山中慎介の悲劇を繰り返さないために  

米メディアも山中対ネリを問題視「1階級以上も体重超過でフェアな戦いか」

 昨日両国国技館で行われたWBCバンタム級変則タイトルマッチ
で体重オーバーでタイトルを剥奪された前王者のルイス・ネリが元
王者の山中慎介を2RTKOで破った試合は終了前から騒がしかった
のだが、明らかなハンデキャップマッチになった事から世論が沸騰
している感じだ。

 もともとネリは8月の試合で山中からタイトルを奪取した直後に
ドーピングでの陽性反応が出た事から再戦が決まっても‘ドーピン
グ違反者をリングに上げるのか’という声も多く出ていたのに、バン
タムどころかフェザー級の体重で秤に乗ったのだから信じ難い暴挙
である。

 実は昨日の試合は山中の試合以外に2試合がTV中継されのだが、
面白い事に粟生隆寛と岩佐亮佑とも体重オーバーの相手と絡んでい
るのだ。

 粟生は15年5月にWBOライト級王座決定戦で体重オーバーしたレイ
モンド・ベルトランと対戦し2RでKOされて敗れた後にベルトランの
ドーピング違反が判明し、試合自体はノーコンテストになったものの
被ったダメージで3年近いブランクを作るハメになった。

 一方の岩佐はアメリカでIBF:Sバンタム級挑戦者決定戦に出場
予定だったが対戦相手が同じく2㌔ほどの体重オーバーを犯した事
から、試合をキャンセルし結果的に指名挑戦者で昨年9月にタイト
ルに挑戦しタイトルを奪取している。

 つまり岩佐のジムのセレス小林会長は粟生の一件で体重オーバー
の相手との対戦の危険性を実感していたので、そういった措置に出
たのだろうが日本で地上波による全国中継が予定されていると中止
というわけにはいかなかったのだろう。

 もともと日本では選手の性善説を信じる傾向があり、こういった
不祥事への対策がなかったのだが最近のアメリカなどでの世界戦を
見ていると体重を守らない輩が続出しているのも事実。

 日本のファンも海外の試合ならば今ひとつ実感が沸かなかっただ
ろうが今回の山中の完敗ぶりを見ると体重オーバーがどれだけ危険
なものか実感できたと思うので、これをいい機会にあからさまな体
重オーバーは試合自体を中止したりファイトマネー全額差し押さえ
などの罰則を日本でだけでも定めるべきではないだろうか。

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