2019夏の甲子園 第3日

 

gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/sports/sponichi-spngoo-20190808-0166

　大会3日目の注目カードは第3試合の前橋育英－国学院久我山。

　久我山が28年のブランクの間に甲子園常連校になったばかりか
夏の甲子園での優勝まで経験した前橋育英の対決は、予選を無四
球でクリアした前橋の梶塚に対し西東京予選を1人で投げ抜いた
高下との投げ合いが焦点。

　第1試合は選抜ベスト8の智弁和歌山と古豪・米子東の対決だが
米子も選抜を経験し、明治神宮大会優勝の札幌大谷とそれなりの
勝負をしているので選抜の経験がどこまで生きるか。

　智弁の強打線を米子の森下がどこまで抑えられるか。

　第2試合は明徳義塾に2年連続出場の藤蔭が挑む形になるのだが
共に複数投手を使いこなすチーム同士ではあるものの、明徳打線
を大分予選で1試合平均1,5失点に抑えた藤蔭の投手陣がどこまで
抑えられるか。

　第4試合は甲子園常連校の敦賀気比と初出場の富島の対戦で昨春
甲子園デビューした相手が同じ北陸の星稜というのも因縁がある。 　

 とりあえず敦賀の2年生エース・笠島を富島打線がどこまで打てる
かというのが最大の見どころだ。

　第1試合：米子東 1－8 智弁和歌山

　3回まで静かな展開で進んだ試合だが4回に智弁が2番のヒットと
5番の四球で1・2塁から6番のタイムリーで先制する。

　5回に米子は智弁の1アウト3塁を凌ぐと6回にヒットで出た9番を
2塁に進め2番のタイムリーで追い付くのだが、なお1ゴロエラーと
内野安打で満塁と攻め立てるものの5番&6番が凡退し同点止まり。

　その裏に智弁は2アウトから5番&6番の短長打で勝ち越すと更に
8番&9番の連打で2点を追加し4－1として、7回にも2アウトから
四球を挟んで4安打を浴びせて7－1とし勝負を決めた。

　前半を0－0で終え中盤に1点リードされるものの6回表に追い付
くなど米子にとって理想的な展開だっただけに、追い付いた直後の
1アウト満塁で勝ち越せなかったのが勝負の分かれ目か。

　米子は4番が3安打、7番が2安打とヒット7本中5本を2人で打って
いるのだが、だからこそ2人の前にランナーを置きたかった。

　第2試合：明徳義塾 6－4 藤蔭

　3回まで1安打だった明徳は4回に1アウトから3番が死球で出塁し
5番&7番の長短打で2点を先取すると、6回から登板した2番手の高
田を攻め死球と相手エラーに3安打を集中し犠牲フライなどを絡め
4点を挙げ6－0と一方的な展開に持ち込む。

　藤蔭も2回に4番がヒットで出塁するが併殺打が出た後に四球と
ヒットでチャンスを作るものの得点できなかったが、6回に9番&
1番の連打でノーアウト1・2塁から1アウト後3番&4番の長短打に
四球を挟み7番もタイムリーを放って4点を返し2点差とする。

　しかし藤蔭の反撃もここまで、2番手の山田&3番手の新地が後続
を断ち逃げ切った。

　藤蔭にとって悔やまれるのは2回のチャンス逃がしで、ここで先制
していれば流れは変わったかもしれないが終わってみれば地力の差が
出たというべきか。

　第3試合：前橋育英 5－7 国学院久我山

　1回表の2アウト1・3塁のピンチを凌いだ前橋は その裏に1アウト
から2番&3番の短長打で先制すると、2回にも相手エラーで2点目を
挙げる。

　3回に久我山が9番以下の3連打と2番の犠牲フライで追い付くと、
前橋は5回に1アウトから3番&4番の短長打とバッテリーエラーと
5番のタイムリーで2点を勝ち越し4－2とする。

　久我山が6回にエラーで出た4番を5番のタイムリーで返すが、その
裏に前橋は2アウトから1番&2番の短長打で1点を追加し勝負ありと
思われたのだが直後の7回に久我山は2アウトから2番以下が2ベース
1本を含む5連打を浴びせ3点を挙げて一気に逆転する。

　更に8回にも9番&1番の連打などで2アウト満塁のチャンスを作る
と5番の1塁ゴロを相手投手のベースカバーが遅れ決定的な7点目が
入り、勝負が決まったのだが結果的に7回2アウトからの久我山の5
連打は見事だった。

　互いにミスはあったが前橋にとって痛かったのは前半のチャンス
で1点に終わったあたりだろうか。

　第4試合：敦賀気比 5－1 富島

　3回まで両チーム無得点で迎えた4回に敦賀は1アウトから内野安
打&悪送球で出た2番を3塁に進めバッテリーエラーで先制すると、
その裏に富島も内野安打で出た1番が盗塁と内野ゴロなどで2アウト
1・3塁からWスチールを仕かけ挟まれながら好走塁で返り同点。

　しかし敦賀は5回に内野安打で出た5番をバントで送り1アウト2塁
から7番のフライをレフトが落球して勝ち越すと、8番もタイムリー
を放ち突き放すと6回も相手エラーを絡め追加点を挙げる。

　反撃したい富島だが7回に2番のヒットとエラーで1アウト1・3塁
のチャンスに併殺で抑えられるなど最後まで笠島を打てず完敗。

　たしかにバッテリーエラーやレフトの落球などミスで自滅した感
が強いものの、内野安打1本を含む3安打では勝ち目はなく打力の違
いが明暗を分けた形だ。