明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2298)たとえ「正義」があろうと反対しなければ戦争反対にならない!ーウクライナ戦争によせてー続、岡山高教組講演動画の解説

2023年02月25日 10時30分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230225 10:30)

松山市のホテルからです。
本日午後1時半から松山市総合コミュニティ―センターで講演します。詳しくは前回の記事をご覧ください。
今回は引き続き、岡山高教組教研での講演動画の解説をお届けします。

岡山高教組教研での講演動画をご覧下さい。

岡山高教組の教研集会に招いていただいた際の動画を公開しています。「核の問題から解き明かすウクライナの今、世界の今、私たちの今」というタイトルです。ぜひご覧下さい。






政府と民衆を分けて考えよう

前回の動画紹介記事で、ウクライナの歴史、チェルノブイリ原発事故との関係を解き明かしました。
続いて僕が講演で強調したのは、政府と民衆、あるいは上級国民と私たち大衆を分けて考えようということでした。

なぜなら戦争は、常に上級国民が起こすものだからです。その際、相手国への非難、しかも多くが誹謗中傷によって彩られた言説が飛び交い、民衆に相手国への憎悪が繰り返し植え付けられます。それが繰り返される中で、やがて民衆が最前線に動員されるのです。

戦争を止めるにはこの点に着目することがもっとも大事です。
どちらが正しいのか、悪いのかといっても、双方の政府、上級国民が自国に有利な情報やフェイクニュースを流し合うのが戦争の常。それ自身が「情報戦」という戦争の一環ですから、特に当事国では互いが正義だと強烈に思い込みがちなもの。

その結果、怒りの頂点に達した民衆同士が戦場で殺し合いをさせられるのが戦争です。だから戦争を止めるためには、政府と民衆をしっかり分けて考え、それぞれの民衆が自国政府の戦争を止め、他国の民を殺さないように努力することが大事です。

こうしたものの見方を階級的視点と言います。支配階級に被支配階級が踊らされてはならない。民衆同士、被支配階級同士の連帯で戦争を止め、あるいは越えていこうという視点です。


教師に煽られて戦場に赴き悲しく死んでいくドイツの若者たちを描いた『西部戦線異状なし』から


⚫️ 戦争は人を破壊するー優しい心を壊すことで人殺しをさせるのが戦争

さらに私たちが見ておかねばならないのは、兵士たち―その多くをなす若者たちは、殺し合うことで、自らの心も深く傷つけられるということです。
その結果、これまでのたくさんの戦争の中で、本当に多くの兵士たちが、もはや平和な社会に戻れないクナってしまいまして。壊された心の回復ができないからです。
そんな戦争体験者の暴力による二次被害、三次被害もたくさん生まれてしまう。それが戦争なのです。

だから戦争に反対する時、大事なのは、戦争が人間を壊すこと、心を壊すこと、それでしか若者たちに人殺しをさせられないことに着目することです。
その上で「たとえ正義があろうとも、戦争はやめよう」と呼びかけたい。そうでなくて正義の戦争なら支持するというのなら、戦争反対にはまったくなりません。

反対に戦争を行う政府は、若者の心の中にある優しさ、愛、慈しみの心というストッパーを壊すことで、兵士を戦場に向かわ、人殺しをさせようとします。
その際、最も強いストッパーは心の中の両親、とくにお母さんの存在だそうです。

これを壊すために軍部は兵士の人権を踏みしだくともに、両親ーとくに母親への罵倒を繰り返すなどします。
今回はそのためのアメリカ海兵隊の訓練風景を描いた『フルメタルジャケット』という映画を紹介しました。
フォークランド・マルビナス紛争を描いた演劇も紹介しました。この点はぜひ動画でご覧ください。


フォークランド・マルビナス紛争を描いた舞台『記憶の地雷原』から

続く

#脱原発 #脱戦争 #脱資本主義 #社会的共通資本 #政府と民衆を分けて考えよう #ウクライナ #チェルノブイリ #岡山高教組 #フルメタルジャケット #フォークランドマルビナス紛争

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明日に向けて(2297)原発はオワコン!この点を松山市でお話します(25日)

2023年02月24日 11時00分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230224 11:00) 

午後1時半からです。zoomも併設です。

いま京都の自宅にいますが、これから家を出て愛媛県松山市に向かいます。
明日25日午後1時半から松山市総合コミュニティーセンター3F大会議室に手です。

講演会のタイトルは「原発回帰に黙っていられない2/25講演会」
僕の演題は「福島原発事故12年-原発推進は愚かですごく危険-愛しい人のために原発からの命の守り方を学ぼう」です。

参加費無料でzoomも設定されています。
申し込み先は「伊方原発をとめる会」まで。以下のメールアドレスにお申し込み下さい。
ikata-tomeru@nifty.com


原発はオワコン!説得力をもってお話します。

すでに多くの方がご存じのように、岸田政権はGX実行会議などで、原発再稼働推進や新増設などを打ち出しました。
この間、その内容を詳しく精査してきましたが、分析すればするだけ見えてくるのは、実際にはなんの展望もないこと。
ただ深刻な事故の危険性が増すばかりだということです。

そもそも原発はもう終わったコンテンツ=オワコンなのです。技術的にも経済的にも、新増設などになんの展望もありません。
さらにそもそもウランは埋蔵量がそれほどないけれども、「発電しながらプルトニウムを作り、それでまた発電する!」という「夢」など、完全に終わっています。
新増設で「革新軽水炉」=安全性の高い原発を作るとも言ってますが、そんなの、「今の原発が危ない!」ことを表明しているだけです。


守田講演スライドより


福島原発事故は東日本壊滅の危機だった!

さらに原発事故から12年で見すえておきたいのは、あの事故で東日本が壊滅寸前だったことです。
幾つかの偶然の重なりで、東日本の広範な地域からの強制避難は免れたのです。
たかだか発電のために、国の半分を失う危険性などもう冒してはなりません。

しかもあの事故で膨大な放射能がばら撒かれました。
いまそれは深刻な被害をもらたしつつあるものの、まったく焦点が当てられていません。隠されているのです。
私たちはこれときちんと向かいあう必要があります。


守田講演スライドより


● GX実行会議の意図するものをつかもう

さらに原発推進への大転換を打ち出したGX実行会議が、原発のことだけでなく経済政策の大きな転換を打ち出しているものであることも明らかにします。
GX=グリーントランスフォーメーションは、岸田政権が登場時に掲げた「新しい資本主義」の延長に据えられています。
十倉経団連会長はこれを、「行き過ぎた資本主義」を是正するものと語り、なんとわが師、宇沢弘文さんの唱えた「社会的共通資本」を大事にしなければならないと言い出しています。

しかし宇沢さんが言ったことは真逆で、社会的共通資本に原発まで含めようとしています。大うそです。
では何をなそうとしているのか。これまでの資本主義=新自由主義の政策の要である緊縮財政をやめて、積極財政=バラマキ財政に変えようとしているのです。
ただしバラマキの先はエネルギー産業や脱炭素化にからむ技術部門です。同時に大軍拡が並行して進められようとしている。軍需産業にもばら撒こうとしているわけです。


「サスティナブル資本主義」=新しい資本主義について語る十倉経団連会長の講演がここからご覧になれます


原発を終わらせて、社会的共通資本を大切にする社会への転換を

もちろんそんな方向性に真に豊かな社会を創造する展望などありません。
大切なのは、人を騙して危険な原発の運転を平気で続けるような社会のあり方の転換です。
人々を大切にし、だから人々の生活の大事な基盤である社会的共通資本を大切にする社会への転換です。

松山市での講演でこのことをお話します。
すでに岡山で何度も話してきたこととも重なりますが、ぜひリアルタイムで聴いていただきたいです。
お近くの方は会場へ。そうでない方はZOOMでお聴きください!


恩師、宇沢弘文先生とともに(2005年 ドイツにて)

#GX実行会議 #原発は終わっている #社会的共通資本 #原発はオワコン #原発一機で日本の半分が壊滅 #福島原発事故12年 #宇沢弘文 #革新軽水炉

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明日に向けて(2296)ウクライナについて、戦争について語りました。岡山高教組教研での講演録画をご覧下さい

2023年02月23日 10時30分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230223 10:30)

岡山高教組教研での講演動画をご覧下さい

さて岡山県内の初日、1月29日に岡山高教組の教研集会に招いていただき、「核の問題から解き明かすウクライナの今、世界の今、私たちの今」というタイトルでお話ししました。
動画を公開しますので、ぜひご覧下さい。


ウクライナの歴史を知ろう

まず僕がお話したのは、ウクライナの歴史です。
中世の一時期、ウクライナはポーランドでした。ポーランドは中世にヨーロッパ最強の大国でした。

その大きな理由は、そのころのポーランドがヨーロッパの中で最もユダヤ人に対して寛大だったため、多くのユダヤ人がポーランドに集まってきたことでした。
ユダヤ人たちはいまのベラルーシからウクライナに多数居住しました。

そのポーランドは二度も分割されて消滅しているのですが、二度目の分割はヒットラーのナチスドイツと、スターリンのソ連によって行われました。
ナチスドイツはその後、「独ソ不可侵条約」を破って、ソ連領に侵攻、たちまち占領したのがベラルーシからウクライナに及ぶ地域、たちまちたくさんのユダヤ人がナチスにつかまり、絶滅収容所に送られて虐殺されました。

その後、ソ連赤軍が猛烈な反撃を開始。ベラルーシとウクライナを南北に走るドニエプル川を挟んで、大量の死者の出る戦闘が行われ、最終的にナチスドイツは駆逐され、ソ連が領土を回復しました。
それからおよそ40年、ひなびた田舎ではあるものの落ち着いた平和が取り戻された時に起こったのが、チェルノブイリ原発事故でした。

ウクライナのことを知るためには、この悲劇の歴史を知る必要があります。ぜひご注目下さい。


守田講演スライドより 地図はネットから


ウクライナ戦争とチェルノブイリ原発事故

そしてそのチェルノブイリ原発事故の深刻な影響が、今のウクライナにもとても大きな影響を与えています。
ウクライナの被曝はとても深刻でしたが、そのことについてウクライナ政府は2011年4月に『ウクライナ政府報告書』を発表しました。事故から25年を迎えたことを踏まえて、世界に深刻な被害を公表したのです。

そこにはたくさんの病が被曝によって起こっていることが告発されていました。それまで国際機関が認めてきた被曝による疾病の種類、規模をはるかに上回っていました。
これらを打ち出すことで、ウクライナは世界に助けを求めたのです。しかしウクライナに届いたのは、西側諸国からの猛烈なバッシングでした。誰も被曝に苦しむウクライナを助けようとしませんでした。

これには大きな理由があります。『ウクライナ政府報告書』が福島原発事故と重なったことです。これから東日本で起こることの予言の書のような形になってしまいました。
それだけに国際原子力マフィアは、この報告書を憎悪し、ウクライナ政府や科学者たちを攻撃しました。その末に起こったのが2014年2月のマイダン政変でした。その後、ウクライナは深刻な内戦に突入していきました。

このときこの政変にアメリカが深く関与していたことがさまざまに指摘されていますが、僕が注目しているのは、この政変の2か月後に、国際原子力マフィアの一角である国連科学委員会(UNSCER)が声明を出したこと。
「福島原発事故でいかなる健康被害も生じない」というもので、UNSCERはその後、6月と9月に福島市と郡山市に乗り込んで、「原発事故でがんは増えない」などのシンポジウムを行っています。

この点でウクライナと福島、そして日本は大きくつながっているのです。原発事故の被曝によってです。
ここから考えるべきことを僕は強調してきました。ぜひ動画をご覧下さい。


守田講演スライドから

続く


#脱原発 #脱戦争 #脱資本主義 #社会的共通資本 #非暴力の可能性 #ウクライナ #マイダン政変 #ウクライナ政府報告書 #チェルノブイリ原発事故 #UNSCER

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明日に向けて(2295) 原発を止めるために大事なのは被曝の危険性をきちんと知ること! 『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』読む会に参加を!26,28日開催

2023年02月21日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230221 23:30)

● 原発問題の本質は被曝問題

岸田政権があまりに無謀な原発推進策に踏み込んでいます。
しかもどう見ても、次に大事故が起こることを念頭に入れて、放射能安全キャンペーンを強化しています。
このため原発を止めるたいと、この間連続講演を続けていますが、多くの会場に予想を上回る数の方が参加して下さいました。

危険な原発を止めようと言う気持ちは、しっかりと多くの方に根付いています。
これをより大きな力にするために大事なのは、被曝の危険性をきちんと把握し、広めること。
昨年末から『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を全5回で読む会をスタートさせたのもそのためです。

ぜひ文科省や原発を推進する人々の「被曝安全キャンペーン」から多くの人を守るため、読む会にご参加下さい。

お申し込みは以下からできます。
https://forms.gle/rQgpQbnXo5pTZM9X6

Facebookイベントページもご覧下さい
https://www.facebook.com/events/1246364605918560


まずはアーカイブをご覧下さい

今回はBOOKを5回に分けて読みます。ほぼ2カ月に1回開催し、問題意識の持続も図ります。
すでに1回目を終えましたが、とても好評でした!まずはこの1回目をアーカイブでご視聴ください。

参加者からの感想をお読み下さい。

***

1回目の感想
あの日、お届け物等が山積みだったので、手を動かしながら、とりあえず視聴だけと思っていました。が、参加者の皆さんで読み合わせをしたり、意見を述べあったりして通常のセミナーとは違って、のめり込みやすい構成だったと思いました。守田さんの仕掛けスゴイ!!

お疲れさまでした。これは、参加型の面白いやり方であり、読本だけではスラっと流れてしまう所が、下澤さんの思い出で話が分厚くなり、途中で関連の話が入ることでも膨らみ、とてもとても良かったです。遠方の友にも勧めたくなりました。今日は無理ですが次回までにはしますね。

動画の感想
昨日頂いたアドレスで1回目を視聴しました。にょきプロよく練られていて何が問題なのか、とても分かりやすかったです。政府の悪意に近い暗?い意思がはっきりしますね。できればオンラインでリアルタイムで参加したいと思いました。古澤亨(京都市)

***

ちなみに「守田の仕掛け」ではなくて、にょきのメンバーみんなで考えた仕掛けです!ぜひ体感していただきたいです。
この動画は1000円でご覧になれますが、そのまま全5回をお申し込みいただければ、総額3500円(動画代1000円+2500円)で動画+後の4回に参加できます。
また各回を見逃しても、その都度、後からアーカイブでご覧いただけるので安心です。

2回目は2月26日(日)18時からと、28日(火)10時から。もうすぐです!
放射性物質の「半減期」という性質を利用しつつ、被曝の危険性を隠すテクニックをすっきり読み解きます。
ここの解説を受けた多くの方が「目からウロコが落ちた」と言われる箇所なので必見です!

お申し込みは以下から。
https://forms.gle/rQgpQbnXo5pTZM9X6

 

特典付きのご寄付もお願いします!

にょきにょきプロジェクトでは、独自のクラウドファンディングを設定し、特典付きのご寄付もお願いしています。
以下をご覧下さい。ここから特典付きご寄付に参加していただけます。
https://nyoki2pj.com/lp/info_yomitokibook/

特にいま、私たちが勧めているのは、新たな「読み解き」へのチャレンジ。
まずはオンラインサロンで復興庁が出した放射能汚染水の海洋投棄を進めるためのチラシの読み解きを進めています。
https://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat14/20210421171004.html

いずれも、子どもと大人を「被曝は大して危なくない」と丸め込もうとするい許しがたいもの。
命を守るためにきちんと読み解きます。そのためのサポートをお願いします。

みなさん。
放射線被曝から命を守るため、一緒に放射能安全キャンペーンを読み解き、命を守る知恵を広めましょう。

#放射線副読本 #すっきり読み解きBOOK #にょきにょきプロジェクト #放射線防護 #被曝隠しのテクニック #原発再稼働反対 #放射線防護 #アルプス処理水について知ってほしい3つのこと

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明日に向けて(2294)脱原発・脱戦争・脱資本主義の可能性を切り拓くために―動画をご覧下さい。2月25日松山講演(zoom併設)にも参加を

2023年02月20日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230220 23:30)

動画「核利用がこの世界にもたらしたもの」をご覧下さい。

みなさま。久しぶりの投稿になります。今回はこの動画をご覧いただきたいです。
タイトルは「核利用がこの世界にもたらしたもの 広島・長崎・チェルノブイリ・福島そしてウクライナ」です。
昨年9月11日に倉敷市で行った講演を、地元の玉島テレビ放送さんが放映して下さったもの。データを頂きました。

すでに何度もお知らせしたように、1月28日から2月13日まで「脱原発・脱戦争・脱資本主義のダブルウィークス」と題した講演旅行を行いました。
各地でたくさんの方に来場いただけましたが、もともとこれは昨年9月の高梁市、倉敷市、備前市で行った講演からつながったもの。
その3回でお話したエッセンスがつまっているのがこの倉敷講演です。


高梁、倉敷、備前講演からつながった縁

実はなんとも言えない縁を感じています。
この講演の冒頭でも話しているのですが、この時、僕は高橋氏で「備中松山城」を取材しました。
朝もやの中に浮かぶ山城として有名なお城ですが、なんとここは新島襄との縁が深い場だったのでした。

この時もLIVE配信し、アーカイブを残したのでご覧下さい。



僕はその新島襄が立ち上げた同志社大学の社会的共通資本研究センターに、宇沢弘文先生に拾い上げていただいたのでしたが、この9月の倉敷講演の時に『岡山人権21』の編集者の管木智子さんから、社会的共通資本についての一文の投稿を依頼されました。
またこの時の講演を聴いて下さった、岡山高教組の村田秀石先生から、1月29日の教研企画での講演のご依頼を受けました。
さらに備前市ではカフェランバーで話させていただいたのですが、和気教会の延藤牧師が見えられ、2月11日に岡山教会で非暴力の可能性についての講演を依頼していただき、今回の2週間超の講演の「外枠」が決まりました。

それらの出発点になった高梁市での講演もご紹介しておきます。


脱原発、脱戦争、脱資本主義が一つにつながっていることを強く確信!

その後、どうせなら1月29日から2月11日までを岡山県内外での講演でつなごうと考え、連絡を取ったところ、各地から快い返事をいただけました。
その段階では、それぞれの場のご要望に合わせて、脱原発、脱戦争、脱資本主義のことを話そうと考えました。「脱資本主義」では社会的共通資本の可能性を主題としました。
ところがその後、講演内容を練り上げるためにそれぞれの分析を深めていったら、この三つが完璧というまでに一つにつながっていることが見えてきました。

僕にとって何より大事な気づきだったのは、岸田政権によるGX実行会議が、政権の当初から言われていた「新しい資本主義」に深くつながっていることでした。
しかも十倉経団連会長が、2021年末の講演の中で、新しい資本主義(十倉氏の言葉では「サスティナブルな資本主義」)の目指すものとして、なんと社会的共通資本を大きく取り上げていることが分かりました。
十倉氏は今の資本主義を「行き過ぎた資本主義」と語り、拡大する矛盾の解決を図るようなふりをして「社会的共通資本」を持ち出しているのですが、もちろん本気ではない。換骨奪胎して取り上げています。

では何がしたいのか。今の資本主義=新自由主義の特徴である「緊縮」財政から、「積極」財政=バラマキへの転換であり、その資金投与の先を、エネルギー部門、とくに原発、脱炭素化の技術部門に振り向けようとしているのです。
またこれはGXには盛り込まれてないことですが、大軍拡もまたこのセンテンスから出てきている。戦後のケインズ主義がそうであったように、岸田政権もまた軍事へのバラマキに傾斜しつつあるのです。
だからこそ、脱原発、脱戦争、脱資本主義の課題は全く一つにつながっています。岡山講演で僕はこの点を強調してきました。


「社会的共通資本」を取り上げた十倉講演はここからご覧になれます。守田講演スライドから


次回、2月25日(土)午後1時半から松山市でお話します!zoom併設です

これらの内容をこの間の各地での講演で繰り返し語っているので、ぜひ僕のFacebookのタイムラインに載っているアーカイブをご覧下さい。
今後、徐々に編集して「もりもりチャンネル」からもアップします。
さらに次回の松山講演がzoomも設定されているので、ぜひリアルタイムでご覧いただきたいです。

「原発回帰に黙っていられない2/25講演会」。
演題は「福島原発事故12年-原発推進は愚かですごく危険-愛しい人のために原発からの命の守り方を学ぼう」です。
zoomの申し込み先は「伊方原発をとめる会」まで。以下のメールアドレスにお申し込み下さい。
ikata-tomeru@nifty.com

松山市で参加可能な方は、総合コミュニティセンター3F大会議室にお越し下さい。

みなさま。一緒に大きく未来の可能性を切り拓きましょう!


#脱原発 #脱戦争 #脱資本主義 #社会的共通資本 #非暴力の可能性 #GX実行会議 #原発は終わっている #核の問題を根っこから考える

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明日に向けて(2293)ウクライナについて、戦争について、高校の先生たちとじっくり学びました

2023年02月05日 09時03分07秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20230205 09:00)

脱原発・脱戦争・脱資本主義のダブルウィーク実行中です。

岡山市内のホテルからです。1月28日よりダブルウィークの旅をはじめ、いまちょうど中日を迎えています。
これまで加古川市で1回、岡山市で4回、備前市、総社市、高梁市で1回ずつ、都合8回講演しました。
このほか岡山県議会議員の大塚愛さんと事務所で対談し、収録していただきました。

どの場もたくさんの参加者に迎えられ、素晴らしく濃密な出会いが続いていて、報告したいことてんこ盛りです。
でも毎日、翌日の講演に向けた準備を重ねていることと、体力温存のため、無理を避けていることもあり、報告の余裕がとれていません。
可能な場合は、講演をFacebookでライブ配信し、アーカイブに残しているのでぜひそちらもご覧ください。
とりあえずこの間、3回の講演のアーカイブをご紹介しておきます。3回目は社会的共通資本について話しています。

今日はこれから倉敷市に向かい、午後にお話しします。
今日を含めてあと9回(うち1回は広島県福山市)お話します。
頑張ります。


岡山高教組の教研集会に招かれて

さて岡山県内の初日、1月29日に岡山高教組の教研集会に招いていただき、午前中にウクライナについて、戦争についてお話ししました。
これへの感想が送られて来たのですが、参加された教員のみなさん、核心をつく受け止めをしてくださっています。
とても嬉しかったので、ご紹介したいと思います。


守田講演への感想

目からウロコが落ちるお話ばかりで、集中して聞くことができました。質問です。自衛隊で、広島県、岡山県、山口県の部隊は、福島第一原発事故があったところに派遣されました。もしかしたら放射能の影響が出ているのかもしれませんが、そのあたりのこと、何かご存知でしたら教えてください。

ポーランドが2度分割されたこと、ドイツとロシア(ソ連)とのはざまでポーランド、バルト三国、ベラルーシ、ウクライナの歴史や地形、チェルノブイリ原発のことなど、色々な背景が聞けてよかった。

平和を保つには努力が必要で、遠い国の出来事ではないと感じさせられるお話でした。戦争の渦中にありながらスマホで送信される映像は、リアリティを持って伝わっているはずなのですが。情報の操作はあると分かっていても判断できないことが多く、口を開きにくいと感じています。

守田さんの講演は初めてで、大変興味深い内容でした。本来のジャーナリズムの在り方を感じました。チェルノブイリのことを知らずウクライナのことは語れないし、その歴史についても学校ではほとんど学んでいないのが現状です。分かりやすい言葉で背景を語っていただきました。ウクライナの報告書についても知らなかったことを恥ずかしく思います。肝心なことが書かれていない「放射線副読本」を文科省が出す国…、情報操作でしかありません。原発のことも、まだ他人事ととらえている日本のやり方にも危険性を感じました。世界的に見ても日本の軍事費は上位…、他にかけるべき予算があるだろうに…、米国の属国でしかない現状に、報道の弱腰に、モヤモヤしています。

まさに目からウロコの連続でした。戦争、武力行使で国際間の問題解決ができないこと、日本の進むべき道が確認でき、有意義な会でした。

常々ウクライナ戦争の報道は偏っていると感じていましたが、やはり戦略として双方が互いへの憎悪を煽っている面があったのだなと分かり、納得しました。ウクライナの複雑な歴史、原発をめぐる問題も改めて知ることができました。NATOは国連憲章違反と聞いて、そのように考えたことがなかったので、目からウロコでした。原発事故のことが、自分の中では少し(時間も経って)薄らいでいたので、その影響の大きさを改めて認識しました。

ウクライナ紛争にアメリカが参加していると言われていたが、それがどのように参加しているのかが、今日の講演でよく理解できた。また、福島の原発事故がここまで影響を与えていることを知らなかった。今、東京の子どもたちが大変なことになっている。

とても興味深く、勉強になりました。初耳の情報もたくさんありました。以前からゼレンスキーはうさん臭いと思っていましたが、やはりTVや新聞の情報だけを頼りにしていては、真実は分からないと思いました。福島原発の事故から12年経ち、メディアで報道されることも少なくなり、風化しているように思います。相次ぐ有名人の早すぎる死、東京の電車の中で倒れこむ人々の急増など、やはり放射能汚染の影響なのかと思いました。

ウクライナ問題の複雑な要因を初めて知った。ウクライナ自身も反ソ感情を煽ってきたことが解った。ウクライナの後ろに米国がいるとこうことをマスコミは伝えなかった。結局、ウクライナ、ロシアのどちらかに味方するのではなく、平和の実現しか道はないと思わざるを得ない。

60年近く生きてきたが、改めて物事には表と裏があるのだということを考えつかせていただきました。いたずらに垂れ流される情報にだまされないようにしなければならないが、何がいたずらな情報なのか分からないので、何に煽られているのか判断がつかない。私は怖くなったので「西部戦線異状なし」を、もう一度読むことにしました。「犯罪の温床として軍隊がある」これだけは忘れられない。NATOも違反していることを、改めて認識させていただきました。


平和の心をみんなで紡ぎ続けたい

こういう感想が聞けると「頑張って準備して一生懸命、話して良かったな」としみじみ思います。
またこうした反応が返ってくるのは、高教組のみなさんの中に、しっかりとした平和の心が根付いているからだとも思います。
それは日本の多くの民衆が分け持っている心です。だからそれをしっかり紡ぎ続けていきたい!

まだ講演が続きます。スケジュール表を添付しておきます。


お近くの方、ぜひお越しください!

#脱原発 #脱戦争 #脱資本主義 #社会的共通資本 #非暴力の可能性 #GX実行会議 #原発は終わっている #核の問題を根っこから考える

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