本日午後2時から、「東日本大震災・被災者/被災地を覚える但馬の集い」が豊岡教会を会場にして行われました。浜坂教会からは、それぞれ都合や予定があって、私だけの出席となりました。
集会では、「被災地の今」~東日本大震災・大津波から6年を経て~と題して、柴田信也さん(前兵庫教区長田センター主事・元香住教会牧師)がお話をされました。柴田さんは、2015年4月から2017年3月まで、日本基督教団東北教区被災者支援センター・エマオでスタッフとして支援活動に従事されていました。
柴田さんは、何か難しことを話すというのではなく、ご自分が活動されてきたことについて分かり易く丁寧に報告するという形をとられました。そのことを通して、馴染みの薄い遠い地域の出来事といった捉え方ではなくて、自分の身近で起こっている出来事のように受け止めて欲しいと考えられたのではないかと思いました。
そうして、ご自分が関わったことを伝え、共有・共感を得た上で、最後に、貧しさや弱さによって社会的な孤独、望まない孤立を強いられ、また人間の尊厳が災害によって劇的に奪われ、人の死が早められるようなことのない地域や社会を作るにはどうしたら良いのだろうかと問題提起をされたように受け止めました。
ありがちなことですが、困った人を助けてやろうといった上から目線の考え方があり、「被災者は甘えるな」というような意見を言う人もいます。被災地のことを知らず、被災者のことも知らないで、傍観者で他人事であるからこそ言える言葉なのかも知れません。そして、そこには何の「志」もないでしょう。
柴田さんは、災害で社会的な孤独、望まない孤立を強いられて、人の死が早められることのないような社会を作ろうとの「志」を示されました。教会の宣教も、単なる信者獲得などではなく、柴田さんの言われる「志」に共通する「志」があるように思います。その「志」を持って、地域で「愛の教え」を宣べ伝えるようでありたいと思わされました。