守田です(20200512 23:00)
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● 恐怖をあおる何者かと立ち向かうために
このところ原子力ムラ、ないし製薬業界に深いつながりをもつ、渋谷健司氏、上昌広氏、久住英二氏らへの用心を呼びかけていますが、今回はもっと不穏当に、組織的に人々の不安を煽りつつ、病院にストレスをかけている人々への注意を促したいです。
具体的には、全国に展開している日本赤十字社をターゲットにした、チェーンメイルのことです。4月10日前ぐらいから、全国一斉に流れました。
日赤の医師の名を騙り、「もうコロナ病床はいっぱい」「事態はみんなが思っているより深刻」と、あたかも医療崩壊が起こっているかのような演出がなされたのですが、これをかなりの方が転送してしまいました。
しかし、こうしたことへの日本赤十字の対応が秀逸でした。
デマメールを否定することにとどまらず、「恐怖のささやきに耳を貸さないようにしよう」と素晴らしい動画を作ったのです。
まずはご覧ください。
ウイルスの次にやってくるもの
https://www.youtube.com/watch?v=rbNuikVDrN4&feature=emb_logo
日赤作成の動画より
● 狙われた日本赤十字病院
再度、チェーンメールに戻りましょう。どんなメールだったのか、サンプルを一つご紹介します。 (メルマガの方はぜひブログなどでご覧ください)
このメールはある意味で「良く」できていました。最後の方に「外出を控えてください、人に会わないでください」と、この時期としては妥当なことが書かれていたからです。デマは真実を混ぜると拡散されやすい傾向を持っています。
だからこのメールを誤って転送してしまった人の中には、「実態とそれほどずれてもいないのでは」とあまり反省してない人もいるようでした。しかし当の日赤の病院には、問い合わせの電話が殺到し、業務に支障をきたしました。
各地で拡散された日赤の医師を騙ったデマメール
調べてみると、かなり組織的に行われていたことが分かりました。東京の渋谷、広尾の日赤の医師からと書かれていたり、東京の「日赤総合病院」という架空の名で書かれていたものもありました。
他に、和歌山県、岐阜県、静岡県でも、それぞれの日赤の病院のドクター名でメールが流され、それぞれの病院に問い合わせが殺到したそうです。
それで日赤全体としても、それぞれの病院からも、このメールがデマであること、転送しないで欲しいという呼びかけがなされました。
チェーンメールを否定する日本赤十字社医療センターの声明
● 実はこれは国際的な動き
メールはそれぞれに少しずつパターンが変わっていて、書かれていることもに違いがあるのですが、僕が調べてみて驚いたのは、次のようなフレーズです。
「咳と熱の症状が出て、病院に行った時は大体50%は肺が線維化されていると考えられます。即ち、症状が出て受診すると遅れるケースが多いです」。もちろんウソです。とにかく不安をあおるフレーズです。
このどこに驚いたのかと言うと、アメリカでも「スタンフォード病院の委員会メンバー」と名乗るデマメールが流されたのですが、これとまったく同じフレーズが使われていたからです。この点を報じたCNNの記事をご紹介します。7つ目にご注目を!
新型コロナをめぐる誤情報が拡散、専門家は否定
CNN 2020.03.18 Wed
https://www.cnn.co.jp/fringe/35150992-2.html
この他、台湾のテレビ映像の画像をつけたこんなものもTwitterで流されました。「日本では絶対報道されません。拡散希望です。「新型コロナウイルスに罹患した患者の多くの肺が線維化。生存率は肺癌より低い」・・・。
もちろんデタラメです。実際の台湾のテレビ番組では「必ず特異性肺の繊維化になるわけではない」と指摘しており、「生存率が低い」についても、あくまでも合併症がある場合と説明されていたとのことです。
これをファクトチェックしたサイトをご紹介しておきますが、これを読むとけして間違えて解釈したのではなく、意図的に内容を捻じ曲げたものであることが分かります。
[新型肺炎FactCheck] 台湾の報道を「患者の多くの肺が線維化」と誤訳した情報が拡散 2020年4月8日
https://infact.press/2020/04/post-5384/
台湾のテレビ番組を意図的にわい曲したツイート
● 再度のデマ攻勢に気を付けよう
日本における感染症は、一度ピークを越えて下降線を辿っています。今後、各地で自粛の解除がなされるでしょう。すでに学校が再開している地域があります。
しかし残念なことに、いまの予測では、しばらくすると感染の山がまた上がりだし、拡大を始める日がくるだろうと考えられています。そのときはまた自粛を強化せざるを得ない。
そしてそのときに、再び、不安を煽り、あたかも医療崩壊がもう起こっているかのような、不安をあおるだけのデマ攻勢がなされる可能性があります。場合によっては、それが本物の医療崩壊につながる可能性もあります。
こうしたデマや偽ニュースの拡散のことを「インフォデミック」と言います。
私たちはいま、パンデミックの中で、意図的に不安を煽り、結果的に病院にストレスが集まるように仕向けている人々が、日本だけではなく、世界でも暗躍していることをしっかり見据えておきましょう。
その上で、不安を拡大させないこと、危機を背後から煽る何者かに、けして踊らされないことを肝に銘じましょう。それが医療を守り、人々を守り、私たちを守るのです。
最後に日本赤十字社が出したもう一つの解説をご紹介しておきます。
こういうものが感染症拡大の最中に、医療界から出てくるところが本当に凄い。政治の場から、野党から、何も出てこないことがとても残念ではありますが・・・。
新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~
2020年3月26日
http://jrc.or.jp/activity/saigai/news/200326_006124.html
#新型コロナウイルス #日本赤十字社 #デマメール #危機煽り #パンデミック #インフォデミック
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良い記事を読ませていただきました。
ありがとうございました。
韓国のVANKも荷担しているかもですが、どちらにしてもネットで組織的破壊工作をする大掛かりな組織は、その二つの可能性が高いと思います。