守田です。(20120131 10:30)
1月29日に、京都市長選にむけて、脱原発俳優の山本太郎さんが応援にかけ
つけてくださり、京都市三条河原町で、中村和雄さんと一緒に宣伝カーの
上にたち、路上対談を実現してくださいました。僕は自分の講演があって
駆けつけられませんでしたが、あとからネットにアップされた動画をみて
とても感動しました。
ぜひみなさんにもご覧いただきたいのですが、お時間のない方もおられる
ことも考えて、文字起こしもしましたので、どうかご参考ください。可能な
方は多くの方にこれを伝えて欲しいと思います。それにしても山本太郎さん、
本当にかっこいいです!
*********
山本太郎・中村和雄、路上対談(1月29日京都三条河原町)
http://www.youtube.com/watch?v=25zDwiSK97k&feature=youtu.be
中村 山本さんが応援に来てくださいました。一言、応援のメッセージをいた
だきます。
山本 こんにちは。山本太郎と申します。すごいですね、京都。変えられそう
な匂いがしますね。ぷんぷんしますね。このためだけに来ました今日は。本当
に。3・11以降ね、この国、日本という国がどういう国だったのかというこ
とがはっきりしたと思うんですよ。どうしてこんな国になってしまったのか。
それは、僕を含む、無関心の大人が作り上げた国なんですよね。やっぱり今、
意識していかないと、やばいですよ。
特に京都、京都がやばい話になったら、日本は本当に終わりますからね。もし
も原発にアクシデントが起こったら、国が何もしないことがはっきりしました
よね。今、不条理を押し付けられている人たち、その人たちが自分たちの姿で
すよ。明日の自分たちの姿。日本海側を見てください。十なん基ありますね、
原発が。14ですか?ありがとうございます。14基の原発が日本海側にある。
これはほんと、ただことじゃないですよ。爆弾を抱えていますよ、京都は。こ
れを一刻も早くなんとかしなければ、即、廃炉にしなければ、どうにもならな
いですよ。
電力は足りているんですよね。電力が足りているのに、どうして原子力がない
と電気がなくなるという嘘をつくのか。お金のためですよ。お金と引き換えに
みなさんの命、差し出せますか。無理ですよ。でも金の亡者は、みなさんの命
の方が軽いですからね、お金のほうを取りますよ。ぜんぜんやる気ですよ。40
年だったものを、60年まで使えるようにする?ふざけた話ですよ。大飯原発、
再稼働しそうですね。(不明)疑いのある人物が3人も入っているんですよ。そ
んな人たちが決めた委員会で一体何が再稼働ですか。福島の原因も究明できて
いない。原因もはっきりしていないのに、誰が一体、安全評価なんかくだせる
んですか。もうやめにしましょうよ。これ以上、僕たちの命を脅かす存在はい
りませんよ。
そのためには、僕たちの市民側に立ってものごとを考えてくれている、本物の
候補者を選びましょうよ。このままじゃ終わっちゃいますよ。終わらせてたま
るもんですか。この震災をステップにして、僕たちは大きくならないといけな
いんですよね。それを京都から始めましょう。よろしくお願いします!
中村 エネルギーは足りているんです。関西電力で今、動いている原子力発電
所はたった2基。宮津に火力発電所があります。75万キロワット。需要がな
いので、今、止めたまま。いざとなったらこの火力発電所を動かすことだって
できる。全国で今、4基しか動いていない。十分に今のエネルギーで、まあ、
火力が使えますが、原子力発電所を止めたって十分なんだ。3日前に、枝野さん、
経済産業大臣が、来年度の夏にすべての原子力発電所をとめても、ちゃんとやっ
ていけると言っているじゃないですか。原子力発電所がなくたってやっていけ
る。そしてこれからの京都は、もっともっと再生エネルギーを使おう。鴨川、
琵琶湖疏水、そういうものをどんどんやろう。こういうことです。ぜひみなさ
んと一緒にこういうことをはじめていきたい。山本さん、頑張っているんです
が、いろいろと圧力はありませんか。
山本 圧力ですか?なんかもう見えない圧力みたいなもんはゴロゴロしてます
よ。でもそんなん、関係ないんですよ。だってこれ、命がかかってない問題や
ったら、多分僕、今までのどおりの人生を送ってましたよ。だってそのほうが
得じゃないですか。でも今回は違うんですよね。命がかかってるんですよ。命
がかかっているからこそ、やっぱりこれは闘い抜かないと。そしてその尻拭い
をして次の世代に渡していくという意識を持たないと、むちゃくちゃなことに
なってしまいますよ、日本は。
でね、どの候補者が本物かということを、みなさんが、見極めていかなければ
いけないじゃないですか。今、目の前に中村さんがいますけど、中村さんは本
当に本物なんですかということを、僕、いろいろと質問したいと思いますよ。
もう政党で選ぶ時代じゃないんですよ。その候補者が一体、何ものなのかとい
うことが大事なんですよ。だから真横に立ちながら、中村さんにちょっと疑い
目に質問していって、中村さんがどのような政策を推し進めているのかという
ことを、ここであぶりだしていきたいと思うんですけれども、原発というもの
に対しては、どういう感じなんですか。即時廃炉にしてもOKという感じなんで
すか?
中村 もういらないよね。原発は本当に、こんなに危険だ。僕らも反省しなく
ちゃいけない。今までずっと、日本の中で原発は安全だ安全だと言われて、ご
まかされてきちゃった。でもこれが、今度の福島の事故でね、絶対にこんなも
のはやめなくちゃいけない。そのことがはっきりした。もう再稼働は認めない。
原発はなくす。そのことを京都から全国に発信しなければいけないと思います。
山本 素晴らしいですね。そんなこと、最近、いいませんよ。段階的停止とか
ね。段階的停止、もちろんそういう言葉があります。でもね、本物かどうか見
抜くためには、そこにいんちきが隠されていること、そこにいんちきが必ず、
隠れているんですよ。段階的停止、ならばいつまでだという話ですよね。即時
と言える人はなかなかいないですよ。だいたいが、2千何十年までに。ちょっ
と待ってください。あと十何年かかりますよね。その間に、今、地震の活動期
なのに、もう一度、大きな地震がこないという約束はどこにもないですもんね。
毎日、ロシアンルーレットをしながら過ごしているみたいなもんですよ。ありが
とうございます。良かったです、そのことを聞けて。それで今、放射性がれき、
放射能を含んだものを全国にばらまいて処分しようとしていますよね。大阪、
春から受け入れると言ってます。京都はどうなんですか。
中村 放射性物質というのは、移動させないのが原則なんですよ。移動させた
ら拡散するだけ。トラックで運んでどんどんどんどん全国にばらまくなんて、
とんでもない話。絶対に放射性物質、今のがれき、京都は受け入れない。もち
ろん京都は、福島のみなさんをしっかり支援していく。現地で処理すること、
そして子どもたちをもっと安全な場所に。京都に例えば夏休みとか春休みとか
ね、どんどんやってきてもらう。そういうためのしっかりとした援助をしてい
く。放射性物質を含んだがれきは絶対に受け入れない。これは京都、絶対にが
んばりましょう。
山本 嬉しいですね。もう京都市と言わずに、国政に出ていただきたい。本当
に。こういうまともな大人がどうして多くないんですか、今。本当に。希少種
ですよ。(笑)そうです。放射性物質、動かさない、閉じ込める、基本ですよ
ね。これを破って、全国で痛みを分け合う?一体何をするつもりですか。全国
にばら撒いて、全国に病気、たくさんの病気、ばら撒いてどうするんですか。
日本からきれいなところがなくなってしまう。すべて汚染されてしまうという
現実があるのにもかかわらず、バグフィルターを使えば大丈夫だとかいうよう
な、そんなインチキを使っているんですよ。結局、実証実験なんかできていな
いんですよ、放射性物質による。おかしな話ですよね、勘弁してもらいたいで
すよ。絶対に、京都を守ってくださいよ、みなさん。みなさんの一票にかかっ
ていると思うんです。京都を守れるのは、みなさん、ひとりひとりだと思うん
ですよ。
でもこんなに気持ちいい答えを返していただくと、攻めどころがだんだん、無
くなってきましたね(笑)とにかく中村さんは、命を守るということに対して、
真剣、本気ですよ。本物ですよ。原発、すぐにやめよう。放射性がれき、受け
入れない。これをいうだけでも、本当に普通の候補者だったらビビリあがりま
すよ。大きな政党からじゃ、そこまで、はっきりしたことは言えないはずです。
大したもんですね(笑)。僕ちょっと聞いたんですけれども、経済面で、ピン
はねする企業を規制していくというのを、小耳に挟んだんですけれども。その
ことをちょっと。
中村 山本さん、だいぶ、勉強してきているね。公契約条例を作ろう。京都で
今のピンハネ、許さない。下請け、孫請けが、どんどんどんどん、京都の中で
たたかれて、たたかれて、本当に、最低賃金ぎりぎりで働いているじゃないで
すか。京都が一番今、全国で非正規雇用が多くなっている。京都の若い人、20
代の6割が非正規雇用。これでは生活できない。賃金が安い上に、賃金があがら
ないんです。いつ首を切られるかわかんない。この働き方を変えていこう。そ
のために公契約条例を作って、京都の仕事は京都でまわしていく。そして京都
市の発注する事業は、最低賃金、どんなに安くとも1000円以上にする。ここか
ら全国に、この非正規雇用をなくしていく、ワーキングプアをなくしていく闘
いを、京都から始めていきたいと思います。
山本さんも、ぜひこういう若い人達の支援ということで、よろしくお願いした
いと思います。さっきもでたけど京都は1200年ですよね。一回、放射能が降っ
てきちゃったらもう京都自体がもうダメになってしまう。琵琶湖の水の問題も
大きいですよね。30キロにある。一回、琵琶湖にセシウムでばーっと汚染され
たらもうおしまい。どっかの市長が、琵琶湖は広いから希釈されるなんて、と
んでもないことを言いましたけれども、私も水俣の弁護団でずっとやってきま
した。とんでもない。海の中で一度汚染されたら、除染なんてできない。絶対
に原子力発電所をもうなくしていく、そのことが一番なんだ。そのことをぜひ
徹底させていきたい。全国多くのところで、脱原発市政、脱原発県政、京都か
ら広めていって、全国に広めて、必ず日本の原子力発電所をすべてを廃棄する
ために頑張りたいと思います。山本さんもそのために全力で頑張ってもらって
いますが、最後に、若い人達へのメッセージを。
山本 素晴らしい。素晴らしいお話を本当にありがとうございました。こうい
う一人一人の候補者の声をしっかり聞いて、本物を見極めることが一番大事な
ことだと思うんですね。それで若い人、自分に関係ないという話ではないんで
すよ。とくに若い人達に参加してもらわないと、もう変わらないです。この国
は。若い人達の方が、長く生きるんですから。そうですよね。苦しい状況で長
生きなんかしたくないでしょう。早いうちに手を打っていかないと、変えてい
けないですよね。一人一人の力は本当に小さいかもしれないけれども、本気を
出せば、みんなでつながっていけば、絶対に変えていけるんですよ。そして今、
ここ、京都にも本物の候補者がいるはずです。その人をみんなで押し上げて、
京都から日本を守るアクションをみなさんで起こしてください。よろしくお願
いします!