8日(木).わが家に来てから今日で981日目を迎え,トランプ米大統領が地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」から離脱表明したことを受け,米国の9州や125都市などが共同で5日,連邦政府に代わって米国の温室効果ガス削減の責任を果たすとする声明を国連に提出した という朝日の記事を見て感想を述べるモコタロです
大統領はデタラメだけど こういう記事を見ると アメリカも 捨てたもんじゃない
昨日,夕食に「手羽元と大根の煮物」「生野菜サラダ」「キュウリのラー油のせ」「冷奴」を作りました 「手羽元~」は40分以上煮込んだので味がしっかり沁み込みました
昨日,池袋の新文芸坐で「スノーデン」と「シチズンフォー スノーデンの暴露」の2本立てを観ました
「スノーデン」はオリヴァー・ストーン監督による2016年アメリカ映画(135分)です この作品は,アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの実話を映画化したものです
2013年6月,イギリスのガーディアンは,アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在をスクープし報道する ガーディアンに情報を提供したのは,アメリカ国家安全保障局NSAの職員である29歳の青年エドワード・スノーデンだった
彼はアメリカを愛する平凡な青年だったが,自分がかかわっている仕事が,テロリストに限らず全世界の個人情報を監視するシステムに組み込まれていることに危機感を募らせ,命を懸けて世界最強の情報機関に反旗を翻すことを決心,行動に出たのだった
2本目の「シチズンフォー スノーデンの暴露」はローラ・ポイトラス監督による2014年アメリカ・ドイツ合作映画(114分)です
こちらは,スノーデンが最初にガーディアンの関係者と会ってインタビューを受け,それがテレビや新聞で報道され,その後,海外に亡命するまでを追ったドキュメンタリーです スノーデンの口から語られたのは,アメリカ政府によるスパイ行為の数々で,世界各国の主要人物をはじめ一般の国民の電話やインターネットまでも傍受しているという驚くべき事実だった
この2本の映画を立て続けに見ると,「スノーデン事件」の真相が手に取るように分かります スノーデンは,いわゆる「国家機密」を暴露することが,自分の身に危険が及ぶことを覚悟の上で行動しました
なぜなら政府は「機密の暴露は敵を利することにつながる」という理論武装のもと,彼を逮捕しようとするからです
スノーデンは最終的に,国家の利益を第一に考えるのか,国民の利益を第一に考えるのかを天秤にかけて,後者を選んだわけです
この事件を受けて,アメリカ政府は国家安全保障局のやり方が行き過ぎだったと認めざるを得なくなり,その後の情報収集にも制約が課せられたことを考えれば,スノーデンの行動は正しかったと言うべきでしょう
現在日本の国会では「共謀罪」の趣旨を含む「組織的犯罪処罰法改正案」が審議されていますが,「国家機密」と「国民の利益」を考えるうえで,間接的に示唆に富む映画でした
なお,「スノーデン」の中でパーティーのシーンがありますが,弦楽四重奏団がモーツアルトの弦楽四重奏曲を演奏していました 第19番ハ長調”不協和音”K.465だったと思います
それからのストーリーの展開を考えると「不協和音」はピッタリでした