23日(金).わが家に来てから今日で996日目を迎え,14歳の中学3年生・藤井聡太四段が,将棋の公式戦の連勝記録を歴代1位タイの28に伸ばしたというニュースを見て感想を述べるモコタロです
28連勝の中には四段以上のプロもいたね 予断を許さない実力だ! 余談だけど
昨日,夕食に「鶏のほったらかし焼き」「生野菜サラダ」「玉ねぎと人参のスープ」「冷奴」を作りました 「鶏の~」は料理研究家・平野由希子さんのレシピで,調味料は塩と胡椒だけの超簡単料理ですが美味しいです 「玉ねぎ~」は初挑戦ですが,美味しく出来ました
昨日,神保町の岩波ホールでアンジェイ・ワイダ監督「残像」を観ました これは昨年10月9日に急逝したポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダが昨年監督した遺作(99分)です
舞台は第二次世界大戦後,ソヴィエト連邦の影響下に置かれたポーランドです スターリンによる全体主義に脅かされる中,創作と大学での美術教育に情熱を傾ける実在の前衛画家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキ(1893-1952)が,芸術への社会主義レアリズムの強制を拒否し,自らの信念を貫き闘う晩年の4年間を描いています
アンジェイ・ワイダ監督は昨年の初夏,次のように語っています
「一人の人間がどのように国家に抵抗するのか.
表現の自由を得るために,どれだけの代償を払わねばならないのか.
全体主義のなか,個人はどのような選択を迫られるのか.
これらの問題は過去のことと思われていましたが,
今,ふたたびゆっくりと私たちを苦しみ始めています.
ーこれらにどのような答えを出すべきか,私たちは既に知っているのです.
このことを忘れてはなりません」
この言葉は,現在のトランプ大統領(フェイク・ニュース,アナザー・ファクト)の下にあるアメリカと,安倍1強態勢(忖度,印象操作)の下にある日本にも当てはまるのではないかと思います
この映画の主人公の闘いを見た時,考えざるを得なかったのは,当時ソヴィエト連邦で社会主義レアリズムの強制と折り合いを付けながらも,交響曲や弦楽四重奏曲をはじめとする数々の名曲を作曲したディミトリ―・ショスタコーヴィチ(1906-1975)のことです
この映画では,ポーランド出身の作曲家アンジェイ・パヌフニク(1914-1991)のピアノ曲が流れますが,彼は国家による音楽への社会主義レアリズムの強制に不満を抱き1954年にイギリスに亡命,バーミンガム市交響楽団の首席指揮者に就任しています
二人のアンジェイですが,パヌフニクは祖国を捨てて亡命し,ワイダは祖国に残り映画製作を通して闘ったわけです 重いテーマですが,混迷を極める社会情勢の中で なぜワイダ監督がこの時期にこの映画を作ったのかを考えることは決して無駄なことではないと思います