突然のトピックですが、性犯罪のニュースを見聞きしたり、情報発信を見聞きしていると、モヤモヤと気になるのが 加害者に対するイメージ
多分、多くの人達が一般的に抱くイメージは
見知らぬ人が学校や塾の登下校、家の近所の人通りの少ない場所や公衆トイレで、子供に性加害をする。というものではないでしょうか。
そして加害者は成人男性で被害者は女児
これはおそらく、性犯罪と聞くと、こういったケースのニュースを見聞きする事が多いから。私も実際ちゃんと知るまではそうでした。でもこれはメディアが作り出しているイメージ像です。もちろん、見知らぬ人による犯行があることも事実です
でも、実際は。。。
加害者は老若男女。子供だって加害者になる事が大いにあるし、加害者に性別も年齢も関係ない。
そして、被害者側も性別も年齢も関係ない
そして、加害者が見知らぬ不審者である場合ももちろん多数あるのですが、それは性被害の一部であって、被害の大半は被害者の顔見知りによる犯行。つまり、加害者は被害者の顔見知りであるケースが大半だと言われています。しかも表面化されにくいので、実態はデータ以上である可能性も十分考えられます
これは、カナダだけでなく、世界共通のことのはず。男尊女卑が強い国は、男性加害者が多い傾向にあるかもしれませんが。
こういった情報をメディアが正しく拡散し、子供を守る為に、性被害で心のバランスが崩れてしまう大人をこれ以上増やさない為にできる事(過去ブログで何度かいくつか記事を載せています)を自分事として、一人でも多くの人達が学ぶ機会が広がることを願っています
- According to research, 1 in 10 Canadians reported being sexually victimized before they turned 18.
- In the majority of child sexual abuse cases, the offender was known to the child.
- The majority of adult survivors of child sexual abuse report that they did not disclose the abuse to anyone when they were children.
- 93% of child abuse cases are never brought forward to police or child welfare.
- There are strong connections between child abuse and mental health conditions.
10人に1人のカナダ人が18歳になる前に性的被害に遭ったと報告している。
児童に対する性的虐待のほとんどのケースでは、加害者は被害児童の知り合いであることが判明している。
児童に対する性的虐待の被害を経験した成人の大半は、子供時代にはその虐待を誰にも打ち明けなかったと報告している。
児童虐待の93%は警察や児童福祉施設に報告されることがない。
児童虐待と精神疾患の間には強い関連性がある。
つまり、虐待の開示が難しいのは、その行いが虐待であるのだと認識されていないケースが多く存在する事もあるし、虐待が行われていても外部へ報告されないケースが大半である実態も関係している。
そして、特に性犯罪においてはその被害経験を誰かに打ち明けられず、心に抱え込んだまま大人になり、その苦しさを成人後も抱え続けている大人達が私達の想像以上に存在することも見落としてはならない。
中には、勇気を出して、信頼できると思った大人に相談をしたのに、真剣に受け止めてもらえなかったり、揉み消されたしまったり。。
友達に相談をするというケースがあっても、その友達がその子が性被害から回避され、心身の状態を回復させるには何をする必要があるのか、どこへ助けを求める必要があるのかを知らない場合は、無駄ではなくても残念ながら解決にはならないんです。
身内や知り合いを疑うというのは、とても心苦しいことですが、子供の反応。以前は問題なく会っていた人と 会うのをとても嫌がる。その場所へ行く事を頑なに拒否する。明らかに怯えている。 小さい子であれば着替えの際に下着に血がついていたり、汚れているなんて事が発覚したら、これはしっかりと子供の話と気持ちに向き合う必要があります
また、グルーミングという言葉が、アイドルグループの性被害ニュースで耳にしたことがあると思いますが、子供に自分に対する警戒心をほぐす目的で、仲良くなり、信頼させてしまうことなんです
なので大人、特に子供と関わる仕事の大人達は、フレンドリーで親しみやすい大人として、子供に安心感を与える存在として仕事で関わる事は良いとしても、個人的な「友達ではない」。という事を大人側が認識して子供との境界線を引く必要がある。と、私は認識しています。
また、この境界線は以前研修で見たビデオの被害者達の告白によると、高校生であっても自分から引くというのは難しいと言われています。とても巧みに少しずつ距離を縮めてくるそうです。なので、高校生以下の子達が、自分から境界線を引くというはまず困難なこと。
時々日本のニュースで、学校や幼稚園の先生が生徒に性加害というニュースも目にしますが、これは100%先生が子供との境界線を設けなくてはならないことであって、授業時間外に 親や校長先生の許可なしに個人で教室や学校外で会う。という行為は誤解を招くし、してはならないと判断できなくてはならないこと。
これは、お子さんがいる方達はお子さんと話した方が良いと思います。
補習が必要で、先生と放課後個人的に残る場合は、校長先生の許可&親の許可を得ている必要があると私は認識しています。そういったケースがお子さんにある場合は、親に報告をする事、親は校長に確認を取っても良いと思います。
また、もし学校勤務のスタッフで、そのような状況を目撃し、不審に思われた方は、学校だったら校長先生と親御さんへ確認報告をする事が、被害を防ぐ一歩です。
これには、校長先生ご自身が、境界線の事、性犯罪について正しい認識と判断力を持っておられる事も求められますが
ニュースになっているのは氷山の1角。
加害者にならない為には、相手が「やめて」「NO」と言った意思表示を尊重すること(これは大人でも夫婦間でも同様)。子供との境界線を認識する事
被害者にならない為には、自分の体を守るのは自分自身であるという自覚。その為には、嫌な事は「やめて」「NO」と意思表示できる姿勢。例え信頼してる相手であっても、医師であっても、自分の体に容易に触れたり、水着で隠す部分の写真やビデオを撮る行為はあってはならない。すぐにその場から逃げる判断力を持つ事。
仮に、被害にあってしまっても、それは100%相手が悪いので、子供だったら信頼できる大人に。大人は警察に連絡をすること。それはショックであっても恥じる事ではないと知っておく事。
私はこの表面化されづらい極悪犯罪によって、人生を台無しにされてしまう人達が一人でも世の中から減って欲しいと心から願っています