低年齢のお子さん達が、自分の声のボリュームを認識できていない事は珍しくない事。 大人でも難しい人達も珍しくないし。
”静かにする"という事がどういう状態を意味するのか。
”静かにする” ”静かにして” と伝えても、伝わる子もいれば、なかなか伝わりにくい子もいます。
なぜなら、「静かにする」という状況を作るのに、自分が何をどのようにする必要があるかを理解している子と、理解していない子がいるからです。
最近の我が家でお預かりのお子さん達との状況だとお昼寝の時間が ”静かにする”を実践してほしい場面
子供達も3歳、4歳と成長するにつれ、お昼寝が以前のようには必要なかったり、寝付くのに時間がかかる場合に、機嫌よく独り言や歌を歌っているケースなどもあるのですが、その声のボリュームが結構大きかったり、寝たく無い子が別の子に話しかけたりすることもあり、そのやりとりを聞いて、寝たい子達も遊びたくなって寝れない。という状況が生じます。
そこで、以前別のグループで実践してみてうまくいった方法を、今のグループにも試してみたところ、良い効果が得られました
それは、子供達が知っている動物に例えて、声の大きさを認識させる遊びです
お昼寝前の時間に
「ねえねえ、ライオンってどんな声だっけ?」
「ガォー! ガー!!」 あえて大きな声で言ってみると、子供達もそれを真似します
「ライオンの声は大きい?小さい?」
「大きい!」
「じゃあ、犬は何て鳴く?」
「ワンワン!!」
「犬の声は大きい?小さい?」
「大きい」
「じゃあ、猫は何て鳴く?」
「ニャー」この時に、少しボリュームを下げます。
「猫の声は大きい?小さい?」
反応は人それぞれ。う。。。。ん、、どっちだろう。。が正直な反応。
「猫の声は少し小さいね」
「じゃあ、蝶々やてんとう虫はどんな風にお話しする?」
私達は蝶々やてんとう虫の声を聞いた事がないので、想像で「クチパク」でお話し。
「蝶々の声は大きい?小さい」
(囁く声で)「小さい」
「そうなの、小さい声だと静かになるの」
これらの繰り返しで、声のボリュームが大きい、小さいがどういう事か。「静か」とはどういう事かをわかってくれました。
次に「ーちゃん達が寝ようと思った時に、ライオンさんが近くでガー!!って言ったら眠れる?」
全員一致で首を横に振って「眠れない」 怖いしね。。。
同様に「犬が近くでワンワンって吠えてたら眠れる?」
「眠れない」
「じゃあ、ライオンや犬ほど大きな声じゃ無いけれど、猫さんが隣でニャーニャーニャーにゃ〜」って鳴いてたら眠れる?」
「眠れない」
「じゃあ、蝶々さんが近くでお話ししてたらどうかな?」
「眠れる」
「なんで?」
(囁く声で)「小さい声だから。静かだから」
「今からお昼寝の時間。眠たく無いもいるけど、眠い人もいる。眠いお友達が眠れるにはどうしたらいい?」
「蝶々さん」
そしたらね、眠い子はすぐに寝つけたし、眠く無い子達は 蝶々さんのようにしばらくベッドの上でゴロゴロ。隣の起きてるお友達に話しかける時も 小さーい声でお話ししてくれました
寝なかった子達は、しばらくしたら、静かな遊びをさせていますが、この時がね、だんだんボリュームが上がってきます。その時も時間帯によっては「まだ 蝶々さんの声の時間」と伝え、 もうすぐ起きてもいいかなの時間は「猫さんくらいのボリュームで」 もう起きる時間でーすの時はボリューム制限特になくというアプローチが今のメンバーにも伝わりました。
こういうアプローチだと、大人も「静かにしなさい!」って怒らなくても伝わります