強の出費が必要となりましたが、しかし日本が原発を輸出しようとしているのですから、トルコからのお招きを断ってしまうわけにはいかないと考え、行ってくることにしました。日本に住まうものとしての「義」の行為だと思っています。

この夏から秋は、一方で原発災害対策も一層強化しようと思っています。
川内原発再稼働への動きを見据えつつ、原発災害が起こったらどうなるのかのリアリティをさまざまな角度から伝えながら、より広範な人々と原発があることの矛盾について共に考え、行動していきたいと思います。
もちろん僕が唱える原発災害対策は、原発再稼働を容認するものでは断じてありません。災害対策上、原発を動かさないことがもっとも上策であることを踏まえつつ、しかし使用済み燃料プールの存在から、原発は稼働してなくても重大事故を起こしうることを踏まえた対応です。
これは全原発の廃炉と燃料棒の安全管理の実現まで必要なことです。

その上、世界には国内よりももっとたくさんの原発があります。それらの事故の影響が日本列島に及ぶこともありうるし、また海外渡航中、あるいは海外への移住の中でその地域の事故に遭遇することもあり得ます。
それらを考えるならば、現代に生きる私たち誰もが真剣に原発災害対策に取り組む必要があるのです。現代人の必須の課題です。
このため、災害対策を兵庫県篠山市の方たちと具体的に推し進めつつ、それらの経験をまとめた書籍も作りたいと思います。そのためにさらに取材を強化したいです。

放射線防護の側面では、チェルノブイリ原発事故後の経験にさらに学問的に学ぶとともに、とくに甲状腺の病気を中心に、さまざまな疾病への見識を深めつつ、対策をひねり出していきたいと思います。
やるべきことはチェルノブイリのデータを誰にも分かりやすい形にまとめ直していくこと、その中で今、何が課題になっているかをみなさんともっと共有できるようにすることです。
また現在、私たちの国の中で進行してい病の実情を、甲状腺を軸に掴み、可能な限りのデータ化を行っていくことです。

これら放射線防護・原子力災害対策・脱原発を大きな柱としつつ、集団的自衛権行使や秘密保護法の施行に反対する行動も強化していきたいです。
またパレスチナに連帯し、戦争をとめるための行動、旧日本軍性奴隷問題の解決を求めつつ、アジアの真の意味での友好を作り上げることなど、可能な限りの行動を行います。

これらに向けてみなさまに連載の節目でのカンパをお願いしたいと思います。
総じて民衆の力をより高めていくための活動に使わせていただきます。どうかよろしくお願いします。心を込めて一生懸命に働きます!

以下、振込先を記しておきます。

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金
口座番号 2266615

*****

連載801回~900回の間の講演、取材等の記録

2月28日 ベラルーシ・ミンスク医師協議会にて講演
3月6日  ドイツ・フランクフルト医師協議会にて講演
3月7日  ドイツ・ドルトムント ヨーロッパ・アクション・ウィーク オープニングセッションにて発言
3月9日  トルコ・イスタンブールにて講演
3月11日 トルコ・シノップにて講演
3月13日 トルコ・イズミルにて講演
3月16日 ドイツ・ヘアフォートにて講演
3月18日 ドイツ・ベルリンにて講演
海外展開中、講演8回

3月30日 奈良市民測定所開設1周年記念企画で講演

4月12日 環境市民チャンネルに出演
4月12日 子ども検診医療基金関西一周年企画に参加
4月15日 キッチンハリーナにおいてドイツ・ベラルーシ・トルコ訪問報告会
4月18日 同
4月20日 岡山県瀬戸内市 せとうち交流プロジェクト企画で講演
4月27日 京都府亀岡市 市民まちづくり風の会の企画で講演

3月末から4月 講演6回

4月26日より入院。28日手術を受ける。5月3日退院。

5月7日  東京都 FoE JAPANの企画で講演
5月8日  東京都 台湾のおばあさんたちの映画「蘆葦の歌」上映会参加。来日したおばあさんと過ごす。
5月9日  兵庫県篠山市 原発災害対策市民緊急集会に参加
5月11日 京都市 避難者こども健康相談会きょうとの企画で講演
5月17日 大阪市 シスターセブン(映画館)にて『遺言』鑑賞
5月18日 京都市三条大橋で集団自衛権に反対するピーススタンディングに参加
5月22日 京都市 新日本婦人の会の企画で講演(当日2回)
5月24日 京都市 脱原発をめざす首長会議の企画に参加
5月25日 大阪市西成区 西成青い空カンパの企画で講演 長谷川健一さんと対談
5月31日 京都市 京都緑の党の企画で長谷川羽衣子さん、児玉正人さんと鼎談

5月講演6回

6月5日  京都市伏見区 あゆみ助産院 のびの会にて講演
6月6日  兵庫県篠山市・丹波市消防団合同幹部会研修会にて講演
6月8日  京都市 堺町画廊の企画に参加
6月11日 京都市 京都被爆2世3世の会例会に参加
6月14日 京都市 伏見原発ゼロパレードに参加
6月17日 京都府宮津市 NORTH KYOTO PARTYの企画で講演2回
6月19日 同志社大学にて会津の片岡輝美さん講演会に参加
6月21日 京都 環境市民研究所・中地重晴さん講演会に参加
6月22日 京都 三田茂医師 木下黄太さん対談に参加
6月22日 京都 集団的自衛権に反対するピーススタンディングに参加
6月25日 兵庫県篠山市 原子力災害対策検討委員会会議に参加
6月29日 京都 伏見原発ゼロパレードの会の企画で講演 豊田直巳さんと対談

6月講演5回

7月1~4日 集団的自衛権に反対する街宣、デモなどに連続参加
7月5日  京都市 恵光寺さんの企画で子どもたちに講演
7月6日  京都市 台湾のおばあさんたちの映画「蘆葦の歌」上映会で発言
7月10日  兵庫県篠山市 ヨウ素剤服用に関する自治会長会へのレクチャーに参加
7月11日 篠山市 防火安全協会総会にて講演
7月12日 兵庫県加古川市 脱原発はりまアクションの企画で講演
7月13日 京都府亀岡市 市民まちづくり風の会の企画で講演
7月16日 京都市 京都被爆2世3世の会例会に参加
7月19日 京都 イスラエル軍のガザ攻撃に抗議し犠牲者を追悼するピーススタンディングビジルに参加
7月20日 大阪市 関西医療問題研究会会議に参加
7月22日 岡山県岡山市 あゆみ保育園にて講演
7月23日 岡山県瀬戸内市 せとうち交流プロジェクトにて講演

7月講演6回

海外講演8回
国内講演23回

この他、毎月第一水曜日に京都で旧日本軍性奴隷問題での水曜行動(街宣)に参加。
月2回 平賀緑さんの食に関する学習会を主宰・参加

 

 


 

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明日に向けて(801)連載800回を越えて・・・カンパのお願い

2014年02月22日 22時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20140222 22:30)

「明日に向けて」が連載800回を越えました。
「明日に向けて」の前に「地震情報」という名で46回の配信を行っているので通巻では846回を越えたことになります。
2012年後半から2013年前半は、それまでの取材で疲弊した身体を回復させつつ展開したため、少々、控えめな活動となりました。1月~7月初めの講演会数は31回でした。

これに対して、7月6日以降、2014年の2月21日までの展開では、活動のレベルを再度アップし、54回の講演等を行うとともに、祝島や沖縄辺野古・高江などさまざまな地域への訪問を実現することができました。
さらにこの間、大きかったことは、夏休みの子どもたちの保養キャンプ4か所で合計8回の講演を行うなど、子どもたちとともに学ぶ場に大きく関われたことです。
つい先日も、神戸市六甲の学童保育所でお話ししましたが、子どもたちと一緒に学んでいく「コツ」のようなものを完全に会得できたように思います。

実はポイントは大人たちに話すことと変わりません。最も大事なのは、子ども相手だからと言って話のレベルを落とさないこと。ほとんど大人に話すのと同じレベルの内容を僕は話しています。
ただし子どもたちの知らない単語は絶対に使わないこと。子どもたちの知っている単語だけで、高いレベルの話をするのです。あとはとにかく一生懸命に話すこと!ここに核心があります。
そうするとだいたい5歳ぐらいの子なら話についてきてくれます。小学生だったらもうバッチリ!1時間半ぐらいは平気で集中力が持ちます。

ただしこうして話していて思うのは、子どもたちが話を聞けるか否かは、前提的に子どもたちがそれまでどのような大人たちと接し、どのような問題意識を開花させているのかに大きく依存するということです。
だから話しているとその子の背後に、親御さんをはじめ、その子を囲んでいる大人たちが見えてくる気がします。その大人たちとの共同作業として僕の講演はあります。
これはぜひもっと高めていきたいと思っていることです。みなさま、さらに子どもたちに語り掛けられる場を与えて下さい!子どもたちにしっかりとした放射能からの防御の知恵、健康の維持の仕方、そして人権の守り方を身につけて欲しいです。

さて同時にこの時期、非常に強く関わりをレベルアップすることができたのが、原子力災害対策の取り組みです。これは兵庫県篠山市における原子力災害対策検討委員会委員としての仕事を中心に担ってくることができました。
篠山市は明確に脱原発を掲げている酒井市長の牽引のもと、市の職員の方々はもとより、消防団や自治会の方々が非常に高い意識で原子力災害対策に取り組んで下さっています。
一例をあげると、この2月、僕は篠山市だけで4回も講演に呼んでいただけました。これ以外に、月に2回ぐらい、原子力災害対策関係の会議を持ってきました。
これも非常に大きいことです。これまで篠山市の取り組みが軌道に乗るまではとブログ掲載を控えてきましたが、今後、ここでの経験をどんどんアップして、みなさんの町での原発災害対策の参考となるものを積み上げていきたいと思います。

さてざっと振り返って、このような活動を行ってきたのが「明日に向けて」701回~800回の日々、2013年7月上旬から今日までですが、今後、自分が担おうと思っている課題を書きます。
何よりも、取材対象を大きく世界大に広げ、とくにヨーロッパにアプローチすることです。チェルノブイリ事故の経験に学び、その真実をつかみ、日本の中で広げるためです。
同時に、福島原発事故の真実をもっと大きく世界に知らせていかなくてはいけない。東京オリンピックなどとてもではできる状態でも、してよい状態でもないことを知らしめるのです。
これは私たち日本に住まうものの責務だと僕は思っています。それを何としても担いたいです。この点については、次号でより詳しい計画をお知らせします。
そしてそれらを体験を書物などの形でまとめていくこと。書物を通じて今を生きる知恵のより効果的な普及を図ることです。

このような活動にはみなさんのお力添えが必要です。実はヨーロッパ訪問は実行寸前で、メールなどでお知らせできる方にはすでにお伝えしてたくさんのご支援・援助をいただいいるのですが、ブログを読んでくださっているみなさまにもカンパ等をお願いしたいと思います。
放射線防護活動・・・のみならず、人権を守り、戦争を起こさせないために、そのための民衆の力を倍化させるために、一生懸命に働きます!どうかよろしくお願いします!

以下、振込先を記しておきます!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金
口座番号 2266615

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連載701回~800回の間の講演、取材等の記録

2013年

7月06日 京都府京丹波市カポカポにて講演
7月12日 広島県尾道市にて講演
7月13日 広島県三次市にて講演
7月14日 山口県祝島訪問
7月15日 同
7月27日 茨城県笠間市にて講演
7月29日 茨城県常総生協など訪問

講演等4回
祝島、取手・松戸・柏など訪問

8月02日 大阪府枚方市・やんちゃっこin枚方で子どもたちに講演
8月10日 滋賀県・元気いっぱいびわこキャンプで子どもたちに講演
8月13日~24日 滋賀県びわこ123キャンプにて、子どもたちに5回講演
8月15日 京都市ゴーゴーわくわくキャンプにて子どもたちに講演
8月24日 岐阜県に小水力視察で訪問
8月25日 同
8月31日 篠山市消防団班長級以上企画で講演

講演等9回 子どもに8回
岐阜市に小水力視察で訪問

9月07日 山水人にて座談会をコーディネート
9月24日 堺町画廊トークライブに参加
9月27日 東京新宿区JICA地球ひろばにて講演
9月28日 兵庫県加古川市別府町にて講演
9月29日 京都市左京区論楽舎にて講演

講演等5回

10月03日 京都市下京区役所にて講演
10月04日 京都市北区ライトハウスにて講演
10月05日 京都東山観察会でガイド
10月11日 京都市NONベクレル食堂にて講演
10月17日 京都府長岡京市にて講演
10月20日 京都市・同志社大学松蔭寮避難訓練にて講演
10月26日 京都市中京区にて講演

講演等6回 自然ガイド1回

11月02日 京都精華大学学園祭にて講演
11月09日 滋賀県大津市にて原子力防災に関する講演
11月11日 京都市キッチンハリーナにて原子力防災に関する講演
11月13日 京都市東山いきいきセンターにて原子力防災に関する講演
11月15日 大阪市立淀川中学校PTAにて講演
11月16日 兵庫県三田市ギミーシェルターにて講演
11月17日 南丹市日吉町にて講演
11月23日 京都市・福島ー京都交流会にて講演
11月24日 兵庫県篠山市日置地区防災訓練にて講演
11月24日 滋賀県近江八幡男女共同参画センターG-NETしがにて講演

講演等10回

12月01日 島根県奥出雲牧場訪問
12月02日 同
12月08日 広島県三次市にて講演
12月15日 岡山県美作市にて講演
12月21日 大阪府島本町にて講演
12月21日 大阪府西成区にて講演
12月23日 滋賀県高島市汚染チップ問題で講演
12月27日 滋賀県びわこ123キャンプにて講演

講演等6回 島根県奥出雲牧場訪問

2014年

1月13日 兵庫県三木市にて講演
1月17日 舞鶴市にて原子力防災に関する講演
1月18日 京都府伊根町にて講演
1月19日 篠山市民防災の集い~原子力防災フォーラム~にて講演とコーディネータを務める
1月25日 京都市丹波橋市民放射能測定所にて講演

講演等5回

2月02日 篠山市西紀地区人権教育研究大会にて講演
2月07日 沖縄、辺野古・高江訪問
2月08日 沖本八重美さんを偲ぶ会に参加
2月13日 舞鶴市・食と防災ぶっちゃけ座談会&ふくねこマルシェにて講演
2月13日 篠山市民原子力防災学習会にて講演
2月15日 神戸市六甲学童保育所「どんぐりくらぶ」にて講演
2月16日 京都市NONべクレル食堂にてヨーロッパ壮行会
2月20日 篠山市民原子力防災学習会にて講演
2月22日 篠山市丹南地区人権教育研究大会にて講演
2月21日 京都市丹波橋市民放射能測定所にて講演

講演等9回 沖縄辺野古・高江訪問、沖本八重美さんを偲ぶ会に参加

講演等54回
祝島、取手・松戸・柏、岐阜県小水力、島根県奥出雲牧場、沖縄辺野古、高江など訪問・取材
この他、毎月第一水曜日の旧日本軍性奴隷問題水曜行動、月2回の食の学習会、ほぼ月2回の篠山市原子力災害対策検討委員会会議などに参加

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明日に向けて(702)連載700回を越えて・・・カンパのお願い

2013年07月05日 23時30分00秒 | 連載の節目に・・・カンパのお願い

守田です。(20130705 23:30)

前回の号で「明日に向けて」は700回を超えました。「明日に向けて」の前に「地震情報」という名で46回の配信を行っているので通巻では746回を越えたことになります。
この間、約840日を数えますのでおよそ1.12日に1本の割合で記事を配信したことになります。ただ601回から700回までは半年かかりました。その前の501回からも同じ。つまりこの1年はおよそ2日に1本の割合の配信でした。
記事は中身が問題ですから数は目安にしかなりませんが、それでも当初のペースからはだいぶん落としでの展開でした。同じくこの間の講演回数は31回で、これも今までの中では一番少ない展開でした。
また今年前半は、関東・東北への訪問を組めませんでした。2011年3月以降、最も長く東北を訪れていないことになります。申し訳ないです。

確かにこの1年ぐらいのあいだ、多少なりとも、展開のペースを落としてきました。身体を労わり2012年年頭の段階で最低の状態に落ちた体調と免疫力をアップさせることに意識を集中しました。アップさせながら、放射線防護の方向性、命の問題を見つめ直していきました。
その中で忘れられない場面がありました。昨年、被爆医師、肥田舜太郎先生が京都の本願寺に招かれて講演に来られたときのことです。僕もおそばにいたいと出向いてお迎えし、傍らで聞かせていただきました。
「今日は命の問題の達人の方たちの前ですから緊張しています」とニコニコしながら肥田先生は語られていましたが、本願寺の大講堂の阿弥陀如来像の前に立つと、まるで阿弥陀様の化身のようになって、命の問題を語られ始めました。

肥田さんがおっしゃったのは次のようなことです。
「みなさんは命を大事にしていない。病気になったら医者にいけばいいと思っている。それではいけない。福島の事故があって、もうみなさんはたくさんの放射能を身体にいれている。みんな「ヒバクシャ」なのです。一人もそれを逃れた人はいない。
だからみなさんは自分の命を自分で守らなくてはいけない。朝起きたら、どうすれば一番身体にいい生き方ができるかを考えなくてはいけない。そのとき大事なのは自分の命を軽んじないことです。
自分なんか、隣の町にいったら誰も知る人なんていない。自分なんてちっぽけだ・・・なんてことを絶対に思ってはいけない。みなさんの命はこの世にたった一つの命なのです。かけがえのないものなのです。
みなさんはその命を大事にして、一生懸命に生きなければなりません。自分の命を大事にして、一日一日を大事に生きてください」

背筋をピンと伸ばして立ったまま、朗々と語られる肥田先生の言葉を聞いていて、その熱き思いが心の中にシンシンと染みてきました。
「ああ、これは僕が第一に聞かなければならないことだ。この言葉を自分のものとして、もっと力強く、あたたかい、放射線防護の呼びかけをしていこう」とつくづく思いました。
すでに食事療法などに真剣に取り組んでいましたが、もっと自分を変えていこう、命を大事にし、磨いていこう、そしてそれを自分の活動に反映させようとも決意しました。
縁とは不思議なもので、そうした考えと行動を積み重ねているときに、食の問題の達人であるマクロビアンの橋本ちあきさん、宙八さんとお会いし、招いていただいて半断食セミナーに参加することができました。
また最近は、食べ物の食品としての作られ方や、食品産業のことを体系的に研究している研究者と一緒に学習会を立ち上げ、食べ物を生産・流通の場面から社会的に捉え返す学びも始めることができました。
それやこれやを通じて、自らの身体を通じながら、体験的に命のこと、身体のこと、食べ物のことの学びを進めてきたのがこの間の歩みだったように思います。

同時に、関東・東北へは申し訳ないながらいけませんでしたが、この間、兵庫県への縁がどんどん広がっていきました。一番、通ったのは篠山市です。
また加古川市、丹波市、三田市、西宮市、高砂市、神戸市、伊丹市で講演をさせていただき、この他、姫路市にも二度ほど伺いました。
これらの関わりの中で強めてきたのは、原発災害対策への取り組みです。原発の再稼働を食い止める運動とともに、私たちは現にある原発の事故から自分を、人々を守ることにも大きな力を割いていかなくてはなりません。
こうした内容の講演を、兵庫県篠山市や加古川市で行いつつ、内容を実践的に深めてくることができました。今後、これらを通じて培った成果を、いろいろな形で広げていこうと思っています。
一方で、赴くことができなかった福島については、とくに浜通りの方たち、南相馬市や相馬市の方との出会いに次々と恵まれ、「相馬の思い」とでも呼ぶべきものを少しでもシェアしてこれたように思っています。
その一端を6月15日行われた「聞け、フクシマの声」という企画などにもにつなげることができました。


さてこのように放射線防護活動の課題を、命の問題、食べ物の問題へと意識的に拡張してきたこの1年、ないし半年でしたが、その間にも、関東・東北、とくに福島から健康被害の報告が次々と届いてきました。
とくに福島からは、避難してきた方たちの周りでの、お年寄りにとどまらない心筋梗塞による突然死や、肺がん死などの悲報にたびたび接さざるを得ませんでした。
最もショックだったのは、一緒に岩波ブックレット『内部被曝』を作り、放射線防護のために活動してきた矢ヶ克馬さんのお連れ合いの沖本八重美さんが心不全で突然、お亡くなりになったことでした。1月27日未明のことでした。
八重美さんとの突然のお別れに、放射能の影響があったのかどうかはよく分かりません。しかし彼女は、沖縄で福島や関東から避難してきた方たちを懸命に支えておられました。
多くの方たちが苦しむ姿に、心をいっぱい痛めながら、しかし元気印そのままにいろいろなものを背負われて大活躍されてたのが彼女でした。僕は福島原発事故はそんな八重美さんの優しい心にも計り知れない負担を与えたのだと思っています。

こうした悲しい話は、今も僕の耳に届き続けています。ある福島市から母子避難されている女性から6月末に「守田さん。会社の上司が肺がんで亡くなりました。私が働いていた周りで他に2名亡くなりました。こんなことは勤めているときにはありませんでした」というメールが入りました。
「胸が痛いです・・・」という趣旨のメールを返しましたが、その翌日、「守田さん。今日また二人の悲報が入りました・・・。あちらでもこちらでも、です」というメールが入りました。
原発直近の町にいた方からは「知り合いが一週間に5回もお葬式に出たそうです」という話が入りました。そのことを南相馬市の方に伝えると「さすがにそんなに多いことはない」と指折り数えだされて、今年の1月から4月で、12日に1回の割合で葬儀に出たことが分かりました。
あるいは福島市から東京の大学に進んだ20代前後の若者が、帰省中に心不全で突然死してしまったという話にも接しました。これらはすべて直接に、あるいは自分の近親者が、亡くなった方を知っている方からの確かな情報です。
亡くなられた方、すべてのご冥福を祈るばかりですが、同時に、こうした悲報の一つ一つを、私たちへの警鐘ともとらえ、すべての人の命を守る活動を強化していきたいと思います。

死亡だけでなく、さまざまな健康被害も耳にしています。南相馬の方、また茨城県北部の方からは、「記憶力が劇的に落ちた」という話を聞きました。福島市の方からはお連れ合いの40代の男性が白内障になってしまい手術をしたと聞きました。主治医が「おかしい。この歳で罹る病ではないのですが」と首を振っていたそうです。
ガンについてもよく聞きますが、肺がんが多いように感じます。またガンでなくても気管など呼吸器関係の病になっている方が多い。また風邪を含めて通常かかることのある病がなかなか治らないということもよく聞きます。東京の友人は「ものもらい」が半年続いたそうです。
あるいは南相馬では、お年寄りの認知症が5年分、一気に進んだという話があるそうです。統計的なデータではなく、地域の人が感じたさまを表した言葉だと思いますが、認知症の深刻な進み具合の実感が伝わってきます。

とにかく大変なことが進行しているという実感があります。それがまたさまざまな形で人々の苦しみを作り出している。なかでも僕が懸念しているのは、医療界へのダメージです。これだけ健康被害が重なりながら光が当たらなければ、ただでさえ苦しい医療界がパンクしてしまいかねない。
しかも関東・東北では医療サイド自身が、多かれ少なかれ被曝をしながら働いています。津波の大被害に放射能が重なったとき、多くの医療関係者はもっとも過酷な現場にたち続けていたはずです。そこにさらに診なければならない健康被害が重なっていく。
津波での病院の被災も多発しました。もともと医師の少なかった三陸海岸はもっと厳しい状況にたちました。そして今、東北・関東の広範な地域に放射能の影響が出始めています。本当に大変な状態です。どう医療を支え、地域を支えるのかを考え、実行していかないといけない。

今年の後半はこのことに大きく踏み込んで行きたいと思っています。そのためにも関東・東北への訪問を復活させつつ、命を守るための学びの進化と内容の普及を大きく進めていきたいと思っています。
またそのためには基礎的な研究が必要です。昨年末に次のような課題に取り組むことを明らかにしました。

(1)内部被曝のメカニズムとその危険性について。(2)放射線学が歪められてきた歴史について。原爆と放射線の関係性。(3)放射線測定に関する知識について。(4)被曝対策の方法について。(被曝をしてしまった場合にどうするのかという点と、被曝をいかに免れるのかの2つ)
より具体的には(1)では物理学・化学、分子生物学、医療、社会学(思想を含む)の4つの側面から深める。
(2)では原爆投下の影響、原爆傷害調査委員会(ABCC)および放射線影響研究所、原水爆実験と被曝、原発事故との比較検討論の4つの側面から深める。
(3)では日本の汚染の実態、測定のノウハウ、測定器、市民測定所の運営に関しての4つの側面から深める。
(4)では被曝に免疫力をあげて対抗する方法(食事療法と運動療法の2つ)、被曝医療の現状(西洋医学と東洋医学の2つ)、避難をめぐる問題、除染の可能性の4つ側面から深める。
それぞれに学びを深めて来ることができましたが、今回はこれに(5)原発災害対策、(6)食べ物の研究を、付け加えたいと思います。さらにライフワークにもなりますが、TPPなども見据え、もっと大きく社会変革を考察するために、「社会主義再考」も進めていきます。

以上、大まかに取り組みの方向を示させていただきましたが、こうした命を守るための研究・普及・活動への取り組みに資金が必要です。みなさまに心よりカンパをお願いしたいと思います。健康を維持しつつ、最大のパフォーマンスを発揮すべく奮闘します。どうかよろしくお願いします。

以下、振込先を記しておきます!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
店名 四四八(ヨンヨンハチ) 店番448 預金種目 普通預金
口座番号 2266615

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2012年12月22日から2013年7月4日までのあゆみ
1月9日  新しい市政を創る会新年レセプション参加(京都市中京区)
1月13日 NONベクレル食堂オーナー廣海緑朗さんと対談(京都市左京区)
1月19日 真宗大谷派専覚寺にて講演(愛知県蒲郡市)
1月21日 放射線測定学習会開催(京都市左京区)
1月26日 脱原発はりまアクションの会に招かれて講演(兵庫県加古川市)
講演等5回

2月6日 旧日本軍性奴隷問題水曜行動参加(京都市中京区)
2月9日 ナラがれ報告会に参加(京都市伏見区)
2月17日 佐藤幸子さん講演会にパネルディスカッションコーディネーターとして参加(兵庫県丹波市)
    どろんこキャラバンたんば実行委員会主催
2月21日 守田敏也さんを囲んで 何でも聞きたい放題の会参加(兵庫県篠山市)
2月24日 三田の未来を守る会の招きで講演(兵庫県三田市)
2月27日 京都市職労の招きで講演(京都市上京区)
講演等4回

3月2日 彦根おやこ劇場にて講演(滋賀県彦根市)
3月6日 旧日本軍性奴隷問題水曜行動参加(京都市中京区)
3月9日 奈良・市民放射能測定所開設記念講演(奈良県奈良市)
3月10日 西宮市フレンテにて講演(兵庫県西宮市)
3月10日 脱原発はりまアクションの会に招かれて講演(兵庫県加古川市)
3月15日 姫路避難者公聴会に参加(兵庫県姫路市)
3月15日 高砂市職労の招きで講演(兵庫県高砂市)
3月16日 堺町画廊にて講演(京都市中京区)
3月20日 震災2年チャリティコンサートにて講演(京都市南区)
3月24日 みんなのカフェにて講演(京都市伏見区)
講演等8回

4月3日 旧日本軍性奴隷問題水曜行動参加(京都市中京区)
4月4日 びわこ123キャンプで講演(大人向けと子ども向け)(滋賀県高島市)
4月7日 六島さん追悼会参加(京都市伏見区)
4月20日 原発をなくす向日市民の会の招きで講演(向日市)
4月27日~5月3日 半断食セミナー参加(奈良県明日香村)
講演等2回

5月6日 阪神市民放射能測定所開設記念講演(兵庫県西宮市)
5月19日 京都市民放射能測定所開設1周年記念講演(京都市伏見区)
5月21日 全神戸労働組合センターの招きで講演(兵庫県神戸市)
5月24日 日本バプテスト四日市教会で講演(三重県四日市市)
5月25日 日本バプテスト四日市教会で2回目講演(三重県四日市市)
講演等5回


6月5日 伊丹市中央公民館の招きで講演(兵庫県伊丹市)
6月5日 旧日本軍性奴隷問題水曜行動100回目記念デモ参加(京都市中京区)
6月9日 篠山市地域防災訓練で講演(兵庫県篠山市)
6月15日 企画「聞け、福島の声」で講演とコーディネート(京都市伏見区)
6月22日 長谷川ういこ応援集会で発言(京都市下京区)
6月25日 篠山市で市職員向け講演(兵庫県篠山市)
講演等5回

7月2日 滋賀大学経済学部の招きで講演(滋賀県彦根市)
7月3日 TOSCA原発学習会で発言(京都市左京区)

講演等2回

2013年1月より7月初旬まで 講演31回

 

 

 


 

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