人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

シプリアン・カツァリス+広瀬悦子のピアノ・デュオ公演を聴く~東京オペラシティ・ブランチタイムコンサート

2016年12月08日 07時54分54秒 | 日記

8日(木).わが家に来てから今日で ちょうど800日目を迎え,ソフトバンクの孫社長がトランプ次期米大統領と会談し,総額500億ドル(約5兆7000億円)を米国でIT分野を中心にした新興企業に投資し,5万人の雇用を生み出すとトランプ氏に約束したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

          

              孫さんて 常に大胆なことをやるよね 孫して得するってか

                               あっ  デカい顔で 二人の顔をつぶしちゃって メンゴ  メンゴ

 

  閑話休題  

 

昨日,東京芸術劇場から「モーツアルト/歌劇『コジ・ファン・トゥッテ』出演者変更のお知らせ」が届きました 12月11日(日)15時開演のオペラ公演に出演予定だった歌手2人が”急病のため”来日できなくなったので,代役を立てるという内容です

フェルランド役(テノール)はショーン・マゼイに代わりアレック・シュレイダーが,フィオルディリージ役(ソプラノ)はミア・パーションに代わりヴィクトリヤ・カミンスカイテが出演するとのことです ショーン・マゼイは良く知りませんが,ミア・パーションは2013年6月の新国立劇場「コジ・ファン・トゥッテ」で同名役を歌っており,聴いた印象が良かったので, 来日できないのは非常に残念です 代役の二人の歌手に期待するしかありませんが,ドン・アルフォンソを含めた5人の主役陣のうち2人が代役というのはどうなんでしょうか? 『急病』ってなあに

 

          

          

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日11時半から初台の東京オペラシティコンサートホールで,「ブランチタイムコンサート~シプリアン・カツァリス&広瀬悦子 ピアノ・デュオ」公演を聴きました プログラムは①チャイコフスキー「くるみ割り人形」組曲から「小序曲」「行進曲」「金平糖の踊り」「ロシアの踊り(トレパック)」,「アラビアの踊り」「中国の踊り」「葦笛の踊り」「花のワルツ」,②同「白鳥の湖」から「ロシアの踊り」「スペインの踊り」「ナポリの踊り」,③同「眠れる森の美女」から「薔薇のアダージョ」,④ハチャトゥリアン「ガイーヌ」より「剣の舞」「レズギンカ」,⑤ボロディン「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」です ピアノ演奏はシプリアン・カツァリスと広瀬悦子です

 

          

 

シプリアン・カツァリスはキプロス系フランス人です.1972年エリーザベト王妃国際音楽コンクールで入賞しています 彼の名前を世界に知らしめたのは,1984年にベートーヴェン/リスト編「交響曲全曲」をピアノ独奏で弾いたアルバムが「レコード・オブ・ザ・イヤー」を受賞したことです

一方,広瀬悦子は1996年パリ・エコールノルマル音楽院を,その後 パリ国立高等音楽院をともに首席で卒業,ヴィオッティ国際コンクールとミュンヘン国際コンクールに入賞したほか,1999年にマルタ・アルゲリッチ国際コンクールで優勝しています

 

          

 

自席は1階6列23番,右ブロック左通路側席です.すぐ前の席に 未就学児と思われる(小学生だったら学校に行っている時間なので)男児が座っていたので,ブレーキとアクセルを間違えて暴走車が病院に突っ込んでくるようなイヤーな予感がしました 嫌な予感は往々にして当たるものです.会場は8割程度埋まっている感じでしょうか

ステージ上にはヤマハCFXが左右向かい合わせに置かれています.淡い紫色のステージ衣装の広瀬悦子とカツァリスが登場し,カツァリスが正面に向かって左に、広瀬悦子が右にスタンバイします 自席は広瀬悦子の指使いが良く見える位置です

最初にチャイコフスキー「くるみ割り人形」組曲が演奏されます 二人の息はピッタリです.気持ちよく聴いていると,すぐ前の男児がさかんに後ろを振り向いたり,手を上に挙げたり,後ろにのけぞったりし始めました イヤーな予感は演奏開始から5分も経たないうちに当たってしました その隣席は若い父親ですが,注意が行き届きません.幸い この男児は声を出して騒ぐことはしないので,唯一の防御策は目を瞑って演奏を聴くことです でも,指使いも見たいではありませんか

開演直前にやってきて最前列の席に座る目立ちたがり屋のどこかのおじさんのように 落ち着きのない子供(とくに男児)は本当に目障りです 5分も持たないのですから 音楽にまったく興味がないのです.結局最後まで落ち着きませんでした 二度と連れてこないで欲しいと思います.無料コンサートなら我慢しますが,お金を払ってまで不愉快な思いを強いられる理由はありません

ここまで書いて,あらためてこのコンサートのチラシ(裏)を見たら「チケットのお申込み」の注意事項に小さな文字で「未就学児のご入場はご遠慮いただいております」としっかりと書かれていました こういう大事なことは もっと大きな文字で書いてほしいと思います

 

          

 

気を取り直して.2曲目の「白鳥の湖」からは左右が入れ替わり,広瀬が左に,カツァリスが右にスタンバイします ロシアの踊り,スペインの踊り,ナポリの踊りと3曲演奏されますが,上半身をさかんに動かして演奏する”動”の広瀬に対し,腕から先しか動かさない”静”のカツァリスという対比を面白く感じながら聴きました

3曲目「眠れる森の美女」から「薔薇のアダージョ」は抒情的で深い感動がありました

4曲目はハチャトゥリアン「ガイーヌ」から「剣の舞」と「レズギンカ」が演奏されましたが,ピアノ連弾の極意を聴いたように思います 二人の丁々発止のやり取りが見事でした

最後はボロディン「イーゴリ公」から「だったん人の踊り」です この曲はスケールの大きな曲で,二人の演奏はピアノ2台で演奏しているのが信じられないくらい迫力に満ちていました

会場いっぱいの拍手に,ストラヴィンスキー「火の鳥」のフィナーレを鮮やかにアンコール演奏し,コンサートを締めくくりました

マナー違反親子の存在さえなければ,終始 リラックスして気持ちよく聴けたコンサートでした

コメント (2)
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