21日(水・祝)。暑さ寒さも彼岸まで、って言うけどホントかな? 明日の天気次第ですね
ということで、わが家に来てから今日で1267日目を迎え、20日の日経平均株価が3営業日続落した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
安倍内閣の支持率は日経平均以上に暴落した 安倍首相は音を上げて株を下げた?
昨日、夕食に「豚肉と野菜の味噌炒め」と「生野菜サラダ」を作りました
筒井康隆著「残像に口紅を」(中公文庫)を読み終わりました 筒井康隆は1934年大阪生まれ。同志社大学文学部卒。数々の文学賞受賞、著書多数
この本は、物語を一つずつ読み進めるごとに使用できる文字が減っていくというトンデモナイ実験小説です 最初は「世界から『あ』を引けば」というテーマを掲げ、文章の中に「あ」をいっさい登場させない小説が展開します 「あ」が消えると当然「愛」も消えます。そして 次のシラブルまで読み進めていくと、「世界から『あ』と『ぱ』を引けば」というテーマを掲げ、文章中に「あ」と「ぱ」をいっさい登場させない小説が展開します 以下、「世界から『あ』『ぱ』『せ』を引けば」というテーマを掲げ・・・以下同文です このようにして、物語が進むにつれて使える文字が減っていく(したがって、その言葉を使った物や人なども減っていく)条件のもと、どれだけ小説として成り立っていけるかという実験小説です
文章から言葉を抜く順番が「あ」「ぱ」「せ」となっていますが、なぜこういう順番なのかは不明です あまり無くても困らない言葉を先に減らし、どうしても最後まで使いそうな言葉を残していくというやり方だと思いますが、その基準が分かりません 唯一、素人でも想像がつくのは「最後に残る言葉は何か」という疑問ですが、大方の予想通り「ん」です
主人公の佐治は文字(と、それに伴う物や人など)が消滅していく中で、飲食し、執筆し、講演までこなしていきます。このままいくと、断筆せざるを得ない状況になります
私はこの小説を読んで、ハイドンの交響曲第45番「告別」を思い起こしました ハイドンが仕えていたエステルハージ公の館は手狭だったため、楽員は家族を同伴することが出来ませんでした。そこで、楽長のハイドンは楽員が家族に会いたい気持ちを主人に伝えるため、交響曲に工夫を凝らしたというものです それは、楽章を追うごとに役割を終えた演奏者が退出していき、最後には第1ヴァイオリン2人だけになり、消えるように曲を閉じるというものです
筒井康隆氏の実験小説とハイドンの告別交響曲とは、趣旨は異なるものの、同じように言葉(演奏者)が減っていくという点で共通しています 指揮を終えたハイドンがエステルハージ公に 長嶋監督の物まねで 「ん、どうでしょう? たまには楽員に いわゆる一つの休暇を与えては」と言ったというのは単なるウワサです